ブロス編集部です。

 

WEBを中心に活躍しているオモコロライターたちですが、インターネットを飛び出して出版した漫画や書籍も意外と多いんです。

ということで、今回はちょっとそれらをまとめてみました。

「オモコロライターが2021年に出した漫画&本」をご紹介します。

 

紹介した書籍は「ブチギレてる犬」が総合的に評価してくれます。

 

ぐるる……

 

 

 

 

■ダ・ヴィンチ・恐山「ただしい人類滅亡計画」

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全能の魔王が現れ、10人の人間に「人類を滅ぼすか否か」の議論を強要する。結論が“理”を伴う場合、それが実現されるという。人類存続が前提になると思いきや、1人が「人類は滅亡すべきだ」と主張しはじめ……!?

 

【おすすめポイント】

読み応えがすごい〜〜〜!

 

子どもを産むことを道徳的に悪いとする『反出生主義』について、会話形式でまとめあげた本だよ! 厭世主義や破滅思考と混同して語られがちな反出生主義だけど、作中人物の議論を通して「あくまで道徳的な判断に基づいた主張なんだ」という根本の理解が深められるから、入門書として重宝すると思う!

 

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描かれている議論も、結論ありきの出来レースじゃないし、作者にとって有利な方向にだけ論が展開することもない誠実な作り! 一方的な論破や冷笑的な大喜利合戦に陥らない「議論の見本書」としても一見の価値ありかもね!

 

 

■雨穴「変な家」

知人が購入を検討している都内の中古一軒家。開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に「謎の空間」が存在していた。

知り合いの設計士にその間取り図を見せると、この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が存在すると言う。間取りの謎をたどった先に見たものとは……。

 

【おすすめポイント】

怖いよ〜〜〜!

 

不可解な「間取り」から浮かび上がる得体の知れない謎を読み解いていくフェイクドキュメンタリー! 何かハッキリした事件ではなく、「変な家」という一見何事もなさそうなところからスタートするせいか、読み進めるうちにいや〜な違和感が次第に脳内で肥大化していくような感覚に囚われるよ! 事態が進行するにつれ「なんかとんでもないことになってないか…?」感があって、それが何より怖い! 

 

序章となる部分はオモコロでも読めるから、この機会に読み返してみてもいいかもね!

 

 

 

■ニャロメロン「マウントセレブ金田さん」

高飛車三白眼ポンコツセレブお嬢様・金田持子さんが圧倒的な財力で庶民をマウンティングしまくります!! 異次元セレブ行動で周囲は大パニックに陥ってしまうのですわ~!!

 

【おすすめポイント】

おもしれ〜〜〜!

 

ニャロメロンさんってキャラクターを作るのが大変お上手だよね! この金田さんなんかもその最たる例で、このキャラがいるだけで話が無限に面白くなっていきそうな存在感と安心感があると思わない? 「優れたアイデアは一言で内容が表せる」ってよく言うけど、ニャロメロンさんの作品を見てると「優れたキャラクターはひと目見るだけで魅力がわかる」んだな〜って感じる!

 

オモコロで連載している4コマもおもしれ〜〜〜!

 

 

■キューライス「ひとり事 キューライスのサクセスごはん」

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「ネコノヒー」「スキウサギ」が大人気のキューライスが贈る、初めてのレシピ漫画。料理を作るのは、映画好きな独身の坂元。彼に取り憑く幽霊のハルに気づかずに、美味しい料理を作る日々。
トマトとニンニクのスパゲティ、やきそばサンドイッチ弁当、カルダモンチキンカレーなど…。ファンタジックなストーリーと、確かなレシピの絶品料理を堪能できる1冊。

 

【おすすめポイント】

お腹すいた〜〜〜!

 

実用的なレシピが載ってるエッセイ漫画だよ! 美味しそう! 素朴な日常風景が描かれているようでいて、坂元さんの思考が深く潜ったり広く散らばる様子や幽霊のハルさんとの幽かな掛け合いが独特の世界観を醸成していて、どこか「異世界のレシピ」のように見えてくる不思議な味わいがあるね!

 

先日完結した「すず色のモーニャ」も面白いから、一気読みしてみよう!

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■長イキアキヒコ「ギャル医者あやっぺ」

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ギャルで医者の「あやっぺ」が送るパリピ医療4コマ。オモコロ4コマで連載中!

 

【おすすめポイント】

元気になる〜〜〜!

 

長イキさんの漫画はどれも「相手を否定しない」優しさが通底してるんだけど、中でもこのあやっぺは底抜けに明るい気持ちになれるね!

エキセントリックなボケを目の当たりにしても、作中のキャラはその在りようを一度受け止めた上で、ちゃんと困ったり戸惑ったりもしてくれる。だからこそ「否定しないことでその面白さまでも否定してしまう」という本末転倒な構造に陥ることもなく、可笑しみに満ちた世界観に浸ることができるんだと思う!

 

このコラムを読むと、長イキさんの初期衝動についてわかるかもよ!

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■室木おすし「貴重な棒を持つネコ」

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突然飼い主に「この棒を持っててね」と言われたまま放置されたネコのフーちゃん。行く先々で様々なことが待ち受ける中、ひたすら棒を持って待ち続ける…!

 

【おすすめポイント】

先が気になる〜〜〜!

 

一見ただの棒を後生大事に抱え続けるネコを描いた4コマ漫画だよ! シュール系の日常漫画だとたかを括ってたら、突然ストーリーが展開し始めたもんだからびっくりしたよね! 今もTwitterで絶賛連載中だけど、折を見てまとめ読みしたくなる作品だし、なんと言っても「気の抜けたナンセンスな面白み」はいつ読み返してもいいものだから、本棚に一冊は置いておきたい漫画だよ!

 

 

え? 「Twitterでタダで見れるんだから買わなくてもいいだろ」って?

 

 

 

 

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■白湯白かばん「まれなひと」

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Twitterで人気を博した白湯白かばん初の著作。「今まで膨らませた浮き輪の数が見える人」「ハムスターを2回はさむロシアンルーレット」など、珠玉の4コマを集めました。

 

【おすすめポイント】

切な面白〜〜〜!

 

ナンセンスなボケが最前面にある漫画集だけど、その根底に人間味に由来した切なさ・情けなさ・優しさが脈づいていて、ナンセンスとは対極にあるはずの普遍的な可笑しみすら覚えるよ! 非現実的で突飛な発想ももちろん面白いけど、その一方で、タイトルにもある通り作中のおかしな人たちは「稀な人」なのであって「いない人」だとは言い難い…という手触り感のあるナンセンスっぷりが面白い!

 

オモコロで連載してる「うつつっ娘」も読んでみてね!

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■宮川サトシ「ワンオペジョーカー」

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正義の象徴・バットマンと、その永遠の敵役・ジョーカー。ゴッサムシティを舞台に戦いを繰り広げる2人だったが、ある日、不慮の事故からバットマンが赤ちゃんに変貌してしまう…!悪を証明するために正義をくじく必要があるジョーカーは赤ちゃんを正義のスーパーヒーロー=バットマンに育て上げることを決意する…!DC公認のアメコミギャグ漫画。

 

【おすすめポイント】

え!? DC公認!!?!?

 

あのジョーカーが子育てをするコメディ漫画だよ! ジョーカーと子育てのギャップは何度読んでも新鮮に面白いし、育児あるあるや実質的な育児問題なんかも軽妙に描いてる! 個人的に思う宮川さんが凄いところは「考えすぎだろ!」ってツッコミたくなるめんどくさい性格の描写が卓越してる点。そこに強く共感できるから、育児をしたことがなくても「わかるわかる〜!」って思えるんだよね!

 

宮川さんの描くキャラはどれもひねくれた性格をしているのは間違いないんだけど、みんなそのひねくれを前向きなエネルギーに繋げてて面白いよね! こういうキャラにありがちな「小さいことでグチグチいってめんどくせ〜」みたいなネガティブな印象もなく、意外と健やかな読み味に繋がってるのもそれが理由なのかも! 宮川さんってまっすぐにひねくれてる稀有な人なんだろうな!

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■サレンダー橋本「明日クビになりそう」

「仕事をサボって個室ビデオへ」「忘年会のお店の予約を忘れる」など、ウォーターサーバー会社の生意気なサラリーマン、宮本の小狡く愚鈍な言動の数々を現役サラリーマン漫画家である作者がコミカルに描く!

 

【おすすめポイント】

社会人はみんな読んで〜〜〜!

 

最初は「会社員のいや〜なあるある」が面白いんだけど、だんだん主人公のクズっぷりが面白くなってきて、そのうちあらゆるNG行為を片っ端から全クリしていく様子に痛快さを覚えるようになるよ!

 

社会人なら誰もが思い当たる後ろ暗い行為を能動的にやらかして、なおかつそれに居直っている主人公の生命力の高さを見ていると、自分が感じている仕事の息苦しさなんかも笑い飛ばせるくらい小さく感じてくる! 彼のことを「クズ」って言っちゃえばそれまでなんだけど、なんだかビジネス界の破戒僧のようで魅力的なんだよね!

 

 

■ビュー「レッツゴー怪奇組」

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人間を脅かす幽霊や妖怪の元締め「怪奇組」組長メチャ子と、無類の怖がり男子が繰り広げる怪異コメディがついに単行本に!「オモコロ」連載エピソードを著者監修のもと再構成し、「ゲッサン」に出張掲載された幻の“番外編”と、この本でしか読めない描き下ろし新作も特別収録!

 

【おすすめポイント】

メチャ子! 好きだ〜〜〜!!

 

取り乱してごめんね! 発情期なのかも! 

 

妖怪の元締めであるメチャ子とホラーが苦手な男の子が毎度怪奇に巻き込まれていく漫画だよ! こんな「金色のガッシュ」のブラゴみてーな顔なのに、1話読むだけでかわいいってわかるよ! かわいいよ!

 

1話完結で読みやすいし、面白さもさることながらガッツリめのホラー展開や、ホロリと泣ける展開もあったり話ごとの満足感も高いんだ! 「Eテレでアニメ化されますように」って毎晩念じてるから、今晩からみんなもよろしく頼むね!

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■河野別荘地「渚 〜河野別荘地短編集〜」

スマホのアシスタントAIとの小旅行を楽しむ「スマートアシスタント」、人間の足を作る手術の為にバイトする人魚の「渚」シリーズなど、出会いと別れと、出会いを描いた短編たちに20ページ以上の描き下ろしをくわえて待望のコミックス化。

 

【おすすめポイント】

ついに出た〜〜〜〜!

 

明日8/27発売だよ!みんなもう予約した!? 『オモコロにこんないい漫画が載ってるなんて!』と驚かれた(失礼しちゃうね!)「渚」シリーズを始めとする、河野さん珠玉の短編集だよ! 「渚」なんか特にそうだけど邦画のような凛とした静けさを帯びた作品は、慌ただしいWEB記事で読むのと一冊の本として腰を据えて読むのとで見え方が全く違うから、既読の人もぜひ買ってみよう!

 

20ページの書き下ろし漫画もあるんだって! わお! 買おうか迷っている人は、明日の12時にもう一度オモコロに来てください。本物のPRをお見せしますよ。

 

 

■また来月

どれも面白そうな本ばかりでしたね! 皆さんの感想もぜひ教えてください!

 

え? まだ買ってないし、読んでないって?

 

……。