こんにちは。ヨッピーです(写真右上)。
たくさんの大人達が、大量の資料に囲まれながら話し合っております。

 

「うーん、難しい顔をしてるし、最新のAI研究について話し合ってるのかな?」

「いや、量子テレポーテーションの実用化について検討しているに違いない」

 

なんて思うじゃないですか? 残念でした。

現在、平成に発売されたエロゲについて討論をしている真っ最中です。

 

 


筆者(ヨッピー)が高校生の頃に
初めてやったエロゲ「coming Heart」
※本来、18歳未満の高校生はプレイしてはいけません!

 

はい。つまり今日はひたすらこういう話をします。

 

題して……、

 

です!

 

 

出場者紹介


筆者:ヨッピー(38歳)

他のガチ勢に比べるとごくごく一般的なただのスケベ。「同級生シリーズ」や「YU-NO」など割と王道を歩いてきた。
「昔お世話になったエロゲは、今でも鬼のようにシコれる」という「エロのリサイクル理論」を打ち立て、最近は古いエロゲをFANZAで買い漁る日々を送っているらしい。

【ヨッピーのエロゲ初期の思い出】

高校生だった当時、親に「これからは全部デジタルの時代だよ」「全ては0と1なんだ」「パソコンが無いと時代に取り残されて将来ホームレスになる」などと嘘八百を並べてパソコンを買わせる事に成功。

その後友人から「亜希子」というエロゲを借りて意気揚々とフロッピーディスクをパソコンに挿入するも、「ソフトをインストールする」という概念が理解出来ず、「フォーマットしますか?Y/N」のコマンドに対し勘で「Y」と入力してデータの全消去に成功

友人には「なんか、このソフト壊れてたで?」と言いながら何食わぬ顔で返却するという鬼畜の所業を行った。死んだら地獄行き確定の業(ごう)を背負う。

 

 


ソフマップ:野嶋忠秋さん(44歳)

あの「ソフマップ」のエロゲ売り場を永きに渡って担当していた、いわばその道のプロ。
座談会の現場に平成に発売された万を超えるエロゲの作品リストを自作して持ち込むという離れ業で、参加者をドン引きさせた。

【野嶋さんのエロゲ初期の思い出】

心の18歳時、チャンピオンソフト「あぶないてんぐ伝説」で初エロゲを体験。はじめて自分のお金で購入したのが、「街に出て、女性と知り合っていい感じになる事」を目指す「同級生」というゲームだったが、当時のエロゲは不親切仕様のものが多く、「ドアをクリックして自室から出る」という街に出る手順を知らなかったため、ベッドで寝る→窓から隣の家の未亡人を見る→ベッドで寝る、という行動を延々繰り返し、見事何も起こらないままエンディングを迎え「俺は、窓から未亡人を見るだけのゲームを買ってしまった……!」と死ぬほど落ち込んだそうです。

 

 

全日本ギャルゲー研究所:ハッチさん(38歳)

研究者らしく白衣で参戦。メディアの立場からエロゲ業界を暖かく見守り続けた。ちなみに「全日本ギャルゲー研究所」は「全ギ研」と略すそうです。知らんがな。

【ハッチさんのエロゲ初期の思い出】

今では立派なギャルゲー研究者ですが、エロゲのスタートはスーファミの非公認ソフト「SM調教師瞳」だったそうです。その後「きゃんきゃんバニー」「野々村病院の人々」などセガサターンの移植作をやり込み、最初にトライしたPCゲーム「君が望む永遠」で、コンシューマー機には無い過激なエロ描写に涙を流した。

 

 


群馬のPCショップの息子:石原大河さん(34歳)

実家は北関東在住のエロゲーマーなら全員お世話になっていたと言っても過言ではない「パソコンランド21」。しかし時代の流れで倒産。一家が路頭に迷いかけるも、父親の意思を継ぎ「エロゲ業界でもう一花咲かせよう」と日々奮闘する、Studio MGCM所属のエロゲクリエイター。先日DMM GAMESにて事前登録を開始したエロゲ「MAGICAMI(マジカミ)」の開発者。

【石原さんのエロゲ初期の思い出】

「同級生」「雫」「ロマンスは剣の輝き」と、エロゲ屋の御曹司らしく正統派の王道を進んできたが、高校生の頃に突然「ブルマ」「スク水」に目覚める。その後自室の棚がそれ系のエロゲで埋め尽くされるも、部屋を掃除にしに来た母親に「あんた、それはさすがにどうなん?」と真顔で言われたそうです。

 

 


筋金入りのオタク:にゃるらさん(25歳)

弱冠25歳にも関わらず。「古き良き時代のエロゲ」を求めて秋葉原を徘徊する毎日を過ごしている。当時のエロゲ雑誌を座談会に持ち込み、「なんで持ってるの?」「この時代、生まれてなくない?」とみんなに呆れられた。

【にゃるらさんのエロゲ初期の思い出】

鬼畜、凌辱ゲームの金字塔「催眠学園」にドはまりし、そのおかげでその後の人生の性癖が確定。現在も元気よく鬼畜街道を驀進中。

 

以上、死ぬほど濃いメンツでお送りします!!!!!

 

 

座談会スタート


今日はよろしくお願いします!まず最初に大事な事を言っておきたいんですけど、エロゲって18歳以上じゃないとプレイ出来ないはずなのに、年齢とか年代を計算すると「おや……?」みたいな感じになる人がチラホラ居るので、あくまで前世の思い出、空想、もしくは全部カンで言ってるだけっていう感じでお願いします。

そうですね。僕がこれから話す事はすべて前世の話です。

これで良し、と……。で、平成のエロゲ、つまりは1989年からの話になるんですけど、この頃の話って流石に僕も全然知らなくて。

僕も知らないな~。「ランス2」とかの時代ですよね。ガイナックスが普通にエロゲを出してたり。

そうそう!「電脳学園※」ですね!

※電脳学園……「トップをねらえ!」「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」などを手がけるアニメ制作会社ガイナックスがゲーム業界への参入第一弾としてリリースした脱衣クイズゲーム。当時大きな話題を呼んだ。

「トップをねらえ!」のキャラが普通に脱ぐんですよね。

この辺から既に「アリスソフト」「elf」「フェアリーテール」「カクテル・ソフト」なんかのソフトメーカー※は存在してるんですよね。ただ、90年~93年くらいまではエロゲってそこまで盛り上がってなかったんですよ。普通のPCゲームで「信長」とか「ウィザードリィ」なんかがめちゃくちゃ売れてて、エロゲのシェアはPCゲームの中でも数%くらいしかなかったような?

※アリスソフト、elf、フェアリーテール、カクテル・ソフト……それぞれ時代をけん引してきた老舗のアダルトソフトメーカー。全てのエロゲユーザーはこれらのソフト会社に足を向けて寝ないように、それぞれの会社の所在地を把握しているらしい。
 PCゲームでいうと「A列車」とかですよね。

そうそう。そういうのが売れてて「なんか、エロいゲームもあるらしいね」くらいの感じで少しづつ認知は広がってたかな、っていう感じです。

 

 


エロゲ界の生き字引、野嶋さん

で、そんな風に広がりつつある中で「沙織事件」が起こるんですよ。

あー!沙織事件!

 

沙織事件
1991年(平成3年)にアダルトゲーム『沙織 -美少女達の館-』を開発・発売したフェアリーテールが摘発された事件。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

「あー!」とか言ってるけどにゃるらさんこの頃生まれてなくない!?

まあほら、前世の話ですから。

「沙織」っていうエロゲを、中学生が万引きしたっていうただそれだけの事だったんですけど、当時は有害図書……いわゆるエロ本に対する風当たりも強かったので、同じようにエロゲも問題視されて「猥褻なものを売った!」ってメーカーの社長が逮捕されちゃったんですよ。

僕、その事件全然覚えてない……。

確かに当時は規制も無かったので裏コマンドを入れるとモザイクが外れる、とかそういうのもありましたから。このままだとまずいし、ちゃんとメーカーが集まって基準を統一しようって事で「ソフ倫」が出来るんですよ。パッケージの見える所に18禁って入れるぞ、モザイクの濃さはこれぐらいにしよう、とか。

 

ソフ倫
正式名称「コンピュータソフトウェア倫理機構」。日本のアダルトゲームを中心としたコンピュータソフトウェアなどの倫理的な規制及び審査、レイティングを行う日本の業界団体。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

その会議で「もうちょっとモザイクを濃くして亀頭を隠そう!」とかやってたんですかね……。

そんな感じでゴタゴタがあったりしつつも、少しずつエロゲの認知が広がる中で、93年にelfから発売された「同級生」が、めちゃくちゃ売れるんです。

 

同級生

同級生。10万本ほど売れた超ヒット作。エロゲ業界が盛り上がるきっかけを作った

 

 同級生が売れたから「なんか、エロゲって儲かるのでは?」みたいな感じになって、メーカーがどんどん参入してソフトの数も増えていきましたね。94年にはアリスソフトから「闘神都市2」が発売されて、僕も死ぬほどやり込みました。

あー、あれ、ヒロインが寝取られるんですよね……。革新的だった……。あとこの頃に出たシルキーズの「愛姉妹」も良かったんですよ……。

 

愛姉妹 二人の果実

愛姉妹。にゃるらさんが推す鬼畜ゲームです

 

この頃って皆さん、前世ですよ?前世の話ですけどまだ高校生とかそれくらい?

そう!だからまだお店で買えないので友達の老け顔のやつに頼んで買ってもらってましたね。

あ、僕はその役だったわ。友達に500円とか1,000円とかお駄賃貰って大阪日本橋のニノミヤとかに買いに行ってたな~。

僕も高校生でしたけど、学校の先生を巻き込んでましたね。買ったソフトの懸賞でもう一本当たっちゃって、「先生、これ買わない~?」って売りつけたりとか。

 めちゃくちゃな学校生活。

 

PC-98か?Windowsか?ターニングポイントとなった1995年


資料をめくりながら、みんなで真面目に検証しています

で、95年はターニングポイントですね。まず「PC-98のままで行くか?それともWindowsで行くか?」みたいな感じでメーカーも悩んだと思うんです。今でこそWindowsなんて当たり前ですが、当時はPC-98という規格向けにゲームを作っていた所が大半なので、Windows95が発売されて普及していく中で「Windowsにも対応しないと!」っていう動きがあったんですね。そんな中、エルフから「同級生2」が発売されます。

 

 

同級生2 (3.5" 2HD)

満を持して発売された「同級生2」当時のエロゲユーザーは
キンタマをカラッポにする勢いでやり込んだ

これがまた死ぬほど売れたんですよね。エロゲユーザーの9割は買ってるんじゃない?ってくらい売れました。私、桜子ちゃんの病室のシーンでショックを受けて二日くらい寝込みましたね。

はい。僕も大変お世話になりました。

あ、当時のTECH GIAN(テックジャイアン)※持ってきましたよ。

 

TECH GIAN(テックジャイアン)
1996年9月21日に、アスキー(後のアスキー・メディアワークス、現KADOKAWA)のCD-ROMマガジン『TECH Win』のアダルトゲーム版として関連会社のアスペクトより創刊。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

 

当たり前みたいに出してくんな。

あー、「SEEK※」だ。懐かしい……。

※SEEK……ソフトメーカー「PIL」より発売されたゲーム。サブタイトルは「~地下室の牝奴隷達~」なので当然鬼畜ゲーム。探求するという意味の「SEEK」と奴隷を調教する「飼育」のダブルミーニングらしい。またひとつ人生に不必要な豆知識を得てしまった。

95年は「同級生2」とか「SEEK」とか、「EVE burst error」とかが有名ですね。

 「雫」はこの辺でしたっけ?

「雫」は96年ですね。「雫」は出た当時はそんなに売れなかったんですよ。

 

雫(しずく)DVD-ROM版

雫。Leafビジュアルノベルシリーズの第1弾として発売されました

そういえば雫の次作である「痕(きずあと)」って、雑誌のおまけとして体験版と間違えて製品版のソフトをつけちゃった事がありましたよね。

 「痕(きずあと)」が売れて、「じゃあ雫もやってみるか」って感じで、雫は発売時期からずれて売れたんですよね。あと96年は、他にも「Piaキャロットへようこそ!!※」とか。で、たしか97年から特典商法が出て来るんです。

※piaキャロットへようこそ!!……カクテル・ソフトから発売された「piaキャロット」というファミレスで働く女の子達と仲良くなるゲーム。コンシューマ機への移植やOVAも制作されるなど人気があった。通称「ぴあきゃろ」

あー、特典商法!ウチの実家でもやってました!

 

特典商法
販売店が独自の特典をつけて売る商法のこと。

ソフマップ、まあウチなんですが、「ウチでゲーム買うとテレカが貰えるよ」とか「マグカップが貰えるよ」とかそういうのですね。メッセサンオーさんもウチも、よくやってました。

ああいうのって、メーカーが販売店に持ち掛けるんですか?「テレカつけるからおたくで売ってよ」みたいな。

 実は逆で、販売店側からですね。「特典つけてくれたら、これぐらい仕入れるからお願いします」ってお願いして、メーカーさんに作って頂く事の方が多かったと思います。他の販売店と差別化を図るために生まれた販売方法ですね。

へー、エロゲの仕入れってどんな感じで決めるんですか?

 

タモリ倶楽部にエロゲ回があったら絶対に呼ばれるべき人、野嶋さん

テックジャイアンやパソコンパラダイスといった雑誌をチェックして、どれくらい大きく取り扱われてるかを参考にしつつ、メーカーの過去の実績なんかも考慮しながら「これは300本いっとくか」「これは50本くらいだな」という感じで、各担当者が肌感覚決めていました。だからエロゲコーナーは、業界に精通してる人しか担当出来なかったんです。当時は今みたいに予約という概念が無かったんですよ

あーそうそう!

 

「エロゲ売り場はその道のスペシャリストが担当してましたね……!」

どういう業界にも「プロ」って居るんだな……。

あと97年で忘れちゃいけないのが「To Heart」でしょう!

 

To Heart DVD-BOX 

To Heart。アニメ化もゲーム化もノベライズ化もされまくったので
知っている人も多いのではないでしょうか

エロゲ原作でアニメ化されたのが衝撃で……!今では別に珍しくないですが、これはそのハシリだったんじゃないですか?

その前にアニメ化作品はあったと思うんですけど、大々的に取り上げられて「To Heart」がひとつのマイルストーンになった事は間違いないですよね。

 猫も杓子も、みんな「マルチ」が好きだった……。

 

To Heart スマイル・フォーミー マルチ 500PIECES ジグソーパズルコレクション

To Heartに登場する「はわわ~」でお馴染みのメイドロボ。
通称「マルチ」、正式にはHMX-12マルチ。根強いファンが今でも多い

 

そうそう。エロゲ雑誌の人気キャラ投票でも、10年ぐらいずっとマルチが上位に居たんですよね。アニメ雑誌のキャラランキングで「ナウシカ」がずっと上位に居るようなもので。

秋葉原の駅に、マルチの床張りのポスターがありましたよね。「踏みマルチ」っていう、日本の歴史であった「踏み絵」みたいな感じで「あれを踏むかどうかでエロゲユーザーかどうかわかる」って言われてて。

そうそう!有志が「マルチを踏ませない会」っていうのを作って「マルチを守ろう!」とかあーだこーだ言ったり、駅の構内に寝転がって床に張られたマルチと記念撮影してる人もたくさん居ました。

To Heartのマルチルートが、泣きゲーのはしりと言われてますよね。

泣きゲーは「ONE ~輝く季節へ~」がTo Heart発売の翌年の98年に発売されてますね。でも本格的に広まったのはやはり99年の「kanon※」ですよね。で、2000年の「AIR※」に続くっていう。

※kanon、AIR……泣けるエロゲ、通称「泣きゲー」の大ブームを起こす起爆剤になったゲーム。To Heartを作った「Leaf」、kanon、AIRを作った「KEY」をまとめて「葉鍵系」と呼ぶくらいにひとつのジャンルとして大きく認知された。

 

 

「葉鍵」の全盛期・2000年代に突入

「Leaf」と「Key」のいわゆる「葉鍵」全盛期ですね。僕正直この頃は「なんだよ!エロゲに泣きなんて求めてねえんだよ!もっとエロいのをくれ!!」ってひとりで怒ってました。

 

葉鍵
Leafの通称「葉っぱ」と、Keyの通称「鍵」を掛け合わせたものからきている。美少女ゲーム史の一時代を築き上げた二大ブランドである。
出典: ニコニコ大百科

そうですね。2000年代は葉鍵全盛期ですね。これまでに無い層のユーザーもたくさん流れ込んできた気がします。99年のエロゲの発売本数が443本、2000年が554本……ここを境にガーンと増えるんです。エロゲ業界が潤っていた頃ですね。

じゃあ、石原さんの実家も……。

 エロゲは儲かってたと思います。パソコン本体なんてそれほど売れるものではないですから。当時のお店の屋台骨を支えていたのは「自作パーツ」と「エロゲ」なんですよ。

この頃の景気が良かったのは確かで、ウチやメッセサンオーさんとの特典合戦もすごかったですね。「AIR」の特典なんて「麦わら帽子」でしたからね。

エロゲユーザーと麦わら帽子の親和性の無さがすごい。

ソフトの予約とかもはじまっていたので、スタッフ全員麦わら帽子かぶって、予約して頂いたお客さんに「すいませんこちらに並んでくださーい!」ってお願いするんですよ。あと「AIRじゃなくてガッツを買いに来た方はこちらで!」みたいな。

 

 

The ガッツ!

Theガッツ!メイビーソフトから発売された、超ガテン系エロゲ。今までのエロゲ界隈の主流であった「病弱」「美少女」的なキャラデザから大きく逸脱したキャラクターが大きな話題になった。ネタ扱いされることもしばしば。

爆笑!

エロゲ好きにしか伝わらないギャグ。

お祭り騒ぎでけっこう楽しいんですよ。例えば金曜日に発売だと、「深夜販売」っていって木曜日の夜23時とかから行列を作って頂いて、日付が変わると同時にお店をオープンして販売していました。当時の秋葉原なんて周囲に何もないから終電を逃せないので、買ったお客さんはダッシュで駅に向かって終電に乗るという。

それで土日に引きこもってひたすらゲームやるのか。いやー、いい話だなぁ。

働いてる方は地獄ですけどね。

でしょうね。

2000年代は名作が多いですね。「Fate/stay night」とか、全年齢版ですけど「CLANNAD」とか。

 Fateはソシャゲ方面でも現役バリバリですしね。

フェイトは3年間ずっと売上ランキングに入ってたモンスターコンテンツです。あと、04年に発売された「下級生2」で「たまき」っていう登場キャラがいるんですけど。非処女だっていう事が判明して、怒ったユーザーがディスクを叩き割ってメーカーに送り付けるという事案もありましたね。

すごい。処女厨のハシリだ

僕の属性で言うと、05年に出た「処女はお姉さまに恋してる」っていうゲーム……「オトメはボクに恋してる」って読むんですけど、これがいわゆる「男の娘」モノのハシリだと思うんですね。大変お世話になりました。

にゃるらさんは今後も性癖で苦労しそうだなぁ。

あとは06年にminoriから発売された「ef – a fairy tale of the two.(エフ ア フェアリー テイル オブ ザ トゥー)」は衝撃でしたね……。オープニングムービーがあの新海誠さんなんですよ。

 

最初ポエムから入るのがエロゲっぽいですけど、でも新海誠さんっぽさは既にありますね。

 このオープニングを見たときに鳥肌が立ってしまって……。50秒からの空の描写なんかは、新海さんらしさが出てますよね。

うわー、本当だ!雲が完全に新海さんだ!

すげえ、全然わからん。

いやー、この時代は良かったですね……。

ちなみにこの辺が全盛期として、だんだん売り上げが下がってしんどくなって来るのってどれくらいからですか?

うーん、2010年くらいからかな……。

どういう要因で売れなくなるんですかね?

 

 諸説あると思うんですが、「泣き」とか「物語」を求めるオタク層が、ライトノベルに流れたのが要因として大きいんじゃないかと思うんですよね。

エロゲのシナリオを書いてた人気のあるライターさんがライトノベルに流れて、ファンもそっちに引っ張られたり、という事もあったんじゃないかと思います。

「G線上の魔王」のるーすぼーいさんも、「この青空に約束を」の丸戸史明さんもライトノベルに行っちゃいましたもんね。

ああ、「冴えない彼女の育て方」の丸戸さんですね。

そうそう。ライターにしろイラストレーターにしろ、売れっ子で有名な人でエロゲ出身っていう人はたくさん居るんですよ。エロゲが文化を育てたんです!

「なのは完売!」でお馴染みの「リリカルなのは」も、元々は「とらハ!」っていうエロゲのスピンオフですし!

そうですよ!「まどマギ」の虚淵さんだって元々はエロゲの人ですし!!!それなのに!!!!!

怒ってるなぁ。でもたしかに、エロゲ出身の人が他の業界で活躍するようになってエロゲ業界を担う人材、ファンを抱えた人材が減ったっていう側面はありそう。グラビアアイドルが売れたら水着にならなくなる現象に似てますね。ちなみに海賊版の問題は?

お店の人間なのでその辺はよくわからないんですけど、プロテクトかけて、解除されて……っていういたちごっこでメーカーさんも苦しんでましたよね。

有名な話なんですけど、「戦国ランス」っていう作品の修正パッチをHPで公開したら、ソフトが売れた本数の4倍のダウンロードがあったんですって。つまり、出回ってる作品の4分の3が海賊版なんじゃないの?っていう。

うわー、それだとやってられないだろうなぁ。

ただ、2000年代のエロゲってアニメ化された作品もすごい多いんですよね。エロゲ本体の売り上げは下がっても、他で補えている部分もあったのではないでしょうか。

「マブラヴ」や「はにはに」や「SHUFFLE!」、「下級生」なんかもアニメ化されましたしね。ただ、昔と違って今のエロゲってボリュームが多くなったんで、全てのシナリオを一人のライターが担当するんじゃなくて、分業でやるケースも増えたようなんですよ。

あー、ライターさんが複数いると、「このヒロインのルートだけ全然テイストが違う……」みたいな事が起こりがちですよね。

そう。整合性を取るのが大変なんですよね。ひとつひとつのシナリオはもちろんちゃんと完結してるんですけど、複数シナリオを俯瞰で見ると「主人公のキャラがなんか違うぞ」とか。

 ウチが今作っているものも、複数人で作ってるんでストーリーの整合性を取るのがけっこう大変で。プロットを細かいところまで詰めても、やっぱりあとから調整は必要になりますね。

ひとりのライターさんの世界観で完結出来なくなってるんですね。それを嫌ってライトノベルとかに行っちゃったのかもしれないなぁ。まあ、僕は「とにかくシコれるゲームをくれ!」っていうスタンスなので皆さんとはだいぶ属性が違いますけど……。

そうのはそういうので、全然良いんですよ。

 

 

これからのエロゲは、どこへ向かうのか?

そろそろ時間がヤバいので「エロゲは今後どうなるのか?」みたいな話をしたいんですけど。AVはVRとかが出て来ててけっこう進化してる気がするんですけど、エロゲは正直まだまだかなと思っていて……。このままエロゲ業界の不景気が続いて業界丸ごと無くなったらマジで嫌だなぁって。

それで言うと最近「ネコぱら」っていうゲームは、英語版、中国語版を作ってSteamで海外にも配信してめちゃくちゃ売れたらしいんですよ。元々エロゲって国内市場で完結してて、ローカライズ(翻訳)を全然やってこなかったんですが、そういう展開の方向性はアリだと思いますね。

なるほど。

 

Steamは海外ユーザーがメインのプラットフォームなので、ローカライズさえしっかりやればチャンスがある?!

基本パッケージは無料で遊べて、「DLCで追加ストーリーが遊べる」とか色んな展開方法があると思うんです。エロゲはまだまだ終わらないですよ

さすが開発者は気合の入り方が違う。いま手掛けてるエロゲってどんなのなんですか?

あ!!!話に夢中で宣伝するのをすっかり忘れてましたけど、「MGCM(マジカミ)」っていうエロゲをDMM GAMESで配信します!!!

 

 

おお……、オープニングムービーからしてめちゃくちゃお金かかってますね。

はい。このエロゲの開発に12億円使いました。

 そんなに!?

 

おそらくエロゲの歴史上、最高の製作費だと思います。キャラクターデザインもシナリオも、もちろんゲームを動かすエンジニアも含めて、すごい人数で作ってますし。エッチなシーンは既存のエンジンだと納得できなくて、アニメーションのエンジンごと社内で自作しました。

 

 

 

 

 

▶モザイクなしのアニメーションは、マジカミ公式サイトで◀

 

 めちゃくちゃ動いてるやん。いやー、ありがてえありがてえ……!僕、コンシューマーゲームってどんどん進化してるのに「エロゲだけなかなか進化せんな……」って落ち込んでたんですよ。これでやっと未来のエロゲが出来る……。

凌辱シーンもあるんですね……。

 これで海外版とかも出たら本当に新しい未来が拓けそうですね……。

ええ、検討中です。エロゲの未来は、我々の手で切り拓かなければ……!

 

 

というわけで、平成のエロゲの振り返り、いかがだったでしょうか!これから新しい元号「令和」が始まりますが、エロゲにもまた新しい風が吹くことを願うばかりです!

 

 

今回、座談会に参加した石原さんが開発に関わった「MGCM(マジカミ)」は、魔法少女をテーマにした「新世代型アーバンポップ魔法少女RPG」です。ソシャゲではストーリーがおざなりになりがちですが、本作は異例のテキスト量をぶちこんだそうです。

 

 

 

めちゃくちゃしゃべるし、めちゃくちゃ動く。エロアニメーションのためにバカほどお金をかけて独自のエンジンを開発したとのことだったので、そちらもお楽しみに……。

 

 

ゲームのリリースまでの間に「商品総額400万円相当の事前登録スクラッチ」「事前登録者数キャンペーン」「Twitterフォロワー数キャンペーン」など、複数の事前登録キャンペーンを実施しているので、参加して賞品をゲットしておきましょう!

 

 

そして最後に、オモコロからもプレゼントです。

 

「もしMGCM(マジカミ)が80年代、90年代、2000年代に発売していたら?」という妄想のもと、当時の空気感を再現したグッズを作ってしまったので、プレゼントいたします。

 

 

2000年代風マジカミ
「人気が出てコンシューマーに移植した、という設定のパッケージ」
※写真はイメージです

 

90年代風マジカミ
「当時よく特典になっていたオリジナルテレカ」
※写真はイメージです

 

 

80年代風マジカミ
「フロッピーディスクで発売された時のパッケージ」
※写真はイメージです

 

特に80年代のものは、印刷屋さんに無理を言ってわざと紙質が古く見えるような特殊加工を施すことにしました。

この記事を「#懐かしのマジカミ」のハッシュタグ付きでツイートしてくれた人の中から抽選で3名様に、上記3点セットをプレゼントします。 応募期限は2019年4月19日まで! 当選者にはオモコロのTwitterからDMをお送りしてご連絡いたします。どしどし応募してね!

 

 

 

 

それでは私、エロアニメーションで抜いてまいりますのでこちらで失礼いたします。

 

 

MGCM(マジカミ)の事前登録はこちら!

▶公式サイト(全年齢版)

▶公式サイト(R18版)

▶マジカミのTwitterはこちら

 

オモコロ オリジナルMGCMグッズプレゼント

▶ハッシュタグ付きツイート(応募)する

 

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記事企画・執筆:ヨッピー
出演:野嶋忠秋(ソフマップ)、ハッチ(全日本ギャルゲー研究所)、にゃるら、石原大河(Studio MGCM)
編集:山口むつお
賞品企画:山口むつお
賞品デザイン:お高菜
印刷・特殊加工:有限会社 修美社
イラスト:西海賢嗣(アルバクロウ)

イラスト制作プロデュース: 稲垣亮祐(アルバクロウ) 、はたなかたいち(Creators in Pack)
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