儀式の日・朝

これから皆さんには巫女の襲撃犯を推理し、多数決で神主に差し出していただきます。

まかせろ！！！

この旧荒鬼神社は「ぐあらきさま」という神様を信奉しており、襲撃犯は処刑された後、贄として「ぐあらきさま」に捧げられてしまいます。

その見返りとして「残る4人のうち1人を不死者にしてくれる」そうです。

不死になりたいとは思わないけど、民俗学者の私は「ぐあらきさま」とやらに非常に興味があるな。

僕は医師ですから、不死のメカニズムを研究して医学に転用したいです。たくさんの人を救いたいので。

もっと自分のために生きましょうよ〜。グラビアアイドルの目的は当然、永遠の若さです。

永遠の命よりスマホが欲しい。

「ぐあらきさま」はスマホも出してくれるんですか！？

神社は圏外です。

 

【ルール説明】

このマーダーミステリーはカードを使って遊ぶゲームです。

各プレイヤーは決まった回数だけ「調査」を行い、他のプレイヤーの持ち物、神社に伝わる文献などの「証拠品カード」を獲得できます。

ハンドアウト＆証拠品カードの情報を共有・隠匿しながら、真相を解き明かさなければばりません。

 

【調査可能な場所】

・他の参拝者の持ち物（5人×3個／計15個）

・書庫の本（4冊）

・湖（3箇所）

・屋外（2箇所）

※調査回数は限られるため全ての場所を調べることはできない

※犯行現場（巫女の寝室）は神主により封鎖されているため調査不可

 

人魚伝説について

よし、じゃあ私から調査に行こうかな。ここは民俗学者として文献を調べます。

「書庫」を探索、しょこたんです。

不死タスギザキニナリス……

 

この神社には人魚伝説があるみたいですね。人魚の肉を食うと不死者になれると。

人魚は人間に化けられるのか。じゃあ我々の中に人魚が紛れ込んでいる可能性も……？

人魚といえば……。恐山さん、あなた人魚を探しにきてませんか？　昨日の昼、巫女にそんな話をしてましたよね。

 

会話に聞き耳をたてると、どうやらその男は海洋研究者らしい。遠かったので断片的な言葉しか聞き取れなかったが、「人魚を探しに来た」とかなんとか言っていた。

グラビアアイドルのハンドアウト・15時

 

そりゃまあ、海洋研究者が「不死の伝説」を調べてるって言ったら人魚でしょうよ。私の持ち物にも人魚についての研究ノートがあるはずです。

 

じゃあ「ぐあらきさま」は人魚ってコト……？

いや、待てよ。「ぐあらき」「不死」この2つのワードから何か連想しませんか。

その2つの単語に関連性が……？

さっそく何かに気付くとは……。さすがですね、ヤスミノさん。

 

ぐあらきさまの正体は「荒木飛呂彦」です。

そんなわけない。

絶対そうだって。

（荒木飛呂彦……まさかな……）

 

医師について

私は医師の持ち物を調べました。

 

 

これが凶器……？

いやいや、使われた痕跡はないって書いてあるじゃないですか。

でもこの医者、明らかにヤバいです。

 

 

3人も！？ 「救いたい」とか言っといてめちゃくちゃ殺してるじゃん。

医師免許返納が1番の救済。

全員20歳前後の女性……ってことは巫女と同じですね。

人魚っぽい女性をバラしてるんじゃないの〜？　それで巫女も殺したんじゃないの〜？

なんてこと言うんですか！！！

 

ミスを隠蔽できなかった患者がその3人ってだけで、本当は老若男女やらかしてますよ！！！

カス言い訳。

だから巫女には何もしてないんですって。言いがかりはやめてください。

こんなカス言い訳をしてまで隠したい「何か」があるってことか……

気になるので僕も医師の持ち物を調べますね。

やめて〜〜〜〜〜

 

 

 

昨日の夕食の時間、お医者さんは「ベジタリアンなんだ」と言って部屋に戻りましたよね。

 

夕食の時間。5人の参拝者は簡単な自己紹介を済ませた後、揃って巫女が出した食事を取っていた。ただし、医師だけは「ベジタリアンなんだ」と言って、自分で用意した弁当を食べるために自室へ戻った。

作曲家のハンドアウト・20時

 

それで食ってたのがこれですかい？

こういう話で「何かの肉」が人肉である確率、1000000%……

申し開きがなければヤバイ人ってことになりますけど。

ええ〜。いやー、うーん。なるほど……

 

あっはっはっはっは。

（スーーッ）

僕はヤバイ人です。

こわ。

「間」の取り方が「本物」なのよ。

いっぱい手術してたら、味に興味が出てきちゃったんですよね。不死の秘術を求めてる理由も、死なない人間を作り出せたら無限にそいつの肉を食べられるじゃないですか。医療ミスで人肉を確保するのってリスキーなんで。

模範解答だ……

サイコパス診断の……

 

いきなり怪しすぎる奴が見つかってウケる人たち

じゃあ、鬼谷さんが犯人ということで。お疲れ様でした。

いや、待って待って。確かに弁当箱に人肉入れて持ってきましたけど、別に巫女を襲った証拠にはならないでしょ。もっとアリバイとか洗いましょうよ。

 

海洋研究者について

助け舟を出すわけじゃありませんが、私は鬼谷さんをそこまで疑ってません。なぜなら犯人をこの目で見たからです。

お、詳しく聞かせてください！

あれは深夜3時ごろ。私は自室を出てトイレに行ったんだけど、巫女の部屋の方からやってくる人物とすれ違ったんですよね。

 

巫女の寝室へ向かう途中、前方からやってくる作曲家とすれ違った。こんな時間に何をしているのだろうか？ かすかに血の匂いを感じた気がした。

海洋研究者のハンドアウト・27時

 

らむ屋敷さん。あなたですよ。

え！？ いや、あの……

あんな時間に何をしていたんですか？

 

さあ、答えてください。

えっと、確かにすれ違いましたけど…これ言っちゃって大丈夫かな……

大丈夫かどうか判断するのは我々です。全てを白日の下に晒しましょう。

いいぞ！！！ 恐山！！！

そこまで言うなら僕も話しますが……

 

部屋に戻る途中、巫女の部屋がある方へ向かう海洋研究者とすれ違った。数歩だけ進んだ後、もういちど彼の方を振り返ってみる。背中に鉈（なた）のような大振りの刃物を背負っているのが見えた。

作曲家のハンドアウト・27時

 

 

あのとき恐山さん、背中に馬鹿でかい鉈を背負ってましたよね。

は？？？

え！？ 私も見られてたの？

マジなんかい。

逆にあんなもの持って何やってたんですか？

 

よし、わかった。一回この話やめませんか？

議論姿勢がへにゃへにゃ。

ボディに手痛いカウンターを食らっちまったのでね。

これカウンターですか？

ブラックホールみたいな墓穴掘ってたけど。

だから本当に話して大丈夫か聞いたのに……

じゃあ、巫女の部屋で見つかった「鉈」は海洋研究者さんの物ってこと？

 

 

 

そうだが。

そうだがじゃないが。

よくもまあ「トイレに行ったんだけど」なんて言えましたね。

まあ、そうですね。トイレに行ったのは嘘です。

 

……白状します。巫女食べました。

え！？　食った！？

はい。巫女が人魚だと思ってたので。でも聞いてください。私が寝室に入った時、すでに巫女は死んでいたんです。

嘘乙。

本当なんですって。切り裂かれた腹からは内臓が飛び出し、首には噛みちぎられたような跡がありました。

 

巫女の寝室に到着し、ゆっくりとふすまを開けたあなたは、驚くべき光景を目にする。あなたが手を下すまでもなく、巫女の腹は大きく引き裂かれ、部屋中に内臓が散乱している。

さらによく見ると、首の一部がごっそりと噛みちぎられたように欠損している。自分と同じく巫女を人魚だと疑った誰かの犯行だろうか？

海洋研究者のハンドアウト・27時

 

私は巫女の指をちょっと切り落としただけだから、無罪です。

無罪ではないよ。

 

でも、確かに鉈の説明文には「少量の血が付着」とありますね。惨殺したにしては血の量が少ない。

僕、屋外の調査で血濡れのサバイバルナイフを拾いました。本当の凶器はこっちなのでは？

 

それだ！

となると、巫女の部屋側から来たらむ屋敷がやっぱり怪しく見えてくるな。

 

 

作曲家について

認めます。僕は恐山さんより先に巫女の部屋に入りました。深夜2時くらいですね。

ほらね。

目的は同じ「人魚の肉を食べるため」です。僕が部屋に入ったときにはもう、恐山さんが証言したような状態でした。

なんか違和感あるなー。実は俺、作曲家は人魚じゃないかと疑ってるんだよね。

 

巫女の後ろには宿泊者の1人らしき女性が立っている。どこかで顔を見た覚えがある。確か有名な作曲家だったか。あなたは作曲家を湖に残し、巫女と2人で離れへ向かった。しばらくして、湖の方から何かが水に飛び込む音がかすかに聞こえた気がした。

民俗学者のハンドアウト・13時

 

昨日の昼、湖で作曲家と会ってるのよ。さっき見つけた「人魚に関する神話」に「1日に1度水を浴びなければ変身が解ける」って書いてあるじゃん。らむ屋敷が人魚だから水に飛び込んだのかなって。状況証拠しかないけど……

チガウヨ……

らむ屋敷さんの持ち物を調査したら「深海にしか存在しない石」が見つかりました。

明らかに人魚っぽいアイテムだ。これはどこで手に入れたんですか？

 

 

 

それはまあ、minneで……

らむ屋敷さん、minneで証拠品が買えるマーダーミステリーって存在しないらしいですよ。

 

じゃあ、仮に僕が人魚だったとして巫女を殺す理由が無いですよね。まして巫女は仲間の人魚かもしれないんですから。

なるほど。恐山は「巫女が人魚かも」って言ってたもんね。

いや、食べるまではそう思っていましたが、おそらく巫女は人魚じゃありません。

 

まずい。これは人魚の肉ではない。腐ったような味。残飯以下の代物だ。巫女は人魚ではなかったのだ。

海洋研究者のハンドアウト・28時

 

私はある筋から「人魚の肉はめちゃくちゃ美味い」という情報を得ています。それに対して巫女の肉は腐ったみたいにマズかったんです。

わかる！ たしかにめちゃくちゃマズかったですよね。

「たしかにめちゃくちゃマズかったですよね」とは？

あ、やべ

こいつまさか……

 

すみません、巫女食べました。

話をこれ以上ややこしくしないでくれ。

さらっと説明すると、僕が巫女を食べたのは28時（海洋研究者より後）ですね。人魚伝説は知らなかったので、シンプルに若い女性の肉が食いたくてやっちゃいました。

で、恐山さんの言うように「腐ったような味」でした。あまりのマズさに全部吐いちゃって……

 

 

これが証拠です。くらえ！

自分のゲロをつきつけないでよ。

 

巫女は「人魚の肉を食った不死者」なのかもね。「ぐあらきさま」が人魚で、その肉を食うことが「不死の儀式」の正体だとすれば辻褄が合う。

あ！ 作曲家は捕らえられた仲間（＝ぐあらきさま）を助けに来たんじゃないですか？ だとすれば巫女を殺す動機がありますよ。

恐山さんの言い分は筋が通ってるように感じますね。巫女が人魚じゃないとすれば「作曲家＝人魚＝犯人」はあると思います。

 

 

その後出た情報をまとめた結果、以下のようなタイムラインが判明。犯行時刻は25時〜26時の間であり、グラビアアイドルか作曲家が嘘をついている可能性が高いと分かりました。

 

24時：民俗学者が巫女の部屋に入る→巫女は生きていた

25時：グラビアアイドルが巫女の部屋に入る→巫女は生きていた

26時：作曲家が巫女の部屋に入る→巫女は死んでいた

27時：海洋研究者が巫女の部屋に入る→巫女は死んでいた

28時：医師が巫女の部屋に入る→巫女は死んでいた

 

投票先について

ちなみにだけどさ。巫女が「人魚の肉を食った不死者」だった場合、そもそもまだ生きてることになるよね？

最初の説明にも「不死者の傷口は念じた途端に塞がり、首を切り落とされても生きていられる」とあります。

神主が「殺害犯」ではなく「襲撃犯」って言葉を使ったのも気になるなあ。

全て神主の自作自演だとしたら投票自体が無意味よ？

だとしても投票はしなきゃいけないからなあ……

これ、人魚を「襲撃犯」として差し出したらどうなるんでしょう？ 

たしかに。襲撃犯は処刑されるらしいですけど。不死者なら平気ですよね。

らむ屋敷……

らむ屋敷さん……

だから僕は人魚じゃないですって！ それに人魚以外の不死者も紛れ込んでるんじゃないですか？

どういう意味よ。

今朝、部屋のふすまにこんな紙が挟んであったんです。

 

ふすまを開けた瞬間、1枚の紙切れがひらりと落ちた。誰かが扉に挟んだのだろうか。紙には「あなたは吸血鬼ですか？」と書かれていた。

作曲家のハンドアウト・儀式当日の朝

 

あ、それ私の部屋にもあった。

僕もです。

僕も見ました。

え、うそでしょ！？　全員の部屋に入ってたの！！？

 

なんか原宿さん、驚きすぎじゃないですか？

いや、そんなことないけど。

人魚が怪しいとするならば、同じくらい「吸血鬼」も怪しいですよね。

我々の誰かが仕込んだのか、はたまた神主や巫女が書いたのか。

でも、人魚と違って吸血鬼に関する証拠品は無いからなあ。

それは誰かが隠してるのよ。

 

……あ！

 

頑なに2冊目の本の情報を公開しない原宿さん

 

原宿さん、書庫の本もう一冊調べてるじゃないですか。そっちも公開してください。

あーもう時間ないよ！　こんな話してる場合じゃないんじゃない！？

ほら、反応がおかしいもん。これ原宿さんが吸血鬼ですよ！ みんな騙されてますって！ 絶対後悔するって！ ねえ！

終〜〜〜了〜〜〜です。

 

ここで醜い議論が終了。襲撃犯として処刑される者を決める投票が行われます。はたして吊られるのは誰だ……

 

＞＞儀式が始まる＜＜