➃個展スタート
入場スタート!
たくさんのお客さんが来てくれました。びゃ~(泣)
この部屋は「俺の中」なので、この方々はさながら血小板でしょうか。出血止まっちゃうよ。ありがたいねぇ。
お客さんには「オモコロでバズった匿名記事、実は全部俺が書いた」みたいな嘘をたくさんつきました。喜んでくれてよかった~。
普段、SNS上でしか交流できないフォロワーさんと直接お話できる。これこそが、個展を開催する一番の意義だと再確認できます。
個展2日目。オモコロ編集長・原宿さんが来てくれました。
うおお! 思っていたよりも、ちゃんと「個展っぽさ」があるね!
あざす…! ギャラリーを借りての展示会は初めてだし、見様見真似ですけど「個展感」は意識しました。
展示物の横に「○○部」みたいな紙が貼ってあるけど、どういうこと?
僕、これまで節操なく色々なジャンルに手を出してきたんですけど、よく考えたら「文科系の部活っぽいこと」ばかりだったんですよね。
例えば、数年前にオモコロで「素人がアナログ漫画に挑戦する記事」を書いたんですけど、それは「漫画研究会」に当てはめることもできるし。
なるほど。展示会のコンセプトを明確化させるのは全体に統一感も生まれるからいいね。
っしゃ~。
▼その時の記事はコチラ▼
●手芸部●
あっ、コレあれじゃん。「サイズのシールの刺繍」。
これもオモコロの企画で作ったヤツですね。
▼記事はコチラ▼
この頃、刺繍にハマってて。「なにか刺繍にしやすいデザインないかな~」と考えていたときに、あのシールを刺繍にしたら、普段はウザがれるシールも、逆に愛おしくなるんじゃないかなって。
Twitterでも評判良かったからな。
刺繍って楽しいんですよね。自分の世界に閉じこもれるから。何ならずっと籠っていたい。
●料理部●
給食バットだ!
はい。「通販で給食バットを買えば、夢の給食を独り占めが叶うんじゃ?」という検証記事のときに作りました。インターネットって、子ども時代の夢を叶える場所ですから。
▼記事はコチラ▼
この記事、ノスタルジーを感じて良かったんだけど、給食バットをハンマーで執拗に殴打してて怖かったな。
やっぱり、学校の備品は“使い古された感”が大事ですからね。
僕は、学校という青春が詰まった空間が大好きなんです。かけがえのない時間を生きている学生を、おしなべて愛しています。僕はいつだって小学生にも中学生にも高校生にも大学生にも戻りたい。っていうか、学校になりたい。学校の廊下になりたい。生徒の上履きに踏まれながら「キュッキュッ」と音を奏でたい。だからこそ、「学校」に関わる作品には妥協をしたくないんですよ。僕ァ。
こわ。
●美術部●
出た!テレビにも出てた「マクドナルドちぎり絵」!
はい。僕のなかでも一番好きな制作物です。
▼記事はコチラ▼
今年の4月の記事なんですけど、これが作れたから今回の個展に踏み切れたっていうのはあります。
この大作が、じっくり間近で見られるのは嬉しいな~。
個展に来てくれたお客さんの中にも「このちぎり絵を見に来ました」って人もいて…。そういうのマジで嬉しい…。
ただ、裸のままで展示していると箔がつかないから、ちゃんと額装したほうがもっと良く見えそうだね。
ぐ…ッ。
額に入ってるだけで、「いいやつなのかな?」ってなるし。勘違いしたお金持ちが100万で買うかも。
僕もホントは額装したかったんですよね~。ただ、この作品って結構大きさが特殊で……オーダーメイドの額縁って、そこそこ値段がするんです。
あ、なるほど!
今回やってみて、「個展、めちゃくちゃ金かかる」ってことが分かりました。
イラストレーターや漫画家だったら、作品一点一点の額装をしなくちゃいけないのか…。
結局、金なんすよね。
●ミニチュア部●
「【母の日】帰省ができないご時世なので「おふくろの味」を食品サンプルにしてみた」 掲載メディア:Togetter
●木工部●
「あの懐かしい「図工室の椅子」が欲しすぎてDIYしてみた」 掲載メディア:Togetter
●映像研究会●
※広辞苑でパラパラ漫画を作りました
その後も、原宿さんに展示物についての説明をしていきました。
自分の作品を解説できるのも、個展っぽくて楽しい。
●格闘研究会●
刃牙の家!?
の、メッセージボードです。アイドルやバンドのイベントに行くと、ファンが感想を書けるボードが設置してあるんですよね。あれを僕もやってみたくて。
お客さんとしても参加感が出るし、こういうのがあるのは良いね!
「もっといいもの食え!!」って心配されてるな。
「罵詈雑言風のコメント書いてください」って説明もしてたんですけど。来てくれた人、性格が良い人ばかりで…。
普段ロクな食事もできてない、たかやだからこそ書かれるメッセージ。
●環境保護活動部●
「お客さん参加型」だと、他にもこういうのもやってます。
また、展示会の期間中、「ちぎり絵で『叫び』を制作」に挑みます!
来てくださるとき、もしいらない紙があれば、持ってきてくださると嬉しいです…!
※勿論、手ブラで来てくれて全然構いません!来てくれるだけで全然嬉しい!!!#たかやの文化祭 https://t.co/nOqZZUtDQ1 pic.twitter.com/OTyYJ7CKr6— たかや@11月12・13日個展原宿 (@tky888tky) November 10, 2022
事前に「いらない紙を持って来てほしい」と告知して、集まった紙で「叫び」を作りあげる。
おー、みんなで一つのアート作品を作れるわけか。
僕は「いらない紙」で新聞紙やチラシを想像してたんですけど、集まった“紙”も人によってバラバラで。
「マックの包み紙」や「チラシ」だったり
「百貨店の紙袋」、「アートデザインの紙」、「地元の銘菓の包み紙」、「スタバの紙袋」だったり
「検定料納入袋」や「成田山のおみくじ」だったり。音楽の学校に通ってる方は「楽譜」を。あと、中学生のお客さんが「スタサプの解答用紙」を持って来てくれたり…。
世の中、こんなに紙があるのか。
「青山テルマのライブチケット(使用済み)」を持って来た人もいました。
青山テルマの。
「いらない紙」を集めると、その人の生活スタイル・職業や趣味が垣間見えて面白いです。
で、たかやがその場で貼っていったと。
ライブペインティングみたいなこともやってみたくて…。
お客さんにも自由に貼って貰いました。
これが…叫び…?
最終よく分かんなくなっちゃいましたけど、読者の人と「いらなくなった紙」を通じてコミュニケーションがとれたのは良かったです。
これも個展の醍醐味か。……あっ!
コイツ、投げ銭募ってやがる!
見つかっちまった…。
つけこむねぇ。善意に。
し、仕方ないでしょ! こういうことでもしなきゃ、完全な赤字なんですよ!
まぁ、創作をやる上で、金の問題は切っても切り離せないからね。
そうなんですよ!
この記事は個展を開く上でのリアルな部分を伝えたいから言いますけど。結局ね、個展は儲からない!
会場のレンタル代、ポスター・パンフレットの印刷代、額縁代、展示の道具代、搬入に纏わる車の手配代、人件費(僕は家族を使ったけど)…etc。
ま~ぁ、金がかかるかかる!
それだけ時間とお金をかけても、キラキラした業界の人が見つけてくれることなんてほぼあり得ないし、一獲千金なんて夢のまた夢…
個展をやったところで、金銭的な利益は生まれねぇ…。
でもね! こっちだって、儲けたいからやるわけじゃないんですよ!
金のためにやるんじゃないんですよ! 個展は!
え!? じゃあ、何のためにやるのかって!?
自分の作品のため~♬
急にすごい熱量になった。
やっぱね、作った立場としては、作品だけは陽の目を浴びて欲しい欲があるんです。自分自身のことよりも、作品のほうが大事な人のために個展ってある。
なぜなら、この空間自体が「俺」だから。おっきな「俺」。届いて欲しい「俺」。それがこの部屋。究極の自己顕示。
あぁ。ここを墓場にしたい。
墓場を案内してたのかよ。
あと、お客さんに励みを貰って、次の創作のためのモチベーションや身体を動かすためのエネルギー、作品にぶつけるための喜怒哀楽、愛、殺意につなげる。今回やってみて、個展ってそのためにあるんだなってわかりました。
頑張ってきた証でもあるし、ともかく初の個展ができてよかったよ!
はい。自分の作品で満たされた空間、嬉しい。
じゃあ、最後に……
俺の作品も展示して帰るね。
俺の空間を汚すんじゃないよ。
➄個展終了・まとめ
11月13日夜7時
たくさんのお客さんに見守られながら、無事に個展終了となりました。
個展終わりました!!!
ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました!最高です!!!!
自分がこれまで作ってきたものを一気に飾る企画をいつかやりたかったので、念願叶って最高な思いです!最高です!!!!!!!やってよかった!!最高だ!!!!!!!!#たかやの文化祭 pic.twitter.com/9bGCeQezfS— たかや@11月12・13日個展原宿 (@tky888tky) November 13, 2022
色々と反省点もありますが、それでも個展は長年の夢だったので、開催できて感無量です。
当日は、いつも記事を読んでくれている人や、これまで取材でお世話になった人、学生時代の友人や仕事の同僚が来てくれました。
そして、部屋の中は僕が作ってきたモノの数々。
…………………最終回か?
最終回、かもしれません。僕の。
個展って“最終回気分”を体験するためにあるのかもしれません。
これからも定期的に最終回をやりたいですね。あ~、良かった!
先ほども書きましたが、結論としては
「個展はめちゃくちゃ金かかる」
でも
「金のためにやるわけでもない」
ってこと。今回の個展の経験をもとに、これからも、なんか色々作っていき、そして、また個展を開催したいです。
今回、この個展の準備に携わってくれた皆様、そしてご来場いただいた皆様……
ありがとうございました! よっしゃあああッッ!!
(THE・ENDォオ!!)