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こんにちは。ヨッピーです。
皆さん、「神話」や「妖怪」は好きですか?

伝説として言い伝えられる数々の逸話やエピソード、またそれぞれの土地によって見られる特色や傾向の違いもあり、21世紀になった今でも研究が続けられ、人々に愛されております。

例えば北欧神話で「戦の神」と呼ばれるオーディン

 

 

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※画像はWikipediaより。

 

「スレイプニル」と呼ばれる8本の脚を持つ軍馬にまたがり、その主要な武器である「グングニルの槍」は手元を離れると必ず敵を貫き、どんな武器でもこの槍を砕く事は出来ない、とされています。そんな戦の神のオーディン、弱いわけがない。

 

そして日本神話で知られているのがこちらのダイダラボッチ

 

 

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画像はWikipediaより。

 

とてつもなく巨大な体躯を持っており、その足跡が湖になると言われる。
山梨県にある土を削って富士山を作り、削り取られた部分が甲府盆地になった、とされ、ある意味では日本列島を形作った張本人とも言え、その巨大なパワーはまさに圧倒的!

 

他にも「トール」「九尾の狐」「ゼウス」「シヴァ」「ぬらりひょん」などなど、世界には様々な神々、妖怪が居るそうですが、それを聞いて僕は思いました。

 

 

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結局、誰が一番強いの!?

 

そもそも、「最強の神は誰か」みたいな議論はネット上でよく議論されるテーマでもありますが、いつも紛糾しており最終的な結論は出ていない、と言えるでしょう。

そこで本日は専門家の方々に、「ぶっちゃけ、誰が一番強いのか」についてお伺いしたいと思います!ご登場頂くのはこちらのお二人です!

 

 

 

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沖田瑞穂先生

中央大学文学部 兼任講師、中央大学人文科学研究所客員研究員。文学博士。
神話・比較神話の専門家!

 

 

 

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多田克巳先生

作家、妖怪研究家にして世界妖怪協会評議員。
妖怪の解説書を多数執筆!

 

 

先生方、結局誰が一番強いのかを教えちくりぃ~~~~!

 

 

〜〜一旦CMです〜〜

 

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先生方にお話を聞こう

 

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ヨッピー
「本日はお二人に『結局、神様の中で誰が一番強いのか』についてお伺いしたいのですが、優勝候補ってどういう神様がいますかね……?」

 

沖田先生
「今回の企画を頂いて、実は先日、私が持っている授業に出ている学生に対してアンケートを取ったんですよ。『一番強い神様は誰だと思いますか?』って」

 

 

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沖田先生
「ちょっと汚い字で恐縮ですが、これを見ると事前投票で人気なのはギリシャ神話のゼウス、ガイア、インド神話のシヴァ、ヴィシュヌ、妖怪だと九尾の狐、ぬらりひょん、輪入道なんかですね」

 

ヨッピー
「おお、すごい!多田先生はどうですか?」

 

多田先生
「そうですね。これは『何をもって強いとするか』みたいな前提が難しいのですが、沖田先生もおっしゃられた『ぬらりひょん』は『ぬらりと滑って絶対に捕まえられない』という特色を持つんですね。なので防御力という意味ではかなり強いと思います。

ヨッピー
「そうなんだ。ぬらりひょんって言うとゲゲゲの鬼太郎の印象で、勝手に家に上がりこんで帰らないとか、妖怪の親玉だ、みたいなイメージがありました」

多田先生
「それは後の時代に付け加えられた創作ですね。妖怪の設定って、結構最近つけられたものが多かったりするんですよ」

ヨッピー
「えー!そうなんだ!」

多田先生
「話を戻して、『大きい、力が強い』という意味では『大なまず』ですね。大なまずは日本列島の下に住む、日本列島と同じくらいの大きさの妖怪だとされていて、地震の原因とされるくらいですから、これもかなり力が強いのではないかと」

ヨッピー
「なるほど」

沖田先生
「難しいのはインド神話でして、言い伝えがかなりカオスなのでなかなか『これが最強!』っていうのを決められないんですよ」

ヨッピー
「そんなに?」

沖田先生
「そうですね、例えば『富の神様』として信仰されている、象の顔をした神様であるガネーシャですが……」

 

 

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像の顔をした神様、ガネーシャ。現世利益をもたらす神とされ、インドで人気。

 

沖田先生
「このガネーシャ、破壊神シヴァの子供なんですが、こういう逸話があります」

 

 

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ヨッピー
めちゃくちゃ過ぎ。それ、盛ってません?」

沖田先生
「だいぶ簡略化しましたが盛ってはいません。今の価値観で言うとインド神話って結構びっくりするものが多いんですね。この逸話に出て来るガネーシャも強いんですが、その父親である、シヴァっていうのがめちゃくちゃ強いんですよ」

 

 

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破壊神・シヴァ。

 

沖田先生
「シヴァは一本の弓を放つだけで都市を3つ破壊すると言われてますし、破壊しまくった都市の上で喜びのダンスを踊る、とされています。シヴァの最初の奥さんが自殺した時は悲しみのあまり世界を破壊しようとしたとか、インド神話においては破壊神と呼ばれています。世界を滅ぼせるくらいだからもちろん強いでしょうね」

 

 

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沖田先生
「インド神話には『シヴァ』『ブラフマー』『ヴィシュヌ』という、重要な神様が3人います。シヴァが世界を破壊し、ブラフマーが世界を創造し、そしてヴィシュヌが維持する……というように役割分担しているのですが、この3人の神が出て来る神話にこんなのがあります」

 

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ヨッピー
「すみません、完全に意味不明です

沖田先生
「このエピソードは要するに、ヴィシュヌやブラフマーより、シヴァの方が格上であるという事を示すものなんですよ」

ヨッピー
「じゃあ、インド神話の中ではシヴァが最強……?」

沖田先生
「いえ!その一方で、ヴィシュヌのヘソから蓮の花が咲き、そこからブラフマーが産まれ、さらにブラフマーの額からシヴァが産まれた、というような神話もあります。このエピソードだとヴィシュヌは全ての根源という扱いになるので、シヴァよりヴィシュヌが格上、という事になりますよね。他にも、シヴァの胸毛が1本抜けるごとにインドラ神の命が終わり、胸毛が全部抜けるとシヴァとブラフマーの命が終わる……という話があるのですが、その時間すらヴィシュヌにとってはまばたきひとつの時間でしかない、とか」

ヨッピー
「なるほど。じゃあ『ヴィシュヌの方が強い説』もあるんですね」

多田先生
「たしかヴィシュヌは『マーヤー』と言う幻を見せる呪術を使えたはず。本当かどうかはちょっと怪しいですが、『まやかし』という日本語の語源にもなっていると言われているようです」

沖田先生
「このマーヤーは、相手に十年も経ったかのように思わせておいて実は一瞬だった……というふうに時間と空間を操る呪術なんです。そしてこの宇宙自体がヴィシュヌによる『マーヤー』であるとも言われています。時間と空間を操って宇宙を内包してるんだから、強そうだと思いません?」

ヨッピー
「確かに、ジョジョでもラスボスはみんな時間を操りますもんね」

沖田先生
「あとは、神話も後の方になると段々女性が強くなって来る傾向がありますね。シヴァの奥さんに『カーリー』と『ドゥルガー』という女神が居るのですが、どうもこの奥さん達の方がシヴァより強い、というような逸話もあるんです」

 

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ヨッピー
「破壊神の腹の上で踊るな!」

沖田先生
「それに比べると、ヴィシュヌが明確に誰かに負けたというような神話は無い。ということで、インド神話の中において……」

 

 

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沖田先生
「私はヴィシュヌ最強説を推したいと思います!」

ヨッピー
「よっ!決まった~~~!ちなみに、北欧とかギリシャ神話の神々はどうなんでしょう?」

沖田先生
「北欧神話ではトールがよく取り沙汰されますが、ミズガルズの大蛇と相打ちになってしまうんですよね。ギリシャ神話だと、ゼウスという全知全能の神がいるのですが、浮気ばっかりして奥さんに尻に敷かれていたりします

ヨッピー
「そんな全知全能ある?」

沖田先生
「ゼウスは宇宙を破壊したテュポーンとの闘いでかなり苦戦……というかほぼ負けちゃったんですが、そのテュポーンを産み出したのがガイアという女神なんです。なので、インド神話のヴィシュヌもしくはギリシャ神話のガイアが最強候補としては最適かと思います」

ヨッピー
「中国なんかの神話ってどうなんでしょ?神話とかいっぱいありそうですけど」

沖田先生
「中国の神話は断片的で、体系としてあまりまとまってないんですよ。中国はけっこう現実主義な所があって、『現世をどれだけ楽しくやるか』みたいな価値観が強いんです。それに比べるとインドは『死んだらどうなる』みたいな観念的なものを考える人々が多いので、それによって神話が発達したのかなと」

ヨッピー
「な~るほ~どな~~~!」

 

 

 

日本の妖怪はどうなの?

 

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ヨッピー
「では続いて多田先生。日本の妖怪で一番強いのってなんですかね?」

多田先生
「そうですね、先ほども申し上げました通り、大なまずは日本列島と同じくらいの大きさで地震も起こしますから、かなり力は強いんじゃないかと。それにダイダラボッチも富士山を作って腰掛けてしまうくらいですからね。相当強いと思いますよ」

沖田先生
「あ、でも大きさで言うのであればヴィシュヌは世界を3歩で歩くので、日本の妖怪とは比較にならないくらいに大きいですね」

 

 

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ちょっとイラッとした多田先生

 

多田先生
「まあ、スケールの大きさ、みたいなものですと確かにインド神話には負けますね。日本の神様だと天照大神(あまてらすのおおかみ)なんかが有名ですが、スネて岩戸に篭ったり、外が楽しそうで気になって出て来たりっていう風に、どこか人間臭いところがあります」

ヨッピー
「象の首を切って子供に据え付けるとか、八つ当たりで世界を滅ぼすとか、宇宙を内包してるとか、インドの神様は日本の神様とちょっとスケールが違いますね。民族性なのかな」

多田先生
「日本の妖怪は、そんなに大袈裟な悪さをしないんですよ。カマイタチもちょっと傷つけるだけですし、小豆洗いは川で小豆を洗ってる、とかその程度ですからね。だから日本の妖怪は現代においても広く愛されてるんですよ」

ヨッピー
「確かに、日本だと妖怪が身近っていうのはありそう」

 

 

〜〜一旦CMです〜〜

 

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インド神話は戦闘力のインフレ?

 

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ヨッピー
「僕、お話を聞いてて思ったんですけど、インド神話は戦闘力のインフレが起こってるんじゃないですか?『シヴァが強いよ派』の人はシヴァが強いっていうエピソードをどんどん盛って、『ヴィシュヌが強いよ派」の人もどんどんそれに対抗するっていう。ドラゴンボールに似てるな、って思ったんですよ。インドラっていう立派な神様が、歴史を経るにつれてだんだん嚙ませ犬みたいになって来るところなんか、ドラゴンボールのヤムチャにそっくりじゃないですか。最近やってる『ドラゴンボール超』では、あれだけ強かったサイヤ星の王子・ベジータがアラレちゃんにぶっ飛ばされてましたからね」

 

ベジータ アラレちゃんにぶっ飛ばされまさかのメタ発言
※ライブドアニュースより

 

沖田先生
「戦闘力のインフレっていうのは面白いですね」

多田先生
「インドではゼロの概念が発明された事もあって数学が発達したと聞きます。断言はできませんが、簡単に大きい数字を作れたっていう背景があるのかも知れませんね。『10倍強い』とか『100万年繰り返す』とか。ゼロの概念がないとインフレは起こせないですし」

ヨッピー
「そういえば仏教における地獄の概念もかなりインフレしてますよね。『最下層の地獄に辿り着くには自由落下で2000年かかり、更にそこで、巨大な岩を100年に1度、やわらかい羽でひとなでして、その摩擦で岩が擦り切れるまでずーっと苦痛を味わい続ける』とか」

多田先生
「仏教の地獄もやっぱりインドの影響ですよ、仏教は元々インドが発祥ですし。ゼロを発明したらから調子に乗ってどんどんゼロをくっつけちゃったんでしょうね。数字の単位で恒河沙(ごうがしゃ、10の56乗)というのがあるんですが、あれはガンジス川の砂の粒の総数とされています。こういう大きい数字の単位がやたらと出て来ることと、インド人がゼロを発明した事は無関係ではない気がします」

ヨッピー
「なるほど。インド人はゼロの概念を発明したからスケールが大きくなったのか……。そう考えると面白いな……。ちなみに仏教の仏さまは強いんですか?」

多田先生
「うーん、仏教の仏様はインド神話みたいに殺し合いをしたりしないので『強い』というのとは少し違う気がするんですよ。ただ、さっきのインド神話に出て来るシヴァが大黒天だとか、ブッダはヴィシュヌの化身だ、という風に仏教にインド神話が取り込まれている部分もあります。仏教の中において、さっきのインド神話の中に出てきた神々(大黒天やブッダ)の位はそこまで高くないので、仏教徒の方々にとっては『大日如来が最強』という事になるでしょうね」

ヨッピー
「つまり……?」

沖田先生
「結局『自分とこの神様が一番強い』って事だと思います」

ヨッピー
「結局そこか~~い!」

 

 

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そんなわけで結局、「自分の神様が一番強い」という無難な結果になってしまいましたが、
神話や妖怪の伝承って面白いものが多いので皆さんも色々と調べてみると良いかも知れません!

 

 

 

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さて、今回の記事は妖怪のかわいさでは日本一のジバニャンが登場するスマホゲーム『妖怪ウォッチ ぷにぷに』の提供でお送りしました!

 

 

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すでに900万ダウンロードを突破してるこのスマホゲーム。ジバニャンやブシニャンなどの人気キャラを集めて育てて、必殺技でパズルを攻略しましょう。ぷにぷにした感触が気持ち良いパズルゲームなので、ぜひ遊んでみてください!

 

 

ヨッピー
「……ちなみに、妖怪ウォッチのジバニャンがヴィシュヌや大日如来と戦ったら」

多田先生沖田先生
「「瞬殺でしょうね」」

ヨッピー
「瞬殺かあ」

 

 

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