前回の記事! 先に読んでも後で読んでもいい!

 

 皆にも「危ねえ〜! もうちょっとでうっかりするところだったぜ!」という体験があるに違いない。

 まず、恋のキューピッド的なやつが実際にいるとする。(神話ではキューピッドは全裸の子供の姿とされているが、実際はギターケースを持った着衣のナ月の格好をしている)

 

 そして隙あらば人間どもを撃ち抜いて恋に落としてやろうと狙っているとする。

 

 オラァーーー!! 

 

 この距離で避けられるかァーーーー!!

 

 はっ!! バカな……

 

 こいつ……抗恋している……!!

 

 ベキィーーーーー

 

 このように、人間はキューピッドの矢に狙われてもなぜか根性で抗って恋しないことだってある。こんな時、人間どもは大抵こう思っている。

 

「あっぶねえ〜! もうちょっとでするところだったぜ!」

 

 ここに書く例文がネタ切れしてしまったので妹に何かないか聞いてみたところ、中学の頃に男子が「結婚したいと思っている相手を当てる」みたいな心理テストをやっていて、結果に妹が出たらしく、男子がそれに対して「たしかにそうかも」と言ってるのを聞いて恋しかけたと言っていた。

 こういう恋しかけた出来事の報告会。恋するところだったけどギリ踏みとどまった、恋バナ未満の話をする記事だ。

 応募してくれた皆様ありがとうございました。本当にまだまだドッサリきていて嬉しい。本当に超多いので全部は紹介できないことをご了承ください。

 

 さて今回も読む前に約束してほしいことが2つあるのでそれだけ守ってほしい。

・「ただし顔が良いやつに限る」等それに類することを思ったとしても言ってはいけない。そういう話はしてないし、身も蓋もないので。
・「これはキモいだろ」と思っても言ってはいけない。自分が恋しかけた話をネットの知らんやつにキモいと言われたら悲しいので。

 約束できたらいきましょう。

 はじめます。

 言動などがなんかブッ刺さりかけた話。

 

 専門学生時代にまだ人があまりいない教室で友人達と話ながら『やさしい麦茶』を飲み、「やさしい味がする…」と呟いたら、私達のグループから少しだけ離れた席に座ってた大人しめの女の子から「やさしい味がするんだ、良かったねぇ」と微笑まれた時は世界が不幸に包まれてもこの子だけは絶対幸せになって欲しいと心から願った。

無記名

 良いな〜、少し離れた席からわざわざ言ってきたのが可愛い。良かったねぇって伝えたくなるような食レポだったんだろうな。サントリー様、見ていますか。

 

 小学5年生の頃、足の速さがすべてだった頃の体育、50メートル走。自分は同世代でもとんでもなく遅く、女子にも勝てないレベルだった。

 走り終えた後に「めちゃくちゃ心臓跳ねてるなぁ…」みたいなことを呟いた時に、「私の心臓もめちゃくちゃドキドキしてる!」と話しかけられた。
 彼女はクラスの中でもリレー選手に選ばれるぐらいの子で、背も高くかっこいい女子というタイプ。「ふ~んほんとかよ」みたいなことを言ったら、「ほら」と手を捕まれ彼女自身の胸に5秒ぐらい触れさせた。触れるより強く、押し付けるよりは弱い、そしてあの感触を一生忘れることはないでしょう。

 当時イケメンのクラスの半分は恋してたしんごくんの事を彼女は好きだったこと、自分もクラスの半分は恋してたちなちゃんの事が好きだったので恋はしませんでした。

でかめのケツ

 ウワーーーーーー恋はしなかったにせよ一生忘れられないぜこれは。恋しなかった理由も小五って感じで良い。小学生の恋ってこんなかも。

 

 中3のころ、修学旅行で奈良公園に行った時のことです。
 班ごとに固まってシカを見ているときに、大人しくて真面目なタイプの班長が「〇〇くん(僕)、鹿せんべい食べてよ」と唐突に言ってきました。
「やだよ。〇〇さんが食べなよ」と僕が冷たくあしらうと、わかった。と言って何の躊躇もなく鹿せんべいを口の中に放りこんだ時は、流石に(ふーん、おもしれー女)と思わざるを得なかったです。

 他の班員たちは前を歩いており、僕しか彼女の奇行を見ていなかったことも おもしれ女ポイント高いです。

手動販売機

 「俺だけが知っている一面」みたいなのがあるとグラつくよね。鹿せんべい食べるとかでも。

 

 高校の頃、隣の部活のひとつ上の先輩に誕プレとしてアルフォートあげたら、それ以来「アルフォートくん」と呼ばれるようになった。
 流行病のせいで先輩の卒業式も行けなくて疎遠になったけど、あの頃は先輩後輩関係以上の感情をもってた気がする。

無記名

「くん」ってついてるのがいいよね。「おいアルフォート」より愛がある。

 

 中学3年の頃に校内合唱コンクールの伴奏を担当しました。

 ある日の合唱の練習で、私から歌い手のクラスメイトたちに向けて「もっとこう歌った方がいいと思う」と意見を言ったのですが、それに対してクラスのガキ大将的な男子から言われた「ピアニストは黙ってろ!」が一瞬ブッ刺さりました。

 普段であれば、黙ってろと言われたら絶対なにか言い返していましたが、ピアニストと言われたのが絶妙に嬉しく、なにも言い返せませんでした。
 また、私程度のピアノレベルでもその男子からしたらピアニストなんだ、というむず痒さもありました。
 当時はコンクールの指揮者をやっていた子が好きだったのと、件の男子がガキ大将すぎて何もありませんでしたが、今でもたまに思い出します。

ひらがなにふりがな

 めちゃめちゃ良い。「ピアノ係」くらいのつもりで言ったんだろうけど「ピアニスト」って呼ばれることが嬉しくて刺さっちゃうのすごいわかるな。

 

 高校の時、体育祭の休憩時間に同じ部活だった子に「目貸して〜」と急に言われて、何かと思ったら私の目の反射を鏡代わりにして前髪を直し始めた。
 数十秒の間、顔を近づけられずっと目があっていてドキドキしてしまった。
 相手は平然としてるので、動揺を押し殺して「こんなん好きな人にやったら絶対落とせるよ」と言っておいた。

女同士で何やってんだ

 目を鏡として利用するのJ・ガイルくらいだと思ってたな。J・ガイルよりだいぶ素敵だ。こんなのやられたら絶対変な声が出る。

 

 高校生のとき移動教室から帰ってくると、僕の机にウサギの絵が書かれてました。
 かわいらしい絵だったので消さずに残しておき、次の移動教室の前に僕も自分の机にネコの絵を書いて教室を出ました。
 帰ってきて机を見てみると、動物たちの周りにたくさんのハートが描き足されており、近くにいた隣のクラスのバレー部女子が「それかわいいやろ?笑」と言ってそのまま友達のところへ行ってしまいました。

 小学生のようなイタズラと無邪気な笑顔に相当グラっときました。
 その後担任に落書きを消すよう叱られて気分が下がっていなければ恋に落ちていたかもしれません。

ショコラ・ジョージ

 でも、その女子と自分の頭の中にだけ残ってる合作というのもそれはそれで、かも。

 

 中学生の頃しょっちゅう席が前後になる女子がいて、その子のノリの良さもあり授業中も休み時間もずっとちょっかいをかけていた。

 ある日授業で席をコの字型にした時初めて隣になったが、いつも僕と彼女の間にあった机と椅子がなくなったことが物理的にも精神的にも障壁がなくなったように感じた。
 そして彼女の「エッヘヘ、なんか今日は近いなあ〜!笑」という言葉にぽかぽかあったかい穏やかな高揚感を覚えた。

遡上見学ツアー

「エッヘヘ」って笑い良いな〜。「エッヘヘ」って微笑まれたい。「ぽかぽかあったかい穏やかな高揚感」というのもいい。かなり企画の趣旨に近い。

 

 実験で少し話した子に図書館で会ったとき、こっちは軽い会釈だったのに向こうが伏せ目がちに手を振ったこと。彼女が居なければ危うかった。

無記名

 可愛い。図書館ならではの控えめな挨拶なんだろうけど、その中でも最上級に可愛い。

 

 中学時代の出来事です。
 その日は社会のテストがあったのですが、終わった後に自分の回答が合っていたかを確認したくなって、カバンから自習学習の際に使っていたノートを取り出しました。

 1人でそのノートを見ていると、当時近くの席だった男子に何故かそれをぱっと取られました。
 そのノートは字も雑で、まとめ方も綺麗とは言えないものだったので、私はそんなものを見られるのが恥ずかしくてとても焦りました。

「返して」とノートを引っ張っても、手を離してくれず、ノートの中身を見つめるばかりの彼。
 本当にすごく正直な男子だったので、なんて言われるんだろうと内心ドキドキしていると、その男の子は私を見て一言だけ「努力の天才や!」と言い、ノートをあっさり返してくれました。

 予想外の言葉に一瞬フリーズしましたが、そんな事を言ってくれる子は初めてだったので、その瞬間すごく嬉しくなったのを覚えています。
 その日の帰り道はずっとニコニコしてました。

委員長

「その日の帰り道はずっとニコニコしてました」がかなり良いな。強めの「嬉しい〜」みたいな時間がずっと続いている感じが良い。

 

 高校生のころ、仲が良かった子に「恋人と手を繋ぐとき、男は利き手じゃない方を繋いだ方が咄嗟に守れるから良いらしい。俺右利きだから繋ぐなら左手かな」という話をしたところ「私左利きだから、二人なら最強だね」と言われて心臓がギュンッッッとなりました。

 ”恋人と”という点を気にせずの発言だったと思われるのと、その子に好きな人が居ることを知っていたのでギリギリ逃れましたが、頬はかすめた気がします。
 その子が結婚するという報が届いたときに真っ先に思い出したエピソードです。

ライティー

 こういう「二人なら最強だね」みたいなのに大変弱い。良すぎる。本当に向こうは気軽に言ってるんだろうけど、こっちとしては最強になれるならなりたいじゃん……。最強コンビの片割れが知らん人と結婚するエンドも趣深い。

 

 ギャップがブッ刺さりかけた話。

 

 中学生のとき、クラスの中心グループに所属していた男子が給食の時間に「爪切るのって怖くない?」という話をしていてかなりギュンときた。
 しかも、自分で切るのは怖いからお母さんに切ってもらっていると話していて愛おしさが爆発したが、その場の全員に変だとツッコまれていたことで正気に戻った。

酢味噌

 まあ、変ではあるけど「いっそ自分が切ってあげたい」みたいなルートもあったな。

 

 高校の時、女性の先輩に一人称が俺の方がいた。
 俺とか痛いわーみたいな感じじゃなくて、普通に違和感がないし、むしろ似合っていると思ったし、性格も男まさり?というか、かっこいい人だった。

 引退式の日に初めて見た先輩の私服姿。なんか背も高いし(170センチは超えてたと思う)勝手にズボン姿を想像していたから、びっくり。

 めっっっっっちゃ短いスカート履いてた。頭が爆発するかと思った。性癖がしっかりと歪んだ。

百舌鳥

 一人称「俺」の人がある日めっちゃ短いスカートを履くようになったのか、めっちゃ短いスカート履く人がある日「俺」になったのか、どっちにしてもすごく良いな。

 

 高校の頃、仲良い女友達がいたのだが、友達相手にも敬語でしか話さない女の子だった。
 DVDの貸し借りしたりする仲だったから「俺には敬語無くていいよ?」と伝えた。

 彼女は「わ、わかったぜ。〇〇くんにはタメで頑張るぜ。」とたどたどしく話してきた。
 なんかビビるくらいキュンと来たけど同じくらい面白くて爆笑しちゃって恋には落ちなかったです。

 それ以降結局タメ口では話してもらってないです。

それ以降敬語フェチ

 人生レベルでタメ口に慣れてない人なんだろうな〜。めちゃめちゃキュンキュンくる。

 

 夏休み、勉強するために朝から図書館に行っていたのですが、家から図書館に行く途中でお昼ごはんを買おうとコンビニに入りました。

 レジの店員さんが丸メガネをかけた物腰の柔らかそうな女の人で、受け答えも凄く丁寧だったんですが、ふとその店員さんが指の関節を鳴らした時はギャップでめちゃくちゃぐっと来ました。

 店員さんの大人しそうな雰囲気と、指の関節を鳴らすという絶妙に行儀の悪い行為の差にやられたんだと思います。ただそれ以来姿を見てません。

パータリプトラ

 最高。

 

 私が高一で吹部だった時、たまたま見つけてしまったパートの先輩(三年)のTwitterが三大欲求の性で溢れていた時。

 コンクールに人生かけてるって言うくらい部活ガチってる玄人みたいな人だったので、人間らしい一面を見かけ少しグラッと来ました

呼び込み君

 あんまり性の話しない人から「この人も性欲あるんだ」ってのが見えるとめちゃめちゃ距離近く感じることあるよね。

 

 大学の後輩(同性)に、超美人で良い子だがすごくサバサバしていてバイトは力仕事系という”真のボーイッシュ女子”という感じの子がいた。
 その子含めて何人かでカラオケに行った時、その子はしばらく何も歌わず他の人の盛り上げに徹していたが、周りからの「何でもいいから歌って」の圧力に負けて歌ったのが、魔法戦隊マジレンジャーのエンディング曲、呪文降臨〜マジカル・フォースだった。
 両手でマイクを掴んで、耳まで真っ赤にしながら恥ずかしそうに歌っていて、普段の気が強い感じとのギャップがすごすぎてポップな曲なのにウットリしてしまった。今でも思い出してウットリしちゃう。

すいみぃ

 みんなはカラオケで無理強いしちゃダメですよ。無理やり歌わされる方はたまったもんじゃないだろうけど、でもそこから絞り出されたのがマジレンジャーというのはかなりグッとくるな。

 

 小学生の時、学校で一番頭が良くていつも本を読んでいる女子に喧嘩を売ったら、彼女が座っていたイスで殴られた。何か言うでもなく表情を変えるでもなく、最初の反応が「イスで殴る」だったのですごいと思った。

たこ

 初手でその時出せる最大火力を躊躇なく出せるのは良い。

 

 高校時代の美術部で活動していた時です。
 部室にちょっと太めの枝?が何本かあり、それを男子部員が力試しに折るみたいなイベントが発生していたのですが、その場にいた当時女子よりも細くて色白の男子が「お前できるのかよw」と周りから揶揄われていました。

 多分反論したかったであろう彼はなぜか近くにいた私を呼び、手首を掴むと「○○さんの腕くらいなら折れるよ」と言いました。
 普段の大人しい彼とのギャップと腕に残った赤い手形でぐらっとしかけました。

 これがきっかけで好きになるのは色々とまずいと思い踏みとどまりましたが、男性が力を込める瞬間という狭い性癖になりました。

無記名

 だいぶ酷いやつなんだけど、グラッとしかけるのもちょっとわかるな。恋したら恋したでなんだか拗れそうで面白いな。

 

 小学校のクラスレクの一環として開かれた「得意なこと発表会」で、クラスで1番やんちゃかつ問題児の男子がフルートを発表したとき。
 私の小学校には吹奏楽部等が無く、身近にリコーダーとピアノ以外の楽器を演奏できる人間がいなかったことも相まって危うく恋するところでした。

 おそらくこれをきっかけに「ちょっとやんちゃだけど楽器が上手い人」がタイプになってしまい、カスのバンドマンにばかり恋する女に成長してしまいました。助けてくれ。

傘山

 良すぎるな……「お前フルート吹けるの!?」ってあらゆるギャップの中でも最上級かも。

 

 高校の頃、長くしていた髪をバッサリ切って初のツーブロックにしたのですが、刈り上げすぎて坊ちゃんカットみたいになってしまいました。

 休み明けに登校すると、周囲の友達は軽く驚きつつ似合ってるだとかのフォローを入れてくれたのですが、普段喋らないクールな女子が僕を見るなり「ええええええええ!!!!」と全力で驚いたあとボソッと「おぼっちゃまくんみたいになってる・・・大丈夫かな・・・」と呟いていて、何もかものギャップと純粋に心配されたことにひどく動揺してしまいました。が、さすがにおぼっちゃまくんは言い過ぎだったので踏みとどまりました。

コオロギ

 ギャップが可愛い上にここまで驚くほど前の髪型を見慣れてくれているという見方もあるな。「大丈夫かな…」が特に良いな。何を心配しているのか全然わからないけど。

 

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