こんにちは、かんちです。
株の漫画「インベスターZ」に登場する、相場の右肩上がりを祈願したポーズで失礼します。
↑これ
肩こりをこじらせて姿勢がおかしくなった人のモノマネではありません。
さて、皆さんは「株」をやったことはありますか?
周りに聞いてみてみると「やり方がよくわからない」とか「専門用語が多くて難しそう」といった意見が多く、中には
「素人がやっても儲からないでしょ」
という人もいます。本当にそうなの? 素人がやっても儲からないって自分で経験していないのに言ってるんじゃないの? 知ってる風にしゃべるのダサくない?
そこで今から遡ること2年前の2015年、僕は個人の資金80万円を用意して株を始めました。
株式投資1年目
で、1年目に50万円の損失を出しました。
株の基本的な売買の仕方はいたって簡単で、
1. 株価の上がりそうな銘柄を探す
2. 株を買う
3. タイミングが来たら売る
たったこれだけです。
銘柄探しも売買もスマホでポチポチ!っと指先ひとつで出来ますから、超簡単。
ちなみに銘柄はどうやって探していたのかというと、2chの株式掲示板を見ていました。
毎日掲示板を監視して、上がりそうな銘柄を見つけたらすぐ買う! そしてタイミングが来たら売る!
特に積極的に買っていたのはスマホゲーム開発企業や、新しい医薬品などを開発しているバイオベンチャー企業などで、話題になれば一気に株価が噴き上がる銘柄を選んで売買を続けていました。
その結果、80万円が30万円に。
マジでやらかしました。
なぜ負けたのか?
1年で資産を50万円溶かしてしまったのは何故かを振りかえると、欲を出しすぎて売るタイミングを逃してしまったことや、日本経済の動きや世界情勢を意識せずに取引したことなど、色々理由は挙げられます。
その中でも特に失敗だったなと反省したのが「銘柄選び」です。
株式相場の格言に、このような言葉があります。
理屈と人気から離れよ
「この株は上がる・下がる」とアナリストらが理屈を並べてそれっぽく言った分析情報や、みんなが買いに走っている人気株には手を出すな、という意味です。
株で儲けている人は、みんなが気付いていない時期に株を買って仕込んでいます。その後、みんながその銘柄に気付いて買いに走って株価が上昇したタイミングで、プロは売り逃げるのです。
プロと僕の売買のタイミング
今振り返ってみると、掲示板で話題の銘柄に飛びついていた僕の行為はまさにそれで、買った10分後に10%以上の暴落といった経験がざらにありました。デマ情報や企業の小さいお知らせ程度でも株価が急騰することもあり、話題になっているからすぐ買うという行為はあまり良くないようです。
この1年目の反省を踏まえて、2年目の取引に挑むことにしました。
2年目のテーマは、
「ネットの情報を参考にしない銘柄選び」
です。
株式投資2年目
僕はある作戦を立て、それを実行すべく1冊の本を買いました。
それが会社四季報。
この本には、上場している全ての企業の業務内容や業績予想などが細かい文字でびっしり書いてあり、東洋経済新聞社が年4回、季節ごとに出している投資家の必需品と呼ばれている1冊です。
この会社四季報と……
アンパンマンのシールを用意して、今回実行する作戦は……
です。
2才の息子に銘柄を選んでもらうことで、一切ネットの情報を参考にせずに銘柄を選ぶことができるのです!! 天才的発想ではありませんか??
2才の子どもですからまだ社会を知りませんし、悪い大人たちとも接したこともありません。純粋な心を持っているので人を嵌め込もうとするはずもありませんし、なによりも愛する我が子が選んだ銘柄です。きっと神様が味方してくれて、大勝ちできるはずなのです。
ということでやってみました。
子どもに銘柄選びをしてもらった
子どもにアンパンマンシールと四季報を渡して、「好きな所にシール貼っていいよー」と言いました。
果たして子どもが最初に選ぶ銘柄は……!?
ペタッ。
広告かい。
いや、この企業も上場しているから銘柄買ってもいいんだけど……お父さん的には銘柄情報の中から選んでほしいな……ということで一旦仕切り直します。
最初に選ぶのは……どれ!?
ペタッ。
裏の広告かい。
全然進まないので「こうやってページをめくるんだよ」とめくり方を教えました。
「たのしい」だそうです。
「グシャッ!!」
あっ、ダメだって!!
「ギャーーーーッ!!!!」
「グシャグシャにするのーー!!」
「ギャーーーーッッ!!」
どうしようもなくブチ切れられたので、満足するまで四季報を触らせます。
「キャッ キャッ」
「ビリッッッ!」
この中の銘柄は絶対に選ばなくなりました……。
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しばらくして四季報をクシャクシャにする遊びに飽きてきたので、改めてシールを貼るお願いをしました。
順調にシールを貼っていく息子。
聞いたことある銘柄からマイナーな銘柄まで、次々とシールを貼っていきます。
シールが貼られた銘柄の一部
この中から買う銘柄を選びます。中には株価が高すぎて買えない銘柄もあったので、今回はそれらは候補から外し、資金30万円の中で買える手頃な銘柄を組み合わせました。
- メガネスーパー…400株
- メドレックス…100株
- CIJ…100株
- 木村化工機…100株
- ティムコ…100株
- SKジャパン…100株
- 小僧寿し…400株
これらの銘柄を月曜日の株式市場が始まる朝9時に一気に買い、金曜日の株式市場が終わる15時頃に売ります。
その結果は…!?
マイナス2,100円でした。
メドレックスという銘柄だけ大きく値上がりし、それ以外のほとんどの銘柄が値下がったことで微損という結果に。
どうせなら大きく勝ちたかったし、オチを付けるんだったら大きく負けたかった!これじゃあ記事として成立しない!
メドレックスだけ一点買いしていれば大勝ち出来たのに!くそー!!
ん……? 一点買い? 一点買いか!! 一点買いすればいいんだ!!! 全力で!! 全力で一つの銘柄を買いをすればいいんだ!!!
ということで再挑戦です。
信用取引で一銘柄を全力買い
再び子どもがシールを貼った銘柄を探すと、なんとシールが3枚も貼られているところがありました。
テリロジーという銘柄で、情報セキュリティーに強い会社のようです。
しかもなんとあかちゃんまんとホラーマンが「そのちょうし!」と応援してくれていて、バタコさんにいたっては「すごい!」と褒めてくれているではありませんか。
これはもう予言に違いありません。バタコさんにはこの勝負の結果が見えているのです。大勝ちという結果が!!
そこで今度は資金の30万円を担保として、証券会社からお金を借りて最大90万円分までの取引ができる信用取引に手を出しました。
例えば、資金30万円を使って一般取引で「30万円分の株式」を買ったとします。その後株価が10%上がったら利益は3万円です。
もし信用取引を使えば資金30万円で最大3倍、「90万円分の株式」まで買うことができ、株価が10%上がったら利益も3倍の9万円になるのです。ドラゴンボールZでいうところの界王拳です。
これで1銘柄を買えるだけ、全力で買うのです!!
ということで、テリロジーの株を買えるだけ、300円×3000株買いました。
仮にこの株が倍の600円になったとしたら…
資金30万円で、90万円の利益になります。
80万円→30万円→120万円になって、前年の損失を一気に取り返すことができるのです!!
ただし株価が100円下がって300円→200円になってしまったら……
マイナス100円×3,000株=マイナス30万円
となり、元の資金は全て吹っ飛びます。
さらに仮にストップ安が連発して、売りたくても売ることができずに300円→100円になってしまったとしたら、資金が吹っ飛ぶのに加えて30万円の借金を背負うことになります。こんな恐ろしいことはありません。
しかし私はやります。これを考えた自分を信じて……。
あ、ところでテリロジーの株を買ってから30分が経過した時の損益見たいですか?
こちらです。
マイナス 1万2,947円
これ、危なすぎない……?
その翌日
マイナス 1万5,584円
あっヤバいわ、これ。
1週間後
マイナス 8万3,756円
ひぃ! 動く金額が大きすぎる! 信用取引ヤバい!!
売りたい!!!……でもきっと戻るよね?
10日後
マイナス 16万1,825円
ギャァァーーーー!!!
アバババババババババ
売りたい売りたい売りたい
売りたい売りたい売りたい
助けて助けて助けて助けて
助けて助けて助けて助けて
…でも、そのうち戻るよね?
1ヶ月半後
テリロジー株3000株を買ってから1ヶ月半後、この日の昼休みに株価をチェックしたら奇跡が起こっていました。
プラス 10万8,504円
なんと、大手銀行が「銀行のワンタイムパスワードの利用を必須にする」というニュースが新聞に掲載され、情報セキュリティに強いテリロジーの株価が爆上がりしたのです!
マイナスから一転、プラスになっていたこの瞬間、僕は速攻でテリロジーの株を売りました。
ということで子どもに銘柄選びを手伝ってもらった結果、11万円弱の利益に!!
一時は終わった…と絶望していましたが、最後まで我が子を信じた甲斐がありました。
しかしまだ40万円の損失が残っています。もうあのような怖い体験はしたくないので、現在は資金以上の信用取引はやっておらず、企業の財務状況やチャートなどをしっかりチェックして売買するようにして、コツコツと利益を重ねています。
これを見て皆さんは株をやりたいと思った方がいるかは分かりませんが、株を始める方は今回のような取引は絶対にやらないでくださいね!
最後に
これを見ている僕の妻へ。
僕が株で負けていたことを、この記事で知ったと思います。
黙っていて
本当にすみませんでした!!
(おしまい)
※今回の記事では損益をわかりやすくするため、株の売買手数料や信用取引手数料などは考慮していません
※記事内には株式投資の不正確な情報が含まれている可能性があります
※この記事の情報が原因で発生したトラブル・損失・損害に一切の責任を負いません
※株式投資は自己責任。買うも買わないもその人の自由です