せっかくだから紹介はするけど企画の趣旨を超えて怖い。

 

ヤマト

一人暮らししてた頃の台風が近い深夜のこと。
ふと目が覚めたら3時ぐらいで、寝直そうとしたら突然「ヤマト運輸でーす。鍵がかかってまーす。開けてくださーい」って間伸びした声がベランダの外から聞こえた。

そこではっきり覚醒し、台風でうるさいし寝ぼけたかなと思った途端「ヤマト運輸でーす」と今度はしっかりベランダの外から聞こえた。

起きてることを悟られないように全身ガチガチになりつつ朝まで寝たフリをした。
その時は運送業を騙るヤバい系の人だと思ったけど、よく考えたら騙るにしたってタイミングも場所もおかしい。

夜更かし

 怖すぎる。嘘つくにしてもせめて玄関から来てほしい。

 

ドン、ドン、ドン

子供の頃、祖父と初詣に行こうと大晦日に実家に泊まったときの話です。
大晦日の非日常感にウキウキして眠れずにいたところ、何やら床の下からドン、ドン、ドンと棒を突き上げるような音が聞こえてきました。
寝ていた場所のすぐ近くに仏壇があったのですが、寝ている位置から仏壇を挟んだ反対側の方から少しずつその音が迫ってきているように思えました。

最初はネズミか何かかと思いましたが、上から落ちるならともかく下から突き上げるってなんだ? と考えているうちにどんどん音は大きく近くなり、音がちょうど仏壇の目の前、私からほんの数十センチ程度の距離まで迫ってきました。

このまま自分の場所に到達したらどうなるのかと恐怖を覚えはじめたその時、近所の寺から除夜の鐘の音が鳴り響き、それと同時にその音は一切聞こえなくなりました。

結局何だったのか分からずじまいで、悪い霊みたいなものだったとしたら仏壇がバリアになってくれたのか、とか、鐘の音が浄化っぽいことをしてくれたのか、とかオカルトめいた考察もしてみましたが未だに納得できず、かといって怪談にするにはネタが弱い、と自分の中でずっとモヤモヤしていたのでここで供養します。

そうてん

 怖すぎる。その何かも「あとちょっと早く行動していたらよかった」と思っていることだろう。

 

パソコン

数年前まで使っていた社用パソコンが変でした。
会社から貸与されて2年くらい使っていましたが、1年半くらい経った頃からデスクトップでマウスのカーソルをアイコンの上に合わせるとアイコンが黒くなり、やがてデスクトップ全体が真っ黒になる不具合が頻繁に発生していました。

別に黒くなるだけで、動作には影響がないし再起動すれば治るしと放って置いたのですが、ある日私を含めた4人でリモート会議をしていた時これまでとは違う変なことが起こりました。

私以外の3人はそれぞれの自宅で参加していて、私だけ会社の会議室で参加していました。
主に私が説明のために一方的に喋る会議だったのですが、3人のうち1人が「その部屋で誰か他に女の人が話していますか?」と質問をしてきました。

もちろん会議室には私1人で、コロナ禍で出社制限もあり隣の会議室も廊下も無人でした。

私の声が反響してるだけではと思い聞いたのですが、内容は聞き取れないが、長さや抑揚が私が話している内容とは明らかに違うから反響じゃないとのこと。

私以外の3人には聞こえていたようですが私には聞こえず…。ちなみに会議室や会社には特にホラーぽい噂はありません。
その後パソコンを変えたら不具合含めそのようなことは全くなくなりました。何かパソコンに住んでいたんですかね。

みかん

 怖すぎる。前半だけならエグめのバグで片付けられるけど、後半はそうはいかない。何かの混線とかであってほしいけど、そんなことありえるんだろうか。

 

真っ白な人

奈良にあるおばあちゃんの実家の前の大きなアパートのような建物から、真っ白な人に手を振られた気がした。怖かったので無視したが、おばあちゃんに聞くと向こうの建物は廃病院だからきっと見間違いだといわれた。

ミリセンチ

 怖すぎる。廃病院だから見間違いであってほしいけど、廃病院ならではの怖いやつかもしれないだろ。

 

うつ伏せ

ある日の会社帰り、夜の8時過ぎだったと思うが、住宅街の真ん中を通る細い路地に、白いランニングシャツと短パン姿のおじさんがうつ伏せで倒れていた。

さすがにギョッとして辺りを見回すと、他にも向こうから歩いてくる人や後ろから歩いてくる人がいたのだが、みな表情一つ変えることなくスルーしていく。

これはもしかして何かの見間違いではなかろうかと思って、よくよく見るとやっぱり人間のおじさんにしか見えない。
見間違いにしては余りにリアルなので、釈然としないながらも立ち止まると、そこに新たにやってきたOL風のお姉さんが慌てておじさんに声をかけ始めたので、「ああ、見間違いじゃなかった」とやけに安心し、その場を立ち去った。

どろにんぎょう

 趣旨とは完全に違うけど怖すぎる。どこの話だかわからないけど、人通りのある道で倒れててもだれも声かけてくれないのは怖すぎる。

 

 終わり。