はい。そんなわけで今度は海賊をするための船を買うといったいいくらになるのかを聞くために、コットンハーバー・ボートヤードさんにお邪魔しました。
おー!船がいっぱい並んでる!
こちらが今回お話を聞いた、統括部長の緑川さんです。
「海賊かぁ。それなら別にクルーザーじゃなくて漁船でも良いと思うんだけどなぁ」
「でも漁船よりクルーザーの方がカッコ良いかな、と思って。ちなみにクルーザーって僕、実物を見た事が無いんですが……」
「でかっ!なにこれめっちゃデカいじゃん!クルーザーってこんなに大きいの!? 写真だとそんなに大きく見えないのに!」
僕が一緒に写るとこんな感じ!
「海に浮いてる写真だと、周りに比べるものが無いから小さく見えるんだよね。これだとクルーザーの中ではまあまあ大きい、くらいのサイズかな」
中を見せて頂きます。
こちらが操縦席で、
こちらがキッチン。
もちろん寝室もあるよ。
乗組員用のちょっと狭めのベッドもある。
シャワーやトイレも完備!
「そうそう。船って言ってもちゃんと生活出来るようになってるから家と変わらないんだよね。だから高いんだよ。水回りもやらなきゃいけないし、電気だってあるでしょ。それに車の何倍も大きいエンジン積んで走り回れるようになってるんだからそりゃあ高いよ」
「さっきの船の更に倍くらい大きい!この船だといくらします?」
「ちょっと!そんなの買える金持ってたら、海賊なんてやるわけないでしょ!」
「俺に言われても知らないよ!それに、船って定期的にメンテナンスしなきゃいけないから、海賊やるなら設備も必要だよ」
「例えばこういう、船を吊り上げるクレーンなんかも必要だし。これで定期的に吊り上げて、船底のフジツボを落としたり塗料を塗りなおしたりしなきゃいけない」
「そもそもさ、船って維持費がすごいんだから。維持費だけで年間何百万円もするんだよ」
「そう。係留しておくのにもお金がかかるし、さっきも言ったようにメンテナンスをしなきゃいけないし、ガソリン代だってすごいよ。東京から下田までさっきのクルーザーで行ったら何十万も燃料代がかかる」
「せっかく海賊になろうと思ってるのにさっきからカネカネカネで全然夢が無い。こういうのってどういう人が買うんですか?」
「いや、大企業だと株主の目があるから逆に買えないよね。中小企業のオーナー社長が多いかな。あとはお金持ちの人達が何千万円か出し合って共同で買ったり」
「ただ共同で買う人達って、後でトラブルになったりする事も多いよ。5人で出し合ったのに、その内の誰かの商売が上手く行かなくなって維持費が払えなくなったり、『カネがないから俺が出した分を誰か買い取ってくれないか』とかそんなの」
「海には夢やロマンがあると思ってたのに、さっきから本当に夢の無い話ばっかりだな……」
「まあ船が楽しいのは事実だし男のロマンではあると思うけど、海賊やれるくらいの資金があるならそれを元手にして何か商売したほうが良いんじゃない?捕まったり殺される心配もないし」
はい。そんなわけで「現代日本で海賊をやるのはまず無理!」っていう事がわかりました。
やはり海戦しまくるならゲームの中だけにしておいた方が良いってことですね!
「ウォーシップサーガ」ならいくら海を荒らし回っても怒られないのでオススメですよ!
(おしまい)
文中イラスト・マキゾウ