※この記事の撮影には原宿編集長が同行しました。
そんなわけでこんにちは。ヨッピーです。
最近はグルメ記事が人気ですね。
「○○のパスタが美味しい♪」
「××のパンケーキ最高♪」
的な記事がたくさん出回っております。
「グルメ女子大生のグルメブログ」みたいなサイトもチラホラ。
「表参道でランチするなら外せないのがこのお店♪」
ちょっと黙れや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
え。なんなんだ一体!
ちょっと前までランドセル背負ってたような小娘が何言ってやがんだ!
野糞か!!え!!!!お前の記事は野糞なのかって聞いてんだよ!!!!!
「野糞じゃないし!グルメだし!!」
うるせーーーーーーーーーーーーー!!!!
野糞だろうがよ!!!!!!
まだ人生はじまったばっかりのヒヨッコがグルメを語るんじゃねぇっての!!
それこそ、人生経験が豊富な人が言う「人生で一番の食べ物」と、
お前らみたいなヒヨッコが言う「人生で一番の食べ物」ではその重みが全然違うっつーの!!!!
長い人生を歩んで来た人の方が語る「最高の食べ物」にこそ価値があるんじゃないのかい!
なあ!そうだろ!!
名付けて……、
冥途の土産ごはんだーーーーーーーー!!
「冥途の土産はやめろ」
あ、やっぱり?
というわけではじまった今回の企画。
やー、やっぱり経験豊富なベテランの人に聞く方が説得力あると思うんですよほんとに。
だって、凄い年配の人とかが、縁側に座ってしみじみとお茶飲みながら、
「あそこのそばが、人生で一番のご馳走だったな……」
とか言ってたら、そのおそば、めちゃくちゃ食べてみたくなりませんか?
中学生が「ソバ美味ぇッス!パネェッス!」みたいな事言うのとは全然格が違うわけであります。
そんなわけでご年配の方に「人生で一番美味しかったものはなんですか?」
と聞いて回る事によって「最高のグルメ情報」がゲット出来るんじゃないか、
という仮説を実証し、そして実際にその食べ物を食べてみようではありませんか!
果たして「人生最高ごはん」はゲット出来るのか!?
じゃん。お年寄りの原宿こと巣鴨に来ました。
早速ご年配の方に「人生最高の食べ物」について聞いてみよう!
とげぬき地蔵近くのカレーうどん「古奈屋」さんに並んでいた85歳のおばあさん
僕「こんにちは。突然すいませんが、人生で一番美味しかったものを教えて頂けませんか?」
「えー、なんでしょうねぇ。パッとは出てこないけど……」
僕「このカレーうどん屋さんは美味しいんですか?」
「ええ。美味しいですよ。お地蔵さんにお参りに来た時はいつも食べて帰るんです」
僕「じゃあ、一番のお気に入りのお店はここですか?」
「浅草にお参りに行く時に行く、川松っていううなぎのお店が美味しいわねぇ。あとは三定っていうお店でおそばとか天丼とかを食べたりしますよ。巣鴨のうなぎ弁当も美味しいけど」
僕「なるほどなるほど。うなぎが好きなんですね。じゃあ、人生最高の一品は?」
「川松のうなぎかしら?」
僕「ありがとうございます!!」
浅草川松のうなぎ、頂きましたーーーーーーーー!!
「よし、じゃあ早速、川松のうなぎを食べに行こう」
「うな重が4000円もするじゃねぇか。却下!」
「チッ……」
70歳、ベンチに座っていた原宿出身の未亡人
(写真撮影はお断りされました)
僕「人生で一番美味しかったものってなんですか?」
「私、原宿で育ったんだけど、昔からずっと通ってる原宿の南国酒家って中華料理店のフカヒレの姿煮がすごく美味しいね」
僕「原宿で育ってフカヒレ、ってめちゃくちゃセレブですね……」
「そんな事無いわよ。私は15歳の時に原宿に来たから、その頃の原宿なんて今みたいな都会じゃないしねぇ。あの辺は外国の外交官の人とか、外資系の会社の人がたくさん住んでいたからそういうお家でベビーシッターの仕事をしてたの。で、37歳で旦那と結婚してその旦那とよく食べにいったわ」
僕「へーー。じゃあ旦那さんとの思い出の場所って感じなんですね」
「まあ、旦那はもう死んじゃったし、私も糖尿になっちゃったからそんなには行けないんだけど、でも今でもたまに食べに行くわよ」
僕「なるほど!」
そんなわけで原宿南国酒家のフカヒレ姿煮、ゲットー!
「よし!原宿にフカヒレ食べに行こう!」
「ちなみにいくら?」
「えーと、一人前で6000円やね」
「ビルゲイツしか食えない値段」
ベンチに座っていた65歳のおじさん
僕「人生で一番美味しかったものってなんですか?」
「うーん、子供の頃に食べたカレーが美味しかったねぇ。『やったー!』なんてはしゃいでね。当時はね、牛肉なんて高くて買えなかったもんだから、肉は豚肉なんだよ。あとはサバ缶を入れたサバカレーとかね。それでも美味しかったなぁ」
僕「なるほど。当時はクジラの肉とかも食べました?」
「そうだね。クジラとかイルカも食べたねぇ。クジラは臭みがすごくてね。あんまり美味しかった記憶は無いなぁ」
僕「じゃあ、明日いきなり隕石降って来て地球が終わりだー!ってなったら、最後に食べたいのはカレーですか?」
「うーん、それならお刺身かな。あとは寿司。大トロとか、マグロの刺身なんか良いねぇ」
僕「どこか、お気に入りのお店とか寿司屋さんとかあります?ここで食べたい、みたいな」
「いやぁ別にどこでも良いよ。今はなんでも美味しいからねぇ。昔に比べれば天国みたいなもんだよ」
「『なんでも美味しい』っていう真理、出ました」
「この企画やる意味が無くなる」
道端に座っていた80歳のおじいちゃん
僕「人生で一番美味しかったものってなんですか?」
「小学生の頃のすき焼きかな。やっぱりね。戦争で食べ物が無い時代だったから、すき焼きなんてもうご馳走でさぁ。『やったー!』なんて言って大喜びで食べたよ」
僕「じゃあ、今一番食べたいものってなんですか?」
「無いよ」
僕「え。無いんですか?」
「うん。もう俺くらいの年になるとあれが食べたいとかなくなるんだよ。味もよくわかんねぇからなあ」
僕「なるほど……」
「年を取ると味覚も老化するらしい」
「おじいちゃんにデスソース舐めさせてもなんともないかも知れんね」
「やめろ」
21歳の女性を食べたい68歳のおじさん
(おじさんは顔出し撮影について「良いよ」と気軽に言ってくれましたが、内容的に「良いわけないだろ」と思ったので編集部判断でモザイクを入れました)
僕「人生で一番美味しかったもの、について聞いているのですが……」
「それなら、岡山の桃ですね。白桃」
僕「果物なんですね」
「そう。果物が好きでね。メロンも好きですよ。やっぱりね、戦後とかだから果物は高価で。バナナなんかは確かに高かったですね。コロッケが1個5円、クジラのカツが10円とかの時代でしたから」
僕「じゃあ、明日世界が終わる、ってなった時に最後に食べたいのはやっぱり岡山の白桃??」
「いや、それなら21歳の女性ですね」
何言ってるんだこのおっさん。
「女性はね、やっぱり21歳か27歳が女盛りなんですよ」
僕「なんかえらく限定的ですね。失礼ですけど、まだ現役なんですか?」
「はい。現役です。まだまだ元気ですよ」
僕「凄いな……!ちなみに女性経験はどれくらい……?」
「50人くらいですかね」
僕「めっちゃヤリチンじゃないですか。どうやったらそんなに女性と仲良くなれるんですか」
「孤独な人を探すんですよ」
なんか「メンヘラはすぐやれる」的な事を言い出すおじさん。
「こうね、夜道を歩いてるじゃないですか。そうすると、『ああ、夜勤終わりで疲れてるんだな』みたいな人はなんとなくわかるんですよ。そういう人ってね、どこかでやっぱり刺激が欲しかったりするんですよね。女性はいつも、白馬の王子様が現れないかな、って思ってる生き物ですから」
僕「それで?声をかけてそのまま?」
「はい。まあどこかでご飯を食べたりとか、そのまま、とかですかね」
僕「元気すぎるでしょ」
「まあ僕、7億借金あって大変でしたからね。だいぶ返して、それでもまだ1億あるけど」
「お年寄りの方が良いもん食って、女も抱いてる」
「どういう世の中だ」