エントリーNo.3 永田
続いては、過去に優勝経験を持つ強豪 永田!
「幼馴染の女性とそのまま結婚」+「交際経験はその奥さん一人だけ」+「二人の子供に恵まれたパパ」という絵に描いたような幸せな家庭を築いている男です。
今回にかける意気込みは…
「他の出場メンバーを見渡したら、恋愛というものを何も知らない歯抜けのおはぎ野郎しかいなかったので、必然僕が勝つはずです」
永田が想定したケンカのシチュエーションはこちら!
己を消し去り完全に架空のシチュエーションを作り上げたようです。
恵まれた環境を捨てた男の覚悟は、菓子盆にどう反映されるのか!?
そんな永田の菓子盆はこちら!
●ふんわりコーン(東ハト)
●こつぶビーノ(東ハト)
●パックンチョ(森永製菓)
●ポイフル(明治)
●マーブルチョコレート(明治)
●プティキュ(江崎グリコ)
●ディズニーフレンドラムネ(江崎グリコ)
●ディズニーグミ(UHA味覚糖)
●チョコエッグ(フルタ製菓)
●池上カヌレ(ヴェールエブラン)
●わたがし(太田屋製菓)
「そもそもお菓子というのは謝意を伝えるようにはできていません。楽しい時間を作るために存在しているのです
仕事の忙しさから物理的にすぐにデートに行くことはできないので、僕はこの盆で彼女に楽しい未来を見せます。つまりディズニー好きな彼女と行くディズニーデートですね」
「菓子盆の上でディズニーランドを表現しました。時間がない中で精一杯作ったと思われるシンデレラ城・ビッグサンダーマウンテンを見て、彼女は『もう…、バカなんだから…』と半分呆れながらも、不器用な情熱に感化されるはずです」
~ 会場の反応 ~
「連れてけよディズニー」
「ビッグサンダーマウンテン? ゴブリンのニキビかと思った」
「2人の将来を直視しないでお菓子ではぐらかしてるだけじゃねえか」
「おっしゃる通り、これだけでは『忙しいから今度にしてくれ』と先送りにしていた今までと何も変わりません」
「それを変える鍵はこの『チョコエッグ』の中に入ってます」
●ダイヤモンドリングキャンディ(やおきん)
「結婚しよう」
「あらかじめチョコエッグの中に忍ばせてチョコペンで接着しました。
このお菓子の指輪を、本物の指輪に変える約束をし、もうしばらくの間だけ待ってもらうという愛の盆なわけですね」
~ 会場の反応 ~
「きっしょ〜〜〜〜〜〜」
「こんなもん仕込んでる暇あったら連れてけよディズニー」
「チョコの油分でヌルヌルになった指輪が出てきて彼女が喜ぶと思う?」
ディズニー尽くしな上に、お菓子の指輪で粋なサプライズを仕掛けた永田!
他のメンバーは背筋にどうしようもない痒みを覚えていましたが、ダ・ヴィンチ・恐山の目にはどう映ったのでしょうか?
版権モノの菓子はキャラクターのイメージが刷り込まれているため、戦後から菓子盆には不向きとされています。しかしそこはロジカル思考の永田さんが作る盆ですから、難しいモチーフも危なげなくまとめているのが流石。
また、ヤマ(盆に高低差を作ること)とチラシ(細かい菓子を混ぜて散らばらせること)の塩梅は絶妙。ディズニーランドでは、遠景の建物セットの大きさを実物よりも小さくすることで広く見せる「強化遠近法」が用いられていますが、この盆でも同様の効果を狙っているようです。
ところが、これが「仲直り盆」として適切かどうかはまた別の話。「不器用な情熱に感化されるはず」とのことですが、恋人がこの盆を見て募らせるのが愛情なのか、それとも苛立ちなのかは、かなり微妙なところではないでしょうか?
特にチョコエッグに隠された指輪のギミック。元をたどれば放っておかれたことが不仲の原因となったのに、大切なアイテムを直接手渡しするのではなく、盆に託してしまうのはいかがなものでしょう。菓子盆は、後ろめたさを載せて心の重荷を軽くするための避難場所ではないのですから。
こんなプロポーズされたらミニーでもキレる
ディズニーランドを再現する試みは評価されつつも、肝心のプロポーズ作戦は裏目に出てしまったようです。
実力派の永田にしては、らしくないミス! 今回の仲直り盆は波乱に満ちた試合模様になっているようです。
エントリーNo.4 ARuFa
続いてはブロガーのARuFa。色彩センスがぶっ壊れているのか、一見「これ食べ物?」と思わせるほど目に悪い菓子盆を量産してきた問題児です。
恋愛経験がトホホなピュアボーイでもあるため、恋人との仲直り盆はかなり不利なテーマにも思えますが…。
そんなARuFaの意気込みはこちら!
「恋人とケンカをした後に仲直りできるような盆を作りました」
今回、ARuFaが想定したケンカのシチュエーションは…
具体性が全く見えてこない虚ろな場面設定。
経験が決定的に欠如したARuFaは、存在しない彼女にどんな菓子盆を贈るのでしょうか?
ARuFa渾身の仲直り盆はこちら!
●わなげチョコ(フルタ)
●ドラゴンポテト(フリトレー)
●抹茶キャラメル(森永製菓)
●一口飯店炒飯(亀田製菓)
●おさつグミ(カバヤ)
●ジューC いろどりラムネ(カバヤ)
●プチチョコレート(チーリン)
●キウイのドライフルーツ
●黒糖かりんとう 菓子蔵人
●男梅 うずらのたまご(ノーベル)
●ポッキー アーモンドクラッシュ(江崎グリコ)
「盆を見た相手が楽しくなるような、そして『このお菓子はなに?』と会話が弾むような盆を作りました」
「アンパンマンは平和の象徴なので「平和な世の中にしていきたいね」という気持ちで置きました」
~ 会場の反応 ~
「カセット半挿しで起動したアンパンマンGBじゃねえか」
「食べ物だけでなぜ呪術の祭壇を表現できるんだ」
「ARuFaって菓子盆を使って何かを召喚しようとしてない?」
「次はお前の首をこの盆に載せることになるぞ」という脅迫にも見えますが、本人はいたって真面目に作ったそうです。
肝心の審査員の目には、どう映ったのでしょうか?
捨てられたアンパンマンの首を持ち帰ったばいきんまんが独自に培養したクリーチャーかと思ったら菓子盆でした。
これは、アンパンマンの周囲のマーブルの粒を放射状に飛ばして攻撃してくるのでしょうか? 一定時間経つと回復するので、生えてくるまでの僅かな隙を狙ってコアに攻撃を叩き込まないとジリ貧になるタイプの敵ですよね。残り体力が減ってくると顔が裏返って「怒り」になり、よりトリッキーな弾幕を飛ばす。
すみません、もう言うことがないので存在しないシューティングゲームの話を書いてしまいました。そういえば「仲直り盆」でしたね。
「細かい不満が積み重なったケンカ」とのことですが、個々の菓子は良いのに全体がガタガタになるあたり、崩壊する人間関係を表す抽象画としては満点です。
もしこれが喧嘩の後の食卓に置いてあったら? とりあえず、写真を撮りますよね。
法廷で使えるからです。
ARuFaの思いを最大限理解しようとしましたが、さすがに無理がきたようです。