大喜利のコーナー
では、早速やります。
例としてお互い2つほど答えを出していきます。
お題:サンタクロースを怒らせてください
まずは僕から
「はい」
お題「サンタクロースを怒らせてください」
自分の答えの処理ムズすぎるだろ。とりあえず答えました。
続いてもうひとつ。
お題「サンタクロースを怒らせてください」
まぁ、なんでしょう。面白さはさておき、とりあえず答えとして成立はしてるはず。あと字が汚すぎる。それ以上その字で生きるな。
続いて屋久ユウキ。インターネットでバカにされがちな職業No.1のラノベ作家。
「はい」
お題「サンタクロースを怒らせてください」
時事ネタ来た。
確かにカビゴンをねだられたら時間かかる。しかも強いやつ。その家以外回れなくなる。
続いて2答目です。
お題「サンタクロースを怒らせてください」
「捕獲用の罠を仕掛けられているが、髭剃りを持っていないと思われている」
髭を剃りたくて仕方ない人用の罠を仕掛けらたら、確かに怒るな。あえてのモッサモサなんだよ。
結構面白い答えなんじゃないかと思います。
答えの質はさておきですよ皆さん。さておいてくださいよ本当に。
とりあえずサンプルとなる答えが出たので、これらが「お題に沿いながら、できるだけ予想外の事を言う」をやろうとしているか検証します。
まずは、お互いの1答目。
しつこいくらいに「お題に沿いながら、できるだけ予想外のこと言う」と書いてるので、もうなんとなくこの答えたちがその条件に合致してるのは分かるのではないかと思いますが、一応説明します。分かってたら次のブロックまで読み飛ばしてください。
まず「お題に沿いながら」の部分に当たるのが、それぞれ「プレゼントで貰った」「手紙に書いてある」の部分ですよね。「サンタクロース」というお題の要素に、「プレゼント」「(欲しいものが書かれた)手紙」は分かりやすく沿っています。
次に「できるだけ予想外のことを言う」の部分。いわゆるこれが「ボケ」の部分ですよね。ここが予想外なら予想外なほど面白い。
「貰ったものを食べログで酷評する」「CPの高いカビゴンをねだられて一晩かかった」っていう意味合いのところは、お題からすぐには連想しにくい、僕たちなりの「できるだけ予想外のこと」になっています。うん、条件には合致している。
2答目も見てみましょう。
「捕獲用の罠を仕掛けられているが、髭剃りを持っていないと思われている」
これらも「赤い」「髭」という要素を入れてお題に沿わせながら、「あえてそこを褒める」「罠で捕まえようとしてるし、髭剃りを持ってないから髭があんなに伸びていると思われている」といった意味合いの、僕たちなりの予想外の事を言ってます。
やはり大喜利というのは、「お題に沿いながら、できるだけ予想外のことを言う」行為だと言えるんじゃないですかね。どうですかね。
大喜利βの答えへの辿り着き方を考えてみる
ここからがこの記事のメインになってくると思うんですけど、すみません謝ります。大喜利βの答えの出し方なんてのは、正確には分かりません。頭いい人が作った人工知能の仕組みを解析しようなんて無理。
なので、前の記事で製作者の方が話している「こうなると大喜利の答えになる」という部分だけを切り取って考えを膨らませていきます。あくまで、その文章からの発展なので実際の仕組みとは結構違ってくると思います。
では、前の記事で製作者自らが大喜利βの答えの出し方を解説してくれてる部分を見ていきましょう。
この部分では、さきほどの「サンタクロースを怒らせてください」のお題が話に使われてるので、先に大喜利βが出した答えを見ましょう。オモコロの他の記事を引用しながら記事を書く感覚。
大喜利βの答えはこんな感じです。答えとして成立してるし、それで怒るんだという予想外もあるので面白いと思います。
で、どうやってこの答えを出してるのかというと
日本語の意味の繋がりが詰まったデータ群……。
お題に「サンタクロース」が含まれていたら、関連する言葉である「トナカイ」を持ってくる……。
ふむふむ……。
ちょっとこの文章の中から、重要そうな部分を抜き出していきます。現代文のテストを思い出す作業だ。
答えの出し方について触れてるのは……
『大喜利βにはあえて「無関係なデータ群」食わせています。これと「関係あるデータ群」をいい塩梅で混ぜあわせことで、ボケになるんです。』の部分か。
つまり要約すると、「無関係なデータ群」に「関係あるデータ群」をいい塩梅で混ぜ合わせれば、大喜利の答えになると。
「無関係なデータ群」に「関係あるデータ群」をいい塩梅で混ぜ合わせる。
大喜利β開発者さんは、答えの出し方をこう言ってますね。
「無関係なデータ群」に「関係あるデータ群」をいい塩梅で混ぜ合わせる
つまり大喜利βによる「新しい大喜利の答えへの辿り着き方」というのは……
どういうこと????????????
たぶん、こういうことでは?
さきほど、人間の大喜利は「お題に沿いながら、できるだけ予想外のことを言う」行為だと分かりました。
まぁつまるところ、「①お題に沿う」「②予想外のことを言う」ができていれば、辿り着き方がどうであれ自動的に「大喜利の答え」になるはずなんですよ。ちょっと思考の過程を端折りましたが、そういうことだと思います。
そして大喜利βの答えの出し方である、
っていうのを噛み砕くいていくと、まず「無関係なデータ群」って、言ってしまえば「お題からは想像しにくいもの=予想外のもの」って言えると思うんですよね。
このお題でいう「写真を撮る」の部分。「サンタクロースを怒らせてください」に入ってる要素と「写真を撮る」ってほぼ無関係じゃないですか。つまり「無関係なデータ群」。
逆に関係あるデータ群は「トナカイ」ですよね。これは分かりやすい。お題に入ってる「サンタクロース」という言葉から連想しやすい、関係性の強い言葉です。
この理屈に合わせていくと、この無関係なデータ群《写真を撮る》に、関係あるデータ群《トナカイ》を混ぜればいいと。そうすると、答えがである「トナカイの写真を撮る」がたしかに完成する。なるほどなるほど。
人間の考え方とどう違うのか
次に人間と大喜利βの答えの出し方がどう違うのかって話なんですけど、これ順番が違うだけだと思うんですよね。
「サンタクロースを怒らせてください」というお題が出た場合
人間である僕がどうやってこの答えに辿り着いたかというと、法則に当てはめながら言えば「①お題に沿いながら、②できるだけ予想外のことを言う」という順序を経てるとういうか、あくまでお題ありきで考えるんですよね。サンタクロースに何をすれば怒るだろう、人を怒らせることってなんだろうとか、お題に入ってる要素ありきで考えざるを得ない。
逆に、「無関係なデータ群」に「関係あるデータ群」を混ぜ合わせるやり方って、「①できるだけ予想の事を言って、②それをお題に沿わせる」っていう順番でやってると言えると思うんです。
話がややこしくなってきたので味噌汁の話をします。いきなりなんなんだという感じですが聞いてください。
例えば、誰かに「味噌汁を作ってくれ」と言われたとするじゃないですか。
その時に、
既に出来上がってる味噌汁に、
変な液体で薄めたり、変なものを入れたりして、
できるだけ変な味噌汁を作って出すのが、人間の大喜利だとすると、
新しい方法っていうのは、
最初から変なものが入ってる液体に、
後から味噌を溶かして、
「これは味噌汁です」って言うみたいなことをしてる感じだと思うんですよ。
結果的に同じような変な味噌汁ができてるわけなので、これって単純な順序の違いの問題じゃないですかね。
無関係なデータ群を先に用意して、
関係あるデータ群を後から投入する、みたいな。
では、ついに本当の本題に入っていきます。ラストです。この後から味噌を溶かすやり方(=新しい方法)を使って、実際に大喜利ができるのかやってみたいと思います。