秋といえば、食欲の秋。いいですよね。

 

食欲の秋にはパンを食べたいです。

焼きたてのパンの香りを純粋に嬉しく思えるのは、夏や冬といった季節よりも比較的過ごしやすい春や秋ではないでしょうか。

 

涼しげな秋、木漏れ日のベンチでパンを食べている自分を想像してみてください。素敵ですよね。

 

想像できましたか?想像できたならば、皆さんこう思っていることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ということで、犬食いで一番食べやすいパンを決めようと思います。

 

 

 

ルール説明

いきなり「犬食いで一番食べやすいパンを決める」と言われても、困っちゃいますよね。

ということで、犬食いで一番食べやすいパンを決めるうえでの、ルールを説明させていただきます!

 

●ここでいう犬食いとは前傾姿勢になって食事するだけではなく、「箸やスプーンなどのカトラリーを使用せずに、食べ物を口で直接迎えに行く食べ方」を指します。

 

●パンは上の写真の平皿に盛り付けます。

 

「食べ終わった時に皿に残っているパンくずの量」「犬食いした気持ち良さ」などを総合的に考え、筆者の独断と偏見により審査します。

 

 

 

それでは早速、検証していきましょう!

 

 

 

※この記事では、テーブルマナーに反する食事シーンが多数登場します。ご了承の上、お読みください。

 

前回の犬食い

 

 

1.食パン

 

50グラム

 

まずは、食パンから検証していきましょう。

 

食べてる最中は気づかなくても、食べ終わってテーブルを見てみると意外とパンくずがこぼれている、なんて経験がある方も少なくないと思います。

今回、平皿に盛り付けて犬食いすることで、パンくずを床や服にこぼさないことが期待できますね!

 

また、他のパンと比較すると平坦な形状をしているので、犬食いした際にかぶりつく気持ち良さがどうなのかも評価のポイントになりそうです。

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

パクパク

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

4分23秒17

 

 

 

【感想】

難しい!!!

 

食パンを犬食いするということがこれほど難しいとは!

前述の通り平坦な形状をしているのでかぶりつくきっかけとなる部分が少なく、舌を使って起こしてからでなければまともに食べることすらできませんでした。

しかも、起こしているので全く安定せず、何度も皿の外に逃げられそうになってしまいました。

以上のことから、犬食いの爽快感は少し弱くなってしましました。

 

食パンを犬食いするコツとしては、食パンを起こしている不安定な状態をなるべく短く済ませるように、一口を大きく、もしくは一度で何口も食べて重心を低くすると、あらぬ方向に食パンが倒れるということは少なくなります。

 

ちなみに、これは犬食いと関係ないですが、今とてつもなく牛乳が飲みたいです。

 

発生したパンくずはこの通りです。思ったよりも少なく済みましたね。

 

常に舌を使いながら食べていたので、普段通り食べるよりも食パンが少し湿って、パンくずが落ちにくくなっていたのかもしれません。

この点においては犬食いが勝っているということではないでしょうか。

 

 

トップバッターから難しいスタートとなったパンの犬食い。

果たして、犬食いで一番食べやすいパンは何になるのか!?

どんどん検証していきましょう!!!

 

 

 

2.クロワッサン

 

48グラム

 

皆さん、ポロポロこぼれるパンと言われて真っ先に想像したのは、クロワッサンではないでしょうか?

 

ゆっくり食べたり袋でカバーしたりと、こぼさないように様々な工夫を凝らしても結局かなりこぼれてしまうクロワッサン。私はもうほぼ諦めていて、最近はちっちゃいサイズのを買って、一口で食べることで誤魔化しています。

そんな小悪魔系なクロワッサンを床や服にこぼさず皿でカバーできるとなれば、クロワッサン食べ食べ界隈に衝撃が走るのではないでしょうか!?

 

また、犬食いの特性上、端からではなく真ん中から豪快にかぶりつけるのも楽しみです!

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

ムシャムシャ

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

4分06秒76

 

 

 

【感想】

しっとり……

 

何よりもその油っこさを意識させられる犬食いとなりました。食べていると唇が潤ってくるのがわかります。

 

食パンと比較すると、厚みがあるので起こした時の安定性が高く、犬食い適性が高いと感じました。

 

犬食いするコツとしては、まず真ん中の盛り上がっている部分を食べたら、一番長い辺が底辺になるように起こして食べ進めます。しばらくすると、横長の棒状になるので、縦になるよう起こして一気に食べると爽快感があります。

 

思っていたよりパンくずはこぼれていません。

これは、常にパンの上部から食べ進めていたことで、齧った時にパンくずが発生したとしても、それがパンの内側に収まって皿にこぼれなかったのではないかと考えられます。

これは犬食いする利点と言えるのではないでしょうか!

 

また、写真ではわかりにくいですが、皿が油でテカテカしていて高カロリーな感じがします。

手で持って食べる場合、指のベタつきに対する怒りが強くなることで忘れがちなクロワッサンの高カロリーさを、皿のテカりとして可視化されることで強く意識することができるので、戒めとして良い効果かもしれませんね!

 

 

 

3.あんパン

 

89グラム

 

国民的アニメのキャラクターにもなっている、あんパンがここで登場です!

 

あまりパンくずがこぼれるイメージは抱かれないパンだと思います。しかし、今回パンくずよりもポイントになりそうなのはケシの実!ツブツブが意外とすぐはがれてちょっと気になりながら食べた経験、あると思います。皿に置いた上の写真の時点ですでに結構こぼれていますね……

また、犬食いをすることでむしろ中身のあんこをこぼしてしまうのではないかという懸念もあります。

 

ちなみに、あんパンの考案者である木村安兵衛と筆者は同じく茨城県出身であるので、そこにシンパシーを感じながら犬食いするというのもなかなか乙なものではないでしょうか。

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

モシャモシャ

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

6分04秒89

 

 

 

【感想】

美味い!!!

 

なんと、犬食いをすることで美味しさがアップしました!

まずはてっぺんを食べたので中身のあんこが見えたのですが、その様子がパンを容器代わりにしているグラタンみたいな状態になって少しテンションが上がりました。

そこからどう食べ進めようかと少し悩んで、あんこを舌スプーン(舌をスプーンのように使って食べ物をすくうこと)してみたり、てっぺんの穴を広げてみたりしましたが、結局は例のごとく起こして食べ進めました。

その食べ進め方が功を奏して、あんパンの上部を先に食べきったことで、残った部分はあんこの比率が高くなってめちゃめちゃ美味しくなりました!(あんこの多さにちょっと重いと感じる人もいるかもしれないってくらい多かったです!!!)

 

良くなかった点を挙げるとすると、最初にケシの実が乗っている部分を一気に食べるので、「うわっ、ケシの実ってこんな感じなんだ~」となってしまいます。

 

皿には始める前から懸念していた通りケシの実が散乱していますが、ほとんどは皿に置いた際の衝撃で散乱したものです。

前述の通り、ケシの実が乗っているあんパンのてっぺん部分を一気に食べたので、新たにこぼれることは全くと言っていいほどありませんでした。

また、あんこがこぼれることもありませんでした。

 

かなり素晴らしい結果になったと思います!

あんパンは、犬食いすべきパンと言っても過言ではないのかも!?

 

 

 

4.カレーパン

 

110グラム

 

惣菜パンの代表格カレーパンがここで登場です!

 

揚げパンとしての側面も持つカレーパンですから、カリカリの衣がこぼれてしまうイメージがありますよね?

ポロポロ落ちるし脂っこいしでもう大変!そんなの気にせずわんぱくにがっついてたあの頃、こぼれた床や衣服の掃除・洗濯をしてくれた家族に改めて感謝しましょう。

 

ちなみに、筆者は給食で一度も揚げパンが出たことがないので、なんか変な憧れがあります。

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

バクッバク

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

6分30秒14

 

 

 

【感想】

疲れた……

 

犬食いするのにかなり苦戦して、特に心が疲れてしまいました。

まずはカレーパンの真上から食べ進めてみたのですが、思ったよりも歯が入らず、表面の揚がっている茶色い皮しか食べることができませんでした。表面が剥けて揚がっていない白い皮しか見えなくなると、あまりの白さに参ってしまい、「自分はいったい何をやっているんだろう」とも思えてきました。

 

茶色と白の二段階認証を突破した先に見えたカレーは、それまで苦労しながらパンだけ食べていたのもあってか、まるで砂漠のオアシスかのように見えました。カレーのありがたみが増すという点は、カレーパンを犬食いする利点と言えるのではないでしょうか。

 

カレーを内包したパンだったものが、カレーが上に乗ったパンになってしまった頃にはもう限界。早くカレーを食べたいと、起こして横から食べようとするとここでも罠、その丸みを帯びた形状です。起こそうにも起こすための取っ掛かりがないので、とにかく滑ります。結局、攻略法は見出せず、気合いで食べきるしかありませんでした。

 

こんなにパンくずが発生しました。

 

これまではパンくずが少なく、カメラのピントを合わせるのに苦労しましたが、今回はすんなり撮影できました。それほどパンくずが多いということです。

 

これほどのパンくずを、床や衣服にこぼさず食べることができたと考えれば、犬食いする利点と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

5.メロンパン

 

94グラム

 

菓子パン界のお嬢様メロンパン!かたいガードを犬食いは突破できるのか!?

 

その特徴的なビスケット生地や、上から振りかけられた砂糖など、結構こぼれるパンですよね!こういうのこぼすと「アリさん来ちゃうよ!」なんて叱られたっけな~ 甘いものこぼすと蟻が来るって叱られるの、これってあるあるですか???

 

パン生地の上から被さるようにビスケット生地が乗せられているので、先にビスケット生地だけ食べちゃってあとは楽しくないなんてことが起こりそうです。果たして、最後まで楽しんで犬食いできるのか!?

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

パクポリ~ンッテャ

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

11分13秒12

 

 

 

【感想】

難しっ!!!

 

メロンパンの犬食い、難しすぎます。

まず厚みがあって、かつ平坦な形状であるため、真上からかじりついても全然食べられません。始めは表面が少しめくれる程度しか食べられないのでかなり根気が必要です。

また、丸みを帯びていて起こしにくいというのはカレーパンと共通するのですが、カレーパンと比較して全体的に固めなので、歯や舌が入りにくく、食べにくさはあれだけ苦戦したカレーパンの比ではないくらいでした。

 

一方で、かなり下の方までしっかりビスケット生地でコーティングされていたので、始まる前に懸念していた「先にビスケット生地だけ食べちゃってあとは楽しくない」ということは起こりませんでした。むしろ、始めは真上から食べるのでビスケット生地が直撃した甘さ、中盤は中のパン生地のさっぱり感、終盤は両生地のバランスの良い味わいを楽しむことができました。

 

発生したパンくずはこの通りです。大きめのパンくずがかなりありますね。

 

食べている最中に目視した印象では小さいパンくずも発生していたのですが、食べるのに苦戦してメロンパンが縦横無尽に暴れまわっているうちに、小さいパンくずはメロンパンに付着して、結果的に大きいパンくずが残ったのだと考えられます。

 

このようなことから、メロンパンを最大限食べきりたいという方には、犬食いがオススメかもしれません!

 

 

 

6.焼きそばパン

 

128グラム

 

続いては焼きそばパンです!これは犬食いしがいがありそう!!!

 

終盤になるにつれて絶対に中身が溢れ出てくる曲者パンですね。私は焼きそばパンから、全体の状況を見極めることの大切さを学びました。

ここで朗報。この焼きそばパンなんと期間限定で焼きそば増量中だそうです!楽しみ~~~!!!

 

手に持って食べても苦戦する焼きそばパン、果たして犬食いではどうなるのでしょうか!?

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

パクッ ズルズルッ

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

4分56秒06

 

 

 

【感想】

こんなに!?

 

焼きそばパンを犬食いすると、何周も楽しめます。

細長い形状から、起こして食べると予想した方がいるかもしれません。私もそうしようと思っていました。しかし、その細長さは想像以上であり、皿のふちギリギリまで長さがあったので起こすのを諦めました。

代わりに真上からかぶりつくことにしましたが、浅めにしかかぶりつけませんでした。ですが、その浅さが怪我の功名となり、結果的に三周も焼きそばパンを楽しむことができました!

一周目は焼きそば多めパン少な目、二周目は焼きそば普通パン普通、三周目は焼きそば少な目パン多めの、三種類の味を楽しめました!すごい!!!

 

食べ終わった皿もこんなにキレイです。

焼きそばが溢れてソースが皿につくのではないかと思っていましたが、全くそんなことはありませんでした!

これは、具の焼きそばが押される方向が上から下だったことで、パンの奥へ奥へと沈んでいき、外に溢れることがなかったのではないかと考えられます。

 

これは非常に良い結果となりました!

『焼きそばパンは、犬食いしろ』というビジネス書が出版されたら、重版確定ですね!!!

 

 

 

7.ハンバーガー

 

187グラム

 

手に持ってかぶりつくのが醍醐味のハンバーガー。今回は、普段よりも野性的に犬食いで食べてみましょう!

 

パンだけでなくソースや野菜などなど。キレイに食べられないイメージは、今までのパンの中でもぶっちぎりではないでしょうか。包み紙で食べると奥の方に逃げてしまう葉物野菜も、皿の上で犬食いするなら問題ナシ!一枚残らず食べきってあげましょう。

 

手に持って食べるときは、ギュッと圧縮して側面から食べる人が多いと思いますが、犬食いでは頂点か斜めからしか食べられなさそうです。この点は評価にどう繋がるのでしょうか。

 

 

 

それでは早速、

いただきます!

 

モサッバショクリッ

 


 

ごちそうさまでした!

 

 

 

【タイム】

9分09秒18

 

 

 

【感想】

ふっかふか!!!

 

真正面からかぶりつくと上のバンズが鼻まで覆って、まるで羽毛布団に突っ伏しているかのような感覚になりました。

 

やはり普段のように上から下までまとめて食べるのは難しいです。いけても上から二枚目のパティまでしか一気にかぶりつくことはできませんでした。

途中からは諦めて、一番上のバンズだけ、上から一枚目のパティだけをそれぞれ食べてから、真ん中のバンズから下を小っちゃいハンバーガーとして食べていました。

一方で、口の周りをソースやチーズで汚しちゃいながらガツガツ頬張るハンバーガーならではの豪快さに、犬食いの野性味がマッチしていて非常に気持ちよく、美味しくいただけました。

 

皿には2グラム分のハンバーガーだったものが残りました。

 

(実は今までも量っていました!全部1グラム未満でしたが……)

 

食べ終わった皿は小汚く、見ると高確率で不快になると思うので言葉で説明します。

 

皿にはチーズとパンくず、小さいレタス、バンズにのっているゴマが残りました。

皿に残ったものは上半分、つまり犬食いする者から見て奥の半分に集中しています。つまり、具材が奥に落ちるという点は普段通り食べる場合と変わりません。

 

普段と異なるのは、皿に残ったものの量です。

前述の通り、上から一枚一枚めくって食べたこともあってか、具材やソースが押し出されて溢れることがほぼありませんでした。

皿に残ったもののほとんどは、小っちゃいハンバーガーとして食べている際に起こして食べたことにより、ハンバーガーから直接付着したものでした。(あとは、皿にのせる際に落ちてしまったゴマなど)

 

このように、ハンバーガーの犬食いは優れている点が多いと言えます。

ハンバーガーと一口に言っても様々な種類があります。今回検証したのはスタンダードなものでしたが、チーズバーガーやフィッシュバーガーなど、種類ごとに変わった特色があるかもしれません。皆さんもぜひハンバーガーを犬食いしてみて、その時は感想を教えてくださいね!!!

 

 

 

 

 

結果発表

これにて全ての犬食いが終了しました!果たして、犬食いで一番食べやすいパンの称号を得るのはどのパンなのか!?

 

今回は、これまで行った犬食いの感想と、重さと時間を見て総合的に審査させていただきます。

 

パンの重さと食べ終わるまでにかかった時間の関係をグラフにまとめると、以下のようになりました。

グラフからわかるように、パンの重さと食べ終わるまでの時間の関係は正の相関にあると言えます。つまり、量が増えるとその分食べ終わるまでの時間もかかるということです。

 

この中でも、メロンパンは量以上に形状や質感などで苦戦させられた部分があるので、量のわりに時間がかかってしまいました。

焼きそばパンは食べやすさや犬食い独自の美味しさもあってか、量のわりに短い時間で食べ終わっていますね。

 

 

 

これらのデータや前ページの感想から総合的に考え、厳正なる審査を行った結果、

「犬食いで一番食べやすいパン」は……

 

 

 

焼きそばパン!!!

 

おめでとう!!!

 

ということで、様々なパンの中で見事選ばれたのは焼きそばパンでした!

味のグラデーションや犬食いタイムなど、優れていた点は多いですが、何よりも食べやすさという点で最も良いと思わせてくれたことが、選ばれる決め手となりました。

数あるパンの中でも、非常に安定感のある犬食いができました。

 

 

 

 

 

ウイニングエキシビション犬食い

 

 

 

スン(鎮座)

 

ヌッ(出現)

 

スタッ(対峙)

 

ジロジロ(観察)

 

クンクン(警戒)

 

ニイッ(微笑)

 

ガバッ(接吻)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フゥ……(満足)

 

ヨンデクレテ アリガトウ(感謝)