俺はナ月P。アイドルマスターのオタクだ。しばらく前にアイドルマスターの曲を紹介したいライターを集めてアイドルマスターの曲を好き勝手に紹介しようという企画をやった。
 それがこれだ。

 これをまたやる。なぜならアイドルマスターには現在大雑把に数えてだいたい1500曲くらいあるので、一度では全然満足できないからだ。まだ読んでいない人はぜひ上の記事から読むことをおすすめしたい。

 今回は前回より参加人数こそ減ったものの、前回以上にうるさい記事になっている。また、曲かぶりが発生しているが、そのままにしている。そもそも本当に好き勝手に語って欲しかったので曲かぶりは気にしないでくれとオファーしていた。
 同じ曲でも聴く人によって語りたいポイントは違うはずなのでお楽しみいただけると思う。二回紹介されている曲はぜひ二回聴いてほしい。三回目が聴きたくなるはずだ。

 あと今回も公式の試聴動画やサブスクの配信がある曲は添えるが、無いやつも普通に紹介するぞ。好き勝手に語る記事だから。

・ナ月のおすすめ
 I’m yours
 世界滅亡 or KISS
 リローディング
 はるかぜバトン
 学祭革命夜明け前(杜野凛世ver.)
 蒼い鳥(GAME VERSION)

・はらつかうのおすすめ
 メメント?モメント♪ルルルルル☆
 Study Equal Magic!
 Just be myself!!
 アルストロメリア
 Funny Logic

・鬼谷のおすすめ
 SWEETEST BITE
 Catch the Breeze
 アルストロメリア
 アポイント・シグナル
 神様は死んだ、って

・ゆば座のおすすめ
 あんきら!? 狂騒曲

・ストーム叉焼のおすすめ
 DREAM
 Flooding
 STEREOPHONIC ISOTONIC

・鎧坂のおすすめ
 ワンダーモモ
 プリコグ
 とくとく……とく……
 THE  IDOLM@STER

・ダ・ヴィンチ・恐山のおすすめ
 L・O・B・M
 キャットスクワッド
 夢見る少女じゃいられない

ナ月のおすすめ

I’m yours:天海春香

 恋する女の子のかなり強火な気持ちを描いたラブソング。それが最強の普通の女の子である天海春香さんの持ち歌だというのだから、この時点でもう王道アイドルっぷりにぶっ飛ばされてしまう。そんな良さがある。だがこの曲にはさらにその先がある。

 前回の記事を読んでくれた人はもうわかっているかもしれないが、ナ月はゲームのキャラクターとしてのアイドルたちがゲームを遊んでいる俺に語りかけてくるような解釈ができる曲に大変弱い。このI’m yoursもそんな一曲だ。俺が勝手にそう思っているだけかもしれないが。
 ずっとアイドルマスターを遊んでいた俺たちと、そこにずっといてくれた天海春香の歌じゃんこれ。

 有名な話なので知っている人も多いとは思うが、無印アイドルマスターは今よりももっとギャルゲー色が強かった。アイドルによってはトゥルーエンドで引退してPと結婚したりしていた。そんな中、春香のトゥルーエンドは「春香が告白してくるけどPが断る」というものだった。

 ギャルゲーとしては「なんてことしやがるふざけんな責任者出てこい」と言いたくなるが、このエンディングがあったからこそ「アイマスはただのギャルゲーじゃねえ……アイドルを育てるゲームなんだ……まあ、結果イチャイチャすることはあるし、全然ギャルゲーでもあるんだけど、そうじゃなくてなんというか、アイドルを育てるゲームなんですよね……すみませんなんか歯に物が詰まったような言い方しかできなくてというような独自の立場を築き上げた。

 あれから今、アイドルマスターはずっと続いているし、そこにはずっと天海春香がいる。
 これからもアイマスが続く限り天海春香も俺たちとそこにいてくれるだろう。

 そんな願いを他ならぬ天海春香が今も歌ってるわけよ、ラブソングに乗せて。もちろん17年くらい前にこっぴどく失恋した天海春香の記憶は今の春香にはないけど、根っこは同じ天海春香だ。天海春香、ずっと俺たちのこと好きじゃん。どうしよう。

 ミリシタ版だとフレディマーキュリーみたいなマイクスタンド使ってて可愛い。あとコミュも、今改めてアイドルの恋愛について考える内容で良い。

世界滅亡 or KISS:喜多日菜子

 シンデレラガールズのスーパー妄想癖アイドル喜多日菜子ちゃんの初めてのソロ曲。タイトル良すぎ。
 7分ちょいあるフルバージョンには3時間の映画かよってくらいのストーリーがギチギチに詰め込まれている。展開がコロコロ変わり、合間合間にめちゃめちゃ早口な語りが挟まれるので7分間全くダレることがないのもすごい。

 当然そんなだから歌う人間にとっては過酷すぎる曲とも言える。一回カラオケで全力で挑戦してほしい。もしも俺が新人アイドルで「お前のソロデビュー曲これな」とプロデューサーにこの曲を渡されたらその場で気絶してもう目を覚さないかもしれない。

 しかし喜多日菜子はソロ一曲目にしてこれを歌ってのける。すごすぎる。彼女の妄想をそのまま強引に音楽にしたかのような曲だからこそこんなことができるのだろう。
 明るく楽しく軽快でありながら壮大で熱くてメチャクチャで、その上に喜多日菜子の名刺代わりの一曲にピッタリときている。すごい曲。

 超展開でありながらもしっかりシンデレラガールズしている歌詞(歌詞というかセリフ)が本当に最高。

 ちなみにゲームバージョンで聴ける範囲はほんの序盤にすぎない。ゲームバージョンとフルではナウシカの映画と漫画くらいの差がある。ぜひフルをなんとかして聞いてほしい。

リローディング:vα-liv

 vα-liv(ヴイアライヴ)をよろしくお願いします。ヴイアラは良いので。「アイマスの……なんかVTuberみたいなやつ……」という認識の方も多いと思う。だいたいあっている。そこから一歩踏み込んでいただけますと超面白いかと思います。簡単に説明すると、アイドル候補生の3人がライバー活動を通して成長してアイドルになれるかどうか応援して見届けてねみたいな、アイマスの歴史の中でもかなり尖った企画だ。

 ちょっと前に候補生3人が3Dモデルの体を得て初めての配信があった。そこで披露された3人のためのオリジナル曲がこの「リローディング」で、めちゃめちゃかっこいい。上の動画の26:08くらいから見るとちょうどいい。
 それまで2Dだった彼女らがいきなり立体的になってキレキレのパフォーマンスを披露した感動もあって「何が候補生だ、もうアイドルだろこんなの」という気持ちと「いや、見ていてヒヤヒヤするほど頑張ってきた彼女らに寄り添う鬼気迫る尖った歌詞だ。候補生の今の皆にピッタリだ」という気持ちの両方が生まれた。

 今のヴイアライヴをちょっとでも知って今聞いてほしい。きっと後々聞くのと今聞くのでは味わいが全然違う曲になるはずだ。
 3Dお披露目配信からでいいからちょっと見てみて。ね。切り抜きとかでもいいから。

 余談だがヴイアラの皆さんとなんかここにいる連中が過去にコラボしてる。なんで。

はるかぜバトン:もふもふえん

 恥ずかしながらアイマス合同ライブMOIW2023で初めて聞いた。初めてにも関わらずあまりにも良い曲で、顔の水分が全部出るかと思うほど泣いた。

 この時は「明るい卒業ソングなんだね~泣けるぜ~」くらいの感覚でベチャベチャ泣いていたが、後日落ち着いてちゃんと聞いてまたベチャベチャに泣いた。

 メタいことを言うならばアイマスのアイドルは基本的に歳を取らないので、卒業シーズンでも卒業することはない。歳をとって卒業して新しい生活が始まったりするのはむしろ俺たちだ。このはるかぜバトンも見送られる側の歌ではなく、旅立つ誰かを祝い励まして応援してくれる歌だ。見送られる側になることがない存在が、旅立っていく誰かにおめでとうって言ってくれるのがあまりにも健気でベッチャベチャに泣いた。(もうおわかりだろうが俺は歌詞に「きみ」みたいな言葉が出てくると全部自分のことだと思うタイプだ)

 俺はSideMの楽曲というかSideMというブランド自体から「お前たちを応援しているからな」という雰囲気が漂っているな〜と勝手に感じては、しばしば勝手に励まされている。

 大人になると新たな旅立ちの時に「大丈夫だよ」とか「おめでとう」とか言ってくれる人はどんどんいなくなる。新しいことをするたびにずっと不安なのは子供の頃と変わらないのに。無根拠でいいから背中を押してほしいときに、このはるかぜバトンを聞くとひらがな多めで「大じょうぶ」と言ってくれる。不安な時ってたくさん漢字があると怯んでしまうので助かる。

 当然今これを書くためにあらためて聞きながら歌詞を読んでベチャベチャに泣いている。卒業生でもない成人男性も、もふもふえんに励まされて良い。なんか文句あるか。

学祭革命夜明け前(杜野凛世ver.):杜野凛世

(注:凛世ソロの試聴や配信がないのでとりあえず全員バージョンを貼っておきます。これを聞いた後、各自なんとかしてソロバージョンを聞いてください)

 360時代などの古代アイマス文明ではDLCで新曲が来るたびに1人1人に歌わせて違いを楽しむという雅な文化があった。現在のアイドルマスターでもその文化の名残はソロコレクションCDなどで息づいている。
 基本的にユニットでの活動になるSideMやシャイニーカラーズでは、特にユニット曲のソロバージョンがアイドルの個性を知る重要な手がかりの一つとなっている。

 五つの個性が重なり合ってシャニマス随一の明るく楽しいユニットになっている放課後クライマックスガールズ、そこから杜野凛世だけを抽出したらどうなるのだろうか。その答えがここにある。ぜひイヤホンで聴いてほしい。

 ああああ~~~~~~~かわいいね~~~~~~~ぎゃわいい~~~~~脳が溶ける。脳が溶けて耳から出てくる。ごめんな凛世、グロいものを見せて。

 離れている人に歌声を届けようと思った時、君ならどうするだろうか。大きな声で元気よく歌う。正解だ。他の放クラメンバーはそうする。だが凛世は違う。凛世は凛世なりに大きな声を出しながらも、もう耳元まできて歌う。いや、そう聞こえるってだけの話なのだけど、確実に凛世が耳元にいる。
 あまり大声を出すタイプではない凛世だからこその耳元で囁かれるような歌声が、俺たちの脳をドロドロに溶かしてくる。

 この曲に限らず放クラ曲の凛世ソロは全部これが味わえるのだけど、この学祭革命は特に”いる”感がすごい。人間は学祭革命夜明け前凛世ソロバージョンを聞きながら難しい考え事は一切できなくなる。

蒼い鳥(GAME VERSION):如月千早

(注:とりあえずミリシタ版を貼っていますがこの蒼い鳥じゃないバージョンの蒼い鳥の話をします。なんとかして聞いてください)

 アイマス曲の話に乗せて思いっきり自分語りをしたいから、するぞ。
 初めてプレイしたアイドルマスターはXbox360版の無印。友人に本体ごと貸し付けられ、ハマりすぎてのちに本体ごと買い取った。この時最初に選んだアイドルが千早だった。見た目だけで選んだ。いにしえのアイドルマスターに明るい人は、初心者が全く知識がないまま千早をプロデュースするとどうなるか、もう想像がつくことだと思う。
 それはそれは酷いことになった。ボロボロのプロデュースの結果、中途半端な会場でのラストライブ。その時に選んだのがこの蒼い鳥だった。まだ持ち歌の概念すら理解していない時に「なんとなく好きだから」という理由で選んだ曲だった。曲調的にはどう考えてもアイドルのラストライブでやる曲ではないと思ったが、なんとなくもう一度最後に歌わせたくなったのだ。

 ゲームバージョンの蒼い鳥は、現在よく聞かれるM@STER VERSIONとかなり違う。少しテンポが早く、より尖った印象の歌になっている。
 壮大なM@STER VERSIONよりも未熟さや必死さ、焦燥感のようなものが滲み出ていて、本当に駆け出しの如月千早によく似合う歌だ。「この歌が持ち歌のアイドルってなんだよ」と言いたくなるような暗くて孤独で力強い歌詞も、如月千早の原点に相応しい。初プロデュース当時はそんなこと全然考えずに選んだけど。

 俺が初めて育てた千早はそんな蒼い鳥とともに、それはそれは惨めなラストライブを披露した。
 この時の「俺のせいでこんなことになってしまった」という気持ちと「どれだけ苦労してもこのゲームでこいつを幸せに(Sランクアイドルに)してやりたい」という気持ちが俺をアイドルマスターの沼に叩き落とし、今に至る。

 今この記事があるのも千早と蒼い鳥のせいだと言える。

 

はらつかうのおすすめ

メメント?モメント♪ルルルルル☆:タウラス

記憶喪失がテーマの曲です。タイトルからお察しの通り底抜けに明るい歌です。
ポジティブな曲が好きでよく聴くんですが、これは「記憶失ったけど、初めて見るものばかりの世界って楽しい!」という内容で、ポジティブ具合が飛び抜けてます。心配になります。

ある日目覚めたら記憶がなくなっていて、はたして「生まれ変わったみたいです ま〜いっか、オールOK♪」って思えるかな。でもこの3人なら思えちゃうのかも……という説得力。全く無理していないというか、端からこの歌詞に疑問を抱いていない歌い方です。

「こんなに素敵なキセキなのかな」(「素敵なキセキ」/春日未来)
「毎日がフェスタみたい」(「フェスタ・イルミネーション」/徳川まつり)
ハッピ〜です」(「ハッピ〜 エフェクト!」/宮尾美也)

と、メンバーそれぞれにまつわる歌詞が入っているのも好きです。ソロ曲のタイトルも全員超ハッピー。この曲を歌うべくして歌った3人って感じがして最高です。

Study Equal Magic!:S.E.M

友人に勧められて、初めて聞いたSideMの楽曲です。
歌い出し、「さぁ!始めようぜLessonを!」の奇妙なリズムと見たこともないダンスに一瞬で心を奪われました。
終始、「なになになに!?」という感じで、圧倒されているうちに曲が終わっている。初めてランジャタイの漫才を見た時のような衝撃。こんなにも楽しい曲があったなんて。聴いている最中この世の嫌なこと全てを忘れていて、その後は少しぼーっとしたのを覚えています。
肺がひっくり返るくらい笑って、寝る前ふと「あれ、なんかめっちゃいいこと言ってなかった?」と思い出しもう一度聞くと、マジでめちゃくちゃいいこと言ってるんです。

“Let’s Think! 何だっていい…
そう、君の『面白い』から色んな疑問探して
そうさ一緒に答を見つけて辿り着くため…俺たちがいるのさ!”

「学び」って、そうだったなって。
課題めんどくさいって毎日言っちゃってるけど、面白い、もっと知りたいって思ったから大学に入ったんだった。
自分なりの「面白い」を発見し、夢を持ち、そのために学ぶ。私もそうだったって思い出させられました。そんな学生の飽くなき探究心を、元教師3人が歌で応援してくれる。しかも面白く。

Just be myself!!:如月千早

如月千早を少しでも知ってる人全員に聴いてほしい。如月千早が笑顔で歌うんです。手探りの中やっと見つけた、本当の自分を。ありのままを。それだけです。もう何も言いたくない。聴いてください。

アルストロメリア:アルストロメリア

シャニマスに関してはアイドルの名前くらいしか知らないのですが、先日アニメを劇場に観に行って、この曲を聴いた時訳も分からず号泣しました。

サビの「幸福論誕生」「見つけた」「咲いた」という言い回しが、かわいらしい雰囲気のユニットが歌う曲にしてはぶっきらぼうだなと驚きました。私たちが見つけた幸福論はもう確固たるものなので、誰がなんと言おうとそれを信じて生きてゆきます。という芯の強さ、凛々しさに気圧される。優しくて柔らかいイメージを持っていたアルストロメリアがそれを歌うんだから意外性がすごかったです。

歌詞の意味はちっとも分からないのですが、アルストロメリア自身も分からず歌ってていいと思います。言葉の意味を理解しようとしなくていいというか。アルストロメリアがアルストロメリアのことを想いながら「アルストロメリア」を歌うということが一番美しいんだから。

Funny Logic:高槻やよい、双海亜美/真美

13歳と14歳が歌う片思いの曲です。
AメロBメロと相手を想いながらいろいろ言ってるんですが、サビでは「なん なん なんだかなぁ」と繰り返し歌います。この3人が歌う、まだあどけなく素直でかわいいラブソングだと思って聴いていたんですが、恋っていつまで経ってもこうかもしんない。ごちゃごちゃ頭の中で考えるんだけど、結局は「なんだかなぁ」でしかない。難しく言葉にしてみても届かないし。なんだかなぁ。

ダンサブルな曲調に片思いの詞を乗せたのもかっこよくて好きです。2番で少しラップ調になるのもいい。ちょっと虚勢張ってみるけど、気がついたら好きな人のことをぐるぐる考えちゃう。やっぱりめちゃくちゃかわいい曲です。

頭に残る曲なので、カラオケで歌うと後から「なんだかなぁのやつ曲名教えて!」と言われることが多いです。さりげなくアイマス楽曲を広めたい人におすすめかもしれないです!!

 

鬼谷のおすすめ

前回のアイマス曲紹介記事が9月。

当時アイマス系ゲーム未経験で楽曲しか聴いていなかった私は、10月にアイドルマスターシャイニーカラーズ(シャニマス)のライブを初めて視聴し、ゲームをプレイし、そこから約2ヶ月間でどっぷりハマってしまった。しかし依然キャラクターの内面は掴めていない。コンテンツが膨大すぎて、誇張なしに1割も追えていないのだ。まあ5年以上の歴史を2ヶ月で追えるわけはなく、これから時間をかけて楽しんでいこうと思っている。

ということで各キャラクターの基本的なプロフィールや経緯は知りつつも、いまだ表層の印象や推測しか語れない中途半端な状態なのだが、結局曲が好きでシャニマスに興味を持ち始めたことには変わりないので、好きな曲を好きなように紹介させていただきます。

その前に、私と同様の「曲からシャニマスに興味を持ち始めた層」に向けて、シャニマス曲に関する気づきのようなことを書いておく。

シャニマス曲はアイドル曲なので、振り付け(ダンス)がある。私はこのことをすっかり忘れており、10月のライブを視聴した瞬間に「今まで聴いてきた曲に3次元の要素が追加された!!」と腰を抜かした。

振りがあることによって曲の意味や奥行きが桁違いに補強される。ふと脳内で曲を思い出すとき、歌声やオケといった音のほかに、全身の動き・表情・衣装・フォーメーション・舞台演出・カメラワークといった情報が再現されるようになるのだ。mp3とmp4のデータ容量の差を考えてみてほしい。その差はアイドルソングの楽しさの余地だ。

そのうえでもう一歩踏み込んで言うと、歌唱とダンスを併せて見ることで、個々のアイドルがグループという全体や、それを構成する他のアイドルのためにパフォーマンスをしていることがありありと理解できるのだ。「一見同調を嫌いそうなあの樋口円香がみんなと同じダンスを踊っている……」などという発見があるわけである。アイドルとしての目的を共有し、全員で1つの完成形を作るために各自の使命を全うする貴さ。その姿を見ることでやっと、アイドルたちの動機や努力の結果を体感できると思う。

だからぜひ、曲に興味を持っている人はダンスを含めたパフォーマンスも見てほしい。ライブ映像は今だとBlu-rayディスクを買わなきゃ見られないけど、シリーズ最新ゲーム「ソングフォープリズム(シャニソン)」では3Dモデルのダンスパフォーマンスを何度でも無料で見ることができるのでおすすめです。

SWEETEST BITE:SHHis

10月のライブで初めて聴き、その後サブスクで配信されてから最も多く再生した曲。英語と日本語が混ざった歌詞で、日本語詞の詰め方や音の落とし方がK-POPぽくて耳心地がいい。作詞の方はTWICEの曲も作っていて納得した。

サビの「Sweetie Sweetie Sweetest Bite」で、「ス」の歯擦音が4回連続した後に「バ」の破裂音でとどめを刺してくるのがいかにも七草にちかと緋田美琴の攻撃って感じで良い。SHHisは、にちかのからかうような高音と美琴のどっしりした声が対等に釣り合っているイメージがある。それぞれが独自に幅を広げているのではなく、互いに相手の熱を打ち返して温度を高めていく、反射炉のような構造。こうでなければ『OH MY GOD』の最後の振りは格好がつかない。

2人ユニットは相手と対面し続けなければいけないという難しさもあるだろうけど、こんな素敵な声のバランスはなかなか無いから頑張ってファンを魅了し続けてほしい。私もプロデューサーとして頑張る。

Catch the Breeze:ノクチル

これも10月のライブでいたく心を打たれた曲。この曲と『Dye the sky.』という曲のパフォーマンスを見たら、ノクチルの決して触れられない遥かな透明感みたいなものにドキドキして、マジの不整脈が起きてうずくまってしまった。このときは知らなかったんだけど、ノクチルって全員が幼稚園・小学校からの幼馴染らしい。その事実を知った上であのパフォーマンスを目撃していたら不整脈どころじゃ済まなかったかもしれない。

海をモチーフとしているユニットらしく、清らかで悠々とした曲である。この曲をエンディングテーマとして人生を終えても構わないと思えるような後悔のなさ。

モテの要素には「死を恐れないこと(恐れないように見せることで死のリスクを超越する力があるように思わせること)」があると考えているのだが、浅倉透はそれを体現しているかもしれない。そんな浅倉に対して、樋口は「浅倉が死なないなら私も死なない」、雛菜は「浅倉が行く道なら死なない(≒楽しい)んだろう」と追随する印象。小糸はセーフティネットであろうとしつつ、その荷重によって自らの安定を得るやじろべえのよう。そんな4人の船旅を見送る讃歌だ。

アルストロメリア:アルストロメリア

糖分を摂取して寒さを耐え凌ぐことがあるように、アルストロメリアの甘々な曲は冬に合う。夏季には放課後クライマックスガールズの曲を聴きまくっていたが、秋以降はアルストロメリアが染みて染みて仕方ない。根源的な危機感をもたらす気温の低下にはアルストロメリアの温暖な包容力がありがたいのだ。

わけもなく寂しくなったら、布団にもぐってアルストロメリアの曲を聴こう。

アポイント・シグナル:月岡恋鐘

追う恋の歌。勝つことを確信している彼女の強かさを直視すると、私のような弱い人間は逃げ出したくなる。

メロディーはどこか森高千里曲のような雰囲気があり、ほんのり切なさを感じてしまう。それでも自分にできることを信じて前に進めるのが彼女の強さの証明で、ううーーーっと唸りながら何度も聴いている。殴られるために聴きにいく。シャニソンでMVを見られるのでぜひ。

神様は死んだ、って:斑鳩ルカ

斑鳩ルカは歌が上手い。その歌唱力はライブでも揺らぐことがない。

彼女は興味のないものには徹底的に興味を示さず、つまり常にマジで生きていて、マジすぎて傍目には面白くなっちゃうような時(成人しているのに静電気にブチギレる等)もあるのだが、パフォーマンスで確実に観客を飲み込むから問題ない。むしろ私は最初にこの曲を聴いたことで斑鳩ルカの実力を思い知らされていたからこそ、彼女の面白さやかわいげを気兼ねなく感じ取ることができていると思っている。

斑鳩ルカを知らない人や見た目しか知らない人、面白い斑鳩ルカしか知らない人は、ぜひ彼女の歌を聴いてほしい。それが斑鳩ルカの魅力の土台だから。

 

ゆば座のおすすめ

あんきら!?狂騒曲:HappyHappyTwin

開幕、めちゃくちゃ電波な曲です。
歌っているのは双葉杏さんと諸星きらりさん。この2人のセリフパートが想像の50倍くらい長いので、彼女らのキャラとか関係性に詳しくないと正直ちょっとしんどいかもしれないです(かくいう僕もアニメやゲームを未プレイなので、この曲を100%は楽しめていないかも?)。Aメロ・Bメロに入っても曲調はずっとフリーダムで、「歌」と「喋り」の間を縫って進むキャラソンみたいな雰囲気。この曲はどこへ向かうんだ……?? と流石に不安になった頃にサビに突入し、そこでカタルシスが訪れます。

ようやく杏ちゃんが本気を出した(?)ことで満を持して登場するキャッチーなメロディは、トニックのコードから始まる進行に支えられて、ストレートにポップで明るいサビになっています。パワフルながら透明感のあるシンセの音色やサビ冒頭の「イェーイ!」も相俟って、まさに急に世界が開けたような感覚。ここまで「喋り」の要素が大きかったからこそ、急に「歌」に全振りされたことで開放されるエネルギーがあるんだと思います。

実はこの文章を書くために初めてフル尺で聴いたのですが、2番の展開も1番と同じかそれ以上にフリーダムだったので思わず「もうええわ!!!!!!!!」とツッコんでしまいました。
あと、これは余談ですが、Bメロの「カレーもいいけど ラーメンもいいかなぁ」のメロディラインで、歌詞に合わせたインドっぽい旋律と中華っぽい旋律がめちゃくちゃピッタリハマっていて面白いです。

 

ストーム叉焼のおすすめ

アイマスシリーズのプレイヤーやファンは「プロデューサー」と呼ばれ、自称するが、今の俺は「プロデューサー」と名乗らない。
初めてアイマスに触れたのはGREE版ミリオンライブ、いわゆる「グリマス」の稼働初期(解かる人向けに言うとロケット団イベ中)。そこからは人並みにのめり込んだりもしたが、ミリシタがリリースされ、グリマスがサービス終了し、そこから数年する頃からログイン頻度が落ちていった。
特にコンテンツに嫌気が差して拒絶した訳ではなく、内側で燃えていた炎が徐々に火力を失っていくような、よくあるコンテンツからの離れ方だと思う。
が、前回のアイマス楽曲記事、皆が「プロデューサーじゃないけど好きな曲」を紹介する中で、ああ、アイマスはその距離感で楽しんでもいいんだなという気持ちの他に、心の奥底に燃え殻の残滓が燻っているのを微かに感じた。

せっかくの機会、俺の中に燃え残った全てに火をつけても構わないだろうか。
今日の文章は可読性も思いやりも配慮も全部かなぐり捨てて、「元プロデューサー」として書きたい事を書く。今君の眼前に立っているのはグリマスの亡霊だ。最高成績はロコIMCでラウンジマスターを務めてのラウンジエンドロール掲載。対戦よろしくお願いします。

DREAM

2010年に発表された楽曲。同時期に発表された「THE 愛」「LOST」と合わせるとアナグラムになっており、またそれぞれ「出会い」「戦い」「別れ」という初期アイマスのゲームプレイにおけるテーマをモチーフとしている。「DREAM」はその中で「戦い」を象徴する楽曲。

俺が最初に触れたのは「THE IDOLM@STER ONE FOR ALL」のDLCだったが、この曲の初出は「THE IDOLM@STER Best Of 765+876=!! Vol.02」というCD。
なので、本来であれば歌唱者として「萩原雪歩・秋月律子・星井美希・四条貴音・秋月涼」と添えるべきかもしれない。MA2の響の印象が強い人もいるだろうし、北沢志保がカバーしたバージョンもある。
だが、俺の中では特定の誰かの持ち曲というイメージではない。この曲が抱える「闘争」というテーマが、個々のアイドルが抱えているものではなく「当時のアイマス」の在り方の表現だと思っているからだ。

何らかの「頂点」を目指すコンテンツにおいて度々「頂に至る為には夢破れた者達を踏み越えていく必要がある」という命題を扱うことがある。
抱く夢が、その頂点が輝かしい程、ピラミッドの下部には敗者の亡骸が積み重なっていく。それを踏み越える覚悟がお前にはあるか、と主人公が問われる。どこかで見た事があるそんなシーン。アイドルマスターでも例外ではない。

では、その「踏み越えられる敗者」になった事はあるか。俺はある。他ならぬアイマスで。

初めて箱マス(Xbox360版のアイマス。初代であるアーケード版の要素を色濃く引いている)をプレイした回。プロデュースアイドルは菊地真。
残りプロデュース期間は僅か、記念受験的に特別オーディション「DANCE MASTER」に参加。合格枠は1枠、ステータス的に厳しいが上手く噛み合えば……などと考えていると、マッチング画面に初めて他プレイヤーのアイドルが現れた。
実績はフルコンプ。対戦結果は開始前から明らかで、当然見るも無惨な結果。そのままDANCE MASTERを合格する事なくプロデュースは終了した。

現在ではシャニマスが初代系列のプロデュースの面影を残している為、アケマス・箱マスの説明は容易になっている。レッスンでステータスを上げ、オーディションでファンを獲得しランクを上げ、(アケマスでは)一定目標に到達しなければ途中でプロデュース打ち切りとなる点など共通点が多い。
一つ明確に違う点があるとすれば、ランクを上げる為に特殊なオーディションの取得が必須な事、そしてそのオーディションが「リアルタイムでの対人戦」になる場合がある事。育成完了後のアイドルを競わせるのではない。育成中に、他のプレイヤーとの対戦が発生する。
シビアなバランスの初代系統において、オーディションの敗北による丸々1ターン+αの損失は痛い。
アイドルの経歴にはしっかりと敗北が刻まれる。特殊オーディションの中には高い勝率や無敗である事が条件の物もある中で。
アイドルによっては、たった一度の敗北でプロデュースの歯車がガタガタに狂い、立て直せなければ低ランクENDを迎える事すらある。
その上でプレイヤーは対峙する。ここで負けた方が今後どうなるかをお互いに理解してる中で、それでもプロデュースするアイドルの為に、様々な戦略を駆使して合格という勝利を勝ち取る。
「DREAM」はそんな、プロデュースに熾烈な闘争が伴っていた時代の、夢に魅入られた者の覚悟の歌。

物悲しいイントロに反して、この歌に「どうして戦わなくてはいけないのか」という悲痛なメッセージ性はない。歌われているのは、その為に全てを投げ打てる程の愛しき我が夢への渇望と、『やり遂げれば成し遂げられる』という傲慢な自信。
「共に戦い、高め合いましょう」などという高潔な歌でも決してない。
眼の前のあらゆるものは夢の糧でしかない。それに悪意は欠片もない。ただ夢の為に全てを費やす。その「全て」に自分自身とそれ以外の境界はない。

今のアイマスには似付かわしくないかもしれない、この歌に込められた赤黒い闘争心が、「それを見せて欲しかったんだ」と俺の心を惹き付け続けている。

Flooding:クレシェンドブルー

グリマス時代に結成された、最上静香、北沢志保、箱崎星梨花、野々原茜、北上麗花によるユニット「クレシェンドブルー」による2曲目の楽曲。

このユニットは2014年のCD連動ゲーム内キャンペーン「プラチナスターライブ編」にて結成され、まぁ人気のあるユニットにはなるのだが、シナリオに関して荒れたり荒れなかったりした(アイマスでは定期的にこういう事が起きる)
そんな事もあった後、「ゲッサン」という月刊誌で連載されたコミカライズにて同ユニットを中心としてシナリオが展開し始めた時、若干の不安もありはしたが、ゲッサン版はかなりいい感じに話が纏まっていて胸を撫で下ろす事になった。
(余談だが、該当漫画のタイトルが『アイドルマスターミリオンライブ!』で他コミカライズのようなサブタイトルが含まれない為、この漫画の話をする時は『ゲッサン版ミリマス』等のまどろっこしい呼称が必要となる)

その「ゲッサン版」のクライマックスに用いられ、実際に単行本特典楽曲となったのが「Flooding」。
まず、この曲は「二回目」のユニット曲。
アイマスで結成されるユニットの大前提として、ユニットに二回目の楽曲が与えられる事は稀。CDリリースと同時にカップリング曲が収録される事はあっても、一度結成されたユニットに再度焦点が当たり、新たな曲が作られる時点で特別な楽曲といえる。
そしてFloodingはその「二回目」を存分に活かした曲だ。物凄く大雑把に言うと「アニメの二期OP」な風情。
君達にとっては二曲目なんだからユニットの説明なんて必要ないでしょ?という割り切りを感じるスピーディーな展開。
「クレシェンドブルー」における結束は横並びで仲良く手を繋ぐ事ではなく、合わない反りを叩きつけ、或いはその相克に弾き出されないように覚悟を決めて、その中で互いの輝きを認め合うような……

いやいい。ゴチャゴチャとした御託はいらない。俺は最後の一行の話さえできればそれでいい。
「Crescendo blue…」
漫画同梱の歌詞カードの最後、ユニット名で締めるこの歌詞に震えた。
一曲目の「Shooting Stars」になかったこのフレーズが、漫画版クレブル編クライマックスの印象的なライブシーン用の楽曲、切り札として最後の最後に用いられる。
この瞬間を以て「クレシェンドブルー」は真の完成を迎えたと言える。少なくとも俺は言う。
そして三点リーダー。感嘆符でもなく三点リーダーなのがいい。
歌詞に用いられる三点リーダーは間の表現だけではなく反復や継続の表現の場合もある。(LaLaLa…のような)
「徐々に強く(クレシェンド)」を装飾するようなこの三点リーダーが、イベントや漫画で一度エンディングを迎えてそれっきりではない、これから先もあり続ける存在なのだと思いを馳せる余韻を残してくれる。

 

STEREOPHONIC ISOTONIC:ロコ

2015年発売のLIVE THE@TER HARMONY 10に収録されたロコ(伴田路子)の二曲目のソロ曲。

最初に言うと、ミリマスをプレイしていない状態でこの曲を聞く事はオススメしない。
いや聞いてもいいのだが、おそらく「コロコロ可愛い声でなんか意味わからん事言ってるなぁ」以外の感想は浮かばないだろう。
なぜかと言うと歌詞がずっと横文字。歌詞カードを見てもほぼ全部カタカナの横文字。英語ではないので自動翻訳に突っ込む事もできない。
ロコのソロ曲は大体どの曲でもそうなのだが、それなら明確にロコのイントロダクションである「IMPRESSION→LOCOMOTION!」「ART NEEDS HEART BEATS」からエントリーしていくべきだ。

なぜ「何もわからない」のかと言えば、まずロコというアイドルが、「ロコ語」と呼ばれるイレギュラーなコミュニケーションをする為。わかりやすく言うと「ルー語」。
(わかっている。ルー語とロコ語のニュアンスは。その上であえて用いている。だが『こいつロコのセリフをルー語って説明する奴かぁ~w』というイマジナリーリプライがありありとイメージできるのでここでファーストストライクを叩き込む)
そして「STEREOPHONIC~」が「ロコのプロデューサーとしてのキャリア」を前提とするからだ。


ロコのファーストインプレッションは概ねエキセントリックなアーティストだろう。グリマスのEXPなくフレッシュにプレイした事はないが、恐らくミリシタから入ってもそうなるだろうか。
その後、プロデュースという形でロコとコンタクトする事で、彼女のパーソナリティが見え始める。
コンフィデントなアーティストというパブリックイメージに相反する、ストレンジなセンスをセルフアセスメントしているが故のアイソレーション。

※から※までは読み飛ばして構わない。
「STEREOPHONIC~」はこれを前提とした、ロコのパーソナリティに触れる歌。「アイマス世界ではファンに向けてリリースされているのでは?」という建前が疑問視される曲だが、ロコはかつてイベントのメタ的な前提条件を破壊するシチュエーションでプロデュースさせる大反則を犯した事があるのでそこは今更。

だから、「STEREOPHONIC ISOTONIC」はロコという個人に興味が出てきて、多少なりとも理解してきた頃に聴いても遅くない。
歌詞を片っ端からGoogle検索で解読するのではなく、なんとなくだけどロコの言いたい事がわかるようになった段階で、「そういやあの歌どういう意味なんだろうな」と拾い上げるように読み解いて欲しい。
その時きっと、思いの外実直なその歌詞が染み込んでくる筈だ。

「ここの解釈わかんないよ~」とかあったら聞いてくれ。俺でよかったら解説するから。二時間。二時間あれば大丈夫だから。

 

鎧坂のおすすめ

ワンダーモモ:レトラ

『vα-liv』の黄色担当、サラ・レトラ・オリヴェイラ・ウタガワさんのカバー曲、『ワンダーモモ』より「ワンダーモモ」です。みんな、ヴイアラ応援してっか。今一番アツいから。こないだとか急に3Dの肉体手に入れたと思ったら急に3人がキレキレのダンスおっぱじめたりしてたから。

ヒョ〜〜〜〜⤴︎笑😁👍✌️😁<ウィーーーーw

それはそれとしてこの曲はスゴいですね。事前情報として『ワンダーモモ』はかつてのナムコが1987年にリリースしたアイドルマスターのド御先祖アーケードゲーム(この曲も35年前リリース)なんスけどメッッッッッチャ神曲です。これ聞いたら君、マジで絶対元気出るよ。

そんでそれをモノにして歌っているレトラも凄い。イメージするならサビ前までその辺の公園の砂場でクラゲみたいにひなたぼっこしてたヘニョヘニョのギャルがサビに入った瞬間、落雷と同時に超弩級神作画に変身してこっち向かって電光石火で殴りかかって来た状態。新しい日清のコマーシャルこれにしよう。 俺の地元の文化祭のギャルもそうだったんスけどギャルってなんでこんなに歌上手いんでしょうね。もう3人とも候補生とか全部すっ飛ばして即デビューでよくないスか……?

アーマードコアの操縦が上手いアイドル拝めるのはヴイアライヴだけ!!!!!

プリコグ:水谷絵理

絵理ーーーーー!!!!! 876プロのネット発アイドル、水谷絵理さんのソロ曲です。

ディアリースターズの曲は聴く度にDSliteの裏とかに貼っていたなめこ栽培キットのマサルのステッカーの手触りとか、マックのWi-Fiでダウンロードした3人までしか島に呼べないトモダチコレクションの体験版の記憶とか、3DSのスライドパッド部分が破損してもなおワルイージピンボールを爆走し続ける友人の頼もしい横顔とかその辺りのしょうもない弱いノスタルジーが同時再生されるのでとても好きです。サイネリア、私も3DS欲しかった。

もちろんこの曲自体も大好きなんですけどそれと同時にこの「プリコグ」が世に生まれるまでのエピソードが曲に負けないくらいメッチャ良い。お天気の良い休日のお昼下がりにシャワーを浴び終わったタイミングで部屋から窓の外を眺めながら聞くのがベスト・テンション&ベスト・コンディションです。頼む、876もサブスクやってくれーーーーー!!!!!

とくとく……とく……:佐城雪美

ズル曲。とにかく何もかもがズルい。もしこの記事を読んでいる貴方が今後運悪く全ての感情と感性がブッ壊れた金持ちの激ヤバジジイの屋敷に捕らえられて「ワシを楽しませてみせろ。できんかったら即殺すけど笑」とか言われたとしてももう大丈夫!!!

この曲聞かせるだけで絶対帰宅できる。

絶対つったら絶対だからな。ジジイの長年積み上げて来たプライドや魂までもが雪美ちゃんの歌声一つでバキバキと鉄パイプで叩き割られた鏡みたいに上から下まで粉砕されて膝からゆっくり崩れていくのが最も容易く目に浮かぶ。これでわかっただろ……?

……にしたってこんなのって良いんですね。これをプレイリストに入れた暁には、いつ“次”が来るかを震えて待つ心の強さが試されるぞ。実際そこの爺さんはもう一歩も動ける状態じゃないから貰えるもの全部貰って帰ろうぜ。そう思うと鷲巣って確かに雪美Pな気もしてきたな。見ろよあの幸せそうな表情。今度はもっと楽しませてくれよな……笑

THE  IDOLM@STER:765PRO ALLSTARS

「アイドルマスターの曲を紹介してください」って言われてこの曲を外す訳にはいかねぇだろ……だって……「THE IDOLM@SETR」だぞ!?!?!?

この「THE IDOLM@STER」(通称:歌マス)は初代アーケード版『アイドルマスター』(通称:アケマス)でも収録されている、言わばアイドルマスターというコンテンツの主題歌です。これまで築いてきたアイドルマスター全ての起源と言えます。後にも先にもこのタイトルを冠するのはこの一曲だけです。ともかくプロデューサーなら一度は耳にしたことがあるかと思います。お前アイドルマスターの話ばっかしてんな。でも紹介させてください。好きなんで。

そのアケマスではこの曲を『誰よりも強く、したたかで誰よりも輝いている存在……そんなアイドルの姿を歌った正真正銘の「アイドルソング」』だと紹介していました。アイドルソングて。お前……カッコよすぎるだろ!!!

肝心の歌詞の方なんですけど一言で言えばちょっと残酷です。時代が時代なら許されなかったかもしれないし、もしかするともうすぐ許されなくなるかもしれない。でもそれもひっくるめて俺はこの曲が大好きです。だってそれが正真正銘のアイドルソングだから。

中でも好きな歌詞をあげると2番サビ前の「クラスの友達思い出せない 彼氏もできない」とか。ここは聴く度に必ず苦しくなる。歌っているアイドル達はそんだけアイドルに本気だってことだから。もしこれをなんかの間違いで美琴さんとかが歌ったりすれば誇張とかじゃなくてマジで頭抱えて気絶すると思います。全員。コイツは脅しじゃねェぞ……。

これを聴くとさっきのプリコグじゃないけど遠い遠い昔の記憶のもう場所すら覚えていないどこかのボウリング場のゲームコーナーでアケマスをプレイしていた知らない男の背中を思い出します。その時の彼も恐らくこの曲を何度も何度も聴いていたんでしょうね。あの時はアイドルマスターというものすら認知していなかったけど俺は今でもその男の背中を追いかけてプロデューサーをやってます。

 

ダ・ヴィンチ・恐山のおすすめ

すみません。好きな曲の好きなところをうだうだ書き連ねようかと思ったんですが、楽曲とは別軸の嗜好として、歌っているアイドルの「生(なま)」を感じられる部分に強い魅力を感じる、というのがありまして、今回はアイマス楽曲で「生(なま)」を感じた部分を紹介させてください。

■生(なま)とは

言ったらなんですけど、アイドルの声は声優さんが演じて出しているものじゃないですか。
だから当然、各アイドルらしい演技の型があって、それを意識したパフォーマンスをしていると思います。ただ、ときどきその枠を超えるというか「らしさ」から微妙に逸脱した声色が漏れ出ていると感じられる楽曲があります。しかしその逸脱がかえってアイドルの存在を生々しく、臨場感のある存在にしてくれていると思うんですよね。

これが「生(なま)」です。

3つ紹介します。

L・O・B・M:如月千早&我那覇響

(ナ月注:このバージョンの話じゃないけど一応貼っておきます)

いきなりサブスク配信されてない作品で恐縮ですが、この曲から。

『L・O・B・M』は初期765PRO ALLSTARSの人気曲で、たくさんの歌いわけパターンがあります。
その中でも「千早・響バージョン」はなんか、すごく生(なま)を感じるんですよね。

柔らかく優しく歌う千早の声ももちろん良いんですけど、まだアイマスシリーズに登場して間もなかった頃の響の声色がいま聴くと本当にいい。
いまや響は『Rebellion』や『TRIAL DANCE』などダンサブルで洗練された曲を歌いこなすイメージが定着しています。でもこの時代の響の歌声には多分に「子供」の成分が残っていて、沖縄から東京に出てきたばかりの新人感がにじみ出ている。

『L・O・B・M』自体大好きな曲ですが、わたしが何より好きなのは最後の掛け合い(セリフ部分)ですね。
この曲は五十音表を利用した言葉遊びが多用されていて、最後は「わをーん」と遠吠えをして締める構成になっています。で、なぜかこのバージョンでは響が千早に「わをーん」と言わせようとして「はやくはやくー」と急かしたり「もっかい」とリテイクしたりするんです。

この声色。

この声色にめちゃくちゃ「生(なま)」を感じて、幾度となく聞き返しています。なんかかなり油断してるというか、台本じゃない喋り方なんです。それがとても、良い。たぶん、いまこの感じを出すのは難しいんじゃないだろうか。アイドルとして垢抜けていく過程の1ページ目が感じられて好きな歌です。

キャットスクワッド:放課後クライマックスガールズ

『L・O・B・M』から10年以上あとのシャニマス曲です。サブスクにある!

迷子のネコさがしをテーマにした、放クラらしいめちゃくちゃ楽しい曲で、ライブでも絶対に盛り上がる鉄板ソング。先日のラブライブ! との合同フェスでも披露され、初見の人も多い中で強い印象を残していました。終わるかと思ったら終わらない最後のスカしにもみんな引っかかってました。

 

「生(なま)」を感じるのは、またしても最後の部分。楽曲全体でひとつの物語を演じているような作品なので、放クラメンバーの口調や声色も「アイドルが演じている」ものとなっています。そのため、凛世の「またにげたー」の言い方が普段と全然違っていてかなり良い。

そして何より良いのが、センター小宮果穂が言う「ちょっと楽しかった、かも」の部分。

少しはにかんでいるようなこの言い方が、他の楽曲やゲームのストーリーで見られる小宮果穂の姿ともちょっと違って「等身大の小学生」の感じになっているんですね。ニュース番組の該当取材に答えている小学生のはにかみ方みたいなニュアンスを感じます。

夢見る少女じゃいられない:仁後真耶子

すみません、最後はちょっと反則です。サブスクもないです。

 

そもそもこれを「アイマス曲」と言っていいのかから議論になるような曲です。が、「生(なま)」の話をするならどうしても外せなかった。

14年くらい前に『歌道場』というCDが出てまして、これはアイマス声優によるWEBラジオにあったカラオケコーナーみたいなやつをまとめたカバーアルバムです。

声優さんがアイドルの声色で有名曲をカバーする企画ですけど、まあラジオのワンコーナーということもあり、そんなにリテイクして録ってるわけでもなく、ミックスも普通の楽曲に比べたら粗い。あくまで余興、ファンアイテムのひとつという感じの楽曲群なんですよ。

しかし、その粗さがかえって強烈に生々しい音源を生み出してしまった。極北が『夢見る少女じゃいられない』(仁後真耶子バージョン)です。仁後さんは高槻やよいを演じている人なので、実質やよいバージョンということ。この曲はすごい。面白すぎる。

「あぅ!!」とシャウトし「はげしいよるに抱かれたい~」と熱唱するやよい。やよいのイメージとかけ離れた詞世界だからこそ、親戚の集まりかなにかで、座敷のカラオケで浴衣のまま歌を披露させられる高槻やよいの姿がありありと浮かんできてしまう。顔を真っ赤にして「いいぞ!!」とか囃し立てている親戚のオッサンの顔まで見える気がする。全てはミスマッチと粗さが為した生の奇跡。

なのでどうか、15年の時を経た今こそ「七草にちかによる粗いカバー曲」をお願いします。

聞こう

 わかる。今あなたはきっと「あれがない」「これがない」と言いたくて仕方がないことだと思う。本当にわかる。本当にわかるけどこれはもう仕方がないのでぜひまた「あれもいいぞ」「これもいいぞ」と好きな曲を教えてほしい。エゴサついでに見にいって「それもいいよね……」って眺めに行くから。好きなアイマス曲教え合うのは超楽しいからな。