「カバンが汚いヤツは仕事ができない」という説がある。
自分の持ち物すら管理できない
↓
タスクやスケジュール、人間関係をマメに管理できるはずがない
↓
「最低の給料泥棒ね。同じ空気を吸うことすら耐えられないわ」
こんなロジックだ。
さて、ここで僕のカバンを見てほしい。
そこそこきったね。
散乱したレシート、バラバラの文房具、食べかけの菓子、明らかなゴミと、だらしなさの片鱗が垣間見えるのではないだろうか?
自分でも、こんなカバンの持ち主に「アジェンダのコンセンサスにアグリーしてフィックス」みたいなしゃらくせえ会話ができるわけないと思う。
すっきり整頓された持ち物でスマートな印象を与えたい!
みんなから「仕事できそう」って思われたい!!!
こんにちは、無職です。
アイテムメニューで「デキる奴」になる
ところで、多くのテレビゲームには“装備品”や“薬”といった「アイテム」が登場する。
アイテムを使うためのメニュー画面には様々なタイプがあるが、最近多いのは画像を並べるタイプのデザインだろう。
ゲーム用語で「インベントリ」と呼んだりもする。
インベントリの便利な点は、どこに何があるのか一目で確認できるところだ。
だらしないヤツにありがちなのが、カバンの中が地層みたいに重なっていて、底にあるものをなかなか取り出せないという事態である。
「よく使うものは取り出しやすい位置に入れよう」とか考えるための脳がハムスターより小さいから起こってしまう問題だが、インベントリなら無縁だ。なんてったって平面だから。
また、自分が持てるアイテム量を「マス目」で把握できるのもうれしい。
カバンが汚いヤツは「チャックが閉まる限界までパンッパンに詰め込んでいい」と思っている節がある。
だが、そんなことをすれば布地が傷むし、見た目もダサい。
インベントリの場合、あとどれくらいアイテムを入れられるのか「残り○マス」みたいな形で教えてくれるから、うっかりパンパンにしてしまう心配もない。
これだ……!
現実にインベントリさえあれば、僕も“デキる奴”になれる……!
というわけで
作った。
5マス×5マス、合計25マスのアイテム欄。ここに収まる物だけを入手しながら生活したい。
さらに左側は装備欄だ。武器やアクセサリーみたいな「現在進行形で身につけているもの」はアイテム欄と別枠で収納できることにする。
ルール
・5マス×5マスのアイテム欄(右)に収まる物だけを持って1日過ごす
・武器やアクセサリーみたいな「現在進行形で身につけているもの」は装備欄(左)に移し替えてOK初期アイテム
・iPhone
・財布
・PASMO
・鍵
・折りたたみ傘
「絶対に必要なもの」だけを厳選した初期アイテムだが、それでも9マスを消費してしまった。使えるスペースは残り2/3。まだ余裕があるとはいえ、考え無しに色々拾っていたらすぐ埋まってしまうだろう。
さて、外に出ると雨が降り始めていた。
気持ちいいとは言えない天気だが、考えようによってはラッキーな状況かもしれない。
「身につけているものは装備欄に移し替えてOK」ルールを発動して、“折りたたみ傘”のスペースを空けられるからだ。
というわけで移動させた。
多少卑猥な感じに見えなくもないが、これで持ち物を3マス分も多く持てる。さっそく傘をさして出発しよう。
傘をさして……。
あれ?
“装備したいものを装備欄に入れると、現実では装備できなくなるバグ”?
とんだクソゲーを生み出してしまった。装備欄のルール、完全に無意味なので無かったことにします。
・武器やアクセサリーみたいな「現在進行形で身につけているもの」は装備欄(左)に移し替えてOK
そもそも“武器”って現代日本で何を想定してたんだよ。