8月も中旬だというのに山へも海へも行かず、ブックオフにしか居場所がないマンガ大好きな皆さんこんにちわ。すいませんそれは僕のことでした。ライターのたかやです。
マンガといえば、近頃はグルメマンガが流行っていますよね。
美味しそうな食事を恍惚の表情で味わう作品が多く見受けられます。
また、グルメ漫画で紹介されていたレシピの再現本なんかも発売されています。
しかしながら、まだレシピが再現されていないグルメ漫画がありますよね?!
えっ? どの漫画かって?
『バガボンド』です。
<バガボンド解説>
1998年より『モーニング』にて連載。現在も不定期連載中。
日本で一番有名な剣豪、宮本武蔵が主人公のお話。
原作は吉川英治の「宮本武蔵」。作者・作画はあの「SLAM DANK」「リアル」の井上雄彦先生。
“天下無双”を目指すべく、剣とは何か、強さとは何かを探し、もがく宮本武蔵の姿が描かれている。既刊37巻。詳しくはWikipedeiaを読んでください。いや作品を読んでください。
僕はこの「バガボンド」がマジで好きな作品なんですが、説明にもあるようにこの作品、テーマは「武士」。
グルメ漫画とかけ離れたジャンルにも思えますが、
しかし、包丁(刃物)を使って料理(人を斬る)という点ではもはやグルメマンガと言ってもいいかもしれません。ですよね?
なので今回は、
バガボンドの作中で出てきた料理を再現してみます。
まず始めに再現するレシピはこちらです。
【シーン解説】
“村の住人を殺してしまい、罰として木に吊るされた武蔵。何日も吊るされ衰弱していた武蔵に、ヒロインであるお通がこっそりおにぎりを食べさせてあげるシーン”
バガボンド内でも屈指の名食事シーンですよね。まずはこのシーンのレシピを再現してみます!
…と、いう訳で
吊るされてみました。
うん・・・。
まぁ…。言いたいことはわかります。
(吊るす)位置低~~~~
「ちょっと伸ばせば足着くだろ。」 「ただの孤独なマゾじゃねーか。」
わかります。確かに吊るす位置は低かったかもしれません。
けれど、一つ言わせてください。…これ。
めちゃくちゃ苦しいから。
それもそのはず、
画力の限界
ロープを身体の一か所に巻いた状態で吊るしているだけなので、その部分に自分の体重の全てがかかってくるんです。
つまり、僕の体重が49kgなので、49kg分の重さが腹部に集中しているわけです。
息できない、内臓がせりあがってくる…。
主人公の武蔵もこんな気持ちだったんだろうか…。だとしたらスゲエよ宮本武蔵。さすが日本一の大剣豪。
俺は剣豪の道は諦めよ…。読モとかになろう。
一刻も早くおにぎりを食べなければ圧迫死の危険性が…。
チャレンジ一発目なのに、いきなり「死」という形で記事が終了するかもしれません。
ガブゥ…!!!
どうだ!!! 吊るされながらのおにぎりは美味しいのか?! どうなんだい?!?!?!
めっちゃ美味しい。
これまで食べたおにぎりの中で、一番美味でした。生命の危険を感じながらの食事は、格別な味がしましたよ。
もしかして料理の最大の調味料って…死?
…ただ、やっぱり“吊るされながらの食事“なので、
オエ゛ッ
えづいちゃいます。やはりおにぎりは普通に食べるのが一番の様です。
…次の再現レシピにいきましょう。
早くおろして~~~~!
続いてはこちら!
土です。
【シーン解説】
“ある荒廃した村で、一から田んぼ作りにチャレンジした武蔵。村で唯一田んぼを持っている頑固ジジイ、秀作に田んぼ作りのコツを教わりにいくと、
「俺の畑は先祖代々、何年もかかって耕してきた土地だ。お前の畑の土と俺の畑の土を食ってみろ。違いが分かるはずだ。」と秀作に言われる。”
要は、「土をたくさん耕したら味が変わる。」ということです。本当に?
では再現&検証してみましょう。
土を買ってきました。
ドサササッ。四畳しかない僕の部屋に土の匂いが充満して最悪でした。
まずは「何も手をつけてない土」を一口食べてみます。あーん。
パクッ
ド不味っ
予想通りの土の味です。食う前からわかってたよ。
しかし! ここからが本番です。
このままではただの土ですが、たくさん耕せば味が変わるとのこと。
スコップとくわを使って耕していきたいと思います。
回数はそうですね。“たくさん”らしいので、一万回くらい耕してみましょうか。
ひたすら耕します。
僕は農家の生まれでもなければ、農業経験も皆無。なのでイメージで土を耕していますが、ただ土が散らかってるだけ。
~1時間後~
飽きてきました。軽い気持ちで一万回と設定しましたが、 一耕し = 1秒 かかるとしても1万秒かかりますから。先が長すぎる。
手持ちぶたさすぎてスマホでずっとヤギの乳搾りの動画を見ていました。
~3時間後~
しかし、何度も弱音を吐きながらも遂に…
一万回達成
見てください。これが。
一万回耕した土でい!!!!!!!
あれ…?!
なんか…土、良くなってない?!
本当に驚いたんですが、土の感触が変わったんです。
触ってみると、心なしか手触りが違うんですね。ふんわりしていて、なんだか温かみが感じられます。
あらかじめ別の容器に移しておいた、「何もしていない土」と並べてみました。なんとなく違いませんか?!
写真じゃ非常に分かり辛いのでタヌキに化かされた後の食事2皿みたいになってますが、本当に違うんです!
さあ! 一万回耕した土。果たして美味しくなっているのでしょうか。見た目や手触りが変化したんだから、きっと味も変化してくれているはず!
もし土を美味しく食べることができたなら、明日から土だけ食っていけばいいですからね。夢の食費0円生活!!
うひゃひゃのひゃ。
チャレンジ前の僕の期待値は0に近かったですが、これはイケちゃうかもしれません!
ぱくっ
まっず…。ふざけんな。時間返せ。
耕しても土の味は同じでした。
何度もテイツチィング(土の味見のこと)を行ったので、体調も完全に悪くなりました。
ちなみにこれは本当の話なんですが、この撮影の2日後、突如謎の嘔吐と下痢に襲われた筆者。半日中トイレに籠り、終盤は尻から水しか出なくなるほどヤバい状態になりました。この企画を考えた僕を殺したい。
※たかやは、強靭な胃と何度も訓練に耐えた超肛門を持っているので今回の企画にもGOが出ましたが、本来、土を食べる行為は健康に害を及ぼす可能性もあるので絶対にマネしないでください。
土を美味しく喰う方法を見つけた
土の味を変えることは不可能だということがわかりました
…しかし。このまま終わるのは悔しいので、他にも土を美味しく食べられる方法はないでしょうか。
考えに考え抜いた末、辿り着いた結論が
「リアクション」です。
画力の限界
これはグルメマンガでよくある表現なんですが、料理が美味しすぎるあまり「着ている服が弾け飛ぶ」というなんとも破廉恥なシーンがあります。「よくある」というか完全に食戟のソーマなんですが。
しかし、「美味しさ表現の最上級」ともいえるこのリアクションをとれば、脳が錯覚を起こし
「あれ? 服が弾け飛ぶほどのリアクションしてる…? もしかしてこの料理美味かったの? しゃーねぇ、美味しいってことにしとこッ。」
と土を美味しく感じられるかもしれません。完璧な理論。異議がある奴、じゃあ俺を殺してくれよ!
という訳で「美味しさのあまり服が弾け飛ぶ装置」を作ってみます。装置といっても…
まずはシャツに切り込みを入れ、
そのシャツに紐を通します。
そして紐を部屋の支柱に回せば…
完成。
左手で紐を引っ張れば服が脱げる仕組みになっています。IQ2の出来ですね。
さあ…。リアクションを先出しで行えば、果たして土は美味しく感じることができるのでしょうか。
いけーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
グッ
バシュッ
アイヤーーーーー!
御粗末!!!!
…なんだコレ。
しかし、しかし! しかしですよっっ!
見た目はどうあれ、目的は「土が美味しくなったかどうか」
どうなんだい!? 土は美味しくなったのか?! 美味しくなったと言ってくれ!!!
頼むから~~~~~~~~~~~~~~~。
無゛理゛
はい。すいませんでした。
茶番です。
…という訳で、今回わかったことは
『バガボンド』に出てくる
料理を再現しても…
たいがい食えない
です。
みなさんも、マンガの料理を再現したい時は、食べれそうな料理が乗ってるマンガを選びましょうね!
…良いオチが思いつかなかったので
「バガボンド 37巻の表紙」のコスプレをして終わります。
![]() |
![]() |
おわり
たかやはマンガ『バガボンド』の連載再開を待ち望んでます。
【あわせて読みたい】
.