自分のことを稀代のアイデアマンだと思っていた。特に何かを生み出した実績があるわけではなかったが、とにかくそう思っていた。
なのでこのサイト、オモコロが開催した「オモコロ杯」で賞を獲ったとき、
「ついに見つかったか…才能が…」
と空を仰いで、つぶやいた。
それから数か月。
全然記事が書けてない。
なのでTwitterのフォロワーもさっぱり増えないし、ライターとしての仕事が増えるわけでもないし、人気ゆえのアンチも生まれなかったし、美化されたファンアートがアップロードされることもなかった。
無風状態。完全な凪だった。
僕が船長だったら責任問題になっていただろう。船長じゃなくて良かった。
とにかく記事を書かないと。
まずはネタが浮かばないと話にならない。
幸いこうやってインターネットで活動する前から特に発表する場はなかったものの、何か思いついたらメモをつける癖だけはあった。
昔の自分に拍手をおくりたい。僕の過去何年間の叡智ともいうべきメモを見てみることにした。
過去の自分、死んでくれ。いなかったらどうだというんだ。検証するな。
できるわけない。「脚が細い」→「スライディングキック」という因果関係も理解しがたい。ガリガリのおじいちゃんにもスライディングキックするのか?
ダジャレだし、インドにまで渡航してすることではない。
これに至ってはなんなんだ。全然思い出せない。本当に自分が書いたのか?竹中直人?
過去の自分は…本当に自分だったのか?アイデンティティ・クライシスが体を蝕む。
…。
自分は稀代のアイデアマンではなかった…。凡夫だった。じっと手を見る。
凡夫であったことが判明しても、ネタをひねり出さないといけない事実は揺るぎはしない。
そんな焦りから、こんな本を買った。
一つひとつの発想法に対してレシピ(発想法の手順)、サンプル(実例や用例)、レビュー(解説)の3段階で深掘りしていきます。単なるマニュアルには留まらない、眠ってしまった創造力と知的探求心を挑発し、呼び起こす、アイデアの百科事典。
すごい。これが本物の叡智と呼ぶに値するものだ。
「エロ漫画の竹中直人メソッド」は叡智と呼ばない。世間一般で「うわ言」と呼ぶ。
というわけで、今回はここに記載のアイデア発想法を実践していくという趣向の記事になります。どうぞよろしくお願いします。
協力してもらったのはこちらの2人。
人気ライター、ARuFa。
常にウケまくっているバズバズマシーンの発想は、一体どのようなプロセスで生まれているのでしょうか。
そしてもうひとりは山下ラジ男。
この人はなんか呼びやすかったので呼びました。
1つ目のネタ出し手法
最初に行うのは
「制限時間中ずっと思いついたことを書き続ける」という手法。
どんなに誤字脱字があろうと、支離滅裂でも、文章、単語もいとわない。とにかく記述を続けること。
思考のオーバーフローを発生させることによって、無意識的にストッパーをきかせている自己検閲をはずし、真に奔放なアイデアの源泉を見つけ出す…というものらしい。
よくわからないがとにかくやってみることにしよう。制限時間は10分。
そして10分経過…。
自己の内側から溢れ出たアイデアの源流をみていくことにしよう(長いので読まなくて大丈夫です)
ARuFaのノンストップ・ライティング
悲しい時にはりんごをつぶすことg一般的に良いとされているがはたしてそれは本当だろうか?
一行目から「悲しいときはリンゴを潰すと良い」という聞いたことない前提を疑う人。
途中あややが出てくる。
山下ラジ男のノンストップ・ライティング
500ミリリットルのペットボトルが憎いまじで、ほんとに馬鹿なのかと思う。
電子レンジを新しくしたい。座椅子も新しくしたい。帰ったら。エナジードリンクを買う。これは生活のメモです。よろしくおねがいします。お。
500ミリペットボトル対する憎悪から始まり、生活メモで終わった。
ヤスミノのノンストップ・ライティング
税金とかよくわからない
洗濯物とかするので頭がいっぱいになtっていsまう
これは本当にそう思う。何もわからない。生活するだけで手一杯。
…。
これらから何かのアイデアをひらめくことは出来ませんでした。
次行きます。