エントリーNo.3 山口むつお

続いては、会社員として働く山口むつお!

実際に後輩社員からの人望も厚く、「リアルに理想の上司に近いのでは?」と噂されています。彼の上司力は菓子盆にも反映されるのでしょうか?

 

 

山口が想定したミスはこちら!

 

ビジネスチャンスを棒に振ってしまう痛恨のミス! 上司のカバーリングが試される絶好のチャンスですね。

 

 

理想の上司盆を前に、山口の意気込みを聞いてみましょう!

 

「手作りのでっかいホットケーキで元気をチャージ!」

 

 

 

なるほど! 手作りのでっかい……

 

 

ん??? ホットケーキ??

 

ホット…え???

 

 

 

 

んんん???

 

 

 

 

●でっかいホットケーキ(手作り)

 

 

「落ち込んだ時はいち早く元気になってほしい。

それには、でっかいホットケーキを食べるのが一番だと思うし、手作りだし、3段重ねでボリューミーだから嬉しいね!」

 

 

「たっぷりのシロップとバターを使うので、盆が汚れるから全部ラップで覆っちゃいました!」

 

 

~ 会場の反応 ~

「誰もこの人に企画趣旨伝えてないの?」

 

「部下が落ち込んでる間に、手間暇かけてホットケーキを手作りするな」

 

 

 

 

「ちなみに上司の僕は、最初から部下が『しくって帰ってくるだろうな』とわかっていたので、事前にホットケーキを焼いておりました」

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「わかってたんなら事前に助けてやれよ」

 

「今まで山口さんが積み上げてきた信頼が灰になった」

 

「上司じゃなくて、自慢のホットケーキを食わせたいだけの陽気なおっさん」

 

 

 

 

お菓子という枠を超えて、ホットケーキを焼き上げた山口! 行き過ぎとも思えるパフォーマンスですがダ・ヴィンチ・恐山はどう見るのか?

 

 

芳香を立ちのぼらせる盆が目の前に置かれたとき、正直に言って私は目を疑いました。

そして口から思わず声を漏らしていました。「やられた」と。

 

一見すると掟破りに見えるかもしれません。しかし、ホットケーキが菓子盆にふさわしくないなどという掟もまたなかったのです。なにより、この温度、そして懐かしく鼻孔をくすぐる甘い香りは菓子盆の根幹である「もてなし」の心そのものです。

 

しかし。私はこの菓子盆を「無効」としたいと思います。菓子盆は制約の中に自由を創り出す競技。ラップを敷いてまで置いたホットケーキは、本当に盆に乗ってなければいけなかったのでしょうか。

ですが、掟を破ることで菓子盆の本質に気づかせてくれたことは称賛に値します。あと普通にうまい。味で言えば優勝。

 

拍子抜けするくらい美味かったらしい

 

ホットケーキの味にやや揺らいでいたようですが、大会史上初の無効処分となりました。

 

気を取り直して、続いての菓子盆に参りましょう!

 

 

 

エントリーNo.4 雨穴

ヒッ……!!! 

 

すみません、短い悲鳴をあげてしまいました。顔こわっ。

3回見たら死ぬ呪いの絵かと思いましたが、菓子盆選手権初登場のライター 雨穴(うけつ)でした。顔こわ〜。

 

 

「わたくしこそが見事部下を元気づけてごらんにいれましょう」

 

 

「こんな虚(ホロウ)化した上司は生理的に無理」という思いで頭がいっぱいですが、ここはあくまで菓子盆の出来を競う場なので目をつぶりましょう。

そんな雨穴が想定した部下のミスは……

 

どういう類のミス??? 実現性は低いものの、リアルに考えると背筋が凍りますね。

 

 

異形のライター雨穴が繰り出す菓子盆とは?

 

 

 

 

 

●ナッツ&フルーツ(セブンプレミアム)
●アプリコット(デルタ)
●サクサク食感のしっとりいちご(セブンプレミアム)
●ポッキー 濃い深み抹茶(グリコ)
●チョコビ(東ハト)
●極じゃが(カルビー)
●チーズもち(越後製菓)

 

 

「ミスした人になんとなく声をかけづらい雰囲気の中、まわりの人が『なになに? お菓子?』と声をかけるきっかけを与えるようなカラフルで楽しい盆を目指しました」

 

 

「落ち込んでる人は食欲がないと思うので、最初に手に取るであろう手前に乾燥フルーツを置きました。

酸味による食欲増進、また粘度のあるものをよく噛むことで脳が刺激され、気分が回復することを狙っています」

 

 

 

~ 会場の反応 ~

 

「やさしっ」

 

「ヘイホーの怨霊みたいな見た目のくせに、菓子盆の世界観はサンリオかよ」

 

「色使いからお菓子選びまで部下のことを考え抜いててすごい。見た目怖いけど」

 

 

 

 

見た目の恐ろしさに反して優しさの権化のような菓子盆を繰り出した雨穴! 審査員の評価やいかに?

 

 

海外の怪談サイトに投稿された謎の生命体(なぜか捕獲できない)みたいなものが盆を差し出してきたので面食らいましたが、その盆の中身を見た瞬間に外見にまつわるあらゆる偏見は吹き飛びました。この人物は信頼できると思ったのです。

 

カラフルに彩られた盆には、特段のテクニカルな仕掛けが凝らされているわけではありません。しかし、それでよいのです。

「チョコビ」や「チーズもち」など、スタンダードから少しだけ外れたお菓子のチョイスから「本人がおいしいと思うお菓子を選んだのだろう」という推理が成り立ちます。

甘いものとしょっぱいもののバランスもよく、色もカラフル。基本を押さえていれば菓子盆はこんなにも豊かになるのかと驚かされました。

 

悩む部下の前で言葉を尽くして励まそうとする上司の姿勢は尊いものですが、そうではなく、自分が良いと思うものをただ差し出す。それだけでも、菓子盆は十分に素敵なものになるはずなのです。

 

お菓子を通してバケモノと心が通じあった恐山

雨穴の実直な菓子盆に、思わず恐山も高評価! これは初参加にして優勝もあるか!?

 

 

 

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