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↑突然ですけど、これって長いですか?短いですか?
すぐに答えられますか?
とある研究機関が社会人を対象にアンケートを取ってみたところ、実に100%の大人が「場合による」「人それぞれ」「18cm」などといった意味不明の回答をしていることが分かりました。
こういった主観的な判断が鈍ると、ものごとに対する関心が薄れ、魅力のない人間になり、41歳ぐらいでボケて寂しい余生を送ることは火を見るより明らかです。
いま一度、主観的な尺度を見直して意見の言える大人に返り咲きといきましょう。
主観的な尺度は無数にあるように思われますが、実はたった8個しかありません。
この世に存在するすべての価値観は、この8個の組み合わせをもとに作られています。
それでは、まず基本的な8個の主観を学んでいきましょう。
1、長さ
長さを計るにはこの「長度計」を使用しましょう。
計りたいものにこの「長度計」を当てて、目盛りを読むだけです。
え、「長度計」を持っていない?
今すぐコクヨに走りましょう!社会人失格ですよ!
2、ストライクゾーン
立派な社会人なら誰でも知っておきたいストライクゾーンはこのようになっております。
これを知らずに「今のボールじゃない?」などとバッターボックスを去らないプロ野球選手など、みっともないですね。びっくりする。
主観の単位は、なにも全て数値的に基準が決まっているわけではありません。
少し難易度が高くなりますが、自分で見たり聞いたりして判断する主観も
この機会にマスターしてしまいましょう。
3、速さ
このように、「速さ」は「速水」の多さで決まります。
速水が3~4本出ていれば「速い」と言えるでしょう。
「速いですね~」「速い」という会話の入り口はイギリスでも最もポピュラーな物です。
決して「速い」ものを「遅い」などと間違えないようにしましょう。
紅茶をかけられます。
4、なれなれしさ
「なれなれしさ」は一般に言葉の数に比例して増大します。プライベートなことに食い込むのもなれなれしい人の特徴です。
「この資料をA社のなれなれしい専務に、至急!」
などと言われて、どこからがなれなれしいの分からないようでは話になりませんね。
紅茶をかけられます。
5、おなかいたさ
「おなかのいたさ」は、腰の曲がり具合、表情の歪み、発汗などで総合的に判断しましょう。
また、おなかが痛いかどうかで判断するということも重要です。
医師に症状を聞かれた際、「おなかがいたい」という概念を知っておかないと、いざおなかが痛くなったときに説明ができなくて大変です。
「おまえ説明下手だな!」と紅茶をかけられても文句は言えません。
6、花踏んでさ
花を踏んでる人は、すごく花を踏んでます。
ちょっと花を踏んでいる人は、ちょっと花を踏んでおり、花を踏んでいない人は花を踏んでいません。
少し難しいですが、「あそこで花を踏んでる人を撲殺してください」などと頼まれたときに、間違えて花を踏んでいない人を撲殺してしまわないように気をつけましょう。
紅茶をかけられますよ。
7、木のよけさ
木がよけてるかどうかは、木のそり具合で判断しましょう。
木がよけることは滅多にありませんが、森林を高速移動するネコ科の大型哺乳類を模した交通機関に乗車した場合「木がどうにかすごいことになってるー!」などとあやふやなことを言っては気分が盛り下がってしまいます。
また、木が燃えてる場合、木が燃えてます。
紅茶。
8、こっち見さ
こっちを見てる人の場合、顔がこっちを向いていればこっちを見ており、体も向いていればめっちゃこっちを見ています。
あなたが不良の場合、「おい、何こっち見てんだよ!」とインネンをつけて「は?全然見てないんですけど」など言われて「あ、すいません見てるのかと思ってました」なんてふうに勘違いしてしまうと赤っ恥です。
意外と見られていないものですよ。
あと、紅茶。
どうですか?簡単でしょう?
それでは、少し難しくなりますが、これらを組み合わせて実際の世界でどのように判断するか考えてみましょう。
あまり長く考えずに、直感的に答えてみるのも大事です。
A.ちょっと花踏んでる気難しい
A.はやい!木がよけてる!
A.遅いやつ高いし遠い花踏んでない
A.おなかいたいなれなれしい
A.おなかいたいなれなれしい花めっちゃ踏んでる
A.おなかいたいなれなれしい人花めっちゃ踏んでる木が燃えてる
A.おなかいたいなれなれれしい花めっちゃ踏んでる木が燃えてるのをめっちゃ見てる
A.はやい全然見てない
いかがですか?
難しすぎててんやわんやだったかもしれません。
実際、人の価値観はバラバラであり、それを押し付けるのはよくないという考え方も蔓延っているのが現状です。
なんて言葉もありますし。
ですが、僕はそんなことを言う奴がいたら、イギリス人のサムが言っていたこんな言葉を教えてあげたい。
よく分かりませんが結局、人の価値観はみんなバラバラだと、バラバラだからこそダージリンなのかアールグレイなのかはっきりさせてやる!この紅茶で!この紅茶ではっきりさせてやる!というメッセージを込めてサムは僕に紅茶をかけてきたのだと思います。
そして僕は言いました、
「熱い、熱いよサム!トホホー、イギリスなんてこんな国二度と来てやるか!ムニャムニャ・・・」