こんにちは、ARuFaです。

12月に入り、体も芯から冷える季節。皆さん、元気に芯冷やしてますか?

寒さの厳しいこの季節ともなると、そろそろ日本各地で『コタツ』が活躍する時期ですよね。

 

日本が生み出した置き型暖房器具こと『コタツ』は、まさに冬の必需品

その優しい暖かさは多くの人を魅了し、これまでに多くの笑顔とミカンの皮を生み出してきました。

 

……しかし、そんなコタツにもある重大な欠点が存在することを皆さんはご存じでしょうか?

 

それがこちら……

 

 

一度入ったら全然出られない!

……そう、コタツはそのあまりの心地よさゆえ、一度入ったが最後、なかなか外に出られなくなってしまうのです

かくいう僕も毎年のようにコタツの誘惑に負け、”穏やかな死”みたいな日々を送っております。

 

しかし、コタツに長時間入ると上記のようなリスクがあることも有名な話。

 

そこで今回は、誘惑に負けがちな僕でも絶対にコタツから脱出できるようにするため……

 

 

『強制的に人を追い出すコタツ』を作ります!

……そう、自分の意志でコタツから出られないのであれば、逆にコタツが強制的に人を追い出す装置を作ってしまえばいいのです。

この画期的な仕組みをニトリに売り込んで億万長者になるためにも、さっそく『強制的に人を追い出すコタツ』を作っていきたいと思います!

 

 

強制的に人を追い出すコタツを作る

そうと決まれば、まずは強制的に人を追い出すコタツ』を作るための設計イメージを考えてみることに。

6分ほど熟考した結果、人をコタツから追い出す仕組みは以下のような感じになりました。

 

……まず、コタツの中に大きな筒を入れて片側に蓋をし、その中に人間と土台、そしてドライアイス入りペットボトルを入れます。

 

そしてドライアイスが気化してペットボトルが破裂すると、その空気圧で土台が押し上げられ、人間がコタツの外に押し出される……という仕組みになります。

要するにドライアイス爆弾を利用したクソデカ空気砲みたいな感じになる予定なので、完成が楽しみですね。

 

 

というわけで、まずは今回の装置の核となるコタツテーブルを購入し、

 

そして、コタツの中に入れる大きな筒(150cm)も用意しました。

 

こちらは見ての通り人がスッポリ入れるほどの大きさ。

本来は建設現場で使われるほどの頑丈さなので今回の装置にピッタリと言えましょう。

 

ただ、筒が大きすぎてテーブルの脚の間に格納することができなかったため……

 

急遽、テーブルの脚を取り外して……

 

間隔を調整して新たな脚を付けることで、筒を格納できるようにしました。

手元にあった木材を電動ノコギリで切っただけの即席ですがこれで十分でしょう。

 

……ちなみに、装置の製作は僕が働いている会社内で作業しているのですが、

 

電動ノコギリなど爆音が鳴る工程は、同僚の仕事を邪魔しないようトイレで作業することにしています。

こういう小さな心遣いこそが社内の評価アップに繋がるので、皆様も会社内で電ノコを使うときはトイレで使うことをお勧めします。

 

と思ったら、社内チャットで同僚からメチャクチャ言われていました。

 

ムカついたので余ったテーブルの脚を会社の天井に固定しておきましょう。

 

……さて、僕の厚意を無下にする同僚は放置して作業を再開していきます。

脚幅を調整したテーブルの下に筒を収納したら、

 

筒の片側にをして……

 

そして最後にコタツ布団をかぶせれば、『強制的に人を追い出すコタツ』完成です!

 

作業時間は約1時間。シンプルな構造なので意外にもサクっと完成してしましたね。

あとはこの中にドライアイス爆弾を入れて爆発させればOK……

 

……と思いきや、突然僕の元に会社の同僚がやってきてこんなことを尋ねてきました。

 

……あの、ARuFaさん。

え、はい。

これ、中で爆発が起きるなら、人間が入ると危険なのでは?

 

 

盲点でした。

確かにドライアイス爆弾は威力がヤバいことで有名……そんな危険物と同じ筒に僕自身が入っていいものなのでしょうか。

 

……そこで、そんな不安を解消するため、急遽僕は専門家の方の意見を求めることに。

様々な方に連絡を取ってみたところ、今回はこちらの方とリモート通話できることになりました。

 

それがこちら!

 

市岡元気 先生です!

【市岡 元気】
科学実験の会社で10年以上修行を積んだ経験を持つサイエンスアーティスト
現在は科学に関連する取り組みを行う会社「GENKI LABO」を運営し、一日300件の実験を行ったこともある科学実験のスペシャリスト

 

突然すみません。なんか急に不安になっちゃって電話しちゃいました。

寒くなるとそんな日もありますよね。どうしたんですか?

じつは今『強制的に人を追い出すコタツ』を作っていまして……こんな感じの構造なんですけど。

 

なるほど、ドライアイス爆弾のエネルギーを利用して……

つきましては、この装置の安全性について質問があるのですがいいですか?

なんでしょう?

 

この装置の中に僕が入るのってアリですか?

 

爆笑

 

「ダメです

緩急つけて怒られちゃった。

 

ドライアイスは気化すると体積が約800倍になるのですが、今回の筒のような密閉空間の中ともなると、そのエネルギーをモロに食らうことになるんですよ。

つまり、もし生身の僕がそのエネルギーを食らったらどうなっちゃうんですか?

そうですね、しいて言うならば……

 

ARuFaさんの体の一部が、非常に抽象的な状態になってしまうかと。

え?

 

僕の一部が抽象的な状態に…?

 

……

………

…………

 

というわけでマネキンを購入しました。

身体が抽象的になるのを防ぐため、今回は僕の代わりにこのマネキンをコタツにセットしたいと思います。

 

とはいえ、現状だと表情が無くてマネキンに感情移入しにくい気がしたので、

 

自分の顔パーツを転写シールに印刷して、

 

マネキンを自分そっくりにカスタマイズしてみました。これなら同じ顔なので怖いくらい感情移入できるはずですよね。

 

なお、余った転写シールはもったいないので自分の胸に貼りました。これは3日残るそうです。

 

……さあ、そんなこんなで実験の準備が整った僕達は、さっそく実験場所へと向かいます。

 

今回の実験場所としてお借りするのは、千葉県某所にあるこちらの廃墟の一室

廃墟のオーナーさんからは「どうせ取り壊すので室内がどうなってもOK」と言われてるため、安心して実験ができます。

 

中に入ると良い感じの和室があったため、今回はここにコタツを設置することしました。

「和室にコタツを設置」とだけ聞くと風流な響きですが、砲台みたいな筒コンクリで固定してるので風流とは程遠い光景です。

 

そして、20分ほどで和室に『強制的に人を追い出すコタツ』の設置が完了しました!

 

……あとはこの装置にドライアイス爆弾土台マネキンをセットするだけ。

それでは安全ゴーグルを装着し、いよいよ実験をスタートさせていきましょう。

 

 

実験開始!

というわけでまずは、大きめのペットボトルにドライアイスを入れ、蓋を締めることでドライアイス爆弾を作ります。

 

今回の装置ではこのドライアイス爆弾が動力源となるわけですが、これは大体30秒で爆発するらしいので、急いでコタツ内の筒にブチ込み……

 

その上から、発泡スチロールで作った土台も筒に押し込んでいきます。

 

そして最後に、自分の分身であるマネキンを筒の中に押し込んで……

 

脱兎のごとくその場から離れればセット完了です! 

 

……なお、今回はコタツから少し離れた位置にをセット!

この枕にコタツから追い出されたマネキンの頭が乗ること、今回の実験の成功条件としましょう。

 

枕に誘導するため、マネキンの背中にキャスターも付けてみました。

 

……さあ、はたして僕が設計したこのコタツは、マネキンを枕元にいざなうことができるのでしょうか?!

ドライアイス爆弾の破裂を待ちましょう!

 

ペキ……パキ……(コタツの中でペットボトルが膨らむ音)

 

コポポ……パキ……

 

ペキキ……ピキッ……

 

 

 

大砲のような衝撃音とともに、無事コタツからマネキンが発射されました。ここまでは理想の展開です!

しかし大事なのは!はたして発射されたマネキンは無事に枕の上に乗ってくれるのでしょうか!?

 

頼む!!枕に乗ってくれ~~~~!!!

 

 

 

 

 

 

おいおいおいおいおいおいおい

 

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい

 

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!!!

 

最悪です。威力が強過ぎて枕を通り越したマネキンがふすまに刺さってしまいました

確かにコタツからマネキンを追い出すことはできましたが、こんな使うたびに部屋が穴だらけになるコタツは実用的ではありません。

……つまり、このバージョンのコタツ失敗という他ないでしょう。

 

……しかし、どうしても諦めきれない僕は、一旦会社に帰って作戦を練り直すことに。

でもご安心を。この実験のおかげで既に新しいアイデアは浮かんでいます。

この悔しさをバネに、次のコタツはチャチャっと作ってしまいましょう!

 

 

もっといい方法を思いつきました

次の日。さっそく新しいコタツのアイデアを設計図に書き起こしてみました。

前提として、次に作るコタツは『コタツ自体を真上に飛ばすことで人間と引き離す』構造にする予定です。

 

まず、地中に大きな筒ドライアイス爆弾を埋め、そこにパイプと接合したコタツを差し込んで蓋をします。

 

……そしてドライアイス爆弾が破裂するとパイプが押し出され、コタツが真上に飛んでいくという、さながら『打ち上げコタツ』のような仕組みです。

人間ではなくコタツ側を飛ばすことにより、結果的にコタツの外に人間が出ている状態にしてしまおうという逆転の発想となります。

 

さらに! このコタツの良いところは、前回よりも材料が圧倒的に少ないという点です。

 

作るのも非常に簡単で、工程としてはこたつの天板パイプをネジで止めるだけ!

 

そのため、およそ10分で組み立て完了させることができます。

あとはこれを地中に埋めてコタツ布団をかければ、すぐにでも実験開始できるというわけですね。

 

……とはいえ、前回のふすまの件もあったので、ここはやはり専門家の意見も聞いておいた方がいいでしょう。

そこで僕は、再びの方に安全性についてのアドバイスをお聞きすることにしました。

 

市岡元気 先生です!

【市岡 元気】
すごい人。

 

元気先生こんにちは。何度も急にすみません。

こんにちは……あれ?ARuFaさん、カメラが真っ暗ですよ?

……あっ、いま映しますね。

 

妖(あやかし)!?!?

すみません、自分の胸に顔が転写されてるのを見てもらいたくて……

科学で証明できない化け物かと思いましたよ。そんなことより前回の実験はどうなりました?

それなんですけど、かなり大変なことが起こりまして……

 

※前回の実験結果を説明する僕

なるほど、マネキンがふすまに……。マジで中に入らなくてよかったですね。

はい。そこでさっそく新しいコタツを設計してみたので、ちょっと見てもらってもいいですか?

お、ぜひ見てみたいです!

 

ほう、吹っ飛ばすのを人間じゃなくてコタツ側にしたんですね!

はい。その名も『打ち上げコタツ』です。

名前はかなりダサいですが装置としては良いと思いますよ。

 

つきましては、この実験についてお聞きしたいことがあるんですけど……

なんでしょう?

 

今回はマネキンじゃなく、僕自身がコタツに入ることは可能ですか?

えっ? う~~~ん………

そうですね……今回に限っては……

 

あくまで自己責任にはなりますが、完全防備したらコタツに入っても大丈夫かもしれません……

マジ!?

 

 

 

「怖ぇ~~~~!!!」

急な妖(あやかし)やめてください。

ビビってる表情を見られたくなくて……

というか、怖いならマネキンにすればいいのでは?

いえ、自分で体験して感じた感情こそがけがえのない経験になるので僕が入ります。

マジメな妖怪ですね……

 

その後、元気先生による安全指導を受け、打ち上げコタツに入る際の注意点を叩きこまる僕。

コタツに入る恐怖……そして裸でいることのシンプルな冷えが僕の体を震え上がらせます。

 

そして、安全講習を受けた僕はさっそく実験をするため、再び郊外へと移動し……

 

今回の実験場所である、クソ広空き地にやってきました。

例によってドライアイス爆弾の衝撃は市街地だと通報待ったなしなので、人里離れた空き地を借りて実験を行います。

 

まずは実験準備として地面に1メートル程の深い穴を掘り、そこに大きな管をイン。

 

少しだけ頭を出した状態で地面に埋めて、

 

最後にコタツの天板(with 細いパイプ)を差し込んで、布団をかければ……

 

強制的に人を追い出すコタツVer.02……『打ち上げコタツ』がついに完成しました。

マネキンとふすまの犠牲を乗り越えて作られたこのコタツならば、きっと人間とコタツの距離を無慈悲に引き離してくれるはずです。

 

そして今回は僕自身がコタツに入るということで、会社にあったありったけの防具で完全防備をしてみました。

どう見ても実写版ボンバーマンですが、爆発物を扱うならボンバーマンの恰好が最適なはずなので逆に安心できると言えます。

 

 

いよいよコタツを打ち上げよう!

さあ、完全防備が済んだらいよいよコタツの打ち上げ準備を進めましょう!

まずは、コタツの天板を一度引っこ抜き、地面に埋めた大きな筒ドライアイス爆弾を入れていきます。

 

前述しましたが、ドライアイス爆弾は蓋を締めて30秒後に爆発する仕組み。

そのため、蓋を締めてから爆発するまでの“30秒間”が、唯一僕がコタツを楽しめる時間となるわけです。

 

というわけで、意を決してドライアイス爆弾の蓋を締めた僕は、迅速かつ慎重に大きな筒の中に投入!

 

そして速やかにコタツの天板を穴に戻したら……

 

『打ち上げコタツ』準備完了です!

 

……さあ、ここまでくれば、あとはただドライアイス爆弾の破裂を待つだけ!

 

限られた時間にはなりますが、ここからはコタツが打ち上がるまで思う存分コタツに癒されたいと思います!

 

 

「いやぁ~、やっぱり寒い冬はコタツに限るよな~!」

 

「しかもこんな大自然の中でコタツに入れるなんて思ってなかったなぁ~!」

 

「そんでもって、コタツの中で熱~いお茶を飲んでさ~~~」

 

「そこにミカン(紙粘土)もあっちゃったらさあ~~~!!」

 

「もはや『最高』以外の何物でもないっつーの(笑)」

 

「あ~、本当コタツって最高に癒さ―――

 

 

「……あれ?」

 

「コタツが目の前から消えた…?」

 

「でもどこに…?」

 

撮影者「上!! 上!!!!」

 

「……上?」

 

えっ、嘘!!?

 

 

……空を見上げた僕の目に飛び込んできたのは、異常なまでの高さに打ち上がり、豆粒のようになったコタツでした。

周囲には僕の絶叫が響き渡り、そのうえ空にはコタツ、地上には実写版ボンバーマンと、現場はパニック状態です。

 

大地を揺らすような爆音とともに空へと飛んでゆくコタツは、まさにロケットそのもの

これまでの人生で「入っていたコタツが打ち上がる」という経験をしたことがない僕にとって、この状況はまさに恐怖でしかありません。

 

あまりの恐怖で腰を抜かして逃げ出す僕。

高速ハイハイで逃げる僕にコタツミカンが空から降り注ぐ様子は、撮影者いわく「世界で一番平和な光景だったかもしれない」とのことでした。ふざけんなよ。

 

……しかし結果的には、あれだけコタツから出られなかった僕が一瞬でコタツの外に出れているのも事実。

かなりの力技ではありますが、コタツから脱出できた上に僕も無傷となれば『強制的に人を追い出すコタツ』の実験は成功と言えるのかもしれません。

 

いかがでしたでしょうか。

ちなみに、僕はこの実験がトラウマで「当分コタツに入りたくない」とさえ思っているため、どうやら物理的だけでなく精神的にもコタツから追い出されてしまったようです。

 

 

皆様もコタツから出れずに困ったときには、いっそコタツ自体をトラウマにしてみてはいかがでしょうか。

 

僕はこの冬、乾布摩擦だけで暖をとろうと思います。

 

それではさようなら。

 

 

 

さて、コタツといえば猫ですが……

 

さて、コタツといえば猫が丸くなるものとして有名ですが、みなさんは『クロネコみっけ』というサイトをご存じでしょうか?

 

こちらはあのヤマト運輸が運営している、ネコをテーマにしたエンタメサイト

ネコの暮らしを覗き見られる「にゃん記事」や、クスっと笑える「にゃマト動画」など、癒しのコンテンツがたくさん詰まっています。

まさにコタツの中で読むのに最適なサイトといえましょう。

 

かくいう僕も『クロネコみっけ』を覗いてみたところ、非常に楽しむことができました。

 

どのくらい楽しめたかというと……

 

 

 

 

このくらい楽しめました。

このくらい楽しみたい方は、是非『クロネコみっけ』チェックしてみてはいかがでしょうか?

それでは。

 

 

 


【協力】
実験指導:市岡元気(GENKI LABO)

※今回は専門家の監修のもと実験を行っているので、みなさんは絶対に真似しないようにしてください