<登場人物>
エリコちゃん
フォロワーが1人もいないツイッターに自撮りを上げ続けている少しヤバい女の子。
ミカ先輩
頭の花が頭皮から直接生えていることをひた隠しにしているエリコちゃんの先輩。
さえちゃん
二人の親友でいつも一緒にいるが、喋ると邪魔なのでいないことになっている同僚。
ふんふん♪
何してるのエリコちゃん?
ちょっと充実してるアピールしとかないとと思って。
まあ気分ですけどね。
まだコーヒー飲むたびにネットに上げてたのね。
進歩がないというか一貫してるというか…。
さすがに画像は拾い物ですけどね。
もはや動機が分からないよ。
あれ、コメント結構ついてない?
ほんとだ、珍しい。
私にもついに囲いができたかな?
誰だテメェ!?
お前の仕事論聞いてないんだが!?
文豪から旧仮名遣いでリプライ来てるんだが!!!?????????
よかったじゃん、囲いができて。
よくないですよ!チヤホヤされたくてわざわざ知らん奴の写真上げてるのになんでオッサンの批判浴びなきゃいけないんですか!
批判ねえ、確かにこれは「苦言」にしか見えない。
でもよく見て、この人たちはネット名物「女に話しかけるのヘタすぎおじさん」なのよ。
お、女に話しかけるのヘタすぎおじさん!!!??????????
女に話しかけるのヘタすぎおじさん
知りたくて仕方ないって顔してるわね。
いいわ、来なさい坊や。教えてあげる・・・。
別に顔(平常:01)ですけど?
まず前提として知っておいてほしいのはおじさんは女に話しかけたい。でも話しかける理由がないということよ。
うん
例えば同い年の男性や見た目良い男性なら女性に「やあ」と気さくに話しかけられる…「互いに対等だ」という意識があるからね。
ところが関係が対等でない男性は「理由」がないと話しかけられない。「理由」か「対等」のどちらかがなければ異性とコミュニケーションは取れない…。
そんな厳しい世界なんだ
そして、モテなさすぎて女に話しかける機能がバグったおじさんは様々な解決法を見出す。例えば以下のようなものね。
純度100%の善人が混じってる
エリコちゃんはお店で女性店員に延々絡んでるおじさんを見たことがない?
あります。
あれが「クレームおじさん」。クレームおじさんはサービスや商品に文句があるんじゃなく女店員と話したいだけ…。
だとしたら迷惑すぎません?
それから二番目は、インターネットでずーっと異性を攻撃してる人ね。
いますね。
断言するけど、ネット上で必要以上に異性を攻撃してる人の99%は「モテないから」以上の理由は持ってないよ。
そうなの?
異性に受け入れられない恐怖、劣等感から人は自分を守るために異性を攻撃する場合があるの。
それから3つ目が「知識武装おじさん」。ちょっと前に、女性が何も知らないという前提で知識をひけらかす「マンスプレーニング」という言葉が話題になったね。
地位とかお金で相手と対等になろうとする以外に、知識でそれをしようとする人もいるということですね。
「これくらいの教養身につけないと」と自分の得意分野で女性にのしかかって優位に立とうとする…。
でもそこには「何かしないと対等になれない」という焦りがある。いわゆるハッタリというやつね。
ここまでの三つをまとめると、「人は歳とると”苦言”や”説教”以外で若者とコミュニケーションを取るのが難しくなる」ということね。
女と話したいという気持ちが色んな形でゆがんでしまうんですね…。
なんで好きな相手にキレるのか?
そこで疑問として浮かぶのが、なぜ話しかけるのヘタすぎるおじさんは自分に興味をもってもらいたい異性に苦言を呈したり威圧したりするのかということね。
好かれたいなら努力しなきゃ
これについては、さっきも言ったように前提として劣等感、「相手と対等になりたい」という思いがあるから威圧してしまうという面があるわね。
私はあなたに苦言を呈している、苦言を呈しているから話しかける理由がある、だから関係は対等だ…。
でも本心からキレているのかというとそうじゃなくて、最後の最後まで皮をむくと「かまってほしい」という核がある。
人は多くが「泣き叫ぶだけで自動的に愛情を供給してもらえる」という最高な環境で子供時代を過ごす…。でも大人になるとそうはいかない。
人に愛されるためには何かしてあげなきゃいけない。受け身なだけではだめだと気付いて人は大人になっていくの。
つまり、異性にかまってほしくて怒ったりわめいたりしてるのは赤ちゃんが泣いてるのと同じ?
そういうこと。要は「不機嫌で他人をコントロールする」という領域を出られていないのね。
怒ってる人って、心の中では泣いてるのかもしれないですね。
え?
怒ってる人って、心の中では泣いてるのかもしれないですね。
何?
怒ってる人って…もういいよ!
恥ずかしいわ!
かつてモテたおじさん
じゃあ結局、男も女もある程度モテておかないとバランス感覚が養われないということですか?
そういうわけでもないのよ。
モテすぎた時代が人に悪影響を及ぼすこともある…。
図が出るぞ…
ほらね、図が出た
そんなこと言うともう出さないよ、図。
説明してもらえますか?
モテすぎたことの罪、それは自分が女の子に何をしても喜んでもらえた頃の記憶を持ったまま老いてしまうことね。
「好きな人にされて嬉しいことを嫌いな人にされるのがセクハラ」なんて言うけど、記憶の中の自己像と現在がズレてくるとその要因になり得るわね。
ディスおじさんて何?
ディスる、つまり相手をいじったり悪く言ったりするというのはごく仲の良い関係でしか成立しないコミュニケーションね。
それを「やると仲良くなれる話法」と勘違いして、慣れない相手や好ましく思われてない相手にやってしまうのがディスおじさん。
ディスおじさん。
「いじる」がコミュニケーション手段の上位に来る人には「自分はかわいい・かっこいい・モテるから不快に思われないだろう」という前提がある。
でもその前提が崩れたら「初対面で失礼なことを言ってくるヤバい奴」でしかない。
もしかして「初対面で失礼なことを言ってくるヤバい奴」の何割かって…
自分の中では「初対面で打ち解けるフランクな奴」かもしれないわね。
良いことを知った…。
まとめ
さて、私の言いたいことがわかった?
そうですね、つまり…
こいつも、
こいつも、
こいつも、みんなみんな私のことが大好きで構ってほしいだけなんですね!
あとこいつも
そいつは違う
で…
このことが現在大反響を呼んでいるAmazon Primeで配信中のバチェラー・ジャパンとどういう関係があると?
私が「今日は誰が吊られるか」と推理しながらまとめたノートを見返していてふと気付いたの…
「女の子がよくわからん理由でキレたその日にバラを受け取れずに帰っていくパターン」があることに…!
※「バチェラー・ジャパン」は、一人の独身男性=「バチェラー」が真の愛を見つけ出すため、彼の心をつかみたいと思っている複数の女性と繰り広げる恋愛リアリティ番組です。各話の最後には、バチェラーが選んだ女性にのみバラを渡す“ローズセレモニー”が行われ、バラを受け取らなかった女性は番組を去ります。
あー…あるかも?
かわいい女の子という地球上で最も大切にされる存在…つまり「大切にされないことに慣れていない存在…」それが裏目に出ることがあるのよ!
外見が良すぎるゆえに受け身でも男が寄ってきて、ちょっと拗ねたりすればご機嫌を取ってくれる環境…!
私はそれが羨ましいと思っていた、自分もそうなりたいと…でもここでは違った!
「かわいい女の子」ほど「自分が特別扱いされない時間」に弱く、そこで感情的になって馬脚を呈してしまう…
“かわいい女の子”という地上最強の存在が
コンビニで女店員に絡んでるオッサンと同じ磁場に
引きずり降ろされてしまう究極の状況がここにはある!
…と。
そんな意地悪な見方もあるんですね…
じゃあエリコちゃんはどう見てるっていうの?
印象がいい子、推してる子がいたら頑張れーって感じで…
負けたらあー残念だなーって
そんな見方して面白いの?
面白いですよ。
みんなそうですよ。
嘘つけ!「気付け小柳津!こいつを切れ!こいつは悪女だ!」って叫びながら見てるんでしょ!
切ったら「よくやった小柳津!お前はできる奴だと思ってた!」って叫んでるんでしょ!?
それはあんたでしょ
私もそうやって見てるよ
喋らないで
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Amazon Prime Videoにて独占配信中!
感動のクライマックスは6月29日(金)に配信!
『バチェラー・ジャパン』は、全米で最も愛される人気恋愛リアリティ番組「The Bachelor(原題)」の日本版です。
2018年5月25日から始まったシーズン2では、35歳の若さでIT企業の幹部を務める小柳津林太郎(おやいづ・りんたろう)さんをバチェラーに迎え、彼を取り巻く20名の女性がリアル婚活サバイバルに参加。
今田耕司氏をはじめ、「バチェラー・ジャパン ファン」を公言している藤森慎吾氏(オリエンタルラジオ)と指原莉乃氏(HKT48)がナビゲーターとして番組を盛り上げます。本音や建て前、羨望や嫉妬が渦巻く火花散る女のバトルを見届けろ!
エリコちゃんとミカ先輩も夢中の「バチェラー・ジャパン」。
皆さんもぜひ観てくださいね!
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(おしまい)