こんにちは、ライターの ゆば座 です。
突然ですが、言葉には表記揺れというものがあります。
「アイデア」と「アイディア」、「缶バッジ」と「缶バッチ」などなど……同じ単語だけど少しだけ表記が違ったりしますよね。
そんな表記揺れの代表格ともいえる存在、
それが……
皆さんご存じ、沖縄名物の果物・シークヮーサー。
Wikipediaによると、こんなにも複雑な表記揺れがあるそうです。
この図によると、ありうる表記はなんと80通り!

頑張って列挙しました
とはいえ、この表記は実際どれくらい使われているのでしょうか?
気になりはじめたら確かめずにはいられない! シークヮーサーの本場・沖縄に出向き、何種類の表記が見つかるのか検証していこうと思います!

撮影担当は友人にお願いした

……という企画です。撮影引き受けてくれてありがとう!

せいぜい数種類しかないだろ……「シイ〇〇」とか「〇〇シャー」とか絶対なさそう

那覇空港に到着!
飛行機を降り、預けた荷物を受け取りに行こうとしたそのとき!

第一自販機発見
さっそくシークヮーサージュースが目の前に!
記念すべき1種類目の表記は「シークヮーサー」でした。

甘みの中にすっきりとした酸味もあって美味しい!
さらに、近くにあった別の自販機で、「シークヮサー」表記のジュースを2つ発見!
先ほどと違い、「ヮ」のあとに「ー」がありません。

え!?

どうした?

この原材料名のところ!
シイクワシャー

まさかの「シイ〇〇」かつ「〇〇シャー」

あるのか……
早くも、あまり見慣れない表記を発見! どうやら、原材料名の表記は食品表示法に基づく食品表示基準に倣って「シイクワシャー」にしている商品が多いようです。
さらに、別の自販機にあったFANTAにも新たな表記「シークワーサー」を発見。
最初に発見した「シークヮーサー」と違い、「ワ」が大きいです。この記事では、こういう紛らわしい話がずっと続きます。

この原材料も確認しておこう

あれ……? シークヮーサーがない……?
なにはともあれ、空港内の自動販売機だけで4種類の表記に出会えました。これはかなり幸先の良いスタートなのでは!?
お土産屋さん全部見る

今回の沖縄観光はどういうプラン? 首里城? 美ら海水族館?

そんな暇はない。行く先々でお土産屋さんを全部チェックして、シークヮーサーを探すのみ。

言語学者のフィールドワークかよ
今回の目的はあくまでシークヮーサーの表記の捜索。空港にはこんなにもたくさんのお店が集まっているので、見過ごすわけにはいきません。

ここに写っているお店はほんの一部にすぎない……
あまりに広いので、撮影担当と2人で手分けして探索したのですが、

こっちに「シークワァサー」あったよ

シーク何? ワ? ヮ?

ワァ

ァ?

ワァ!

ワァ…!
と、成人男性がちいかわになる場面も多々ありました。
空港からモノレールで少し行くと、那覇市のメインストリートである「国際通り」があり、それに隣接して昔ながらの商店街も伸びています。
どのお店にも、必ずと言っていいほどシークヮーサー関連商品が! 沖縄に来るまでは、そもそも全然売っていなかったらどうしよう……と思っていたのですが、その心配はなさそうです。
詳しくは後ほどまとめますが、特徴的だったものをいくつかピックアップすると……

パッケージだけで2通りの表記!

表は「ゎ」なのに、裏は「ぁ」

「シィー」は激レア。さらにパッケージと値札で「ヮ / ワ」が違い、一気に2種類獲得!

「ワヮ」だと!? これは誤植っぽいので集計対象外かな……

謎に「ゎ」だけひらがな

シークヮーサラサラ。造語なのでこれも集計対象外

シームレスボクサー

メニューでも新種発見! 大きい「ワ」の直後に「ー」がないのは若干レア。
特に探索に時間がかかったのはこちらのお店。

うげぇ……大変そう……

うげぇとか言うなよ。自分の企画だろ

もはやラスボスの城に見える

こんなにリーズナブルなクッパ城があるかよ
シークヮーサーの聖地・大宜味
シークヮーサー探しの旅、2日目――
来てしまいました!
大宜味シークヮーサーパーク!

那覇からバスを乗り継いで一気に北へ
シークヮーサーの聖地、生産量日本一を誇る沖縄県大宜味村(おおぎみそん)にある、シークヮーサーのテーマパーク。
物販も充実しているらしいので、ここなら新しい表記に出会えるはず!
パークでは、まずシークヮーサージュースが出てくる「夢の蛇口」がお出迎え。
パーク内のレストランでは、パスタやピザはもちろん、お茶にもシークヮーサーが使われています。

主張が激しくはないが、奥の方に確実にシークヮーサーの酸味が効いている
収穫時期ごとのジュース飲み比べもできます。

全然違うわ
9月収穫のはツンとした酸味が強く、逆に12月収穫のはピュアな甘みが濃厚でした。文字だけでピンと来なかった方は『キルミーベイベー』のソーニャとやすなを想像していただければ概ね正確かと思います。
さて、肝心なのは表記ですが……
シークヮーサー
シークヮーサー
ONLY
シークヮーサー
落胆のあまり海まで来てしまいました。
予想外です。完全に「シークヮーサー」に統一されていました。
テーマパークを作るということは、規範をつくるということ。多様なシークヮーサーは、国際通りの雑多な人混みからこそ生まれるのかもしれません。
でもここでめげてはいられない。沖縄の海は、僕に諦めない心を教えてくれました。
続いてやってきたのは「道の駅 おおぎみ」。ここで運命的な出会いが!
やはり大宜味の名を関するだけあって、シークヮーサーの品揃えはピカイチ。しかし新表記の商品は見つからず……普通に気になった商品を購入したところ、
レシートで新表記に遭遇!!
「クァ」の時点で相当珍しいのに、その直後に「ー」がないパターンが存在するなんて、本当に奇跡としか思えない確率。
商品自体は最も一般的な表記「シークヮーサー」だったので、予想すらしていませんでした。

あらゆる店で爆買いすればレシートで新表記に出会えるってことか

もはやガチャじゃん

SSR フェス限 シイークアシャー