記事をご覧の守銭奴のみなさん! オモコロ編集部です!
6月から、LINEスタンプを誰でも出せる「クリエイターズスタンプ」の審査が速くなったそうです。
平均5日で販売開始! クリエイターズスタンプの審査期間が大幅短縮&スタンプショップに「カテゴリ」追加!
これまで平均3カ月だったのが、大幅に短縮されて平均5日で販売開始できるんだとか!
そこで今回は、「スタンプを作ろうと思って、どれくらいの期間で販売できるのか?」を調査してみたいと思います!
「絵を描くプロであるイラストレーター」「絵がクソ下手なやつ」「ネットの知識がほとんどない人」と、それぞれ持つスキルの違う3人に挑戦してもらいました。
1人目 室木おすし
イラストレーター、漫画家、イラストGIF動画家。
Webや商業誌などでイラストやマンガを執筆する「絵で食べているプロ」として参加していただきました!
水族館 行動展示 リュウ pic.twitter.com/Ch0hRFgL5j
— 室木おすし (@susics2011) 2015, 1月 20
普段は、こういったイラストやGIFアニメなんかを描いています。
おすし 1日目
「クリエイターズスタンプの上位を見ているとシンプルな絵柄も多いので、スタンプのテーマがウケれば、最速を目指しながら売り上げでも上を狙うこともできるはず! ぼくは固定の人気キャラを持っていないので、キャラものよりもテーマで勝負します!」
険しい顔で戦略を練るおすし。速くスタンプを描き上げることはもちろん、できれば多くの人に使ってもらいたい…という思いも強い様子。
それはそうと、カメラを向けたら、踊る大捜査線のギバちゃんみたいな表情で睨まれました。ギバちゃん顔がスタンプを考えるときのコツってこと…?
「そんなわけねぇよ! 細かかったり線が多かったりするものでなく、なおかつ構図もシンプルなものがいいかなぁ…」
「今回はスピード重視ということで、描くのがカンタンな学ランのキャラにします! 」
いろいろとラフを書きつつ、アイデアを固めている模様。文言を考え、それにあったキャラクターも書き出しています。
クロスワードのように、ササーっとマスを埋めていきます。さすがイラストで飯食ってる人!
「 そうだ! 構図を一種類に絞るため、集合写真に欠席してしまった人たちを描こう! 欠席するためのお断り用スタンプとかいいかも… 」
だんだんと、作るスタンプのイメージが浮かび上がってきたようです。
ペンタブ、フォトショップ、ペイントツールSAIでどんどん描いていきます。
右手にボロボロの軍手をはめていますが、イラストレーターって軍手も買えないらしいので、ぜひこのスタンプで儲けてほしいですね!
「これ、軍手が買えないわけじゃなくて、液晶タブレットに手がひっかからないようにするテクニックだから!」
貧しさを必死に隠しながら、ここまで8時間半ほどで40個のキャラクターイラストを描き終えました! はえー!!
「イラストの詳細まで決めていなかったから、結構時間ロスしてしまいました。このスタンプ何がいいの? と疑心暗鬼にもなるので、文言やキャラクターはしっかり決めてから描き始めたほうが早く終わりそう」
「今回は”楕円の中にバストアップのキャラクターがいる”というフォーマットを統一したことで、1つのファイルでレイヤーを分け40個のスタンプを作れました! 下のレイヤーで描いたキャラクターの透明度を下げ、それを参考にして上のレイヤーに絵を描けば、サイズの比率がスタンプによってブレない…という利点もありましたね」
すごい…はやくスタンプを作るために効率の鬼と化している…!
「フォーマットが統一されていたので頭のサイズもスタンプごとにブレませんでしたが、構図などがバラバラのスタンプの場合でも、基礎となる頭の大きさの円を描いておくとスムーズに作業できるかもしれませんね」
ちなみに、1個目のスタンプができた際にLINEスタンプシミュレータやlinecreators.comというサービスで、できた画像がLINE上でどんな風に投稿されるのかを確認していました。
「線の太さや絵の大きさ、文字の見やすさなど、1個目を作った時点で使用時の見え方をチェックしておきました。40個作った後にすべて直す…となると大変なので」
なるほど、こうやってクオリティの高いスタンプに近づけていくのか…!
あとは文言を加えて、1つ1つのスタンプをPNGデータにわけていきます(LINEスタンプはPNGデータで入稿しなければならない)。
「この作業がわりと大変ですね…。文言とイラストの配置に手間取ったり、文字の大きさで手こずったりで、ダルさマックス!」
「できたー!!」
ついに完成! 全体で14時間ほどかかりました。
とはいえ、まさか40個ものスタンプを1日以内で描き終えるとは…。
「今回の場合、スピード重視で同じような構図やカンタンな服装を選んだのでなんとか1日で描けました。自分が作りたいスタンプを追及したり、誰かのスタンプを依頼されて作る場合は、もっと時間がかかるでしょうね」
確かに、考える時間も作業もかなり削って描き終えましたからね…。お気に入りのスタンプとかできましたか?
「40個の中でお気に入りはコレ! 見た目と、言ってることの身も蓋もない感じのミスマッチ感が好き」
逆に大変だったスタンプは?
「相撲取りは完全に無理矢理で、やめようかとも思ったんですが、描いちゃったし、もう力尽きてたのでそのまま入れました。完全に蛇足だけど、こういうのも入れなきゃ短時間で40個も描けないよ!」
「無理やりだしたといえば、これも『こういうのもあってもいいだろ…』っていう勢いのみで描きました。使い方は自分でもまったくわかりません…」
このスタンプを多用する中での変化球的な使用方法になりそうですね…。
描き終えたスタンプは、その日のうちにLINEの審査へ回します!
「頼む…! 修正なしで通ってくれ…!」
2人目 永田
オモコロ副編集長・永田。
今回、彼には「ネットの知識はあるけど絵がクソ下手な人」としてLINEスタンプを作ってもらいます。
「え? 別に絵が下手っていうわけじゃないけどな~」
と、スープがうまくできなかった日のラーメン屋みたいな顔で言っていますが…。
前にオモコロで描いたマンガはコレですからね。
あれからうまくなったのかも知れないけどさ…。
永田 1日目
ペンタブはもちろんないし、PCで絵を描いたことがない永田は、まさかの手描きの絵をスキャンする作戦に出る。
「こんなの一緒でしょ? とにかく今回は、速く出すことにこだわります!」
自信満々に言う顔が腹立つし、何かTシャツのやつも自信ありそうな顔してて腹立つ。
マジでなんなんだよこのTシャツ。
「どんどん描いて行きますから。1つのスタンプ1分として、全部で40分で終わらせる!!」
スラスラ~っとペンを走らす永田。
結構描きなれているようだが、まさかうまくなっているのか…?
クソゲボド下手じゃねぇか。
こんな感じで40個のスタンプを、予告通り40分で仕上げた永田。
「あとはスキャナーで取り込んで一つ一つPNGにするだけでしょ? LINEクリエーターズスタンプかんたんすぎる…」
絵も内容もめちゃめちゃ荒いですが、速さでいうと永田もおすしには負けていないようです…。
3人目 今岡さん
3人目、最後は「絵どころかパソコンもほとんどわからない人」として、パソコンに数回しか触れたことがないという今岡さんに挑戦していただきました。
「私はLINEをしていませんが、周りの同世代は7割くらいスマホを持っていて、LINEで連絡していますね。この機会に、私も挑戦してみます!」
やる気は十分のようです!
今岡 1日目
まずは、パソコンの前で固まってしまう今岡さん。
「LINEのハンコを作るのに、パソコンでやるんですか? パソコンは一度挑戦したけど難しくて…」
なんとか電源ボタンを見つけて、パソコンを起動させた今岡さん。ここまでで30分ほどかかっています。
LINEスタンプの作り方を探すために検索をしたいようですが、検索のやり方がわからないようです。
「ほら、あなたパソコン詳しかったでしょ?」
パソコンに詳しい友人に検索の方法を聞く今岡さん。
確かに、詳しい人に直接聞くのが手っ取り早いですね!
「あれは楽しかったねー! またあいつとも会いたいなー!」
古くからの友人なのか、電話は異様に盛り上がりましたが、検索の方法はわかったようです。
「ブラウザってので検索すればいいってのはわかったけど、文字が入力できないんだよね…。ケータイみたいな入力方法ならできそうなんだけど」
あまりにハードルが高すぎるので、タイピングの教本を渡しました。
これでタイピングをマスターし、LINEスタンプの作り方を調べてくれ~!!
タイピングの方法を学ぶ今岡さん。
5時間ほど格闘して、ついに今岡さんが眠ってしまいました。
やはり、慣れないパソコンで新たにタイピングを学ぶのはハードルが高いですね…。
突っ伏せたせいか、謎の言葉がタイピングされていました。