みなさん、モンブランは好きだろうか
なめらかで、それでいて栗のホクホクを感じる不思議なクリームを、
繊細かつ豪快に絞り出した、それはまるで
盛り蕎麦みたいになっているモンブランを見てどう感じるだろうか。
私はもうたまらないです。
はるばる電車に乗って山盛りモンブランのパンケーキを食べに来た。
興奮でヒイヒイしながら食べた。
最近こういうお蕎麦みたいなモンブランをよく見かけるようになった。搾りたてのモンブランをお蕎麦みたいに豪快にすすれる時代がきたのだ。
ところが、いつでもどこでもモンブランをすすれるかというとまた別の問題だ。千葉の田舎に住んでいる私にとってお店がある都心はあまりにも遠い。
気軽にモンブランをすするにはどうしたらよいのか。答えは簡単だ。モンブランを自作すればいいのだ。
モンブランを手作りしてみる
モンブランの作り方を調べてみると、栗を茹でて皮を剥き、火にかけてからザルでこしたりと、下準備だけでもかなり手間がかかることが分かった。
ということで、プロも御用達というペースト状の栗を買ってみた。これで火を使わずに本格的なモンブランクリームができるらしい。
左はマロンピューレといって、茹で栗をこしただけのシンプルなもの。
右はマロンクリームで、同じく茹で栗をこしたものだが、シロップや香りづけの洋酒が入っている。
この2つを調合して濃厚なモンブランクリームを完成させたいと思う。
マロンピューレをスプーンですくい上げてその質感に驚いた。
ネコちゃんのごはんだ。
これでモンブラン作れるの……? 暗雲が立ちこめ始めたが私はやり遂げなければならない。なぜならこの胸にモンブランをお蕎麦みたいにすすりたいという野望があるから。
ある程度ほぐしたところで、もう一方のマロンクリームを追加してみた。豪華になったネコちゃんごはんの感じがしたが、気のせいとしたい。
10分ほど混ぜたらうっすらモンブランの面影が見えてきた。よかった。少しずつペーストを追加していく。
丼一杯分になった。ずしっと重たい。うれしい。今までモンブランを手に持って重たいと思ったことがあっただろうか。
量ったら1kgあった。1kgもモンブランをすすっていいんですか?!
重たくヘビーなモンブランクリームを抱えて、ふと思った。ケーキらしく軽やかさも欲しい。人は欲深い生き物だ。ホイップクリームを混ぜてみよう。
うまく混ざり合ってくれた。ハードなかき混ぜ運動で右腕が限界を迎えたが、とても清々しい。
モンブランクリームが完成してしまった。これをお蕎麦みたいにして全部食べられるなんて。
モンブラン丼を掲げ高揚感に包まれていたら、突然、駅で見かけたとあるポスターが脳裏にフラッシュバックした。
大人の休日倶楽部の……
わんこそば……
そうだ、わんこそばだ。
おそばみたいなモンブランを食べるのなら、是非わんこそばスタイルでやってみたい。次から次へとモンブランを口に運ぶのだ。あっすごい、想像だけで精神がキマっちゃいそう。