千葉県松戸市にある本土寺。
通称「あじさい寺」と呼ばれ、梅雨になるとあじさいを目当てにたくさんの人が訪れる。
今年も満開のあじさい達がお出迎えしてくれた。
境内には約1万株もあじさいが咲いている。
色や形の違うあじさいの表情を比べるのもまた楽しい。
こちらのあじさいは、まるで南国の花のように鮮やかだ。
淡い色のあじさいもまた可憐で良い。
ところで、色々なあじさいを鑑賞するうちに、ある知見を得たので発表したい。
あじさいの本体、これらしいです。
ここに雌しべと雄しべが付いてるらしい。
じゃあ周りの花は……?
全部飾りとのことです。
花びらっぽく見えるのは、ガクが発達した装飾花。
ガクは、ナスの頭についてる前髪みたいなピロピロした部分を想像すると分かりやすいかもしれない。
要するに、私は今まで花でもないピロピロした部分を眺めて、季節を感じていたのだ。
完全にあじさいに一本取られた。
でもどうだろう。 実際、あじさいは過剰なほどの装飾で、人間を惹きつけている。
そして人間に気に入られ、人間の手を借りて繁殖し、命を繋いでいる。
花の本体こそ目立たなくなっているが、その突き抜けた装飾っぷりは見事なものだ。
かっこいいよ、あじさい!
あじさいへのリスペクトがむくむくと湧き上がってきた。
私もあじさいを見習いたい。あじさいのように何かを目一杯装飾してみたい!
トッピングで食べ物を装飾してみたい
「装飾」というと何を思い浮かべるだろうか。
私が一番に思い浮かべた装飾は、食べ物だった。
トッピング。料理を彩る、まさに装飾といっていいだろう。
食べ物をあじさいのように思いっきり装飾したらどうだろうか。
きっと魅力的なものが生まれるに違いない。やってみよう。
今日のお昼は牛丼だ。美味しそう。でも茶一色で何だか侘しい。
そこで彩りを添えるのがトッピングの定番、タマゴ。
このように中心へタマゴを乗せれば一気に華やかな印象に(イメージ図)。
いや、ちょっと待てよ。
これ足りてる? タマゴひとつじゃ全然地味じゃない?
あじさいだったら、きっとこう言うだろう。
もっと派手に咲かせてくれ、と。
みなさんは「トッピングはひとつ、多くても2つまでかな」という固定観念に囚われていないだろうか。
私は前々から、牛丼の四隅はスースーして物足りないと思っていた。
なので、心のたがを外し、牛丼の四隅をタマゴで埋めることにした。
タマゴを1つ割ってみる。
牛丼の本質には全く関係ないはずだが、この黄身が露わになった瞬間が、牛丼で一番興奮するシーンだと思う。
恍惚としながら、残りの黄身も解放していくと……
牛丼の花だ。
予想通りだ。人は突き抜けた装飾に心を奪われる。
その証拠に私も恍惚としっぱなしだ。
黄金に染まった美しい牛丼を最後まで見届けた。美味しかった……。