虎ファンの本拠地、西宮へ

 

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ということで後日やってきました! 『兵庫県西宮市』です! 西宮といえば甲子園! まさに阪神ファンの聖地と言ってもいいでしょう!

 

 

この辺を歩いていると、普通の店でも阪神タイガースが勝った日は全品100円引きとか、ガソリンでさえ10円引きになったりして、この地では阪神タイガースを中心に経済が回っているようです。

 

 

 

 

 

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もし阪神が100連勝ぐらいしたら、8割の店は潰れると思います。そんなことを考えながら歩いていると、ようやくお目当ての阪神居酒屋へ到着!

 

 

さて、今から入る阪神居酒屋ですが、ネットで調べるとこんな噂がありました。

 

 

 

・割り箸の袋に「巨人ファンはお断り」と書いてる

 

・メニューも「巨人のたたき」など一風変わった物がある

 

・10数年前に阪神が優勝した時は全品タダになった

 

 

 

「帰ろうかな」と、8回ぐらい思いましたが、「男がすたる!」と言い聞かせ、思い切って入店しました。

 

 

 

 

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スキンヘッドの店員さんの見た目が怖すぎて足がすくみ、席に行くまで大変でしたが、無事に座れました。

 

 

 

 

 

 

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ご覧の通り、カウンターだけの小さい居酒屋です。ちょっとしたバーのようなサイズ感ですね。

 

 

 

 

 

 

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お店の小ささとは裏腹に、真後ろには僕が布団として使えるサイズの旗があり、1軒目とはまた違うガチ感が漂います。

 

 

 


「すいません。写真撮っても大丈夫ですか?」

 

 

スキンヘッドの店員
「え? 僕を撮るんですか?」

 

 


「いや、店内を……」

 

 

スキンヘッドの店員
「ああ、どうぞどうぞ」

 

 


「(天然なのかな?ちょっとカワイイなあ……)」

 

 

 

 

 

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僕の席から見たお店の内観はこんな感じです。昭和の空気が漂ういいお店です。なんか親戚のおじさんの家みたいな雰囲気で、不思議と落ち着いてきました。肝心の噂ですが、割り箸の袋もメニューもいたって普通でした。やっぱり時代の流れもあって止めたんでしょうか?

 

 

こちらのお店は焼肉がメインみたいなので、ひとまずカルビとハラミを頼むことにしました。

 

 

 

 

 

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我ながら全然上手く写真を撮れてませんが、焼肉が美味しいっていうのは世界の常識なので美味しそうと思って下さい。しばらくすると、なぜかスキンヘッドの店員さんが僕の横に座ってタバコを吸い始めました。家か!!

 

 

 

店員さん
「味の方は大丈夫ですか?」

 

 


「はい!おいしいです!」

 

 

店員さん
「それは良かったです(ニコ)」

 

 


「(もしかしてこの人、優しい人なのかな……?巨人ファンと打ち明けても怒られないかな?)」

 

 

店員さん
「阪神ファンなんですか?」

 

 


「あ、いや!阪神ファンっていうより……や、野球ファンです!!」

 

 

店員さん
「あ、そうっすか」

 

 


「あの……つかぬことを聞くのですが、僕のような阪神ファンでない人が来ても大丈夫なんでしょうか?」

 

 

店員さん
「大丈夫ですよ。実際来る人ってほとんど地元の人ですし」

 

 


「え!?阪神ファンは来ないんですか!?」

 

 

店員さん
「と言うより、地元には阪神ファンしかいないんですよ」

 

 


「あっ、そ、そうなんですか! えーと、お兄さんは店長さんなんですか?」

 

 

店員さん
「いえ、僕はまだここにきて6ヶ月です。店長は本店の方にいて、ここは2号店なんですよ」

 

 

 

「この土地には阪神ファンしかいない」と聞いた時、本能的に「やばい」という気がしました。そしていつの間にか事業拡大していたなんて! ネットにそんな情報なかったよ!? 怖くて入れないなんて噂がありましたが、実際は商売繁盛しているようですね。

 

 

 

 

本店もここから近いみたいなので、「せっかくここまできたんだから」と行ってみることにしました。

 

 

 

 

 

最後に訪れた阪神居酒屋 「虎・本店」

 

こちらのお店は外から店内が見える作りで、今までの阪神居酒屋の中では1番入りやすかったです。

 

 

 

 

 

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店内は、先ほどの2号店に比べると3倍ぐらい広く、「満席の時は凄まじい声援になるだろうな」と感じます。

 

 

 

 

 

 

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後ろを見ると歴代の阪神タイガースのユニフォームが飾っており、異教徒の僕をじっと見つめてきます。こうして服と帽子のみがぶら下がってると、阪神を愛しすぎて概念になってしまった人々のようにも見えますね。でもそんな阪神ファンの化身ばっかり見てても仕方がありません! やはり本店はひと味違いました! メニューを見てください!

 

 

 

 

 

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「江川の耳焼」! 「参った参った原」! 「広島のバッタバッタいため」!

 

そして「巨人のたたき」もあったー!!

 

 

なんといいますか、ギリギリ怒られないラインを見越したネーミングセンスですね。巨人ファンの人が見ても、特に不快にならないレベルだと思います(相当熱狂的ではない限り)。

 

 

せっかくなので、「巨人のたたき」を食べましょう! 頼むとき「北のいいとこ牛っとバーガー」を注文したときぐらい恥ずかしかったです。店員さんにも、「え?それ頼むんや?」みたいな顔されましたし……。

 

 

そしてこちらが、羞恥心に打ち勝った者だけが食べれる「アンチ巨人料理」です。

 

 

 

 

 

 

 

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てっきり朝に捕ってきた巨人選手の肉を使ってるのかと思ったら、牛肉のタタキでした。生姜が効いててさっぱり、あっさり食べられます。めっちゃ美味い!

 

 

 

それでは本場の阪神居酒屋の店員さんにお話を聞いてみましょう。ここで働いて15年になる熟女な女性店員さんでした。

 

 

 


「やっぱりこの店に来る人って、阪神ファンの方ばっかりですか?」

 

 

女性
「まあ内装がこんな感じだし、甲子園も近いからねえ」

 

 


「んじゃ、やっぱりそれ以外のファンが来たりとかしたら嫌ですか?例えば巨人ファンとか……」

 

 

女性
「それはないよ! 人と話すのが好きだったらいいと思うよ! 私だってお客さんが話してる阪神トークについていけない時だってあるしね」

 

 

 

僕が女性店員さんとそんなことを話していると、不意に僕の横に座ってるおじいさんが話しかけてきました。「この店の女性店員はめちゃくちゃ可愛い」ということを力説され、「そうですね」と同調していたら、衝撃の事実を伝えられました。

 

 

 

 

おじいさん
「ワシは昔、アサヒビールで働いてたんじゃ!その頃からこの店に通ってたから、もう20年以上になるなあ」

 

 


「おお! それなら筋金入りの阪神ファンですね!」

 

 

 

 

 

 

 

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【結論】

 

20年以上通ってる超常連が巨人ファンなので、

 

「阪神居酒屋」は全然閉鎖的じゃなかった!!!

 

 

 

 

最初は阪神ファン以外には排他的な場所なのかなというイメージだった阪神居酒屋ですが、どの店も全くそんなことはなく、むしろフレンドリーに「巨人ファン」の僕のこともちゃんと「野球ファン」の一人として扱ってくれました。そこにあったのは阪神を愛する人たちがテレビで試合を見ながら、あーだこーだ話してるという、まさに大阪の家庭を切り取ったような空間でした。

 

 

関西に旅行に来たはいいけど地元の人と話したい!でも話せない!関西弁を聞きたい!と思う方は、ぜひ本場の阪神居酒屋に足を踏み入れてみてはどうでしょうか! 野球に詳しくなくても阪神ファンじゃなくても、みんな優しいし十分楽しめるはずです! もちろん1番楽しめるのは阪神ファンなんですが。

 

 

 

 

 

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(おしまい)

 

 

 

 

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