もっと自然に一服したい

 

いろいろな包み紙を吸ってきたが、ある懸念が的中してしまった。

吸っている姿がちょっと恥ずかしい、という問題だ。

そこで自然に一服できるよう包み紙に工夫することに。

 

紙製の白いストローを買ってきた。

 

お菓子の包み紙を細長くねじってストローに差し込んだあと、7センチ程度にカットする。

  

まるでタバコのように吸えるストローが完成。

これで外でも自然に一服できるはずだ。

 

 

 

 

会議中の休憩に吸いにいってみる

 

この日は編集部オフィスで新しい記事案の打ち合わせ。

 

 

はじめは順調に話が進んでいたが、次第に暗雲が立ちこめてきた。

 

 

なかなかこれといった解決策が出てこない。 

 

 

 

「ちょっと休憩にしますか」

 そのお言葉待ってました! 私はそれとなく1人喫煙所へ向かった。

 

 

ここがいつも一服が行われている喫煙所……憧れの場所!

 

 

いそいそと取り出したのはチョコボールの箱。

 

 

中にタバコ風ストローを入れてきた。 

 

 

へへ、これをこう持ってね……

指でストローを挟んだあと口元に運んだ。タバコでいう火のつく側が顔面に迫ってきて驚いた。タバコの持ち方を練習しないといけない。 

 

 

山手通りを眺めながらの一服は格別だ。甘いかおりが夜景にベストマッチ。

熱を持った脳みそがクールダウンしていくのが分かる。

 

 

有意義な一服ができた。 

 

 

 

 

より自然さを目指して

 

タバコ型にすることで自然な姿での一服が可能になったが、大人がチョコボールの箱を持ち歩くという点でまだちょっと恥ずかしい。

なので、箱を改良した。

 

セブンスター風パッケージを自作してみた。Seven Sutta。

 

 

上から見るとキョロちゃんが顔を出すので気をつけたい。

もうこれで恥ずかしいだなんて思わない。

堂々と公衆の面前での一服を堪能しようと思う。  

 

私はSeven Suttaを握りしめ、友人に憧れのセリフを言ってみた。 

「ちょっと一服してくるね」

 

 

 

吸っています

 

 

私はお菓子の包み紙を吸っています。

 

不思議な快感で満たされた。ああ、これが一服する喜びなのか。

 

 

 

 

飲み会の最中に吸いにいってみる

 

 編集部の方々と飲みに来た。

おいしそうに料理を食べるマンスーンさんと原宿さん。

見ての通り舌鼓を打ちまくっている。

街のちいさな台湾料理店なのだけど、本格的な味つけでみんな夢中になった。

 

 

「ちょっとすみません」

ふと、マンスーンさんがタバコを手に席を立った。

私はその瞬間を見逃さなかった。

 

 

店頭に灰皿があって、そこへ一服しに行ったのだ。

ああ、いいな。飲み会中の一服はまだ未体験である。

一服中の様子を窓越しに見ているうちに、うずいてきてしまった。

 

 

最後にきた料理は、原宿さんイチ押しのマーボー豆腐。

これが山椒たっぷりでパンチがあっておいしい。旨みと痺れのループに翻弄されるばかりだった。 

 

しびれた舌をビールで冷やしながら密かに思った。

今が一服する絶好のタイミングじゃないか……? 

私はそれとなく自然な感じで外へ飛び出した。 

 

 

吸った。飲み会中に吸ってやったぞ。

これが飲み会中の一服というやつか。酔いでふわふわしているのに不思議と思考はすっきりしてくる。

口内の辛みも落ち着いてきた。

飲み会中の一服がこんなに有益なものとは思わなかった。

 

 

冷たい夜風に当たりながら甘いお菓子の香りをキメる。

 

 

あ……見られた

 

 

 

 

ビー玉みたいな目でジッと見られた……!

 

 

私は恥ずかしさで全身散り散りになった。

人前でお菓子の包み紙を吸い、爆散したのだ。

 

 

 

【あわせて読みたい】

私がラーメンに味玉を7個トッピングする行為に至ったわけ

いろんな形のセブンイレブンを愛おしむ