こんにちは! ライターのオケモトです。

 

皆さん、サッカーはお好きでしょうか?

僕は高校時代サッカー部に所属していたこともあり、サッカー好きです。先日のアジアカップは盛り上がりましたね!

順調に決勝戦まで勝ち進んでいった日本ですが、決勝戦でカタールに惜しくも敗れてしまいました。本当に残念です。

 

ところでこの試合、勝敗を分けたといっても過言ではないシーンがあったのです。

それが……

 

ハンドとは

競技者が手、または腕を用いて意図的にボールに触れる行為。

またはボールを手で扱う反則である。

 

要するにサッカーボールを手で触っちゃダメというルールなわけですが、アジアカップの決勝・日本vsカタールでは吉田選手のハンドによる反則からPK(ペナルティーキック)を決められたことで流れがカタールに向いてしまい、残念ながら日本が敗北してしまいました。

 

そんな試合を決めてしまうほどの重大な反則となる「ハンド」ですが、ふと思ったことがあります。

それは……

 

サッカー漫画にもハンドって登場するの?

 

これまで読んできたサッカー漫画、ハンドシーンがあったようななかったような……

しかしこれほど重要な反則なら、作品の中でもきっと印象的な場面で登場しているでしょう!

気になったので、比較的有名どころのサッカー漫画をピックアップして全て調べました!

 

 

調べ方としてはとても単純で、漫画喫茶などで「読む」という方法をとらせていただきました。

確実でいいですね。読む。

 

 

膨大な量でしたが、網羅性の高いデータベースとなっているはずです。

ご覧ください!

 

※一部ネタバレを含むような箇所もありますので、未見の方はご注意ください。

 

 

キャプテン翼

キャプテン翼 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

1981年~連載中(週刊少年ジャンプ)

現在はグランドジャンプにて「キャプテン翼 ライジングサン」が連載中

 

言わずと知れた金字塔。サッカーブームに火をつけた長寿漫画です。

多くのサッカー選手がこの漫画を読んでサッカー好きになったと言われており、キャプテン翼がなければ「Jリーグ」の創設もなかった、翼がトップ下のポジションだったため日本のサッカー界はトップ下ばかり育った、なんて話もあります。

派手な必殺技があるのが特徴で、日向小次郎の「雷獣シュート」、立花兄弟の「スカイラブハリケーン」など実現不可能な凄まじい技が存在します。

 

そんなキャプテン翼にもいいハンドシーンがありました!

 

 

キャプテン翼 4 (ジャンプコミックスDIGITAL)

キャプテン翼4巻 【若島津のためのハンド】

明和FC 対 ふらの小学校の試合。

ふらのの小田のシュートが、明和FCの7番の腕に当たりハンドになるシーン。

しかもペナルティーエリア内だったため、PKになってしまいます。

 

©集英社/高橋洋一:「キャプテン翼」文庫版4巻 P.224、225より

 

日向小次郎ひきいる明和FCがここでPKを決められてしまうと勝利は絶望的! さあどうする?! 

 

 

©集英社/高橋洋一:「キャプテン翼」文庫版4巻 P.229より

 

こピンチに、怪我でチームを離れていた明和FCの正ゴールキーパー「若島津健」が、PKを止めるため颯爽と現れます。

このシーン、めちゃくちゃかっこいいです!!

なるほど、このハンドは若島津という最高のキーパーを登場させるための布石だったのか。

ハンドという反則が、効果的な演出として使われているシーンですね。

 

 

キャプテン翼 8 (ジャンプコミックスDIGITAL)

キャプテン翼8巻 【新田のハヤブサシュートのためのハンド】

南葛中 対 大友中にて、大友中の新田のシュートが南葛ディフェンダー小田の腕に当たってしまいハンドに(また小田なんですがこれは別の小田)。

ゴール正面からのフリーキックとなり、新田は「必殺のハヤブサシュートをノーマークでうてるぞ!」と自信満々でフリーキックに臨みます。

 

 

キャプテン翼 ライジングサン 5 (ジャンプコミックスDIGITAL)

キャプテン翼 ライジングサン5巻 【ファンディアスの神の手ゴール】

上のシーン以降、キャプテン翼にはハンドが出てこなくなるのですが、日本 対 アルゼンチンの試合で久々のハンドがありました。

 

アルゼンチン代表のファンディアスが、シュートのこぼれ球を再びダイビングヘッドで押し込みゴールします。

しかしキーパーの若林がこのゴールに抗議! 今のは手で押し込んだハンドだと主張します。ところが審判の位置からは陰になっていたため証拠が確認できず、判定は覆らずにゴールとなってしまいます。

ファンディアスは元アルゼンチン代表マラドーナのオマージュキャラクターであり、このシーンは1986年ワールドカップ・メキシコ大会準々決勝のイングランド戦で決めた「神の手」ゴールを模したものでしょう。

 

 

合計ハンド…3回(2019年2月時点)

 

「キャプテン翼」、もっとハンドのシーンがあったような気がしたのですが意外と少なかったです。2回目のハンドから3回目のハンドに至っては34年ぶり。

 

ちなみに、ハンド以外で印象に残った反則シーンは、南葛 対 志水の試合です。南葛キーパーの若林があまりに強すぎるため、ゴール前にボールが上がったときに6人もの大所帯で若林に同時タックルするという卑劣プレーです。

そんなに前線に人数が揃っているなら、こんな卑怯なことをしなくてもゴールを狙えたんじゃない?

 

 

風のフィールド

風のフィールド(1)

1986~1989年(週刊少年チャンピオン)

ひとことで言うならば、熱血スポコン系サッカー漫画。

試合中に命を落とした兄の意思を継ぎ、兄の行っていたとんでもない特訓をやり遂げ、サッカー界の頂点を目指します。

主人公である南野風が放つ必殺シュートは撃てば確実に入る文字通りの「必殺技」なのですが、体への負担がすごすぎるという特徴があります

 

全17巻の物語なのですが……ハンドは0回でした!

凄まじいサッカーを繰り広げる割にはハンドはなし。

しかし、読んでいて気が付いたことがありました。

 

©オフィス漫/みやたけし「風のフィールド」14巻より

 

手で足を引っ張り、離した勢いでシュートの威力を上げる「空中アクセルシュート」という技がある(理屈はよくわからない)のですが、キャプテン翼にも同じようなシュートが存在します。

ブラジルユース代表のサンターナなどが使う「アローシュート」にそっくりなのです。

 

サンターナのアローシュートが登場するキャプテン翼のワールドユース編は、『風のフィールド』の連載終了後。

しかも、キャプテン翼の作者「高橋洋一」先生は、風のフィールドの作者「みやたけし」先生のアシスタントをしていたことがあったそう。

 

さらに、「風のフィールド」にて空中アクセルシュートが炸裂したのは、ブラジル代表の「サンタナ」との闘いの最中なのです!

これは高橋洋一先生の「風のフィールド」へのオマージュと言っていいのでしょうか!?

サッカー漫画有識者、教えてくれ~!!

 

合計ハンド…0回

 

シュート!

シュート!(1) (週刊少年マガジンコミックス)

1990~2003年(週刊少年マガジン)

キャプテン翼に続き第二次サッカーブームを起こしたといわれる、往年の名作。

「トシ、サッカー好きか?」というセリフが有名な本作。巻数も全編合わせて66巻とかなりの長編。

 

中学校でチームメイトだった田仲、平松、白石の3人が、サッカー部設立から1年目の高校で活躍するという話。

田仲の「ファントムドリブル」や平松の「ダブルヒール」など、ギリギリ実現できそうな必殺技が出てくるのが魅力で、サッカーの戦術理論などもしっかりと描いている作品です。

 

ギャグパートがけっこう多めで、白石に関しては「思いを寄せる田仲の姉に応援されて勃起する」というくだりが何度も出てきます。なんなんだ。

おおらかな時代だったせいか、勝った後の打ち上げで高校生なのにめちゃくちゃ酒を飲む描写が出てくるので、そこも必見と言えます。

 

さて、全巻通じてハンドの回数は1回でした。

 

シュート! ~蒼きめぐり逢い~ 1巻

シュート!蒼きめぐり逢い1巻 【キーパー初心者白石のハンド】

中学時代の田仲、平松、白石の出会いを描いた章で、作品の中盤に位置します。

紅白戦にて、サッカーを始めたばかりのキーパーの白石がペナルティーエリアの外で手を使ってしまい、ハンドの反則を取られます。

 

「シュート」に出てくるハンドシーンはこれ1回なのですが、例外として「ハンドではないがハンドだと思われたシーン」がありました。

 

 

シュート! 新たなる伝説 7巻

シュート!新たなる伝説7巻 【ハンドと見せかけたスクリーンプレー】

久里浜対帝光戦にて、「新たなる伝説編」でもう一人の主人公として描かれる久里浜高校の伊藤が、ゴール前のセンタリングに飛び込みゴール。しかし、この際に右手でボールを押し込んだ! と抗議されます。

確かに右手を上げながらゴール前に飛び込んでおりハンドにも見えますが、判定は覆らず。

伊藤はあえてゴールキーパーの視界をさえぎるために右手を出しており、実際にはヘッドで押し込んでいました。

視界をさえぎられたキーパーも何が起こったかわからない、完璧なスクリーンプレイでした。

 

 

合計ハンド…1回

 

ファンタジスタ

ファンタジスタ(1) (少年サンデーコミックス)

1999~2004年

ファンタジスタステラ 2012~2015年

(週刊少年サンデー)

 

離島で姉にサッカーを教えられた主人公・坂本鉄平が、東京の高校でそのテクニックを使い大活躍。

試合の流れを変えるファンタジスタだと称され、サッカー街道を駆け上がっていきます。

数年後に描かれた『ファンタジスタステラ』は本田圭佑選手が監修をしており、物語にも本人役でガッツリ登場して主人公たちと共に日本代表として戦っています。

しかし、ハンドシーンは0回でした。

ファンタジスタ、ファンタジスタステラを合わせてもハンドが出てきませんでした。

 

その代わりに印象的だったファールシーンを挙げると……

 

 

ファンタジスタ(13) (少年サンデーコミックス)

13巻 【レベルの低い周囲への苛立ちからのファール】

日本代表ユースの招集から帰ってきた鉄平が久しぶりに高校の試合に出場したもののチームはピンチに。試合時間残り5分で「どうにかしないと」と焦った鉄平はスライディングタックルでレッドカードをもらい退場してしまいます。

日本代表ユースという荒波に揉まれた後の鉄平が高校のチームメイトのレベルに感じる苛立ちと、何とかして勝たなければという焦りからのファールでした。

 

ファンタジスタ ステラ(1) (少年サンデーコミックス)

ファンタジスタステラ1巻 【急にサンボをかけられる本田】

本田が属するチェスカモスクワの練習中に、軍人養成学校出身のロシア人・ジャギエフに「サンボ」という格闘技で倒されてファールになります。

読者にインパクトを与えたジャギエフでしたが、このあと日本代表とロシアが試合をすることはありませんでした。

このためだけのキャラクター?

 

 

ファンタジスタ ステラ(11) (少年サンデーコミックス)

ファンタジスタステラ11巻 【みんな服を脱ぐ】

日本対イタリア戦にて、イタリアのゴール時、アシストをしたトトがユニフォームを脱いでイエローカード、ゴールを決めたマリオも脱いでイエローカードが出ます。しかもマリオは2枚目だったので退場に。

あまり知られていませんが、サッカーでは試合中にユニフォームを脱いではいけません。ポルトガル代表のクリスティアーノ・ロナウドもユニフォームを脱いで注意されていました。

 

合計ハンド…0回

 

俺たちのフィールド

俺たちのフィールド(1) (少年サンデーコミックス)

1992~1998年(週刊少年サンデー)

 

サッカー少年の高杉和也が、元プロサッカー選手である父親の背中を追ってサッカー界に身を投じる話。

高校を中退してアルゼンチンにサッカー留学したり、日本代表を倒して総入れ替えを狙うリザーブドッグスが世界を渡り歩きながら試合をしたりと、「面白ければいいんじゃい!」 という大胆なストーリーが魅力で、頭空っぽにして読める良作。

ハンドの検証のために初めて読みましたが、感動的な展開に目がしらが熱くなることもあり、僕はかなり好きな作品でした。

 

この作品では、ハンドが合計4回発生するのですが、いずれのハンドもなんと反則を取られません。

選手がすべて故意に行ったもので、その全てが審判にバレることなく遂行されているのです。

「バレなければ反則じゃない」という狡猾な敵が出てくる作品です。

 

 

©小学館/村枝賢一:「俺たちのフィールド」7巻 P.45より

俺たちのフィールド(7) (少年サンデーコミックス)

7巻 【南米のずる賢さを象徴するハンド】

高校を中退しアルゼンチンに渡った高杉は、ボカ・セントラルというチームの4軍としてサッカーに励みます。

ある日4軍と1軍が試合をすることになり、アルゼンチン特有の手荒なプレーに揉まれながら試合は進みます。

すると1軍のスター選手ダミアンが、ゴール前にセンタリングで上がってきたボールを手で使ってゴール! 高杉は「ハンドだ!」と抗議するも、判定は覆りません。

4軍を指揮していた監督は、「事実がどうあれ、奴の反則がウマかったってことだ」とつぶやきます。

 

 

俺たちのフィールド(11) (少年サンデーコミックス)

11巻 【ベテランの魅せた技ありハンド】

日本に戻ってきた高杉はJ1リーグ(Jリーグの下)のヤマキに所属。舞台はナビスコ杯開幕戦、ヤマキ対ヴェルディ川崎の試合。

まだJ1リーグのヤマキは、このナビスコ杯で優勝してJリーグに昇格することが目標です。

 

試合は終了間際、ヴェルディ3点、ヤマキ2点。ヤマキのチャンスで、ゴール前へのセンタリングを高木がヘディングで押し込みゴール!

と思いきや、ヴェルディのベテラン選手ベレイラがを手を使って凌ぎます。

高杉は「ハンドだ!」と抗議するが認められず、これが決まれば同点という場面だったので悔しい思いをします。

 

 

俺たちのフィールド(23) (少年サンデーコミックス)

23巻 【ベテランと言えばハンド】

日本代表候補まで上り詰めた高杉。

日本対サウジアラビアOBとの練習試合にて、高杉とサウジアラビアのベテラン選手ジャバドの競り合いの中、弾かれて宙に浮いたボールをジャバドが手を使って自分の足元に落とします。

高杉が「こいつ! ハンド!」と気づきますが、審判は気が付きません。高杉っていつもハンドに気づいてもらえないな。

 

そして同じ試合で、もう一回ハンドが出てきます。

日本のフォワード緑川が、ゴール前でのドリブルの際に手を使て暴れたボールを落ち着かせます。これもバレません。

ジャバドのハンドが217話、緑川のハンドが219話。かなり短いスパンで2回ハンドが出る!

サッカー漫画史上、もっともハンドが出てきた試合かもしれません。

 

合計ハンド…4回

 

GIANT KILLING

GIANT KILLING(1) (モーニングコミックス)

2007年~連載中(モーニング)

毎年降格争いをしている弱小クラブ、イースト東京ユナイテッド、通称ETUの監督に就任したのはかつてETUのエースだった主人公、達海猛。

達海の奇抜な練習方法や選手選びにチームやサポーターからは反感の声も上がりますが、達海の戦略によってチームの成績は上がっていきます。

読んでいるうちに選手や達海に感情移入するようになり、ETUが連敗続きだと落ち込んだり、勝ったら自分のことのように嬉しくなったりと、自分もETUのサポーターになっていることに気づきます。

 

フィールドプレイヤーではない主人公が負け続きのチームを立て直していく展開がめちゃくちゃ面白いです。

そして、ハンド数は1回。

 

 

GIANT KILLING(6) (モーニングコミックス)

6巻 【珍しいダイジェストでのハンド】

ダイジェストシーンなのですが、ジーノのパスが敵チームのハンドを誘いペナルティーキックを獲得。ジーノがこれを決めています。

ETUが勝ったということを伝えるためのバリエーションとしてハンドからの得点にしちゃお、という感じでしょうか。

 

ジャイキリには今のところハンドがこれしか出てこないのですが、印象的なファールとして……

 

GIANT KILLING(9) (モーニングコミックス)

9巻 【しつこいマークへの怒り】

ETUのディフェンダー黒田が、相手チームの長身外国人選手ハウアーを封じるためにしつこくマークします。

それに腹を立てたハウアーは、プレーの外で黒田を突き飛ばしてイエローカードをもらってしまいます。

実際、こういった展開で選手が苛立つことはよくあります。ファールの後に小競り合いになる場面、皆さんよく目にしませんか?

ハンドではないですが、華やかなサッカーの舞台裏で行われる泥臭い駆け引きが味わえるシーンです。

 

 

合計ハンド…1回(2019年2月時点)

 

>まだまだあるぞ!ハンドシーン!<