ゴミ箱みたいにかわいくなりたい

 

ゴミ箱は私にとって愛おしくてたまらない存在になった。

ゴミ箱って本当にかわいい。

そうなってくると当然、次に考えることは決まっている。

 

 

私もゴミ箱みたいにかわいくなりたい。

 

 

 

 

だからゴミ箱になった。

この姿で世間にかわいさを振りまいてみたい。

 

 

 

さっそくゴミ箱のない自販機を発見したので、

 

 

控えめにそっと寄り添ってみた。

座ってみて気がついたけど、大きな自販機の隣ってすごく落ち着く。

これがゴミ箱の気持ち……

 

 

 

 

 

大きなゴミ箱にも寄り添ってみた。

サイズも収納するゴミの種類も違うが、同じゴミ箱としてシンパシーを感じる。

 

 

 

 

「ごみばこ」と書かれたネーム入りコンビの間に立ってみた。

これで私もおしゃれゴミ箱の仲間入りだ。

 

 

 

 

 

これはいけない、今にもあふれそうなゴミ箱だ。

 

微力ながらサポートさせていただきたい。

 

もしかして幼児にゴミを入れてもらえるかもしれないってドキドキしちゃった。

 

 

自分と似ているタイプのゴミ箱を見つけたが、イカついゴミ箱に両脇を守られている。

 

緊張で顔がこわばってしまったが、後ろからこっそり近づいたらバレずにいけた。

 

 

 

 

子どもゴミ箱の兄弟と出会った。ぴったりくっついて仲が良さそうだ。

 

寄り添ってみたら母のような優しい気持ちになれた。

 

 

 

 

観覧車と私

 

 

下から見上げた観覧車はとても大きかった。
あれに乗ったらどんな世界が見えるのだろう。

 

ゴミ箱の穴から見える世界は案外狭かった。

 

 

 

 

今の私にうってつけの撮影スポットがあった。

 

 

こういう真正面からの記念撮影ってちょっと照れちゃうね。

 

 

 

 

あちこち散歩をして喉が渇いた。ゴミ箱も喉は乾く。

ここはかわいい飲み物ことタピオカミルクティーを飲んでさらにかわいさに拍車をかけたい。

 

 

うっ………

 

 

穴がふさがって死んでしまう……

 

 

タピオカのカップはきちんと専用ゴミ箱へ……!

 

 

 

 

おわりに

 


ゴミ箱としてかわいくなれてとても満足した。

かわいいものが好きなみなさんも道端のゴミ箱を愛でたり、ゴミ箱になって愛でられたりしてみてほしい。