原宿「これだけ多様性の時代になると、悪口もただの『バカ』とか『デブ』とか、もうそういう類型的なものだけじゃダメだと思うんだよね」

 

 

岩田「なるほど」

 

 

原宿「これからは色々な言葉を組み合わせて、一人一人の個性にあった今までにない悪口を生みだしていかないと」

 

 

岩田「悪口の新しい未来だね。でもどうやってそんな斬新な悪口を生みだしたらいいの?」

 

 

原宿「偶然の力を借りるんだよ」

 

 

岩田「偶然の、チカラ……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「単語帳の紙に、俺が選んだ『悪口に使いたい言葉』を書いてきたんだ」

 

 

岩田「多い!何枚あるのこれ

 

 

原宿「300枚」

 

 

岩田「(暇なんだなぁ……)」

 

 

原宿「今からこの単語帳の言葉をランダムで組み合わせて、神ですらその存在に気付かなかった新しい悪口を生みだすんだ!」

 

 

岩田「はぁ…」

 

 

原宿「人はそれをこう呼ぶ。新しい悪口の秩序、ニュー・ワルグチ・オーダーと……」

 

 

岩田「まぁ名前は何でもいいけど、とりあえず特集を書かなくちゃいけないのは確かだからやってみよう!」

 

 

 

 

【「ニュー・ワルグチ・オーダー」の主なルール】

 

 

1.プレイヤーはカードの山から2~3枚、ランダムにカードを引き、対戦相手の前に置く

 

 

2.置かれた側はカードを開き、悪口を完成させる

 

 

3.完成させた悪口には説明責任が発生する

 

 

 

 

原宿「早速やってみよう!まずはこれ、と……」(岩田の前にカードを置く原宿)

 

 

 

 

 

 

 

 

岩田「人間おじさん…。人間おじさん…?」

 

 

原宿「これ、どういうこと?」

 

 

岩田「うーん、まぁ多分……すっごい人間の基本形に近いおじさんなんだろうね」

 

 

原宿「あー、もう図鑑にのってるような」

 

 

岩田「このおじさんどっかで見たことあるなー、あ!そうだ!図鑑だ!ぐらいのレベルで人間っぽい」

 

 

原宿「めちゃくちゃ教科書通りの進化ができてる人なんだろうね。はい!じゃあ次は岩田君選んで!」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「ピリ辛頭……」

 

 

岩田「どういうこと?」

 

 

原宿「まぁ、ちょっと辛口の意見が多い人だよね。何でも否定から入る人とか」

 

 

岩田「あいつ、ちょっとピリ辛頭だよねー。言いそう言いそう」

 

 

原宿「あるいは床屋で坊主にされた後、ベビーパウダーの代わりにチリパウダーをまぶされちゃった人ね」

 

 

岩田「いないよ」

 

 

原宿「ピリ辛頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」

 

 

岩田「しないよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

岩田「ポップコーンビッチ

 

 

原宿「だいぶお手軽感があるね」

 

 

岩田「まぁほんとスナック感覚でっていうね。下手したら映画観ながらサクッとしちゃう可能性もある」

 

 

原宿「後腐れも全然なさそうだね」

 

 

岩田「呼べばすぐくるし、ポップコーンビッチ」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「ひどいなこれ」

 

 

岩田「チョップキチガイ。どういうこと?」

 

 

原宿「これはもう、そのままの意味しかないよ。会う人会う人に、小橋健太ばりの逆水平チョップをお見舞いしていく人だよ」

 

 

岩田「ただの犯罪者だね」

 

 

原宿「うちの子は本当にチョップキチガイで……」

 

 

岩田「親も注意しろよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

岩田「旅ママね。今流行りの」

 

 

原宿「流行ってたっけ?」

 

 

岩田「VERYとかではもう旅ママ特集組まれてるからね。『ママだって旅したい!』」

 

 

原宿「確かにありそうだな。『厳選!旅ママの集まる温泉宿100』」

 

 

岩田「このキーワードは流行るよ」

 

 

原宿「思わぬところで時代を先取りしてしまった」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「ダブル足……」

 

 

岩田「難しいなー」

 

 

原宿「とりあえず新しい相撲の決まり手っていうことは確か」

 

 

岩田「決まり手はダブル足、ダブル足で千代大海の勝ち」

 

 

原宿「両足がもう揃ったまま土俵の外に出ちゃう。それで解説の錣山親方が、『今のはちょっとダブル足でしたねー』って」

 

 

岩田「もう自分から出てるよそれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

岩田「一瞬ドロボー

 

 

原宿「なんかカッコイイ!」

 

 

岩田「これは星新一のショートショートのタイトルだね」

 

 

原宿「悪口じゃないんだ」

 

 

岩田「人から大事な一瞬を奪い取っていくドロボーの話だから、悪口でもある」

 

 

原宿「すごいキレイなオチが待っていそうな話だね」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「これは亀梨くんと山Pが歌ってたやつだね」

 

 

岩田「童貞ではなかった気がする」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「またおじさん出てきた」

 

 

岩田「Numlockおじさんね。なーんかテンキーが使えねーなーと思ったら、あ、また解除されてるって」

 

 

原宿「それがNumlockおじさんの仕業だね」

 

 

岩田「現代の妖怪の一種らしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「割と新しめのしょこたん語だね

 

 

岩田「こんなこと言ってた?」

 

 

原宿「ドラクエ9ギザ欲しすなぁ。ギザDESIRE欲しす!って言ってたよ」

 

 

岩田「確かに欲望感がすごい出てる」

 

 

原宿「マミタス様、ギザDESIREカワユス!」

 

 

岩田「絶対言いにくい」

 

 

原宿「そもそも全然悪口じゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

岩田「なーんかあの店のハヤシライス、ぼんやりデミグラスだよねーって」

 

 

原宿「全然デミグラスの的が絞れてなくて、ぼんやりしちゃってる感じね」

 

 

岩田「ぐるナビにも書かれてるからね、『ぼんやりデミグラスの店』って」

 

 

原宿「やたらパッシャパシャしてそうなイメージあるな」

 

 

 

 

 

 

 

 

原宿「チリも積もれば不可抗力

 

 

岩田「ことわざ? もう悪口でも何でもない」

 

 

原宿「これ、なんか落語の枕っぽいよね。チリも積もれば不可抗力と申しますが……って」

 

 

岩田「申さないし、申したとしても悪口じゃない」

 

 

 

 

 

 

原宿「よーし、何となく調子がつかめてきたので、2枚じゃなくて3枚選んでやってみよう!」

 

 

岩田「今よりもっと無茶苦茶なことになりそうだなー」

 

 

 

 

原宿と岩田は新しい悪口の扉を開けるのか!? すでにただの「面白い言葉作り」になっていはしないか!? 怒涛の「3枚チョイス編」こちら

 

 

 

 

 

 

(岩田・原宿)