魔法少女への憧れ。
みんな一度はなりたいと思ったことがあるし、私もある。
そうよね?
特に作中の魔法アイテムや変身道具には強い憧れがあります。
幼い頃はなりきりおもちゃが欲しくてトイザらスのチラシを穴が開くほど眺めていました。
重厚感のある宝物のような金メッキ。キャンディのように透き通ったジュエル、つるんとした硬質の質感。電池蓋に凸で刻印された「MADE IN CHINA」を爪で擦る感触……。
今だってあのアイテムが欲しい、私の日常には彩(いろどり)がなさすぎるから。
画面に映るRGBだけが彩度な日々にもっとときめきが欲しい。
そりゃ雑貨屋にいけばおしゃれな文具やインテリアも売ってるけど……、もっと…!
もっときらめきたい!
少しでも日常をマジカル風味にして幼いあの頃の憧れのようにキラキラにときめきたい!
そういう工作をします。
事務作業にときめきたい
手始めにハンコと朱肉ケースを魔法アイテム化してみました。
印鑑の電子化が進みほぼ使わない方も多いかと思いますが、私は毎日使用しています。
ハンコ作業って1回なら気持ち良いけど数が嵩むごとに意識が遠のいていく不思議な作業ですよね。
金メッキ風のアクリル板や粘土やラインストーンを組み合わせてステッキ&コンパクト風の主人公セットを作りました。
試しにちょうどあった契約書に捺してみる。きっとこのハンコで契約したガスは温かいだろう。
見た目の重厚感の割に普通のハンコは重量が軽すぎるので、会社の大きいハンコに装飾を施したくなります。絶対気持ちいいから。
「甲はあなた、乙はわたし!」
架空の魔法少女を召喚して「そういうキャラクターのグッズがあった」という気持ちになります。
最初は魔法少女アイテムについて無知だったため、とりあえずラインストーンをむやみに貼り付けていたらいくら丼になりました。せめてギャルのガラケーになるかと思っていたのに。
魔法少女アイテムはそんなにストーンの数はいらないのかもしれない。
キラキラの表現には多様な手法がある。奥深い。
魔法アイテムっぽい工作で気づいた点も都度書き記しておきます。
移動もときめきたい
魔法っぽいアイテムといえばちっちゃい鍵。
変身おもちゃに限らず、鍵付き交換ノートやペンケースなどのファンシー雑貨にもよく付属していました。あの頃の可愛らしいひみつを守るためのたしなみとして多くのクラスメイトが持っていたような記憶があります。
今持っているちっちゃい鍵、自転車の鍵しかない。
大人になるとミニサイズの鍵程度で秘密を守ることは難しいのでしょうか。
きゅん!
ユニコーンの鍵をイメージしてキーカバーを作りました。ヘッドが豪華になるだけでかなりシルエットがそれらしくなる!
魔法少女たるもの、移動だって可愛くいたいものね。
アクリル板をレーザーカットで切り出し組み合わせています。
専門店でしか売っていないラメ入りアクリル板をここぞとばかりに使用しました。
駐輪場に向かうだけなのにこの鍵を握るだけで何かが起こるような淡い高揚感があります。
OPのAメロさながらの軽いステップでアパートの階段を駆け降りちゃう。
つれてって!私のメルヘンユニコーン……
メルヘンユニコーンも上り坂はつらい。
スーパーマーケット・ライフのジュエルを手に入れました。
「電動ユニコーンが欲しいの」
鍵は小さいサイズながら「私だけのアイテム」感がありときめき度は高かったです。
とはいえもうすこし大きいサイズのアイテムも欲しくなってきました。
家の中もときめかせたい
失礼、突然自宅のトイレを映してしまいました。
魔法とトイレだなんて関係のない場所を……。
シュワワ…
関係ありそうな雰囲気になった。
ベルトの部分は軟質ビニールを切り抜き、ジュエルをはめ込みました。
ブルーレットは核の部分がジェムのようなクリア素材かつ、台座もエレガントな彫刻がされてたりと素の状態のマジカリティが高いため最小限の加工でもそれらしく見えます。
色も豊富なのでメンバー全員分のアイテムを揃えやすく初心者におすすめです。
パーツの透明部分の多さとときめきは比例するかもしれません。
これは私が「魔法少女まどか☆マギカ」のソウルジェムに影響されすぎているせいかもしれないけど。
消臭ビーズや洗剤などドラッグストアにはマジカルの種が隠れている気がする。
タンクに光源を入れたらアイテムスポットになりました。
「落ち着ける場所を守りたい……」
馴染まなすぎる。
毎回トイレに入るたびに新鮮に「宝具がある……」という気持ちになります。
掃除もときめきたい
生活の中で一番ときめきが削がれる作業こと水場の掃除。
掃除が終わればスッキリしますが、そこまでに見る風景は食物や細胞の果ての姿。排水溝は魔法と最も遠い世界。
夏も近づきさらに憂鬱になる中、あることに気づきました。
スプレーのこの部分、なんかいいな……。
カードキャプターさくらの封印の杖みたいだ。
アクリル板を羽の形に切り出し、ジュエル部分をレジンで作成。
元々のパーツの色を活かし、緑色テーマで進めてみます。
ファサッ
顔がつくと急に親近感が湧く。
やっぱり魔法アイテムにはジュエルパーツがつくと引き締まります。
でも鳥というか……、
龍かも
撫で肩の龍だ。
ボトルそのものの形状が強すぎてアレンジに苦戦しました。
アイテムの主役が頭になのに、下にも重心があるのでいまいち締まらない。
ステッキのようなメリハリのあるバランスと左右対称性があるとより「それらしく」なる気がします。
「酸が怖い」
ボトルのシルエットが強すぎてお掃除本舗のコラボイラストみたいになっちゃう。
やっぱり杖アイテムって憧れるよなあ。
ギコギコ
ということでパイプを切って塗装し、漂白の杖も作りました。
デザインはパチモンすぎるが収まりがいい。
やはりこの杖のバランスは素晴らしいということに気付かされます。
キッチンのヌメリ取りも魔法のアイテムで行うと新鮮!
トリガーを引くごとに魔法攻撃をしている気分でいつも以上に噴射しちゃう。ゴム手袋もコスチュームっぽくていい。
掃除道具は魔法少女アイテムと親和性が高いかもしれません。
あ、いや、
ノズルに対して筒が長すぎてすぐ使えなくなりました。
少なくともスプレーと杖の相性はだめです。
あと
剥がしたラベルも取っておいてね。
今回は4点の日用品に魔法を施しました。
いつも作業でしかなかった日常の煩雑なタスクがやや特別なものになったような、そうでもないような気がしました。
見慣れた風景に急に見慣れないきらめきが現れて目が賑やかになったのは確かです。
相性の良さそうな日用品がありましたら教えてください。それでは!
………
……
…
さて、片付けなきゃ。これも魔法で片付けばいいのに……。
まあ魔法なんて本当は…
……本当に魔法があればいいのにね。
…
ポワ……
(おしまい)
変身エフェクト使用素材:魔法少女をイメージした「魔法の光A」TELOPICT.com