こんにちは。オモコロ編集部です。
突然ですが、みなさんはメディアミックスってご存知ですか?
簡単にいうと、コンテンツをいろんな媒体(マンガ・アニメ・音楽・ドラマ…etc.)で展開することです。
そして、今回の企画はこちらです。
「オッサンがメディアミックス? 意味がわからん、散れ散れ」と思われるかもしれませんが説明させてください。
このサイト『オモコロ』では、生きていく上でなにひとつ役に立たないバカ記事を毎日更新しています。
しかし、もう開設から10年以上が経過。編集部員の平均年齢も30を超えてきて、そろそろ「老い」を感じるようになってきました。
あれ……いつまでこんなこと続けるの…? ジジイがはしゃいで誰が笑ってくれるの…? ああ……
っていうか…
おじさんもメディアミックスしたい! おじさんもこれ以上老けない二次元キャラになりたい! CDとかリリースしたい! 幕張でコスプレされたい! 渋谷駅のラッピング広告になりたい! コラボカフェ作ってほしい! ラバーストラップになって高校生のカバンからぷらぷら揺れて暮らしたい!!! 助けてくれ~~~~~~!!!!!
というわけで、こちらオモコロ編集部から5人の男がメディアミックスに挑戦します。
原宿(37) オモコロ編集長。既婚・一児の父。
永田(31) オモコロ副編集長。既婚・二児の父。
ARuFa(27) ライター。アニソン大好きなオタク。
まきの(36) ライター。既婚。天然パーマ。
加藤(33) ライター。既婚。
※この記事は、マンガ、アニメ、アーケードゲームなど多方面へのメディアミックスをしているスクエニの新作ゲーム『交響性ミリオンアーサー』の提供でお送りします
自分自身をキャラクター化したい!
某日、企画の方向性を決めるメディアミックス会議が行われました。
ちなみに副編集長の永田は風邪で欠席(年をとると免疫力が下がる)。このことが、後になって大きく永田の運命を左右することになるとは……。
さて、メディアミックスといってもアニメ・ゲーム・音楽などいろいろありますが、今回僕らが挑戦するのはこれです。
オモコロ編集部を舞台にしたボイスドラマを作ってみようと思います。ボイスドラマはドラマCDと呼ばれることもあるジャンル。音とイラストがあれば世界観をある程度構築できるため、初心者でも比較的参入しやすいそうです。ここまでついてこれてますか? わからないことあったら言ってくださいね?
はい、大丈夫です。
オタクのネズミ講?
声を俺らが演じるとして、そのボイスドラマの脚本とかイラストは誰が作るの?
未経験の僕たちだと限界があるので、脚本やイラストはプロに依頼することにしました。
これまで何本もの女性向け恋愛ゲームを手がけてきた知り合いのシナリオライター、はじめさんに脚本制作を依頼しました。資料として僕らの写真を見せたら軽く頭を抱えてました。
それはそう。
キャラ絵もプロのイラストレーターさんに描いてもらう予定です!「執筆の参考にするため、キャラクターの基本設定だけ教えてください」と言われたので、今日は我々のキャラ設定を作りましょう! 現実での特徴を抽出するといい感じにキャラが立つはずです!
たとえば、先輩のまきのさんだったら「シャツのセンスが終わってる天パのメガネ」という個性が抽出できます。
ただの悪口。
でも、現実をただ反映したキャラを作っても冴えないオッサンになるだけでは?
そういうときのために……。
「属性カード」を使います。
なにこれ?
人気キャラから抽出した「属性」が書かれたカードです。これをみんなで分配して自分自身の属性を強化してください。なるべく自分に当てはまるものを選んでくださいね。たとえば僕はこの中だと最年少なので……。
……「ショタ」ですよね。
27だろお前。
神社に住み着いてる500歳のロリ狐とかもいるので多分大丈夫です。
で、あとショタだと生意気な奴が多いですよね。「ま、オジサンにはボクのセンスはわかりませんよねぇ~?」って言って先輩を挑発する「生意気ショタ」。僕はそれになりたい。
よくそんなこと真顔で言えるな。
ふざけて女装させられるけど、思ってたより似合いすぎて「――ッ! ヤベェ、可愛いッ…!」って変な雰囲気になっちゃう同人誌。
出そうな同人誌の概要だけを急に言うな。
みなさんも思う存分、内に秘められし願望を分身に投影してください。
自分をどう見てほしいかバレるからめちゃくちゃ恥ずかしいな……。
ほんのり顔を赤らめつつ話し合い、カードを奪い合うこと十数分。会議は無事終了しました。
ちなみに、「能力者」カードは全員が欲しがって喧嘩になりかけたため、みんな特殊能力を持っているという設定になりました。
そして、できあがった設定資料をプロのシナリオライターとイラストレーターに送付。
普通に仕事をしながら完成を待つこと数週間……。
キャラクターイラストが届きました!
現実の人間を「キャラクター化」するとどうなるのか?
まずは「キャラクターイラスト」をご覧ください。
●ARuFa
誰よりも二次元化したがっていたARuFa。送付した設定は以下の通りでした。
・顔に目線を入れている
・ブロガー
・ツイッターのフォロワーが多い
・唯一の趣味は深夜アニメを見ながらテキーラをあおること
・「インターネットサイコボーイ」と言われたことがある
・口癖は「それマジ!?」
・生意気ショタ
・アホ毛が生えている
・オッドアイ
本当の特徴と「生意気で天才肌のショタになりたい」という恥ずかしい願望が混ざりあったいびつな設定になりました。
「左右の瞳の色が違うのってカッコよくないですか?」と言い「オッドアイ」カードを確保していましたが、目線のせいで完全に意味がなくなってました。
これらの設定は、どう生かされたのでしょうか?
うわーーー!! すげぇ!!!!!
めっちゃいいけど、この外見で趣味が「深夜アニメ見ながらテキーラ」なの、ダメじゃない?
逆に現実の要素が足かせになってる。あとやっぱオッドアイ、意味なかったよね。
●原宿
続いてはオモコロ編集長、原宿。
・オモコロ編集長
・甘いもの好き
・あごひげ
・仕事中によく寝ている
・みんなのまとめ役
・家庭を大切にしている
・部下に慕われている
・編集部の誰よりも大人だが、少し子どもっぽいお茶目な部分もある
最年長だからか、リアルで切実な願望がにじみ出ています。
ちなみに、仕事中にしょっちゅう寝ているのはマジです。
果たして二次元化の結果は…?
IFの世界の俺だ……!
似てなさから逆にイラストレーターさんの努力の痕が垣間見える。
編集長がこんなフォーマルな服で出勤してるとこ見たことない。
●まきの
続いてはライター・まきの。もともとかなりアクの強い外見ですが、提出した設定は以下の通り。
・関西人
・シャツのセンスがやばい
・天然パーマ
・メガネ
・動物好き
・一人称は「ワイ」
・意外と常識人
・ツッコミ役に回ることが多い
・胸に古傷がある
自分で自分を「意外と常識人」と言っているの、まあまあ恥ずかしいですね。
最近好きな生き物はフクロウだそうです。
この事実はキャラ設定に活かされたのか?
えっ…! めっちゃ爽やか……! これが…ワイ…?
頭にマスコットキャラ乗ってるのいい~。
服のセンス、イラストのほうがマシじゃない?
●加藤
次は加藤。提出したキャラ設定はこんな感じでした。
・いつもキャップをかぶっている
・中華風の服を好んで着る
・飯がうまい時「ウマ飯幽助」と言うなど、しょうもないダジャレを連発する
・「ありがとう」を「あざんす」と言う
・たまに「パイG」と言う。意味はわからない
・みんなのムードメーカー的存在
・どんな出来事も面白がる、敵でも味方でも厄介な性格
・いつも飄々としているが、どこかミステリアスな雰囲気がある
普段のわけのわからない言動を「ミステリアス」の一言でプラスに働かせようという思惑が垣間見えます。
パイG。
— 加藤 亮 (@katokato) July 7, 2014
ちなみに加藤がたまに言う「パイG」は本当に意味がわかりません。なんなんだ。
パイG…。
今がパイGって言うタイミングなんだ。
こういう佇まいのやつは攻撃の手を一切緩めないまま雑談してくるから強い。
●永田
最後は会議の日に欠席していた永田ですが……。
欠席したのをいいことに余っていたカードをみんなが適当に押し付けていました。そのせいで、キャラ設定が以下のような有様に。
・「おもろ」に賭ける情熱なら誰にも負けない
・スポーティーで筋肉質
・喧嘩っ早い
・一人称は「俺様」
・腕にタトゥーを入れている
・髪の毛は炎のように赤い
・みんなに頼られる兄貴分
だいぶワイルドかつ恥ずかしい設定にされてしまったようですが、果たして……?
誰?
並んでるとこもう一回見せてください。
いや誰?????
等身大パネルの前で記念写真撮ってる子ども?
ライターなのにヒザ守ってるのめちゃくちゃ面白いな。
一人だけ浮いてない?
右端のやつだけ作品の世界観が違う。
ちなみに、永田本人に見せてみたところ「これ俺か? いいけど」と言っていました。いいんだ。
そしてキャラクターイラスト完成直後に…
ボイスドラマの脚本も完成!
妄想を膨らませて2話ぶんの脚本を書かせていただきました!
1話目はオモコロ編集部の日常をイメージした楽しいショートストーリー、2話目はメンバー同士が団結するアツい物語です。どちらもキャラクターの個性が際立つ物語に仕上がったと思います!
執筆したはじめさんの意気込みも十分!
ちょっと台本を見たら死にたくなるようなセリフが書いてあって絶句しましたが、あとは録音するだけです。
この日から、オモコロライター5人による読み合わせレッスンの日々が始まりました。
自分の思ってるのの10倍大げさに演じないと棒読みになる……。
プロの声優さんって本当にすごいんですね……。
そして収録当日
ボイスドラマ収録当日。某レコーディングスタジオ。
読み合わせを重ねてきたオモコロ編集部の面々は、
万全の体制で収録に臨みました。
全ては「二次元キャラになりたい」という想いを果たすためです。
なお、録音した音声データはARuFaが徹夜で編集。SEやBGMを入れ、セリフのタイミングなどを調整させました。もちろんギャラはメロンソーダです。
さあ、次のページでは、いよいよ完成したボイスドラマを披露いたします!
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