年々進む宇宙開発、人類の宇宙進出も夢物語ではなくなった。
一方地上では鰻が絶滅しかけ、あなたはスマホを見ながらわけもなく耳たぶを揉みしだいている。
これらの事象すべてには因果関係がある。
体内時計という言葉を知っているだろうか。生物時計とも言う。
ほとんどの生物が生まれながらに持っている、時間を測定する機構だ。
もちろん人間にも備わっている。
例えば寝る前に「明日は◯時に起きるぞ!」と強く心に決めてから眠ったら、目覚ましに頼らずともだいたいそれくらいの時間に起きることができたことはないだろうか。
あれは体内時計のなせる技だと言われている。
ところでこの体内時計、人間の場合は1日が約25時間になっているという研究結果がある。
だが地球の1日は24時間だ。では我々人間はこのズレをどうしているのか。
人間は時計を見たときや太陽を見たときに無意識に自分の中の体内時計を調節しているのだ。
時計も窓もない部屋に閉じ込められて生活している人と普通に生活している人とでは、徐々に生活リズムがズレていくらしい。
ではなぜ、地球の1日と人間の体内時計の1日ではズレがあるのか。 もうおわかりだろう。
我々人類は元々地球の生物ではないからだ。
我々の祖先は一回転するのに25時間かかる別のある惑星からこの地球に移住してきたのだ。
不思議に思ったことはないだろうか、人間の肉体には明らかに不要なパーツが付いていることを。
それは今あなたがわけもなく揉みしだいているそれ、耳たぶだ。
地球の生活では料理中に「耳たぶくらいの固さ」を確かめる時かアクセサリーをつけるくらいしか役に立たない。
だが我々の故郷の星では生きるのに必須の器官だった。
故郷の星には耳たぶに酷似した虫がいた。(正確には耳たぶが虫に酷似している)そしてその虫を食べる種の魚もいた。
故郷の星にいた頃の人類は日中はじっと耳を川に浸して、その魚が耳たぶを虫と間違えて食べに来るのを待った。
そして食べに来た魚を捉えて捕食していた。そういう生活をしていた。
そう、耳たぶは元々疑似餌だった。耳たぶが大きい人間は生き残り、そうでない人間は飢えて死んだ。
七福神の耳たぶがやたらと大きいのは「耳たぶがでかいといっぱいあの魚が食べられて得」という人類が遺伝子レベルで持っている記憶に基づいているからに他ならない。
ではなぜ人類は故郷を捨ててこの地球へとやってきたのか。
答えは食糧難だ。
故郷の星のその魚という魚を食べ尽くした人類は今から遥か昔、その魚が生息するもう一つの惑星、この地球へと移住してきたのだ。
そして今、またしても人類はその魚、鰻を食べ尽くそうとしている。
地球上の鰻を食べ尽くした人類は遺伝子に刻まれた本能に従って、鰻が生息する他の惑星を求めて旅を始めるだろう。
激化する宇宙開発はそのための助走に過ぎない。
人類とはそういう種なのだ。
宇宙時代はすぐそこまで来ている。