ダニ派 第2反駁(4分)
ダニ派、最後のスピーチとなる第2反駁が始まります。
ダニ派への投票理由は大きく分けて4つあると思います。①ペットとしてのかわいさ ②お金がかかるか ③近隣住民の迷惑 ④生態系への影響 です。
まず犬派が反論していない点、1つ目は「ダニは犬よりも飼育にお金がかからないため飼育のハードルが低い」。2つ目は「飼いきれなくなった犬を捨てたらその社会的負担はダニに比べてかなり大きい」どちらも反論されていないので有効です。この2点を理由にダニ側に投票できると思います。
また、有害なダニが存在するのは確かですが、それは有害なダニを飼わなければいいだけの話ですし、レアケースな罹患リスクなら犬にも同じことが言えます。なのでこの論点は無効です。
犬派が主張する「かわいさ」という観点については「主観的な価値は人それぞれなので評価基準にはなりえない」と最初から我々は主張しています。もしこの後に犬派が反論したとしても、すでに第1反駁でスルーしている以上はルール上「レイト・レスポンス(遅い反論)」になりディベートにおいては無効です。よってダニ派の主張が採択されるべきです。
である以上、ダニ派が一貫して主張している客観的な3つの観点「お金」「迷惑」「生態系」を理由にダニ側に投票できます。まとめると、犬派が主張している主観的・精神的な観点では犬とダニを差別化する材料に欠け、ダニ派が一貫して主張している客観的・社会的な観点ではダニに投票する理由になります。以上です!
~ 4分経過 ~
これまでの議論をまとめつつ犬派の主張の不備を指摘し、ダニ派の優位性をアピール。
大ピンチの犬派、最後の第2反駁で逆転なるか?
犬派 第2反駁(4分)
いよいよ最後のスピーチ。犬派の永田はこの逆境を覆せるのか。
えー……。彼らはずっとダニのほうが犬より優れていると主張してますけど。じゃあ飼えば?
ね? そんだけの話。じゃあ責任持ってダニ飼ってね。そんだけ。ジャッジのみなさんも、ダニに投票するなら飼えよ? じゃなかったら嘘でしょ? 違う? ありもしないことをあるかのように言う論理の詐術。それがディベートなんですか? 違いますよねえ!?
いいぞ!
ダニ派のあなた。家に帰って一番最初に大切な人に「ダニのほうが犬より優れている」って言ってください。お前たちがしてるのはそういうことだぞ! 一生犬飼うなよお前ら! ダニ派はゴチャゴチャ言ってるけど、犬のほうがペットに向いてるに決まってんだから!
よく言った!
これ『コトダマン』っていう言葉で戦うゲームのPR記事なんですけどね。言霊(ことだま)ってありますよね。人間はね、昔から言葉に霊力があるって信じてたんですよ。彼らダニ派のしていることは、論理だ根拠だとゴチャゴチャ言って言葉の霊力を弱める行為ですよ。恥ずかしいと思わないのか!! 俺はもうそんなディベートはまっぴら御免だ!
お前ら、牙を取り戻せ。
どっちの技術が優れているとか、そんなことはもうどうでもいい。なあ、魂でぶつかり合おうや。そうだろ?
みなさん。ディベートを論理オタクの遊び場にしていて良いんですか? マザコン野郎の集会場にして良いんですか? 違うだろ! もう一度言うぞ。
牙を、取り戻せ。
以上。
~ 4分経過 ~
何だったの?
以上、犬派・ダニ派 全てのスピーチが終了しました!
3人の審査員がこれまでの議論を振り返り、どちらの言い分に説得力があるかを判断します。
勝つのはディベートのエキスパートか、ハンデを活かしたド素人か……。
結果発表
ダニ派の勝利です!!!
優位な条件だったにもかかわらず、犬派チームは2-1で敗れました。
ダニに投票してる奴だけ目をそらしている……何か「あった」な。
しかしダニ派チーム、勝ったのに不服そうです。
ディベーターとしては、票が割れて勝つ結果はあまり嬉しいことではないんです。
ジャッジ構成が変わればこちらが負けていたということですから。うわ~、マジか~……。
めちゃめちゃ落ち込んでるじゃん。
まずダニ派に投票した2人、どうしてそう決めたんですか?
犬派が挙げたメリットへの反駁に対する再反駁がなかったため、最終的に犬派のメリットがひとつも残らなかったことがダニ派に投票した理由として挙げられます。ペットに向いていることの定義が「かわいい」だけで客観性に欠けていたので、立論で明確にしておけばよかったと思います。
犬派のメリットがひとつも残らないなんてことある?
犬派は後半で「育ダニノイローゼがないのはダニがペット向きじゃないからじゃないか」と言っていましたが、そのような飼育に労力をかける必要性について立論の段階でしっかり触れていられれば善戦できたんじゃないかと。
スピーチ中に言えたことしか考慮してもらえないから、いくら有利でもちゃんと説明できなきゃ関係ないのか……不覚。
でも1票は入りましたからね! 詐術に騙されなかった犬派のあなた! どうして投票してくれたんですか?
犬派質疑のとき「そこらじゅうにいるダニをわざわざ飼う意味はあるのか?」という質問に対して「特別な感情を抱いていればダニでもペットになる」とダニ派が言っていたんです。これって主観ですよね。そうなると立論の前提となる「客観面のみを根拠にする」という部分が成り立たなくなってしまうんじゃないかと。それを加味して犬派に投票しました。
えーと……! それは「ペットの定義」の話であって、立論で述べたのは「ペットとして適しているか」だったので別の問題のつもりだったのですが……。
止しな、見苦しいぜ。勝負はもうついた。
負けてるのこっちだろ。
ハンデありでも敗北するという結果に終わりましたが、幅広い知識とひらめきが要求され、ダニが犬に勝つことすらできてしまう競技ディベートの面白さを垣間見ることができました。川下さん、井出さん、本当にありがとうございました!
「ことば」で戦うもうひとつのゲーム『コトダマン』
さて、ディベート以外で「ことば」で戦うといえば、 セガゲームスから配信されたばかりのスマホゲーム、共闘ことばRPG『コトダマン』です。
『コトダマン』は、ひらがなを並べて「言葉」を作り攻撃する新感覚のスマホ向けRPG。
たくさん言葉を作れるとコンボが発生。長い言葉を作れると強力な「すごわざ」が繰り出せるなど奥深い戦略性もあります。
友達と一緒に協力プレイで盛り上がったり、ひとりでサクっとプレイしたりと、手軽にあそべるこのゲーム。
言葉の扱いに自信がある人は遊んでみてはいかがでしょうか?
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ところでキミたち、今後ダニ飼うのね?
飼いません。
飼うわけがない。
(おわり)