こんにちは、開発者兼ライターのY平です。
突然ですが皆さん、ウサギって可愛いですよね。
写真は我が家の愛兎、茶太郎くんです。よく「ウサギ飼ってます」と話すと、犬猫派の畜生様たちにおかれましては「ウサギって小動物的なやつで知能とかあんまないんじゃないの?」なんて一笑にふされること多々ですがとんでもない。ウサギは自分の名前も覚えるし、飼い主に甘えたり、ときにはエサくれとせがんでみたり。とっても頭が良くて可愛いヤツなんです。
特にウサギは動物の中でも比較的グルメで、その舌は人間の2倍の味蕾を持つと言われています。日常的に与えているペレットや牧草の他、そのへんで摘んできた雑草や野菜なども食べます。よくタンポポなどを摘んできては茶太郎にあげるんですが、やれ鮮度が悪いだとか、新芽じゃないと食べないだとかお前は海原雄山かってほど食に強いこだわりを持っているんですよ。
↑たんぽぽをモグる茶太様(かわいい)
さて、このようにグルメで可愛いウサギが大好きな僕ですが、今回はウサギをもっと大好きになるため、極限までウサギに近づくある挑戦をやってみたいと思います。題して……
です。
大好きな茶太郎と同じものを食べる事で、よりウサギ愛を育もう、なんだったらもうウサギに転生しちゃおうみたいな企画です。
ウサギ好きの僕にとっては楽勝なはずの今回の挑戦。正直楽勝過ぎて記事になるかどうか怪しいですが、元気にやっていきたいと思います。それでは1日目、スタートです!
1日目
朝起きると早速腹が減っていた。茶太郎に挨拶をしつつ食卓に行く。妻がパンを食べた後が残っているが当然僕の食べられるものはない。さっそく食材探しにアパートの庭へ行く。
スギナ
エゾノギシギシ
ちょっと外に出るだけでこれだけの食材が見つかることにちょっと驚く。「これは職をなくして路頭に迷っても雑草だけで生きていけるのでは?」などと夢想しつつ、取ってきたものを食べてみる。まずはスギナ。
固くて噛み切れない。そして致命的なことに苦味がすごくてマズい。お茶で強引に流し込む。
エゾノギシギシのほうは注意が必要。シュウ酸が多量に入っており、カルシウムを吸着する弊害がある。あまり食べ過ぎるとシュウ酸にカルシウムを吸収され骨がスカスカなんてことになる。そのためウサギに与える場合はごく少量のほうがいいらしい。が、僕は人間のため気にせず1枚2枚と食べすすめる。
案の定マズい。
苦しょっぱい味が口の中に広がっていっこうに抜けなくなる。スギナと違って固くはないが、後味が悪すぎる。改めて人間が食べる野菜って人間に最適化されているのだなと実感する。
心の中で呪詛を吐きつつスギナとギシギシを食べられるだけ食べてみた。空腹感はおさまらないが、胃に何かを入れたと言う事実が気持ちを高ぶらせる。なんでもやれる気になってきた。
近くの公園にやってきた。
クローバー(シロツメクサ)
公園にはクローバーがあちこちに生えていてテンションが上がる。クローバーはウサギ界でも多くのウサギに愛されている逸品である。今日はクローバーで腹一杯にすることに決めた。
ウキウキと手を伸ばすがウェイト、待て。これって合法なのかな? クソ律儀な僕の脳みそが語りかけてくる。黙って持っていっちゃえば分かりゃしねーよ。とも思うが、とりあえずスジを通すために管轄の区役所に電話をかけてみた。
すみません、今「こばと公園」に来てるんですが。美味しそうなクローバーがいっぱい生えてるので採取しようと思ってまして。大丈夫ですかね?
「美味しそうなクローバー」というキチガイ単語に担当者は困惑していた。係のものにつなぎますので少々お待ちくださいとのこと。空腹でイライラしながら待つ事1分。担当者が電話口に出た。
お待たせしました。確認ですが、こばと公園でクローバーを採取したいと、そういうご用件でよろしかったでしょうか。
はい。クローバーは美味しいって聞いたので。駄目ですかね?
お役所的な言い方で申しあげますと、公園内の動植物は都市公園法で保護されておりまして。「みだりに採取はできない」と、お役所的には申し上げるしかなくてですね。
「お役所的」という言葉を連呼しつつ、ゆったりと話す担当者。「キチガイを刺激しないようにしよう」と思っているのかもしれない。
つまり、雑草と言えど勝手に採取してはいけないということですか?
はい。お役所的には。
すると……例えば娘なんかを連れてきてですね。クローバーの冠だかを作ってそれを持ち帰ったとしても、違法ということになるんですかね?
はい……あくまで、私達の言葉からはそう申し上げるしかないんですよね。
ということでクローバーの採取は断念した。区役所の方の感じ的には、「暗黙的にはOKだけど、法制上はNGと言うしかないんだよ。分かってよ」的な空気が感ぜられた。クローバーの冠の下りなんて、完全にうら若き乙女の夢を法律でがんじがらめにしてる。世知辛い世の中だ。
意気消沈しつつ帰ると夕方になっていた。そろそろ妻が帰ってくる頃なので晩飯の用意をする。
妻のためにハヤシライスを作った。当然だが、僕はこれを食べることができない。
左が妻の夕ごはん、右が俺の草だ。
もしゃもしゃと渋い顔で雑草を頬張っていると、妻から「なんか食欲なくす……」とゴミを見るような目で言われる。勘違いしちゃいけない。一番食欲をなくしているのは僕である。スギナもギシギシもあまりにマズいので、ここでドレッシングをかけてみることにする。
キューピー チーズバジルドレッシング
美味い。
ドレッシングをかけるとどれも奇跡的に美味い。というかドレッシングがめちゃくちゃ美味くて、相変わらず草自体はマズい。キューピーさんに感謝しながら、ハヤシライスの匂いが充満する部屋で寝床についた。何たる飯テロだ。ベッドで丸くなっていると、ギュルギュルと腹が音を立てた。
体型の推移:
体重58.8kg → 57.4kg (-1.4kg)
体脂肪17.3% → 17.3% (±0%)