2人目 マンスーンの鍋

次は「油揚げ」にこだわりのある、マンスーンの一人鍋です。

 

今日は仙台名物「三角定義あぶらあげ」を使った小鍋を作ります。

やはりマンスーンさんと言えば油揚げ……

ほんとに好きだなあ。

 

■マンスーンの鍋の材料

・三角定義あぶらあげ

・豚バラ切り落とし

・春菊

・こんぶだし

・味ポン

 

あー! この油揚げ、伊集院光さんが昔ラジオで話してて、仙台の定義山まで食いに行ったな~!確かに美味いよね。

焼くだけでも美味しいんですけどね。今回はわざわざアンテナショップで買ってきました。

材料が少なくていいですね。

 

 

作るのも一瞬なんですよね。昆布だしを溶いた水に油揚げを浮かべて…

あとお肉と春菊を入れたら完成…?

そうなんです。

湯通しもしないの? 一瞬で終わるぞここ。なんか豆知識とかないかね。

あ! 春菊なんですけど……

 

 

この葉っぱのところを持って……

 

こうやって裂くと……

 

簡単に葉っぱと茎が分離できるので、何かと楽です。

 

生活の悪魔か?

真似しよ。

みくのしんさんの生活の知恵、毎回やばい。

 

もう、できちゃいました。

時間がぶっ飛んだと思うぐらいはえっ!

このお揚げのでかさ、おめでたくていいな

 

ほぼ、お揚げだけの鍋ですね。

鍋ってお揚げを食べるための料理なので……

 

もっと言えば、お揚げと味ポンで白メシを食べるための料理なので。基本的にはお揚げも、味ポンを吸わせるのための「媒体」だと思っています。

5年前のこの記事の時から、何も言うことが変わってない。

マンスーンの血は全部味ポンでできている。

まぁいっちょいただきますか……

 

 

ずもっ

 

イヒッ

 

肉厚でうめっ! 歯が熱っ!

「歯が熱い」って褒め言葉なの?

お揚げだけじゃなく、春菊と豚肉とポン酢のマリアージュが最高!こんぶだしも合いますねえ~。

春菊の風味が、味に複雑さをもたらしていて美味しいんですよね。白米はもちろん、これでビールやハイボールなんかももう……

あああああああああああああああああああああああああ

 

うまっ

耐えられず、常温のコップ酒にいっちまったか……

撮影中に、常温のコップ酒を飲み始めたら終わり。

♪Happy Birthday to you…..

なんだこいつ。ゼロ秒で酔っ払うなよ。

 

油揚げと味ポンが魔の組み合わせすぎて、だんだんみんなのテンションがおかしくなってきました。

鍋を食べると、なぜか開放的な気持ちになってくる。

 

 

3人目 原宿の鍋

続いては最年長者の原宿が、鍋を作ります。

 

年を取ったからかわかんないんですけど、最近だんだんと「土」を食べたくなってきてるんですよね。

土……?

 

■原宿の鍋の材料

・鶏もも肉

・ごぼう

・せり

・絹ごし豆腐

・かつおだしの素

・酒、しょうゆ、みりん

 

これが「土」……?

「土」っぽい風味っていうのかな。気づいたのよ、鍋の中で「せり鍋」が一番美味いっていうことに。

せり……春の七草の時しか意識しないすねえ……

 

これがせり。根っこからいい味が出て、鶏肉の脂と合うんだこれが。

わっ!せりの下の方ってこんな感じですっけ? なんかアレに似てるな……

 

 セイウチのひげ!

 

 

そっくり!

こんなに抜いちゃったら、セイウチがかわいそう!

なんか食べる気がなくなってくるからやめなさい。

 

 

ごぼうも洗うんだけど、もうあんまりこんなこともしたくないんだよね。とにかく「土」が食いたいんで。

何らかの栄養素が欠乏している?

ごぼうってアルミホイルで擦ると、きれいになりますよね。

そうそう。まぁ今日は「土」初心者の集いだから、もうちょい綺麗にしておくか……あ!!

 

 

うわー! アルミホイルが!

ちょっと! 何やってんすか!

ああああああああああああああああああああああああああ

 

 

ダメだ、もどんねー!

ごぼうに対して、すごいアルミホイルの量。

こういう時は………

 

 

よぉ。

アルミホイルのオリンピック?

開催強行すな。

 

ごぼうはアルミホイルで擦って汚れを落とし、ささがきにして、アク抜きしときます。

 

水600mlにお好みのだしを入れて…

 

鶏ももから煮ちゃいます。もも肉だと脂が出るから美味いよねー

 

ごぼうを入れて、お酒100ml、醤油大さじ2、みりん大さじ1で味付け。

なるほど、雑煮に近い味の鍋だ。

お餅を入れてもよさそう。

 

 

あとはセイウチのひげもガツンと入れちゃって……

こんなにたくさん!

もうセイウチ鍋にしか見えなくなってきた。

 

最後に絹ごし豆腐と、せりの葉っぱ部分を入れて軽く煮立てたら完成!

鍋のダシで食う絹ごし豆腐って、ご飯にぶっかけてもうめぇから最高ですよね。

 

 

…あれ?ここって鍋つかみないの?

さっきまでは、タオルを鍋つかみ代わりにして運んでました。

あ、タオルね。いや待てよ、これ使えそうだな。

 

 

できました~

それは!?

もしかして、カーテンまとめるやつ!?

 

 

カーテンまとめるやつ、分厚くて鍋つかみとして全然使えたわ。鍋つかみのないご家庭は、カーテンまとめるやつを代用してください!

買ってくれ、鍋つかみぐらい。

 

ささ、ご賞味あれい……。これでみんなせりにハマっちゃうかもなー。スーパーになかなか売ってないんだよねー、せり。

味の想像がつかないけど、そんなに美味しいんですか…?

わくわく!

 

お! なんか濃厚な自然の香りがしますね。人ん家の雑煮っぽさもある。

そうそう、香りがいいんだよねこの鍋は。

ではまずセイウチのおヒゲから……

 

 

うんうんうん……

 

 

 

不評じゃんよ。

うーーーーーーーーーーーーーーーん

ちょっと野草っぽい味なんですね……なるほど……

私、パクチー苦手なのでちょっとダメかもしれないです……

一般ウケする鍋じゃないってこと!? この野性味の強さがイイのになー。

三つ葉とか好きな人は好きっぽいですね。なんかどっかでハマりそうな味なんだけど……

ぜんぜん美味しいんですけど、万人にはオススメできない鍋って感じですね。

 

早かったんじゃ……まだ人類には早かったんじゃ……土の鍋は……

 

もしかするとせり鍋って、中年に差し掛からないと「こない」ものなのか?

普通の鍋に飽きた人は、ぜひやってみてください。

 

 

4人目 みくのしんの鍋

最後はお料理ブログも執筆中のみくのしん。何の鍋を作るか迷ったそうですが……

 

今日は原点に帰って、自分が料理に目覚めた時の鍋を作りたいと思います。

 

■みくのしんの鍋の材料

・鶏もも肉

・豚バラ肉

・小松菜

・しいたけ

・にんじん

・ねぎ

・かまぼこ

・うどん

・ほんだし

・(映ってないけど)卵、調味料など

 

うどんじゃん。

そう! 「鍋焼きうどん」を作りたいんです。

小鍋でやる一人用の鍋焼きうどん、確かにいいよなあ。

風邪引いた時に食べたいやつ!

今日は彩りもかなり工夫したんで……って、天かす忘れた!! 入れたい人は天かすも入れてください!

 

 

え!? いきなりうどんから入れるの!?

順番とか全然関係ないです。コシのいらないうどんなら、よく煮込んだ方が美味いんで。

冷凍うどんじゃないんですね。

生めんの方がクタクタになるし、味が染みる気がするんですよね。

 

 

鍋にお水を張ったらしょうゆ、みりん、あとほんだしを入れときます。味付けも味見しながらやりぁいいんで、分量とか特に覚えずにやりましょう。

この無骨さがみくのしんのスタイル。

 

にんじんも皮剥かずでお願いします。食えるんでね、全然。

 

緑が欲しかったんで、春菊とかほうれん草でもいいんですけど今日は小松菜。あと、しいたけは飾り包丁を入れときましょう。こっちの方が鍋焼きうどんっぽいし。

いいぞいいぞ。グルーヴが出てきた。

あとはお肉と白ネギにかまぼこ……

 

おい、勝手にかまぼこを食うな。

すいません、今日実はこの後モツ鍋を食べに行くんですけど、さっきから美味しいもの食べてたら食欲のスイッチが入っちゃって……

鍋を4つも食べて、さらにモツ鍋に行くの!?

なおさらかまぼこを食べない方がいい。

 

お肉と白ネギとかまぼこを乗せて、仕上げに白身を切った卵黄をのっければ……

 

すげー! 絵面的に今日イチ美味しそう!

この見た目どこかで……あっ!!!!

 

 

 

違います。

100両ぐらいしますねこれは。

おにぎりよりも回復しちゃうやつ。

ゴエモンの話はせんでいい。もうこれ完成よ!

 

 

これなんですよねえ。僕これ中学の時によく作ってて、それで太ったんですよ。

あれ? 豚キムチの時も同じ話してなかったっけ?

豚キムとこれなんです。

 

鍋焼きうどんって「できてる感」がすごくあるんですよね。冷蔵庫にあるものとか、おかずの残りをうどんに入れるだけで、いっぱしの料理を作れてる感じがあって。

確かにうどんって簡単で、誰でも美味しく作れるのが凄いですよね。

料理が苦手な人でも、世界を構築する面白さが味わえるのがいいなって。そうやって中学の頃に自分で作った温かい料理を食べてると、いつもと違う感じがしてすごく良かったんですよね。

 

↑ふっくらしていた頃のみくのしん。

 

 

……そう考えると、僕が料理を好きになれたのも、鍋焼きうどんをたくさん作っていたおかげかもしれません。

まさに体も心もあったまる話。

人間って、自分にできるぐらいの簡単なことじゃないとやる気にならないしね。中学時代のみくのしんが、いきなりアクアパッツァを作ろうとしなくて良かったな。

 

おうどんも凄くおいしいです!確かに生めんの方がクタクタになって、つゆの味が染みる…

ベーシックだけどいい味! こういうのにちょっといい七味ふって、ふうふう汗かきながら食べたら最高だよな。

美味い! でもこれ、やっぱり鍋じゃなくてうどんじゃない?

まぁ今回はシメにちょうどよかったということで…。次回はトマト鍋を作りますよ。でも8人前分作るレシピしか分からなくて……

「みくのしんの8人前トマト鍋」、いいじゃん。時代が落ち着いたらイベントにもしよう。

この人、何も考えてなさそうでこえー。

 

 

シンプルな鍋料理ばかりでしたが、やはり人の生活というのは同じなようで、それぞれどこか違うのが面白いです。

最近はあまり遠出もできず、色々とストレスの溜まる状況も続きますが、春がくるまでもう少し。

簡単に作れる鍋で寒さを乗り切りましょう!

 

~この日に得た、お鍋作りの知見~

・香味ペーストは鍋の素にもなる。

・きくらげは100円ローソンで買ってもアリ。

・春菊は手で葉っぱをむしると楽。

・カーテンをまとめるやつは鍋つかみにも使える。

・鍋焼きうどんはクタクタにするなら生麺の方がいい。

・記事とは全然関係ないけど、モンゴルナイフが分子ガストロノミーのシェフに「マヨネーズににんにくチューブを混ぜて、パエリアにつけて食べると美味いよ」と教えてもらったらしい。