それは、暴走しそうな日々の自分を、なんかちょうどよく戻す飯。

 

・連日の飲み会やつい高カロリーになっている食事、体調の不安。
・週末の旅行でゆるんだ財布の紐、お金の不安。
・不要か必要かわからないものをついつい買ってしまっている、心の不安。

知らず知らずの内に様々な要因で削られる、自分の――

 

そんな、輪郭がぼやけてることにも気づいてない自分へ「ポン」と肩を叩いて地面さ足をつかせてくれる。それが――

 


キキーッ!

 

本日のブレーキ飯は、この人

みくのしん。Webメディア「オモコロ」の編集長を務める傍ら、9/10に『本を読んだことがない34歳がごんぎつねを読む』という書籍の刊行も控えている。

「本日はなぜ、ブレーキ飯を?」

 

みくのしん「いや、今週飲み会が重なっちゃって、今日も飲み会なんですけど、ごはんたべるの好きだからついお酒も飲んじゃうし、食べすぎちゃうしなので」

 

みくのしん「だからお昼はちょっと抑えようかなーって思って、今日はブレーキ飯にしました」

 

みくのしん「お金も節約できるし、健康診断でコレステロール値も高かったから、ちょうどいいかなって」

 

「なるほど、では、ブレーキ飯を見せてもらってもいいですか?」

 

みくのしん「はい」

 

 

 

 

 

「なんですか、これ」

みくのしん「僕の『ブレーキ飯』、卵かけごはんと、きゅうりです

 

みくのしん「家でのごはんはもっぱら玄米を炊いて食べてます。漫画家の宮川サトシさんが『結局玄米が1番痩せた』と言っていたので、それから玄米です」

 

みくのしん「玄米を炊いた後にこのパックに詰めて冷凍しているのですが、今日はそのパックごと持ってきて、会社でチンしました」

 

みくのしん「辛子高菜は冷蔵庫にずっとあって、でも、『いつか辛子高菜チャーハンを作るかもしれない』と思っていても一向にそれを作る気配が僕になかったので、こうやって消費しています」

「生卵を持ってきてるんですか?」

 

みくのしん「そうですね。会社まで結構近いのと、チンごはんが冷凍なので、保冷剤代わりにしています。最近は梨を買ったときの発泡スチロールに包んで持っています。安心でしょう?」

「きゅうりは好きなんですか?」

 

みくのしん「会社に置いてあったのでそれをいただきました。ラッキーです」

みくのしん「でも、きゅうりが好きかどうかについてしっかり考えたことないな……。好きと口にしたときの反動みたいな物がありそうな気がする……」

「反動?」

みくのしん「うん。きゅうりからの猛アプローチみたいな。「ごめん、そこまでの好きじゃないんです」と、言えないレベルの強い気持ちが来たとき、持ちきれないかも。って思っちゃいました」

みくのしん「でも、好きです」

「ありがとうございます」

 

みくのしん「じゃ、ちょっとお腹減ったんで食べちゃっていいですかね?」

「どうぞ」

みくのしん「では、いただきます」

 

みくのしん「よいしょ……」

 

みくのしん「……っと」

 

みくのしん「プチプチ、プチプチ(玄米を全粒噛みたいのでゆっくり噛む(玄米はこれが楽しい)

 

みくのしん「ふふっ、  うまっ」

 

みくのしん「まるごときゅうりにマヨネーズなんてあんまやらんよなー

みくのしん「冷てっ、めっちゃいいじゃん

 


カリュ

 

みくのしん「うまっ!

みくのしん「冷えたきゅうりの生丸かじり、うまいな!」

「美味しそうでよかったです」

ブレーキ飯は、今もどこかで…

誰かの気持ちを元ある場所に戻してくれるごはん『ブレーキ飯』

 

その見た目は決していいものじゃないかもしれないが、今日も、どこかで、ブレーキ飯はひっそりと作られて、誰に誇るでもなく食される

 

みくのしん「パクっ」

 

みくのしん「うめー」

 

そして、誰かの力になっている

(おわり)