読者さま
いつもお世話になっております。恐山と申します。
社会人が常に直面しているジレンマ、それは本音と建前です。
社会人のマナーとして、ビジネスマンはお決まりの言葉を交わし合いますが……。
本心とは乖離していることがほとんど。
「社会人として言わなければならない建前」と「本当に言いたい本音」のズレは現代日本人の心を苛んでいます。
この世界で自分に素直なまま生きるのはとても難しいことなのです。
定型文だらけのビジネスメール
さて、建前文化の極みといえるのがビジネスメールです。
「お世話になっております」
「ご連絡ありがとうございます」
「取り急ぎ、ご連絡まで」
などなど、マナーを守るための「定型文」がたくさんあります。
LINEなら
で済む内容のことが、メールだと「✕✕様。お世話になっております。○○です。先日資料をお送りいたしました件について再度ご連絡差し上げます。念のため再送信いたしますのでお手数ですがご確認のほどよろしくお願いいたします。」とかなんとか書かなければいけません。
そこでとても便利なのが「単語登録機能」です。
今回は語彙がとても豊富なうえ無料で使えるGoogle日本語入力を例にとりましょう。
Google日本語入力をインストールしたら、画面右下のオプションを右クリック。
「単語登録」を選択すると、好きな言葉を辞書に登録することができます。
「よろ」と入力したら「よろしくお願いいたします」と変換されるようにすれば、面倒な定型文の入力の手間が大幅に省けるのです。
めんどくさい建前をカタカタ打つ時間を節約できるので、ぜひ試してみてくださいね。
そんなことでいいのか
……ですが、そんなことでいいのでしょうか。
相手の立場になって考えてみましょう。
受け取った「お世話になっております」という言葉が、実際は「おせ」の変換結果でしかないとしたら、ずいぶんと空虚な感じがしませんか?
この単語登録機能は便利ですが、実質のない空っぽなやりとりを助長する側面もある気がします。
どうせなら、この単語登録機能を使った本音と建前の架け橋は作れないのでしょうか?
作りました。
それがこちら「ビジネス用 オブラート辞書」です!
箱っぽい画像を勘で作ったら立体感が妙なことになりました。
「obura.txt」ダウンロードはこちらから(Google日本語入力専用)
右クリックしてリンク先を保存してください。
(PCユーザー向けです)
オブラート辞書を使おう
さっそく使ってみましょう。
辞書はtxtファイルになっています。
ダウンロードしたらGoogle日本語入力のオプションから「単語登録」をクリック。
「ユーザー辞書の編集」をクリックします。
「管理」→「新規辞書にインポート」で、ダウンロードした「オブラート辞書」をインポートしてください。
これでオブラート辞書が入りました。
この辞書では、「本音」を入力すると綺麗な「ビジネスメール用語」に変換されます。
たとえば「ちっす」と入力して変換すると……。
「お世話になっております」と変換されます。ラフな気持ちで打てるというわけです。
「生きてるか?」と入力すると
「ご無沙汰しております」になります。
「俺と、お前」で
「弊社と、御社」に。
「ゴミカス」は
「添付ファイル」になります。あんなものゴミカスだ、あんなもの。
こちらはパッと見、ていねいで好感の持てるビジネスメールですが……。
実際に打たれているのは↑のような内容です。
「オブラート辞書」は、メールを送る人の中で渦巻くどす黒い感情を決して押し込めることなく、スムーズにビジネス用語にしてくれるのです。
(クリックで拡大)
収録されている言葉は50あり、多彩な変換に対応しています。
実際に打ち込んでいるところを動画にしてみました。こんな感じです。
【本音を書けるオブラート辞書】(音声なし)
便利ですね。
また、辞書には自分で単語を登録することも可能。
「靴底のガム」と入力すると上司の名前が出てくるといったカスタマイズも自由自在です。
・普通に打ったほうが早いときがある
・そもそも本音の方を覚えるのがめんどくさい
などの欠点はありますが、些細なことでしょう。
ゴリラ用の辞書
ついでに「ゴリラ用辞書」も作ってみました。
「うほほ」と入力すると
「御社」になり
「うほうほうっほうっほっほ」と入力すると
「ご多忙のところ恐れ入りますが、至急ご返信いただければ幸いです」になります。
「gorilla.txt」ダウンロードはこちらから(Google日本語入力専用)
右クリックしてリンク先を保存してください。
(PCユーザー向けです)
50種類あります。
単語登録を活用しよう
いかがだったでしょうか。単語登録は便利なので、自分だけの辞書を作ると仕事がはかどります。
みなさんも試してみてくださいね。
んほほほん(お役に立てれば幸いです)
うおーーほほほ(それでは今後ともよろしくお願いいたします。)
(おわり)
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