皆さん、ビデオゲームはお好きですか? お好きという前提のもと進行させていただきます。

ゲーム体験には喜怒哀楽のあらゆる感情がつきものですが、感動したゲームの話は意外と聞く機会が少なくありませんか?

そういう角度からも名作を知りたい……! というワケで、オモコロライターの皆さんに『エンディングで泣いたゲーム』のエピソードを募集いたしました。素晴らしいゲームとの出会いの一助になれば幸いです。

 

なお、特性上どうしても“若干の”ネタバレを含みます。

ライターの皆さんは気を使って最小限に留めていてくれているけれども、紹介タイトルのリストを先にお見せいたします。ネタバレが気になるならこれを機に遊んでみるのはいかが!?

~ 紹介するタイトル一覧 ~

・『ルイージマンション』

・『ICO』

・『タイタンフォール2』

・『街 〜運命の交差点〜』

・『Undertale』

・『INSIDE』

・『The Last of Us Part II』

・『ドキドキ文芸部!』

・『エクストルーパーズ』

 

『ルイージマンション』(2001,ゲームキューブ)

マリオが不気味なお屋敷で行方不明に!? ……というワケで、ビビリの弟・ルイージがオバケを吸い込める掃除機を手に、オバケ屋敷を探索するゲーム。

世界を股にかけるマリオブラザーズの弟が、ご自慢のジャンプアクションを封じられておっかなびっくり奮闘するのが魅力の本作。ゲーム内容も面白ければそのエンディングもまた良い。

やっとの思いでマリオが封じられた絵画を取り戻し、元に戻すことに成功。ただ、勢い余ってちょっと不格好な復活を遂げるマリオ。間抜けな兄の姿を見たルイージは腹を抱えて笑い出すのですが、その目からは大粒の涙がポロポロと……

たったそれだけ。セリフもない1分程度の短いエンディングなのですが、これ以上とない兄弟愛が感じられて妙にじ~んとキたのを覚えています。なんなら今思い出しながら書いてるだけでもちょっと視界が滲む。

2018年にニンテンドー3DS向けにリメイクされているほか、Nintendo Switch Online + 追加パックのNintendo Classicsでも遊べます。ゲームキューブ初期の名作なのでぜひぜひ。

 

『ICO』(2001,PlayStation 2)

『ICO』のラスト周辺

手を取り合って冒険した城が崩れていき、ヒロインのヨルダはわけわからん黒いシミみたいなものになりつつもイコをひとり船に乗せて見送るムービー……に重なるように主題歌の「ICO -You were there-」が流れてきた時。あーやばい、ここで手を振られたら絶対泣くからやめろ口も開くなわかったな?わかっ……うああぁぁ~~~ん!!!!て感じで涙が止められなかった。

特に城が崩れていくムービーは、本来ヒロインを閉じ込めてて、罠や敵もいる恐ろしい存在なはずなのに、同時に二人の思い出の地でもあって……怖い場所なのに崩れるのが悲しくて、美しくて、すごく複雑で不思議な涙だった。

その後、さらにもう一段階泣かせるシーンがありやがったため、人生で一番ボロ泣きした。

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ソニー・インタラクティブエンタテインメント

 

『タイタンフォール2』(2016,PCほか)

『タイタンフォール2』のキャンペーンモード

 タイタンと呼ばれるロボ、BT-7274に乗ったり降りたりしながら戦うスーパーおもしろゲームです。
 このBTが丁寧口調AIながらやることが強引で、ちょっと強引な移動手段として「信じて!」などと言いながら主人公を全力でぶん投げたりしてきます。

 なんやかんや一緒に頑張って絆を深めつつ任務を遂行していって、ラスボスを倒したあと激ヤバ兵器をなんとか破壊しなければならないのですが、最終決戦でBTはボロボロ。兵器までよろよろと操作してあげなければいけません。

 タイタンは三つの主要プロトコル(行動の原則みたいなの)があって、それが
・パイロットへリンクする(パイロットと組む)
・任務を遂行する
・パイロットの保護
 の三つです。ゲーム中に何度も印象的な場面で出てきます。

 最後にこれらのプロトコルが文字化けしながら操縦席のディスプレイに出てきた後「信じて!」と言いながら自分の操縦席をこじ開け主人公を掴んで遠くにぶん投げて自爆します。

 三つのタイタン主要プロトコルがゲームの物語にも沿っていて、出会ってリンクして、任務のために戦って、最後にパイロット保護の名目で強引にぶん投げてくる。このゲームの物語が詰まったお別れシーンで泣きました。

 よくある展開といえばそうなのですが、やっぱりロボのプログラムに沿った自己犠牲展開って王道で泣いちゃう。

 

『街 〜運命の交差点〜』(1998,セガサターン)

街の真エンディング、「花火」ですかね。

もう30年近く前のセガサターンで出た渋谷を中心に8人の主人公が様々な人生を送りつつ絡み合う超絶おもしろノベルゲーで、主人公のうちの一人、高峰隆士というフランス外人部隊出身の軍人崩れがどうしようもない暴れん坊のクズでして。

普通にこいつの話をプレイすると居場所のない日本に馴染めず、厳しい父と分かり合えずに憎しみあい、悩みに悩んで前向きに進もうとした直前に凶弾に倒れ亡くなっていくだけという救いようのない話なのですが、8人全てのストーリーをクリアすると出てくる高峰の父のストーリー、「花火」は、高峰隆士が憎んだ父の視点から、幼いころに一緒に花火を見て笑い合った記憶を辿る話になっています。

これだけいうと単純なのですが、分かり合えない二人の分断と取り戻せない過去の遠さを感じさせてドバドバ泣きました。そして遠い過去の花火を思い出して父はもう一度ある決断をするのですが、これで泣かない人はホモサピエンスではないというくらい泣けるので、ぜひみなさんやってみてください。(父が死んでると当社比8億倍泣けます)

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スパイク・チュンソフト

 

『Undertale』(2015,PCほか)

『アンダーテイル』のNルート終盤は定期的に思い出して涙ぐむエンディングです。

いくつかエンディングがあるゲームですが、最初に体験したラストバトルだけは別格です。
構造的にどうやっても勝てない。何度挑戦しても叩き潰される。相手はめちゃくちゃおぞましい姿に変身して煽ってくる。プレイヤー自身が「これは本当に勝てないんじゃないか」と思い始めるくらい、絶望を丁寧に積み上げてきます。

そして、何度もゲームオーバーを繰り返して心が折れかけた瞬間、世界一いい曲『Finale』が流れ始めて…

ゲームの演出としては単純な逆転劇なのに、それまでの旅や何度も負けさせられた体験そのものが伏線になっていて、「もう一回やってみよう」という気持ちが自然に湧いてくる構造の巧さがやばいです。

ゲームだからこそ成立可能な感情の領域を限りなく使ったすごい演出だと思います。めちゃくちゃ泣きました。

 

『INSIDE』(2016,PCほか)

このゲームには、セリフやモノローグなどの文章が全く登場しません。

文章を使わず人を泣かせる為には、どこの誰が見た(聞いた)としても説明抜きで感動的なモノを、画として(または音として)提示する必要があります。めちゃくちゃ難しいですが、このゲームはその挑戦に成功しています。明らかにそのモノで泣かせにきています。いちプレイヤーの主観ですが、私はそう思いました。

「INSIDE」には、「主人公が困難を乗り越えた先で初めて到達できた景色」としてこれ以上に美しい回答はないだろう、と思えるようなラストが用意されています。なので、実際に操作して困難を(楽しいパズルを)乗り越えてから見る事をおすすめします。

 

『The Last of Us Part II』(2020,PlayStation 4)

ジモコロの記事でも「人生最高ゲーム」として挙げているのだが、このエンディングが良い。プレイした人からすると賛否両論で、何なら炎上しているくらいなのだが、ぼくはそんな最悪な最後を愛している。

言ってしまうとネタバレするしかないので、ある程度は控えるが、前作Part Iで唯一ゾンビっぽいものにならない抗体を持った少女が主人公で、その子が幸せの絶頂と不幸のどん底を味わわされる。復讐は悲しみしか生まない。無意味だ。正しくない。その連鎖は結果的に悪い事が自分に降りかかってくる。わかっとるわボケ。それでもやるのが人間である。綺麗ごと何か知ったこっちゃない。その後に何も残らなくてもええわ。失った物が、主人公とぼくを繋げるコントローラーから伝わる。ゲームの中に、コントローラーを伝って人間がそこにいるのだ。この最悪のエンディングを是非プレイして体験してほしい。マジで胸糞悪いから。最高。

 

『ドキドキ文芸部!』(2017,PCほか)

ギャルゲをモチーフとしたメタホラーゲームとしても名高い本作。
ゲームと現実の垣根を超えた演出やヤンデレ描写が特に話題になりますが、
私はエンドロールが特に胸にじーんときたのを覚えています。
これまでの、恐怖を伴う数々の刺激的な演出が、単にプレイヤーを驚かせたり話題性を提供するためだけに存在しているのではなく、
ゲーム制作者がずっと愛してきた文化を違う角度から描き直すためにあったのだ、ということが、気恥ずかしいほど直接的に示されるからです。
もちろんそのメッセージはゲームを通じて十全に理解できるものではありましたが、
最後まで真剣にプレイヤーと向き合ってくれた制作者の眼差しと目が合ったような特別な余韻が残りました。

 

『エクストルーパーズ』(2012,ニンテンドー3DS,PlayStation3)

惑星入植のための隊員を育成するアカデミーに通う訓練生たちの青春を描いた、SFアクションゲームです。
(『ロストプラネット』というゲームと世界観を共有しているそうですが、自分はそちらは未プレイです。)

終盤、惑星の原生生物のもつ固有のエネルギーを利用して新世界に旅立とうとした黒幕と、宇宙空間でのロボット対決がラストバトルです。

このゲームはムービーが良く、「マンガチック爽快アクション」というキャッチコピーで、一つ数秒のムービーをマンガの一コマに当てはめて、マンガ的に進行するという形なのがかなり面白いです。ラスボス戦後のエンディングムービーも同様です。

黒幕が起こしたエネルギーの流れに飛び込み、自分を犠牲にして大災害を止めようとするヒロイン。それを助けようと、戦いを終えた主人公もエネルギー流に向かうシーンがあるのですが、その限界加速に合わせてなんとそこで主人公機が今までのマンガムービーのコマから飛び出してきます!(3DSの3D機能オススメ)
そこからは一般的なムービーと同じ形で進行していくのですが、その演出が、世界をまるきり変えてしまうほどの主人公の覚悟や決意、ヒロインへの想いの表れのように思えて、自分もかなり心が動かされました。この辺で涙は下まぶたの5ミリ手前くらいまで来ています。(今さっき説明しただけだからフリが弱いけど、プレイしたら本当にわかってもらえると思います。)

そこからのスタッフロールがもう最高です。
まずヒロインの声優である早見沙織さん歌唱のエンディング曲が感動的だし、主人公とヒロインが見ている景色である、エネルギーが惑星に還っていく柔らかな光や、惑星が恒星の光で端からだんだん明るく照らされていく演出が美しすぎます。
そこに今まで交流してきたキャラのイラストも差し込まれて、その最後のイラストでは、主人公・ヒロインに次ぐメインキャラ3人が一つの輝く流星を見上げていて、「この光が、もしかして……?」と。
その予想は的中、2人は無事帰還、ここで涙腺崩壊です……🥹

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カプコン(CAPCOM)

 

おわりに

月並みですが、ゲームって本当に良いものですね……そして人のゲームの体験談も嬉しい。無限に聞きたい。世の中にはまだまだ素晴らしいゲームがあると知れるから。

 


ヴヴヴヴーム!!!!

うわビックリした! なんで机に置いたコントローラの振動ってこんなにデカい音するんだよ。

……もう一度コントローラを握れ、ということか。いいとも。さて、次はどんなゲームを遊ぼうかな……