ARuFaの考える「売れるゲーム」
「まずはみなさん…」
「一つご質問をさせてください…」
「地球は好きですか!!!?」
なんなんだよ。好きだよ。
じゃあその地球を……ぶっ壊しましょう!
ゲームタイトルはそのまま「アース・ブレイク」
なんでよ。
すんなよ。
するよ。
地球を100日以内にぶっ壊せ
主人公は地球を侵略しに来た宇宙人で、地球を100日以内にぶっ壊さなきゃいけないんです。
ぶっ壊すの!? 人をいなくするだけじゃダメなの?
ダメ。壊します。
なんで?
宇宙人が自分達の惑星を作ろうとした座標に来てみたら、もう既にそこに『地球』があったんですよね。とはいえ地球は自分達の環境と合っていないので、邪魔な地球を壊して、そこに自分達の新しい惑星を作らなきゃいけないんです。
宇宙人側も生きるためにやるんだね。
そうです。そして地球を破壊するために作られたミュータントが主人公です。ちなみにキャッチコピーは『アナタ vs 地球』です!
「アナタvs地球」と書こうとして興奮し、「アナタvv地地」と書き間違えるARuFa
最初のプレイ画面は、オープンワールドなステージと、子ども姿の主人公、そして地球の果てしない残りライフのみが表示されています。
地球のライフを削っていくんですね。
最初は本当にただの子どもなので、人の家のエアコンをガンガンにつけたり、ヘアスプレー撒いて微々たるダメージしか与えられません。
しょうもな!
でも、経験値がたまると主人公が大きく成長し、最終的にはビルくらい大きな魔獣のような姿になって、使える特殊スキルもどんどん増えていきます。催眠術を使って国家を転覆させたり、天候を操ったり…とにかく爽快!
地球側も軍隊とかで対抗してくるんじゃない?
そうですね。地球防衛軍とか、スーパーヒーローが倒しに来るので、それもうまく撃退していかないといけないですね。
地球を壊したら、最後はどうなるの?
地球を破壊し終わったら、ビルくらい大きな主人公が、ギュっと丸まり、動かなくなります。そして木が生え水が湧き、主人公自身が惑星になります。そうなるように作られたミュータントなので……。
えっ…?
そして、ゲームクリアして2週目にもなると、今度はその主人公の惑星を破壊しなきゃならないんですよ…。
その子、かわいそうすぎる…。
そしてそこで気付くのです、まさか1週目で自分が破壊した『地球』も、実は生きていたのではないか……と。そしてプレイヤーはみなコントローラーを投げ捨てボランティアに掛け出し、今度は100日以内に地球の環境問題はすべて解決するでしょうね。はい最高~。お後がよろしい~。
そんな上手くいきません。
ギャラクシーの考える「売れるゲーム」
ギャラクシーは「1人でやるオンラインゲーム『トワイライトワールド』」をプレゼン
現在のゲームの潮流として、「オンラインで協力」「コミュニケーション」といった要素が重視されていますが……人間関係が苦手なぼくからすると、地獄のような状況なんですね。そこで、一人でプレイすることを前提としたオンラインゲームを提案します。
ん? 一人でやるなら、オンラインの意味なくないですか…?
いや、あります。ただその説明の前に、まずは舞台についてお話しさせてください。ゲームの舞台となるのは、人類が滅んで100年経った日本です。
廃墟が舞台ってことですね。でも人類が滅んでるなら、プレイヤーはどういうキャラクターなんですか?
プレイヤーは「ヒトの気配の残り香」……わかりやすく言うと「霊」です。霊となって、廃墟の世界を散策したり、廃ビルで生活したりして過ごします。そして、他プレイヤーの姿は「たま~に一瞬だけ影のように見える」んです。なんとなく気配がある。
気配のためのオンラインなの!?
気配を大事にしたい。現実世界で廃墟を見た時って、なぜか懐かしく感じたりするじゃないですか。あれって「昔はここに住んでた人がいたんだなぁ」っていう、『ヒトの気配の残り香』に対する郷愁なんです。このゲームではすべてのプレイヤーが、「残り香」として作用するわけですね。
すごくいい…。
恐山だけすごく同調してる!
気配同士のコミュニケーションって、良い影響しか与えないんですよ。だって廃墟に「昔めちゃめちゃ性格悪いやつが住んでた」としても、「100年前はそんな人が住んでたんだなぁ……」って思うだけで、憎しみやプレッシャーは感じないでしょ。
わかるなー。わかるわー!
こんなテンション上がってるダ・ヴィンチ・恐山初めて見るわ。
主人公の目的は……無い?
目的のないゲームで何をする?
他プレイヤーとコミュニケーションをとることはできないんですよね? じゃあ一体何を目的にゲームをするんですか?
道具や車の霊を使うこともできるので、廃墟を住みやすく改造したり、登山したり、あと日本一周したり……まあひとことで言うと目的は無いです。
地味……。
目的のないゲームといっても、自分ならどう遊ぶか、とかは考えてるんですか。
滅びた都市を見下ろせる丘に立って、日が暮れていくのをひたすら眺めます。
爽快感も達成感もゼロですね。
でもやってみたいなぁ…。
加藤の考える「売れるゲーム」
「みんな、暗いゲームばっかじゃねぇか!」と、明るいギャルゲーをプレゼンするという加藤
日本で凝ったRPGとかFPSとか作ろうとするには、かなりの予算がかかりますし、よっぽど目立ったチームじゃないと売れないですからね。やはり比較的安く作れるギャルゲーから作らせていただく…というのが一番現実的なのではないでしょうか。
こいつ、また外堀から埋めてくるなぁ…。
ギャルゲーもいろいろ出てますから、やはり一風変わったシステムや設定ではないと注目されませんよね。ぼくが今回プレゼンするのは「主人公が恋愛するギャルゲー」ではありません!
どういうこと? 寝取られ?
ギャルゲーで、主人公へ女の子の情報をいろいろ教えてくれる親友ポジションっていますよね? このゲームでは、彼が主人公です。
ルイージマンション的な、脇役が急に主役になるやつか。
主人公は「お前はギャルゲーの主人公ではなく、親友ポジションだ!」とゲームマスターから知らされてメタ的に自分の立ち位置を悟ってしまいます。彼が、3人の”没個性の友人”を導いて恋愛を成就させるゲームです。
むしろ友人が主人公ポジションなんだ! その友人は前髪で目が隠れて…?
います。
隣の家に同級生の幼馴染が…?
いて「ちゃん」付けで呼ばれています。
友人たちの主人公感すごい。
情報を集め、友人と女の子に罠を張れ
主人公は友人3人を成就させるために、女の子の電話番号や好き嫌いといった情報をとにかく集めたり、3人いる友人がどの女の子と相性がいいかなどを調べていきます。これが情報収集パート。
めちゃくちゃリアルに女性の情報を集めていくの、なんか怖いですね…。
情報が集まったら、次は“偶然パート”です。友人と女の子との出会いを演出するため、図書館で同じタイミングで本を借りさせたり、廊下でぶつかるように小細工したり、うまいことトラブルが起こるように仕掛けを作ります。ここはゲーム影牢や悪代官のような形で、学校にいろいろなトラップを仕込んでいくわけです。
ラッキースケベって、そいつの努力で起こっていたんですね…。
スケベを起こして友人を恋に落としたり、できるだけロマンチックな出会いを演出して女の子側が興味を持つようにしたり…。ほかにも、ゲームマスターの力を借りて、ちょつとだけ魔法のような力も使うことができます。
そこまでして、主人公のメリットは…?
まったくないです。
理由なくストーカーするやつ怖すぎない?
「あの娘の情報(コト)をおしえてやるよ!」とタイトルを発表する加藤
ギャルゲーって、1人の女の子だけじゃなくて複数人の気になる子ができるけど、何度もやって何股もかけるのって気が引けるじゃないですか? でも、このゲームなら自分が攻略するわけではないので、ストーリーを進め放題なんです! しかも1回のプレイで!
人と人を恋愛にハメるのって、地味にテンション上がりますね…!
親戚のおせっかいおばさんの欲求が満たせるわけか…。
あと、ギャルゲーといったらイベントCG収集じゃないですか? もちろんこのゲームにもあります。
自分は体験しないのに…?
放課後や休日、友人と女の子のデートをつけて行き観察することで、イベントCGをゲットできます。
確かに、あのCG主人公目線じゃないですけど、まさか第三者が観察しているなんて怖すぎませんか?
じゃあ、そのままエッチなシーンを見ることも…?
ギャルゲーなのでありません。
急に2人ともカメラ目線になるなよ。
また、友人と友人同士、友人と別の男子生徒とを結ばせる「腐ルート」も用意してます。腐が好きな女性ユーザーにも話題になるかなと。
ゲーム化する前から別枠で広がる種を仕込むな!
3人をうまくトゥルーエンドへ持ち込むことができたら、主人公にはゲームマスターとのトゥルーエンドが用意されています。
えっ!? ゲームマスターって女なの!?
女性です。主人公にしか見えていないんですが、最終的には主人公もゲームマスターになって、ギャルゲーの支配者となります。
幸せなんだろうけど、「ギャルゲーの支配者」って言葉、なんか嫌すぎるな…。
ゲームマスターと結ばれるってことは…。
そのままエッチなことをすることも…?
ギャルゲーなのでありません。
同じ画像を使いまわすなよ。
今回の優勝者は…?
今回のこの企画、どのように優勝者を決めようかというと…。