チャットレディの儲けの仕組み

 

セブ山:

 ぶっちゃけた話、チャットレディって儲かるんですか?

 

 

Aさん:

 時間帯とか曜日とかにもよりますが、私の場合は、1時間の生配信で2万円くらいですね。

 

 

セブ山:

 時給2万円と考えたら、めっちゃいいですね。

 

 

Aさん:

 一番稼いだ日は、1時間半の生配信を2回やって、合計3時間で14万円もらいました。

 

 

セブ山:

 うおっ、すごい。でも、それってどういう仕組みでお金が入ってくるの?

 

 

Aさん:

 視聴者の人に課金してもらって、その売り上げが入ってきます。

 

 

セブ山:

 でも、無料配信だとお金は入ってこないよね?

 

 

Aさん:

 あ、すみません。その説明が抜けてましたね。チャットレディの生配信には、無料配信と有料配信があるんです。

 

 

セブ山:

 あ、なるほど。そういうことか。

 

 

Aさん:

 だから、チャットレディの定番の流れとしては、無料配信で視聴者を集めて、「次は有料配信しまーす!有料配信では、もっと過激なことしちゃいまーす!」と告知して、それで有料配信を見に来てもらうという感じです。

 

 

セブ山:

 なるほど! 無料配信は、無料お試しキャンペーンみたいなもので、もっと高機能なものは正規品を購入してねっていう仕組みになっているわけか。

 

 

Aさん:

 そういうことです。有料配信を見てもらって、はじめて私たちにお金が入ってくるわけです。なので、無料ではチラ見せしておいて、有料配信でもっとエッチなことをするっていう感じですね。

 

 

セブ山:

 じゃあ、先ほどAさんが「ひとりエッチする」って言っていたのは、有料配信の話ということですね。

 

 

Aさん:

 そうです。でも、無料配信で服を脱いで裸を見せちゃう子もいますよ。

 

 

セブ山:

 その子、探してみよっと。

 

 

Aさん:

 だから、配信をおこなっている私としては、デイトレーダーみたいな気分でいつも配信しています。

 

 

セブ山:

 ん? すみません、どういう意味ですか? デイトレーダー?

 

 

 

 

 

kabuka

 

 

Aさん:

 どこで有料配信にもっていくのかで金額は変わるので、そういう意味ではデイトレーダーと一緒かなと思いまして…

 

 

セブ山:

 …どういうこと?

 

 

Aさん:

 えっと、私たちにしてみれば「いかに有料配信を多くの人に見てもらうか」が重要になるわけじゃないですか。

 

 

セブ山:

 うんうん

 

 

Aさん:

 そのためにはまず、「無料視聴の人数を増やす」のが必要になってくるわけです。

 

 

セブ山:

 そうなりますね。

 

 

Aさん:

 で、無料配信をやっていると、こっち側(チャットレディ側)の画面では視聴人数が見えるんですよ。今まで見に来てくれた人の合計人数が見える。その数字がどんどんあがっていくわけなんですが、変な発言をしちゃったり、なかなか脱がずに焦らし過ぎちゃったりするとガクッとその数字が下がるんです。

 

 

セブ山:

 ほうほう

 

 

Aさん:

 だから、どこまで焦らして、どこまで脱ぐのかの見極めがめちゃくちゃ大切なんです。そして、最も重要なのが「どのタイミングで有料配信に移行するか」なんです。

 

 

セブ山:

 なるほど! それが、株価を見ながらどこで売り抜けるかとドキドキしているデイトレーダーのようだというわけですね。

 

 

Aさん:

 そういうことです!

 

 

セブ山:

 それって、だいたい無料配信でどれくらい集まればいいんですか?

 

 

Aさん:

 人それぞれですが、私の場合は無料で1500人集まれば、有料配信に移行しますね。それくらい集まれば有料配信にも80~100人くらい残ってくれるので。

 

 

セブ山:

 世の中にはスケベがいっぱいいるんだなぁ。俺も含めて。 でも、その無料の視聴者はどこから集まってきているんですか?

 

 

Aさん:

 基本は、ファンの方たちですね。お気に入りの娘たちが配信をはじめたら、メール通知が来るように登録したりできるので。

 

 

セブ山:

 なるほど。リピート客になってもらうための仕組みもしっかり出来ているんだ。

 

 

Aさん:

 あとは、視聴数ランキングがあって、そこで1位や2位になると人が集まってきます。

 

 

セブ山:

 どんな市場でもやっぱりみんな、人気のものが人気なんですね。

 

 

 

 

 

普通の女の子がチャットレディになるまで

 

セブ山:

 つかぬことをお伺いしますが、Aさんのご出身はどちらですか?

 

 

Aさん:

 出身ですか? 出身は東京です。

 

 

セブ山:

 なるほど、上京して来て、東京は家賃や物価が高いから仕方なく…という感じでチャットレディをやっているわけではないんですね。

 

 

Aさん:

 そうですね。そういう感じではないです。

 

 

セブ山:

 ちょっと踏み込んだ質問になってしまいますが、家族関係はどうですか?

 

 

Aさん:

 仲良いです。この前も、家族みんなで旅行にいってきました。

 

 

セブ山:

 ちなみに、お父さまはどんなご職業ですか?

 

 

Aさん:

 大使館に勤務しています。

 

 

セブ山:

 いいところのお嬢様じゃないですか!

 

 

Aさん:

 そんなことはないんですが、まあ、でも何不自由なく育ててもらったとは思っています。

 

 

セブ山:

 いや、こういうことを言うと、失礼なのはわかっているんですが、今日お会いするまで、チャットレディの方のイメージって、Twitterで自撮り写真とかをアップしている女と同じ属性だと思っていたんですよ。なんていうか、寂しがり屋というか…

 

 

Aさん:

 いわゆる、メンヘラというやつですね。

 

 

セブ山:

 そうです。そういうことです。で、そういう方って、けっこうな割合で家庭環境や家族間の仲が良くなかったりするんですよ。本来得られるはずの家族からの愛情が十分に与えられなかったから、他所からその愛をもらおうもらおう、かまってかまってと…

 

 

Aさん:

 たしかに、たまにいますね。承認欲求が強い方。

 

 

セブ山:

 いますよね。だから、チャットレディもそこに通じるものがあると思っていたんですが、Aさんは…

 

 

Aさん:

 愛情たっぷりで育ちました。

 

 

セブ山:

 ですよね。そうなってくるとどんなきっかけでチャットレディをはじめたのかすごく気になります。普通の(なんなら普通よりも良い家庭環境の)女子高生が、どんな流れでチャットレディになったのか。

 

 

Aさん:

 それでいうと、そもそものきっかけは高校1年生の時なんですが、そのころ、読者モデルをやっている友達がいたんです。

 

 

セブ山:

 ほうほう

 

 

Aさん:

 読者モデルをやっているくらいですから、その子はすごく可愛いんですが、当時、流行っていたSNSで、その子のプロフィール写真を見て、毎日いっぱい「可愛いね!会おうよ!」というメッセージがきていたみたいなんですよ。

 

 

セブ山:

 「インターネットのクソな部分あるある」ですね。

 

 

Aさん:

 で、そんなメッセージの山の中に「可愛いから撮影させてほしい!制服姿で!お金払うから!」っていうメッセージがあったそうなんです。具体的な金額とともに。

 

 

セブ山:

 うんうん

 

 

Aさん:

 で、その子は、写真を撮らせるだけなら、いいお小遣い稼ぎになるから行こうと思ったらしいんですが、さすがにひとりで行くのは怖かったらしく、「Aちゃんも一緒に行こうよ」って私を誘ってきたんです。

 

 

セブ山:

 …行ったんですか?

 

 

Aさん:

 行きました。私もお小遣いが欲しかったので。

 

 

セブ山:

 まあ、そうなりますよね。しかし、そのおじさんにとってみたら、一度に2人の女子高生が来てくれたから、ラッキーだっただろうなぁ。

 

 

Aさん:

 でも、行ったら撮影もしたけど、スカウトだったんです、それ。

 

 

セブ山:

 え、スカウト?? なんの??

 

 

Aさん:

 なんか、女子高生のフェチ写真をダウンロード販売するビジネスを立ち上げようと思っているという人で、その被写体になってくれないか?っていうスカウトだったんです。

 

 

セブ山:

 ほほぅ…

 

 

Aさん:

 怪しいなとは思ったんですが、1回撮影したら1万円くれて、その写真が売れたら、売上の半分をあげるっていう話だったので、その読者モデルの友達と相談して「やってみよう」ってことになったんです。

 

 

セブ山:

 それって、何かの詐欺なんじゃ…?

 

 

Aさん:

 私たちもそう思ったんですが、詐欺じゃなかったんですよ。ちゃんと振り込まれました。

 

 

セブ山:

 振り込まれたんだ! ちなみに、いくら儲けたんですか?

 

 

Aさん:

 高校2年の時、毎月15万円もらっていました。

 

 

セブ山:

 ぎょえええええ~! ゲロゲロ~! 高2で毎月15万円!?

 

 

Aさん:

 はい

 

 

セブ山:

 俺、今、32歳だけど、それ以下の収入の月もあるよ! けっこうあるよ、15万円以下の月! ねえ! どうしてくれんの?!

 

 

Aさん:

 それは知りません。

 

 

セブ山:

 高2で毎月15万円って相当、遊べるじゃん!

 

 

Aさん:

 相当、遊べてましたね。 でも、10万円は遊びに使いつつ、毎月5万円はコツコツ貯金していました。今もその時の貯金は残っています。

 

 

セブ山:

 真面目かよ、こいつ! 俺、32歳だけど貯金ゼロだぞ!

 

 

Aさん:

 それは知りません。

 

 

セブ山:

 それはいつまで続いたの?

 

 

Aさん: 

 高校3年の終わりまで続けました。

 

 

セブ山:

 そうなってくると、なんでやめちゃったのか気になるなぁ。

 

 

Aさん:

 それが……撮影してくれるおじさんが、その読者モデルの子を好きになっちゃって、ネチネチと手を出してくるようになったんです…

 

 

セブ山:

 うわぁ

 

 

Aさん:

 友達は「気持ち悪いから、もうしたくない」って言い出しちゃって、その子が行かないなら私もいいや、ってなってやめちゃいました。

 

 

セブ山:

 こういうこと言うと、不必要な敵を増やすかもしれないけど、女子高生のエロスを使って儲けてやろうとするやつって、全員、総じてキモイやつばっかりなんだね。

 

 

Aさん:

 そうかもしれませんね、私からは何とも言えませんが…

 

 

セブ山:

 でも、そこからどうやってチャットレディにつながるわけですか?

 

 

Aさん:

 その後、大学1年生の時に、居酒屋でバイトを始めたんです。

 

 

セブ山:

 うんうん

 

 

Aさん:

 でも、なぜか毎月お金がないんですよ。「ちゃんと働いてるのに、おかしいなぁ? なんでだろう?」って思って。

 

 

セブ山:

 うん

 

 

Aさん:

 よく考えたら、そりゃそうですよね。毎月5万円のバイト代なのに、高校生当時のまま毎月10万円きっちり遊びに使っていたので、そりゃ毎月お金ないですよね。

 

 

セブ山:

 金銭感覚がおかしくなってるじゃないですか。

 

 

Aさん:

 そうなんですよね。バッチリ金銭感覚がおかしくなってました。

 

 

セブ山:

 やっぱり人間って、一度上がった生活水準は、なかなか下げることができなんだなぁ。

 

 

Aさん:

 そうかもしれないです。私も「使うお金を減らす」という発想がまったくなくて、「どうやって稼ごうかな?」っていうことばかり考えてました。

 

 

セブ山:

 その考え方自体は悪いことではないと思うけどね。

 

 

Aさん:

 で、どうやって稼ごうかなって考えた時に、幸いなことに、私は高校時代の経験で、人前でパンツを晒すことに何の抵抗もなくなっていたので、それを活かそうと思いまして。

 

 

セブ山:

 幸いかなぁ…?

 

 

Aさん:

 だから、撮影会の水着モデルや下着モデルの仕事を探すことにしたんです。

 

 

セブ山:

 なるほど。それはどうやって探したんですか?

 

 

Aさん:

 撮影させてくれるモデルさんを募集する掲示板があって、そこで探しました。

 

 

セブ山:

 それは健全なやつですか?

 

 

Aさん:

 うーん、どうなんだろう? なかには、怪しかったりキモイ募集もあるんですが、私はそんな変な人にあたったことはないですね。

 

 

セブ山:

 それってどこまで撮影させてもらえるんですか? たとえば、どこまで脱ぐのかとか。

 

 

Aさん:

 ヌードモデル募集とかもあったんですが、私は脱ぐのは下着まででした

 

 

 

 

 

 

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Aさん:

 そしたら、その掲示板で知り合ったお客さんのひとりが、「キミ、しゃべれるし、チャットレディに向いてるよ。僕の友達にチャットレディをやっている子がいるんだけど、その子を紹介してあげるから、やってみなよ」って声をかけてくれたんです。

 

 

セブ山:

 ほほう。それで、どうしたんですか?

 

 

Aさん:

 「へぇ、そういうのがあるんだぁ」って思って、興味半分で、話だけ聞いてみることにしました。

 

 

セブ山:

 怖いもの知らずですね。

 

 

Aさん:

 で、その日のうちに、そのチャットレディをされているって方に会いに行ったんです。

 

 

セブ山:

 え、その日のうちに!? スピード感すごい。

 

 

Aさん:

 紹介された住所に行ったら、渋谷のマンションの一室だったんです。

 

 

セブ山:

 マンションの一室っていうのは、雑居ビルみたいなところ? それとも、ちゃんとした立派な……

 

 

Aさん:

 ×××です。

 

 

セブ山:

 ちゃんとしたマンションどころか、めちゃくちゃ立派な豪華マンションじゃん!

 

 

Aさん:

 そうなんですよ。で、インターホンを押したら、中から可愛いお姉さんが出てきて、出迎えてくれました。

 

 

セブ山:

 その人だけ? 怖いヤクザみてぇなやつとかいなかったの?

 

 

Aさん:

 いませんでした。そのお姉さんだけです。で、話を聞いてみたら、そのお姉さん自身がチャットレディをしている人で、「脱がなくてもいいよ、しゃべるだけでいいから」みたい感じで説明してくれました。

 

 

セブ山:

 あ、脱がなくてもいいんだ。

 

 

Aさん:

 そうなんです。私も「へー、脱がなくてもいいんだ」と思っていたら、その場の流れで「じゃあやってみる?」ってことになって、そのままカメラの前に座って、いきなりチャットレディデビューしたんです。

 

 

セブ山:

 え、その日のうちに!? すごいね! 本当に怖いもの知らずだね! もう少し知ってくれ、怖いものを!

 

 

Aさん:

 いざ配信が始まったら「こんにちは」とかコメントが流れてくるので、それを拾いながらしゃべってたんですが、けっこうすぐに「なんか楽しいな」って感じになってきて、「私、向いてるかも」って思ったんです。

 

 

セブ山:

 ほう

 

 

Aさん:

 配信のスタート前に、お姉さんに「脱げたら脱いでもいいよ」って言われていて、「あ、これ、脱げるな」と思って…

 

 

セブ山:

 まさか…

 

 

Aさん:

 その日のうちに脱いで、3時間で5万円もらいました。

 

 

セブ山:

 すごっ! 「天才ルーキーあらわる!!」って思っただろうね、そのお姉さん。

 

 

Aさん:

 でも、お金よりも、楽しかったんです。

 

 

セブ山:

 え?

 

 

Aさん:

 お金がもらえたことよりも、楽しさが勝ってたんですよね。「楽しい上にお金がもらえるって最高だなぁ」って思って、その場で本登録して、チャットレディを始めました。

 

 

セブ山:

 なるほど…!

 

 

 

 

 

 

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