知らん人と話すのはどっちかといえばリスクの方が大きい。

喧嘩

 学校から帰っていたら、男性2人がバチバチに喧嘩をしていて最初はスルーしたのですが、まさに一触即発といった雰囲気だったので、戻って「大丈夫ですか?」と声をかけました。どうやらお二人は肩がぶつかってしまったことで喧嘩しているようでした。

 話しを聞いていると、どうやら片方のお兄さんがオラオラと大きな声で威圧しており、もう片方の冷静なお兄さんを帰してくれないようでした。急に突っかかってきた私にも苛立ちを覚えたようで「おめぇは何なんだよ」と私も怒られてしまい。仲裁をしなくてはいけないのに、私は静かに泣き出してしまいました。

 その後、なんとか穏便に喧嘩は収まり、冷静な方のお兄さんと少し一緒に歩きました。お兄さんは「かっこよかったよ、助かった。ありがとう」と涙が止まらない私を褒めてくれました。
 お兄さんはタバコを取り出して、「吸ってもいい?吸う?」とタバコを勧めてきました。私は未成年なのでと断ると、残念そうにして、私の名前を聞いて、少し話をして、またタバコを勧められ、また断りその後、別れました。
 別れる直前に無理やり千円札を握らせてくれました。その時に「暗くてよく見えないけど一万じゃないよね、一万だったら返して」と言われ、親しみやすくていい人だと思いました。
 お兄さんの名前くらい書いておけばよかったです。

無記名

 まず知らん男二人の喧嘩の仲裁に行くのが偉すぎる。仲裁に来た人に「おめぇは何なんだよ」って言っちゃう人も面白いな。

 

いや、大丈夫です

 高校生の時。自転車に乗って下校していたら歩道の脇におじさんが横になっていて、人が倒れてる!?と思って急いで自転車を止めて近寄って様子を見てみたら、目をカッと見開いて真っ直ぐの姿勢で微動だにせず仰向けになっていて、どう見ても気分が悪くて倒れているという感じではなかった。

 どうすればいいのか分からずしばらく途方に暮れていたら、向かい側の道から犬を散歩させているおじさんがやって来て、私と私の足元でいい姿勢で倒れているおじさんを見て、どういう状況?となったのか立ち止まり、倒れているおじさんを挟んで犬とおじさんと見つめ合う時間が発生した。

 私が意を決して倒れているおじさんに「あの……救急車呼びますか?」と話しかけると、おじさんはすっと立ち上がり、「いや、大丈夫です」と答えしっかりとした足取りで去っていった。

 本当に意味がわからなかったのでまた犬とおじさんと見つめ合い、しばらくして我に返ったので何も言葉を交わさずに解散した。

無記名

 本当に特に理由なく倒れていたのかもしれないけど、声をかけたこと自体は正しかったと思う。

 

メガネ

 小学校三年生の時、いつもの友人たちと公園で遊んでいると、感じの良いお兄さん(多分大学生ぐらい)が私たちに近づいてきた。
 すごく気さくな人で、すぐにお兄さんを含めて遊び始めた。 しばらくすると、お兄さんは私に対して、「将来僕と結婚するのは君だ」「メガネをかけてはいけないよ。僕はメガネが嫌いなんだ」と言い始めた。

 とても穏やかな口調で、かつ一切私たちに触れることもなかったので、私たちも怖がりきれず、そのまま夕方まで遊んで解散した。
 それ以降、そのお兄さんを見たことはないのだが、大人になった今、メガネをかけるたびに、そのお兄さんのことを思い出す。

 余談だが、私の旦那にこの話をしたところ 「そのお兄さんが俺だよって言ったらどうする?」と言われ、めちゃくちゃゾッとした。

もちろん違います。

 怖すぎる。

 

ヒッチハイカー

 仕事帰りに車を運転していた時の話です。

 私が住んでいる町はとてつもない田舎なので夜の8時を過ぎると歩行者はもちろん車も見かけなくなります。
 そんな道を走っていた時に、ヒッチハイカーみたいに歩道から手を振っている人が見えました。怖かったので通り過ぎようとしたのですが、その人が車道まで出てきたので轢いてしまってはまずいし、何か困っているのかと思い停車しました。

 その人は20代前半くらいの男性でした。 鍵をしっかり閉めて、ほんの少し窓を開けて話を聞くと、 上司が酔っ払って路上で寝てしまった。地元タクシーも営業終了していて困っている。ここから3キロくらい先に自分の車があるから、そこまで上司と自分を乗せていって欲しい。とのことでした。
 正直、酔っ払いを乗せるのは気乗りしなかったのですが、とても困っている様子だったしこの後に車が通るかも怪しかったので仕方なく乗せることにしました。

 車内で男性に「本当に助かりました。ありがとうございます。若いですね、何歳ですか?」と聞かれたので「23歳です。」と答えたら、「一個下ですね!年下に迷惑をかけてしまって申し訳ないです。」という会話をしました。
 この会話を録音して酔っ払い上司に聞かせてやりたかったです。

 目的地につくと、男性が私に「これくらいしか渡せないですけど。」と3000円を渡そうとしたので、めちゃめちゃ断ったのですが「年下に迷惑をかけてしまったから。」「これで何か買って。」と言って全く折れてくれなかったので貰いました。

 ちなみにこのことを父に話したら、何かあったらどうするんだ。危ないだろ!と怒られました。
 でもすごく困っていそうだったし、男性はいい人だったし、3000円貰えたので結果としてはラッキーでしたが今後は気をつけようと思います。

かに味噌もつ鍋

 めちゃめちゃいい部下なのに上司が全く部下の良さに気が付かないままであろうことがもどかしいな。

 

 とにかくなんかいいもの。

 神保町でやってる神田古本まつりに行ったとき、ツレに話しかけるつもりがそこにいなくて、全然知らない女性に「この本良さそうだなー」と話しかけてしまいました。
 女性はにこっと笑って、「その本、良いですよ!」と返してくれました。流れでつい買ってしまいましたがまだ読めていません。

31さい人間

 ここでちゃんと買うの良いな。いつか読む時思い出せるのも良い。

 

かぼちゃ

 以前某コーヒーチェーン店に食事をしに行った時の話です。
 当時何か甘いものが食べたいと思っていたのでかぼちゃケーキを注文したのですが、店員さんが提供してきたのがモンブランでした。

 私は困惑して「あの、私かぼちゃのケーキを頼んだんですけど」と言うと「かぼちゃのケーキです」と返されました。「いや、どう見てもモンブランなんですけど」と言うと店員さんは困ったように「いや、でもこれかぼちゃのケーキです」と言ってきました。

 これは私が間違っているのだろうか?と思った瞬間、次の注文を待っていた別のお客さんが「これモンブランですよ。かぼちゃのケーキじゃないです」とめちゃくちゃキッパリ言い切ってくれ、店員さんは他の店員さんに確認を取り本物のかぼちゃのケーキに取り替えてくれました。

 その店員さんが新人だったのと私の頼りなさが招いた悲劇でした。あの時のお客さんありがとう。

逆だったかもしれねえ

 違うと言ってる客に「いや、でもこれかぼちゃのケーキです」と言い返す胆力はちょっと面白い。どういう取り違えがあったのか気になる。

 

 住宅街を歩いていたら、突然車に乗った男性が窓を開けて「あの工事してるところって、家が建つんですか?」と話しかけてきました。私は、何が建つのか分からなかったけど、「たぶんそうだと思います」と答えておきました。後日 その場所に行ったら、家が建っていました。

ちとせ

 これくらいの中身のなさが最高。

 

明日雨だから

 彼氏と夜、バーミヤンに行った時の話です。
 2階にある店舗で、階段で上って入店するところだったのですがおばあちゃんとそのご家族がゆっくり降りて退店しているところでした。

 おばあちゃんが降り切るまで少し待ってたら、多分おばあちゃんのお身内のおじいちゃんに声をかけられて『ごめんね!ありがとね!』みたいな感じで声をかけてもらいました。
 コミュ力のある彼が『いいえ〜、店内空いてましたか?』とちょっと会話をしたら 『空いてたよ!明日雨だから!』とおじいちゃんに返されました。
『あぁ〜なるほど〜』と彼が相槌を打って、私達は店内へ、おじいちゃん達はお家に帰りました。
 ……明日雨だと店内が空いている……??? という、謎の法則を初めて知った事と彼の『なるほど〜』という返しがしばらくリフレインして頭の中が「?」でいっぱいでした。
 彼に後から聞いたら相槌は打ったものの意味はわかってなかったそうです。 適当に返事すんなし。

月子

 しばらく考えたけど全然わからなかった。わかる人いましたら教えてください。

 

財布

 以前、彼氏と夜中にスーパーへ行こうと歩いているときに道路で財布が車に轢かれるところを目撃しました。
 小銭やらカードが散らばっていたので、二人でかき集めていると、車が近くに止まり、30代ぐらいのお兄さんとそのお母さんが降りてきました。先ほど財布をひいてしまったので戻ってきたと。

 4人で散らばった中身をかき集めることになりました。 夜中1時頃だったので、何されてたんですか?と聞いたところ、息子さんがどうしてもマックが食べたくて向かっていたところだということ… 夜中にマック付き合ってくれるお母さん良いな〜、しかも目と鼻の先にマックがあるのに引き返して手伝ってくれて優しいな〜と思いました。

 その後車に乗せてもらって、車中では私達の馴れ初めなどお母さんに聞かれ、4人で財布を交番に届け、私達はスーパーに送ってもらいました。
 買い物を終え、マックの前を通ったときにちょうど二人が乗った車がドライブスルーから出てきて、手を振って帰りました。
 家についたのは3時ぐらいでかなり疲れましたが、いい思い出です。財布の持ち主もすぐ見つかったし。

もえこ

 深夜特有の夢みたいな変さがあるけど優しい話で良いな。

 

救急

 大学生の頃、コンビニにタバコ買いに行く道中に人だかりがあった。
 飲み屋や雀荘もあるような通りだから酔っぱらいがなんかしてんのかな〜くらいに思ってたら、中心にはおばあちゃんが倒れてた。

 誰も手出ししない(けど救急車は呼んでる?)のが気になって、おばあちゃんに近づいて「お名前分かります?」「どうしたんです〜?あ〜この段差で」「おひとりで住んでるんですか?」とか色々、意識はっきりしてるか確認しつつお話していた。ら、同い年くらいの女の子が寄ってきて、一緒におばあちゃんのこと励ましながら救急車が来るまで待機。
 救急隊員にも2人で引き継ぎした。 無事救急車に乗り込んだところ見送って、「いや〜対応慣れてますね」「いやいやそちらも質問が的確でしたね」みたいな話をしてたら同じ学生寮に住んでることが判明。
 連絡先も交換したけど、別の学校だったこともあり顔も忘れてしまったので一切話さないまま引っ越してしまった。

うんちゃん

 RRRの橋のシーンのスケール小さいバージョンって感じで良い。これでその後一切話さないってことあるんだ。

 

ダンス

 好きな芸人のお笑いライブがあって上京した地元の友達と一緒に、雑居ビルに入っている居酒屋に行ったときのことです。
 入店時、エレベーターに乗ると知らないカップルも乗ってきました。彼女の方がわたしたちのほうをみて、5階ですか?とボタンを押してくれようとしました。目的の居酒屋は別の階だったので、違いますと答えてボタンを押したのですが、彼氏のほうが「5階ってダンススタジオだよ…」と呟いたのです。
 彼女はなぜ私たちを見てダンススタジオ行きだと思ったのでしょう。私たちはダンスをしたこともないし見た目もオーラも何もかも田舎から出てきたちんちくりんでとてもダンサーには見えません。
 4人の間に一瞬妙な空気が流れ、その後「こいつらがダンスするわけないよなぁ」という共通認識がふわりと持ち上がり、クスクスと笑い合いました。

るるる

 良〜。「何階ですか」みたいな親切はわかるんだけど、なんでそんな善意のギャンブルしたんだ。その後みんな面白くなってしまっているのがまた良い。

 

※2024/8/14追記 ここにはもう一つエピソードが掲載されていましたが、ほとんど同じ内容のものが第2回にも掲載されていたので削除しました。忘れていた上にいいエピソードだったのでうっかり2回採用してしまいました。代わりに先日見かけた猫ちゃんの写真を掲載いたします。

 続けます。

 

節分

 20代前半の節分の日の夜 終電に間に合うようにとせかせか歩いていたら、スーツ姿のサラリーマンっぽいお兄さんに 「今日は節分ですよ!お姉さん、一緒に豆食べませんか〜!?」とナンパされたので、 とっさに、豆を投げる手つきをしながら「鬼は〜外!」と言ったら お兄さんは両手を挙げて 「ワ〜!やられた〜!!」と言いながら去っていきました。

 電車に間に合ってふぅと息をついてから、すごいノリのいいお兄さんだったなと思いました。

餅餅

 このお兄さんナンパ失敗してるけど結果めちゃめちゃ得してる気がするな。

 

少年

 僕が中1の時、学校のラウンジで友達を待っていた時のことです。
 中高一貫校なので何人か高校生もおり、3人くらいの高3生がなぜかサッカボールを持って軽くパス回しをしていました。「なんでラウンジでサッカー…」と思いながらじっと見ていたらその視線に気付いたのか女子の先輩から

「少年!このことは内緒にしててくれよ!」

と笑顔で言われました。僕は妙に照れくさくて頷くことしかできませんでしたが、今でも漫画やアニメでお姉さんキャラが「少年!」と呼びかけるのを見るとこれを思い出します。

年上好き

 この体験が羨ましすぎて息が苦しい。本当に羨ましい。

 

 山の麓のなかでもまだ坂の下の方に住んでいます。
 その日、月食があったのでもっと山に近づいた方が見えるかもと思い、飼い犬と一緒に散歩がてらのろのろと坂を上がっていました。
 とても綺麗に月が見えるポイントを見つけたので立ち止まり月を眺めていると、すぐ近くの家から80代くらいの老夫婦が現れました。
「ええもん見れたね」とおばあちゃんに急に声をかけられ、そうですね、綺麗ですねと会話をしていると、先ほどまで穏やかにお話されていたおばあちゃんが急に「次の月食は二百年後くらいらしいなあ!おじいさんはもう見れません!残念!ガハハ!」と勢いよく笑って家に引っ込みました。
 残されたおじいちゃんは「コイツ(犬)も見れんけどな」とニコニコ笑って犬を撫でてくれましたが、どう反応すればいいかわからず仕舞いでした。

犬奴隷

 二人ともほんのり性格が悪くてすごくいい夫婦なんだろうなというのはわかる。

 

間寛平

 中学生の頃部活の練習試合で他校に向かっていた際、突然我々の前に一台の車が止まり、運転手が窓から顔を出して「いいこと教えてあげる、今間寛平がそこの道走ってるよ」と言ってきました。

 その当時は2011年、お笑いタレントの間寛平が行っていた、マラソンとヨットで地球を一周するアースマラソンというプロジェクトが佳境に入っていた時期でした。
 僕は広島に住んでいたので、すでに海外マラソンは終えて日本に戻り大阪まで帰ろうとしていたタイミングです。 礼を言うのも変ではあるのですが皆で「ありがとうございます!」と感謝しました。

 ミーハーな我々は急いで運転手の言っていた道路まで走り、見事マラソン中の間寛平から生の「パンプキ~ン」をいただきました。
 あの運転手のおかげで間寛平を見かけることができましたが、自分も大人になり、地元で芸能人を見かけたときに知らない中学生に車を止めてまで教えてあげたくなる気持ちはなんとなくわかる気がします。

秋吉

 親切心の温度感がちょうどいい。その人もきっと誰かに教えずにはいられなかったんだろうな。一人で「間寛平見たな……」と思いながら運転して帰るの耐えられなさそう。

 

 今回はここまで。ご協力いただいた皆様本当にありがとうございました。みんな知らない人と話すことがあったら教えてね。それはそれとして知らない人にはほどほどに気をつけてね。

 

 自分も何かこういう知らん人と1回きり話した思い出あったな〜という方はこちらから投稿ください。いっぱい来たらまたやります。6回目がなかったらごめんなさい。