いろんな幻聴・妄想がかるたに…「幻聴妄想かるた」(ダ・ヴィンチ・恐山)

アナログゲームの古典的定番といえば「かるた」です。

 

 

読み手が「読み札」を読み上げ、それにあった「絵札」を探して取るシンプルな遊び。みなさんも一度くらいは遊んだことがあると思います。

今回ご紹介するのは、少し変わった「かるた」です。

 

 

 

おとうとを犬にしてしまった

 

 

 

のうのなかに機械がうめこまれ
しっちゃかめっちゃかだ

 

 

 

 

むりやり私は
天皇にされるところだった

 

 

 

みんなの妄想がかるたになったよ

 

 

こちらはハーモニー編著のかるた冊子『幻聴妄想かるた』です。

 

 

※2020/06/19追記、上記リンクが同名の別施設になっておりました。現在は修正済みです。申し訳ございません。

 

「ハーモニー」は世田谷にある就労継続支援B型事業所です。

ハーモニーは精神障害のある人の地域生活を支援しており、この「幻聴妄想かるた」では、そこで働く人々が実際に体験した困難がかるたになっています。

 

 

 

みな殺しにされる日が特定され
逃げ回ったがまだ生きている

 

心の病気には、幻聴・幻覚・被害妄想をともなうものがあります。代表的な病名が統合失調症です。この読み札を作った人は、自分が命を狙われているという妄想にさいなまれ、逃げ回る日々を送っていました。殺される日まで決められていたのに、なぜか今でも生きている。そんな体験が読み札になっています。

 

 

 

ラジオから自分のことが言われている

 

統合失調症などの精神病に多いのが関係妄想。よく聴いていたラジオ番組で、自分しか知らないはずのことが話されていると感じたそうです。

 

 

 

しん臓が止まっている

 

よく「しょせん妄想なんだし、無視すればいいじゃないか」という人もいますが、中には実際に身体感覚や症状をともなう体調の変化を経験する人もいます。この読み札のモデルになった人は、右側の頭頂部から異様な音が聞こえると感じ、徐々に全身の感覚を失い、やがて心臓が止まってしまう感覚を味わうそうです。

 

 

妄想や幻聴をかるたで身近に感じられる作品

 

 

統合失調症に罹患する人は珍しくなく、約100人に1人が罹る可能性があると言われています。その原因はまだ詳しくはわかっていませんが、症状は治療して緩和することができる病気です。幻覚や妄想に悩まされている人が普段どんな世界を生きているのか知る機会はけして多くありません。

「なんとなく怖い」というイメージばかりが先行しがちな精神病ですが、このようなゲームを通じて病気への興味を持つきっかけになるのではないでしょうか。

 

 

かるたの他に、読み札の解説やハーモニーの活動概要が書かれた冊子、ハーモニーでかるたを作る様子を撮影したDVD、さらに女優の市原悦子さんが札を読み上げる音声CDまでついてます。市原さんの読み上げ方は独特の味があって最高なので、是非聴いてみてほしいです。

 

 

 

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ちなみに続編にあたる『超 幻聴妄想かるた』も発売中。

 

 

 

でもね、精神科で悟りの話をすると
入院になるんですよ

 

カラーの絵札で、あたらしいかるたが楽しめます。啓蒙的な意味だけでなく、アール・ブリュットとしてもとてもおもしろいので、気になったらぜひ手にとってみてください。

 

 

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