ネームを考えよう①

楽勝ではなかった

 

よく考えたらここまで、オタク2人が「理想のラブコメシチュ」を語ってただけだ。

 

 

   締切まであと50日   

 

 

理想の見せ場、言わせたいセリフ、描きたいカット、オリジナルの必殺技…etc。漫画好きなら、誰もがその“1枚絵”を一度は妄想したことあるはず。だって、その脳内作業は楽しい!

 

しかし、それらを“繋ぐ”工程に踏み入れた途端、快楽は苦痛に変わる。だって、その現実作業はめんどくせぇ!

 

…それは例えるなら、星座。

 

「見せ場に持っていくまでの“過程”」「キメセリフを言わせるための“端セリフ”」「そのキャラがその行動を取るに至った“動機”」「…を納得させるための材料」「…の材料の材料」

 

一つ一つの輝く“恒星”は“線”で紡いで初めて星座となりうる!(…この例えはなんか違うか)

 

特に今回は、終盤っぽいエピソードが固まっています。 つまり、オチに持っていくまでのアレコレは僕が作らなければならない!!! 

む、無理だ! 俺、ライターだけど文章とか考えるの大嫌いだもの!

 

逃げよう

素人にこのハードルを越えるのは不可能。今からざわさんに謝れば…

 

あっクソ逃げられねえ! クソっ!

 

 

……寝てぇ~~~~~。とりあえず寝てぇ~~~。

 

ネームを考えよう②

 

 

   締切まであと40日   

 

 

恥ずかしい

ネームの進捗ゼロのまま10日間が経過。ご覧の通り「マリオ35」に逃げました。

 

『ONE PIECE』28巻の著者近影には「ネームに行き詰ったらテトリスに逃げます」と書いてあります。「尾田先生ほどのお方がそうならねぇ…」と己に言い聞かせ、ゲームに興じた、そんな自分が恥ずかしい(マリオ35、ジュゲムが一番ウザくないですか?)

 

……いい加減やらねば。

 

一旦情報を整理してみよう

…そう、これはある意味ゲームだ。原案の情報をどれだけつぎ込めるか。その“通過ポイント”をいかに稼げるかのゲームと考えればいい!

 

 

   締切まであと35日   

 

従って求められるのは攻略法!

ネットで「読み切り 描き方」で検索します(頭の悪い調べ方だな)。

 

・プロットを作るコツは物語のスタートゴールをイメージすること

・ゴールに辿り着くためにはどんなエピソードを経由すればいいのかを考える

・↑に加えて、主人公の気持ちの変化の流れを掴むこと

そして自分なりに理解した情報をまとめるとこんな感じ!

 

参考サイト:まんが作りのコツを徹底解明!~ストーリーの組み立て方編~

https://www.clipstudio.net/oekaki/archives/152837

 

ゴールに向かわせるためのエピソード…心情の変化…。これらに必要なのは「主人公像の深堀り」。

 

現段階で速水アキに付与された属性は「幼馴染・男勝り・恋には奥手・片想い・運動部・プレッシャーに弱い」

話を転がせるには、もう少し人物像を固めるべきでしょう(たぶん)。

 

・アキはどんな思考回路をするのか?

・好き嫌いは?

・男勝りなのに恋には奥手←では、なぜそうなったのか?

…etc

 

キャラの行動原理・バックボーンを明確に把握できれば、セリフや行動は自ずと決定する…ハズ(たぶん)!

つまり、収集すべき情報は「等身大の片想いエピソード」だ!!!

 

リアルな意見を募ろう

   締切まであと33日   

 

具体的な意見を募るため、Q&Aサイト「コロモ―」を利用します。

「コロモ―」とは……オモコロの運営会社バーグハンバーグバーグが立ち上げた新サービス。なんらかの疑問を挙げたら、ユーザーがなんらかの回答を出してくれる便利なサービス。忖度。

 

▼実際に募集した意見▼

今回の主人公は「片想い女子」。

考えてみれば、くすんだ青春を過ごしたドブ野郎2人(僕とざわ)から、甘酸っぱい恋のエピソードが出てくるわけもありません。ここは、皆さんの力をお借りします!

 

▼実際に集まった意見を一部紹介▼

片想いエピソード①

「定期的なTwitterのいいね欄のチェック」

わかる~(泣)好きな子の「いいね」はこまめに見ちゃうよね~(泣)

 


片想いエピソード②

「色々な行事で一緒になれないか努力する」

そうなんすよね~~~~~(泣)文化祭や修学旅行はもちろん、選択授業とか通学路とか…。あの子となんでも一緒になりたい! そして自分をアピールしたいんだよ!

 


片想いエピソード③

「LINEが少しでも途切れると何か発言してしまったのではとハラハラし、何度もスマホを確認してしまう」

そのクセこっちの返信は超早いから「キモいと思われてない?」と焦るんだよな…。

 


片想いエピソード④

「相手と同じものを使いたいとなりがち」

説明文の「そこでやっと、あの人のことが好きなのか…と気づく」って一文が超ロマンチックじゃん(泣)

 


片想いエピソード⑤

「色んな占いサイトで片っ端から占いをして一喜一憂」

しちゃうよねぇ(泣)

 


片想いエピソード⑥

「たまたま隣同士でうつることの出来た写真の周りを切り取ってツーショットにする」

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛~~~~~! 良い~! 良いし、なんか切ねぇ~~!

 


片想いエピソード⑦

「話せた日は嬉しくて帰りにメッチャ笑顔でチャリ漕いで帰った」

 殺してくれーーーーー!!!! あの頃に戻りてぇーーーー! 殺してくれー! ポギャーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

良質なエピソードの数々。 滅茶苦茶参考になります。ありがたや…。

 

その他紹介しきれなかったエピソードはこちらから読めます

 

 

また、並行して「負けヒロインあるある」も同サイトで募集しました。自分の中の“負けヒロイン像”をストックするためです。

 

こちらもたくさんのご回答ありがとうございます!

 

別世界の“負けヒロイン”も来たけど。

 

その他紹介しきれなかったエピソードはこちらから読めます

 

とにかく、キャラづくりに必要な素材が集まった! これで、楽勝だぜ~~~!!!

 

ネームを考えよう③

   締切まであと25日   

楽勝ではなかった

情報がまとまらない。どうしよう…。

 

それは例えるなら、胃。

過剰な飲食(インプット)により、お腹がパンパンになって苦しい状態!

 

僕は情報の取捨選択が圧倒的に苦手だ…。

クソっ、こんなことならもっと幼少期から魚を食べておくべきだった。DHAを摂っておくべきだった…!

 

とりあえず枠線を引いてみるけど、何も進まない日が続きます…。

 

アウトプット(うんこ)には、消化の時間がある程度必要になります。しかし、残された猶予は少ない。締め切りは刻一刻と迫っている…!

 

   締切まであと23日   

 

加えて、持ち前の“ネガティブ”発動。考えすぎて不安になってきた…。

 

クソ…クソッ……。

 

自分の経験上、こうやって頭の中でグルグルと考えている時点で面白いものは生まれないんだよな…。“それ”が出てくる瞬間は、いつだって勢いよくスッと出てくる(うんこだから)。

 

……寝てぇ~~~~~。なにはともかく寝て~~~

 

 

一旦、成功者になろう

   締切まであと20日   

 

その方法は、現実逃避のためのネットサーフィン時に発見しました。

僕は普段から好きな漫画家さんのインタビュー記事を読むのが趣味です。そういった記事では「どういった設定でキャラが生まれたか」「作品にどんなテーマがあるか」「あのときのセリフにはこういった想いがあった」などを作者自ら語ってくれます。

 

これだ…!

 

①自分は作品を完成させた作家(と思い込む)

②その作品の“良さ”を自分で振り返る(脳内整理)

コペルニクス的転回!ゴールからスタートへ!

ゴチャゴチャと煮詰まった思考を整理するには、この方法しかない(インタビュー気分で自己肯定感も上がる)!

 

 

―主人公、速水アキはどのようにして生まれたんですか?

自分はキャラに自己投影しちゃうタイプなんですよね。

僕は物事をすぐネガティブに考えちゃう節があって…。それは恋愛面でも同じで。学生時代から、好きな子が出来ても「どうせ俺なんかじゃ駄目だ」って自ら引いちゃうんです。

 

 

―なるほど。アキは先生の負の一面を体現したキャラだと。

はい。でも、誰だって好きな人に嫌われたくないから、自分の黒い部分は見せないですよね。だから、アキは祐介の前では明るく振る舞う。

 

―なるほどなるほど。

だから、アキはいつまで経っても踏み込めない。加えて世話焼き体質も兼ね備えているから、逆に祐介の恋を応援しちゃったりとか。

 

 

でも、当然行き詰る部分も出てきて…。前後の繋がり、キャラにセリフを言わせてないか…この時は頭が沸騰しそうになります。何度もネームを切って…

 

―なるほどなるほどなるほど。

 

あとネーム中は何回も不安になりますね。「これ、面白いのか?」って。でも、「自分の描きたいものを描こう」と自分で自分を鼓舞して…

 

で、最終的に見せ場を強引につなげ合わせましたw

 

―ありがとうございました。

 

……。

 

ネーム完成(脱糞)

 

   締切まであと10日   

 

きつかった。ネームってこんなに大変なのか…。普段使っている脳と全く違う場所を酷使した気がする。

 

プロの漫画家さんは勿論、ネットに定期的に創作マンガあげてる人、ヤバすぎない? 

 

大変でしたが、その分とても晴れ晴れしい気持ちです。あ~、よかったよかった。

 

作画をしよう

もう嫌だ

前回でも書いたけど、また白紙からのスタート。頭が痛くなる…。

 

 


 

果たして、無事漫画は完成するのか…? どんなラブコメ漫画になるのか?!

っていうか間に合うのか?!?!!

 

後編に続く!!

 

(おわり)