「ボボボーボ・ボーボボ」が今年で連載開始から20周年を迎えた。
近年、ボーボボの残した偉大さ(支離滅裂さ)が再評価されている。僕たち平成キッズにとって、ボーボボは子ども時代に心動かされた伝説的ギャグ漫画の1つだ。
懐かしさに駆られている内に、ふと、気づいたことがある。
ボーボボと…
NIKE(ナイキ)のロゴマークを組み合わせたら…
鼻毛真拳になるのでは?!
NIKEのマーク(正式には「スウッシュ」と呼ぶらしい)の、あの「シュッ」とした形状は、ボーボボの「鼻毛」に似ている…気がする。
そこで、
勝手にコラボさせてみた
刺繍で
手前味噌だが、かなりハジケた短パンに仕上がった。やはりNIKEのマークはボーボボの鼻毛として違和感が全く無い。
どうして今まで気づかなかったのだろう。世界的スポーツブランドと世界的ギャグマンガ。この2つの親和性は、高いに決まっていたのだ。
「NIKEのロゴマークって“鼻毛真拳”にしても違和感ないかも」と思ったので、家にあったNIKEの短パンにボーボボの刺繍を施してみました。
最高にハジケリストな短パンになって嬉しい。 pic.twitter.com/4deXJHIKyi— たかや (@tky888tky) March 17, 2021
Twitterにも投稿しました
このツイートはありがたいことに数字的にも伸び、日本のみならず海外の人からも好感触の反応を頂いた。
刺繍は初めてだったので拙い完成度だが、世界中のハジケリストの心に届いたのは素直に嬉しい。
そして、これをキッカケに僕は「刺繍」の楽しさに目覚めた。
基本的な道具は糸・針・刺繍枠だけという、シンプルかつアナログな手法が自分の性に刺さった(刺繍だけに)。
なにより布のキャンパスに、技術と発想でいかようにもデザインできるのは創作意欲をくすぐられる。
まぁ、つまり、刺繍って楽しい!
そこで、他にも「有名ロゴマーク×人気キャラ」で刺繍を施してみることにした。
好きなブランドと好きなキャラを掛け合わせれば「最高」になるのは必然。夢のコラボを勝手に実現させてみた。
前置きが長くなったが、今回は僕の刺繍を紹介させてください。
➀NIKE×ボーボボ
既に紹介しているが、改めてNIKE×ボーボボについて書かせてほしい。
ツイートには載せられなかった情報もあるし、初心者なりの気づきを載せることにより、今後「ボーボボの刺繍をしてみたい」と考える人のお役に立てればと思ったからだ(あと、やっぱり制作の苦労も書きたいし…)
あれは3月上旬のこと…
浸りすぎた
制作過程に1枚も使ってしまった。長すぎる。そんなの、真のハジケリストではない。
コンテンツ飽和の現代、大切なのは過程よりも結果。早く鳴らせ、ゴング。こんな時代だぜ、俺たちは止まらない。come on…come on…
「世界中のすべてのアスリートにインスピレーションとイノベーションをもたらすこと」
1985年、ナイキ社とNBA選手マイケル・ジョーダンとのコラボにより、あのヒットシリーズ「エア・ジョーダン」が誕生した。
2007年には、ラップミュージシャンのカニエ・ウエストとパートナーシップを結ぶなど、NIKEのタイアップの幅はアスリートに留まらない。
「これって友情? 愛情? 亀参上」
一方、ボーボボも作中で「遊戯王」や「DEATH NOTE」と狂演とも言えるコラボを実現してきた。
数多くのコラボを繰り返してきたこの両者の出会いは、必然であり運命とも言える。
「ただしつけもの、テメーはダメだ」
つけものはダメだ。つけものはコラボもダメだ。
まぁ、とにかく…
「ボボボ―ボ・ボーボボ」
20周年おめでとうございます!
トップブランドNIKEと、伝説ギャグ漫画ボーボボに敬意を込めて…。
➁Champion×???
“キング オブ スウェット”と称されるほど、Champion(チャンピオン)のスウェットシャツは世界中の人々を魅了している。
スウェットの弱点である縮みやすさを克服した「リバースウィーブ」の開発は、これまでのスウェットの歴史に大きな衝撃を与えた(↑はパーカーだけど)。
そんなChampionだが、自分にはこのロゴが、あのキャラクターの、アノ部分にしか見えない。
よし、刺繍しよう。
完成した。
HUNTER×HUNTERの
イルミ=ゾルディック
イルミ=ゾルディック
with. Champion
そう。チャンピオンの「Cマーク」は、HUNTER×HUNTERの登場人物・イルミの眼とそっくりだ。
コラボのはずが「イルミ9:Champion1」の割合になってしまった
しかし、チャンピオンのロゴも「イルミの刺繍をしてくれ! 俺、イルミの眼と似てっからさ!」と言っている気がしてならない。
全長17cmの刺繍は、ストリートシーンで人々の目を奪うこと間違いなしだ。「俺でなきゃ見逃しちゃうね」の人じゃなくても見逃さないだろう。
「お前を殺すよ?」「ここで」「今」
個人的に好きなイルミのセリフも刺繍をした。
共闘関係にあるはずのヒソカに対してイルミが放ったこの言葉は、彼の殺人への躊躇の無さと、弟・キルアに対する異常なまでの執着を垣間見ることができる。
当時高校生だった自分はこのシーンを読みながら「カッケぇ…」と心底震えた。選挙編、大好きです。
手書きのような書き文字で抜け感を意識(これは単行本12巻の表紙へのリスペクトも込めている)。
イルミの髪型は「オールバック期(コミックス初期)」と「少しおろしてる期(ヨークシン編あたりからこの髪型)」の2つに分けることができる。
今回は後期のイルミを採用した。理由はそっちのイルミのほうが好きだからだ。
まぁ、そんなわけで…
冨樫先生、連載再開
お待ちしております!
お身体に無理せず…ほんと気が向いたらでいいので……!ほんと…!ちょっとでいいんで…!
③adidas×???
世界的スポーツ用品メーカー「adidas(アディダス)」
アディダスの創業者であるアドルフ・ダスラーと、同じく人気シューズメーカー「Puma(プーマ)」の創業者ルドルフ・ダスラーが実は兄弟であるのは有名な話だ。
毎度の如く、このロゴ、どうにもあの形に見えて仕方がない。
刺繍しよう。
バイキンマン…
バイキンマンが乗っているメカ「もぐりん」
with. アディダス
adidasのロゴはあまりにもドリルっぽい。そしてドリルと言えばみんな大好きバイキンメカの「もぐりん」だ(そんな名前だったんだ)。
自分でも想像以上にもぐりんになって驚いた。
バイキンマンのパートナーメカとして名高いこのマシーンだが、ドキンちゃんが設計図に適当に落書きを加えたことにより完成したのは有名な話だ。
アンパンマン史上、こんなにもカッコいいデザインはあっただろうか
“パフォーマンスロゴ”と呼ばれるadidasのこのマークには「未来に向けての達成すべき新たな挑戦」といった意味合いが込められている。
幼少期、誰しも一度は「アンパンマン」を通った。
大人になったとしても、我々の心の中にはアンパンマンの魂<ソウル>が宿っている。
そしてこれからこの世に生まれる子どもたちもアンパンマンを纏ってフューチャーされる。
かつて君たちは、アンパンマンだった。
そしてこれからも君たちはアンパンマンだ。
アンパンマンは、君だ
➃adidas×???
もう一つadidasとのコラボを紹介したい
「ドリル」といえばあのキャラも忘れてはいけないだろう。
チクチクチクチクチクチクチク…
魔法少女まどか☆マギカの
巴マミ
巴マミ
with. アディダス
ドリル、それは「金髪ドリル」。金髪ドリル、つまり「まどマギ」の巴マミ(ともえまみ)だ。
制作に丸3日かかった
ほぼ寝ないでこの作業に費やした。それだけ、深夜アニメは自分にとって心の救いだから。
「まどマギ」も今年で放送10周年。あの頃、学生だった視聴者もすっかり大人になった。そんな時の流れを表現するべく、マミさんの表情も、少し大人びて物憂げなデザインに仕上げた。
オタクでも着やすいようにシャツのカラーは黒をチョイス。オタクに黒以外のファッションは心臓に悪い。
乳首が浮いてて恥ずかしい。
もう何も恐くない
まだまだアニメグッズを外で身につけるのは恥ずかしい。
だが、もう何も恐くない。adidasとのコラボなら、キャラ物デザインでもシーンで大活躍だ(そろそろお気づきでしょうが、ファッションっぽい用語「シーン」しか知りません)。
シャフ度
夢の中で逢った、ような……
「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」
「日常」
「僕は友達が少ない」
「魔法少女まどか☆マギカ」
あの頃の深夜アニメたちが、今年で10周年を迎えた。2021年、こんなにもお祝い事の多い年があっただろうか。あの頃、キッズだった私たちは大人になったのだ。
あの頃、オタクの道を教えてくれて、ありがとう…。
ありがとう……。
マミさん!
「まどマギ」10周年、おめでとうございます!
➄無印×???
ここまで有名ブランドと人気キャラのコラボを実現させてきた(勝手に)。
しかし、中にはこれらのブランドアイテムを所持していない方もいるだろう(青春の大半をインターネットで過ごしたオモコロ読者の多くはファッションに疎いかもしれない)。
そこで最後に、誰でも持っている無地のシャツを刺繍してみたい(「無印」と書いたけど無印良品のシャツじゃなくて100均で買ったやつです)。
できた。
お分かりだろうか。そう…
サイズのシール
with. 刺繍
もはやロゴもキャラも関係ないが、思いついてしまったので刺繍にしてみた。
「“サイズのシール”をプリントしたTシャツ」は既に商品としてある。しかしザっと調べた限り「サイズのシールの刺繍」はまだ無い。おそらく、世界初の刺繍だ。
自分はこれまで、うっかり剥がし忘れたサイズのシールを他人から指摘されたとき「あぁコレ? オシャレだよ。ハハハ」と誤魔化していた。
あんな恥ずかしい思いはもうこりごりだ。
ならば“嘘”を“本当”にすればいい。どうせなら、プリントよりも刺繍にしよう。より強調されたデザインにしよう。
サイズのシールは、縫う時代へ
あんなにも恥ずかしかった“サイズのシール”。刺繍のおかげで、最高にイケてるカットソーに変貌を遂げた。
サイズのシールが俺にもっと輝けと囁いている
愛しさと切なさとオレのサイズのシール
サイズのシール
万歳!!!
ありがとう、サイズのシール!
まとめ:刺繍は楽しい
ブランドのロゴマークと大好きなキャラを勝手にコラボさせてみた。刺繍で。
ファッションに無頓着な自分だが、好きなようにデザインしたアイテムは、正直めちゃめちゃカッコいい。毎日着て街中で自慢したい気持ちになる。
なにより冒頭にも書いたが、刺繍、本当に楽しい。
針の刺す方向や、糸の太さを少し変えただけでも完成後の印象が全く変わってくるのも面白い。
ステッチを繰り返して、糸で面がガチガチに固まったときは達成感がある。
ひと針ひと針に魂を込めるので完成姿はより愛おしく感じるし、膨大な時間がかかるので否応なしに己の内面と向き合う闘いにもになる。
刺繍、楽しい。
これからも暇を見つけては刺繍を施していきたいと思う(マジで時間がかかるから、暇なときに…)
あと、念のため繰り返しますが、勝手にコラボさせているだけです。今回名前を出したブランド×キャラがコラボする情報等は現時点で出ていません。
ただ、もしも本当にコラボすることがありましたら、刺繍は僕に任せて下さい。ご相談、お待ちしております。
<おわり>