「最近さ、昔の特集がTwitterで再ブームになることがあるのよ」
「ありがたいことですね、本当に」
「3年前の『全く新しい悪口を考えよう!』が話題になってるのよ」
「あ、そうなんですか」
「だから、やろう。『全く新しい褒め言葉を考えよう!』やろう。これでまた話題になっちゃおう」
「いやらしいよ」
「話題になって色んな人から褒められたいんだ。だから、やっちゃおう」
「いやらしすぎるんだよ! スッとやれば良かったじゃん」
「どうしても話題にされたいんだよ。だからみなさんお願いします!話題にしてください!お願いします!読まなくてもいいからツイートボタンを押してください。お願いします!」
「こんなに卑しい人間初めて見た」
■新しい褒め言葉作りのルール
1.プレイヤーはカードの山から2枚ランダムにカードを引き、対戦相手の前に置く
2.置かれた側はカードを開き、褒め言葉を完成させる
3.完成させた褒め言葉には説明責任が発生する
オモコロ編集長とオモコロスタッフが挑戦します。
それでは新しい褒め言葉作り、スタートです!
「よっしゃあ~!定食」
「定食1つでめちゃくちゃテンションあがってますね」
「メンチカツ・焼き魚・お刺身・冷奴・納豆までついてて、きっと値段の割りにものすごく豪華な定食なんだろうな」
「『おばちゃ~ん、よっしゃあ~!定食1つ!』って、つい頼みたくなる」
「日替わり定食の名前をこれに変えるだけで売上が上がるだろうね、多分」
「しゃかりき牧師」
「牧師って普通ゆったりとしてるのに」
「地域の掃除とかでも、ものすごくチャッチャッと動くんでしょうね」
「祈りとか懺悔も早いんだろうな。『こんなのチンタラやっててもしょうがねえや!』って。とにかくしゃかりきだから」
「なんかあんまり信仰心なさそうですね、そいつ」
「カスタネットKISS」
「字面はかっこいいけど、どういうキスなんですか?」
「ウン・タン・タン でしょ」
「ん?」
「ウン・タン・タン」
「どういうこと?」
「BOØWYが歌ってそうだよね、カスタネットKISS」
「あ、ちゃんと説明しろよ!」
「デベソ3万8千円」
「高値ついたな~」
「これぐらいの値段がつくならデベソでもいいですね」
「デベソの競りみたいなのが地下マーケットで行われてるんだろうな」
「3万7千円で落とせなかった人はすごい悔しがってそう」
「3万8千円は間違いなく目玉商品だからね。このデベソは誇っていいはず」
「待ってました!学者」
「頭良い発言したやつに対して飛ばす合いの手かな」
「学者って言葉のチープさがいいね」
「その場の全員どうしようもない酔っ払いなんだろうな」
「これは言われても嬉しくない褒め言葉」
「ホームラン味」
「よっしゃあ~!定食の味かな、これは」
「『よっしゃあ~!定食 ホームラン味』か。あー、確かにしっくりくる」
「ボキャブラリーは貧困だけど、美味しいことは伝わってくるね」
「でもB級以下のグルメにしか許されない表現」
「そんなことないよ。高級レストランでも言っていいんだよ。『キミ、シェフにホームラン味だったと伝えてくれたまえ』って」
「恥かきたくないんでいいです」
「努力物件」
「じゃあ元々の条件はそんな良くないんでしょうね」
「不動産屋に『当社の努力物件でございますぅ…』って苦しそうに言われたらOKしちゃいそう」
「実際は別に努力してないんでしょうね。敷金礼金もガッツリ取られて」
「内見行って断るときとかにも使えそう。『どうでしたか?』って聞かれて『ま、努力物件かな』って」
「確かに。意味がわからないこと以外はカドが立たなそうですね」
「ブス主義」
「主義を付けるだけで一気に言葉の印象が変わった」
「『キミのブスはもう主義だね。一つの主義』って。」
「なかなか褒めにくい容姿の人にはいっそこんぐらい開き直ったほうがいいのかも」
「言われたほうも、自己を確立できてる人みたいで嬉しいはず」
「ありがとうストリートファイター」
「なにこれ?」
「格ゲープロのウメハラが毎日言ってるやつだよ」
「褒め言葉じゃないの?」
「これは褒め言葉じゃない」
「ちゃんと説明責任を果たしてよ!」
「大臣 キミ、カワウィーネ!」
「チャラついてるなー。結構な役職の人に向かって」
「大臣も可愛さを褒められるのは初めてのはず」
「確かにこういうのがキュンと来るのかもね」
「大臣を褒めるならこの褒め言葉に決まり!」
「火山じゃないですよね?」
「道を歩いてたらいきなり」
「間違ってたら、すいません。火山じゃ…ないですよね?」
「いかつい感じの人に言ってあげたら喜ばれるかも」
「それかブン殴られるかの二択」
「行列のできるゲボ」
「できるわけないだろ」
「まあ、実際はできるわけないけど、ゲボ吐いた人へのフォローだよ。『大丈夫だよ~。綺麗なゲボだよ~。行列のできるゲボだよ~』って」
「言われても全然嬉しくないよ」
「ほどほど神」
「ほどほどの具合がすごいんだろうね。ちょうどいいほどほどさ」
「なにもない人間を無理矢理褒めるとこうなるんでしょうね」
「全部がほどほどだからね。突き抜けたものが一個もないから。『あ、じゃあもうほどほど神だな、こいつ』って」
「そうまでして人を褒めなきゃいけないのか」
「パンパカパーン ブス」
「またブス引いちゃった」
「主役みたいな感じでパンパカパーンって言ってやればブスには十分だろ」
「これ100%ただの悪口ですよ」
「正統派シャブ中毒」
「腕には注射刺さってて、目はずっと白目剥いて、口から泡吹いてる」
「わかりやすいぐらいのシャブ中だなぁ」
「幻覚を見て街中で発砲した後、車道に飛び出して轢かれて死ぬね」
「あー、正統派だわ」
「今度そういう人見かけたら言ってあげなよ。『正統派シャブ中毒ですね』」
「そんな奴いない。いないし、近寄りたくない」
「愛、またの名を主任」
「そんな別名は全くありませんよ」
「でも普通に任命されるよりこっちのほうが嬉しくない?『キミを愛、またの名を主任に任命する!』って言われたほうがさ」
「お調子者の人事部長の顔が浮かんでなんかムカついちゃいました」
ここからは
よい子は見ないで!
夜の褒め言葉集
をお送りします。