前回の記事! あとで読んでもいいぞ!

 

「うっかりしそうになったがギリッギリしなかったぜ!」という体験があるだろうか。

 

 恋のキューピッド的なやつが実際にいるとする。(神話ではキューピッドは全裸の子供の姿とされているが、みなさんご存知の通り実際は着衣のナ月の格好をしている)

 

 そして人間に矢を放ち、隙あらば恋に落とそうとしているとする。

 

 今回は女ァー! お前がターゲットだ!!

 

 あーー!! もうちょいだったのに!! 仕損じた!!

 

 このように、キューピッドの弓矢とてギリギリ当たらないことだってあるだろう。こんな時、お前ら人間はこう感じている。

 

「あっぶねえ〜! もうちょっとでするところだったぜ!」

 

 あるよな。俺も大学生の頃に目黒寄生虫館のサナダムシTシャツ着てたら、それまでほとんど会話したことなかった同じ研究室の静かな人から「それ目黒寄生虫館のサナダムシですよね……いいですよね……」って言われた時はちょっと恋するかと思った。

 このような、ややどうでもいい程度の恋しかけた出来事の報告会。恋するところだったけどギリ踏みとどまった、恋バナ未満の話をする記事だ。大好評ありがとう。

 今回も良いエピソードがドッサドサきた。全部は紹介できないぜごめんね。

 

 今回も読む前に約束してほしいことが2つあるのでそれだけ守ってほしい。

・「ただし顔が良いやつに限る」等それに類することを思ったとしても言ってはいけない。そういう話はしてないし、身も蓋もないので。
・「これはキモいだろ」と思っても言ってはいけない。自分が恋しかけた話をネットの知らんやつにキモいと言われたら悲しいので。

 どうしても言いたくなったらなんとかして我慢してくれ。

 はじめます。

 

 言動などがなんかブッ刺さりかけた話。

 

 わたしが限界化学系理系研究者してたとき。機械系の理系友達と家電屋さんで最新家電を見に行った時に、めちゃくちゃオシャレなワインセラーがあって、「ステキ〜こういうの家にあるの憧れるよね〜」と言ったら、「恒温恒湿の箱だからこんなんすぐ作れるよ」と言ってて、なんでも作れるたくましさにめちゃくちゃときめいた。

タイプは家を作れる人

「うるせえな」と思う人と「素敵」と思う人に分かれそうでめちゃめちゃ良い。こういう温度感の話を無限に聞きたい。

 

 新卒の頃職場に優しくて可愛いけど本人いわく「力が強いのがコンプレックス」という先輩がいました。

 面倒見もよく、先輩としてずっと好きだったのですが、ある日の昼休みに折れたプラスチックのスプーンを持ちながら「袋を開けようとしたら壊しちゃった…」とあたふたしている先輩を見た時は今までとは違う意味で動悸がしました。

無記名

 パワーキャラの可愛さの教科書みたいなエピソードで最高。

 

 女子大生だった頃、介護実習でとある高齢者施設にお世話になりました。

 施設の職員の若い男性が推定85歳のおばあちゃんを見つめ膝をつき手を差し出し、本日もお迎えにあがりました!お姫様!と声をかけており、相当やばかったです。

 その方は普段王子様キャラでも何でも無く、口調に媚びもゼロなのでその人なりの仕事の流儀なのだと思いました。痺れる!!

頭痛腹痛情報通

 こうすることで色々スムーズにいく仕事術なんだろうけど、急に目の前でやられたら痺れるな。

 

 中学時代、友人に「髪が伸びて耳元にかかりくすぐったい、弱点になった気がする」と冗談を話していたら急に耳を触られて「どう? 弱点なんでしょ?」と悪戯に笑いかけられた。触れるというより掴むに近くて、人肌と熱を直に強く感じてまともに返事が出来なかった。

ちょっと目覚めた

 躊躇なく弱点を触りにいけるのも信頼があっての行動ではあるだろうな……。

 

 大学時代から仲のいい女友達の話です。
 趣味が合い、遊んだり酒を飲んだりを当時から変わらずしているのですが、前に日帰り温泉へいった際に
『女子ってなんで風呂上がりにめっちゃいい匂いするんだろうな』
と、いつものノリなら鼻で笑われるであろうことを冗談っぽく言ったところ
『え、そう?うりうり~』
と頭で腹にドリルをかまされました。

 あまりの出来事に脳がフリーズしかけたのを今でも覚えています。 あの瞬間はほんっっとうにヤバかった。

 しかしだからどうという話もなく、今でもたまに飲みにいってはオタク話に花を咲かせる友達です。

ぶん投げタチウオ

 なんでどうという話でもないんだよ!! どうにかなっててくれよ!!

 

 友人(同性)が不意に両手で腰(脇腹?)のあたりを持ち、「こうやってお互いに持ち上げ続けたら飛べるんじゃないかって思ったんだよね」と言ってきたとき。

 あまりにもバカの発想すぎてめちゃくちゃに笑っちゃったし、同性なので恋には至らなかったもの場合によってはかなり危なかったなと思う。

無記名

 超バカではあるんだけどこういうのを思いつくバカというのは貴重だし素敵。

 

 クラスの隅でオタクが声優の話をしていて、他のオタクはキショいあだ名で声優を呼んでいたのにその人だけで苗字+さん呼びをしていた

無記名

 最高の人間。

 

 高校生の頃に現代社会の授業でキリスト教についての授業をしていたとき、ユーモアのつもりだったのか先生が突然「みなさんも隣人愛を味わうために隣の人に『愛してるよ』と言ってみましょう!」と言い出しました。

 ちょうど当日席替えをして話したことの無い男子と隣になったばかりで、しかもその男子は授業中も寝ていることが多く女子ともあまり喋らないタイプだったので、何もせずに愛想笑いでやり過ごそう… むこうもまさか話したこともない私にいきなりそんなこと言わないだろうしな…と思っていました。

 すると向こうの方から「なんか照れるね…愛してるよ」と言ってきました。

 最初何を言われたのかわかりませんでした。その後の授業は何も頭に入ってきませんでしたし、その日1日は心臓バクバクで、その瞬間を永遠に反芻しながらチャリをとばして帰りました。

あやお

 先生の悪ふざけをちゃんとやる真面目さと「照れるね」って声に出していう可愛さがよ〜〜〜〜!!

 

 高1の2月、やんちゃな同級生が若い女の先生にバレンタインチョコちょーだいってお願いしたら先生から「は? お前が私にわたすんだろ?」って言い捨てられてた。

 羨ましすぎて狂いかけた。

師走’

 言われるにはチョコをねだらなければならないのか……。

 

 中学三年生の時、クラスによく下ネタを話すタイプの女子がいました。年度の初め頃でまだそこまで仲良くはありませんでしたが、共通の友人がいたのでよくグループで話していました。

 ある日、その子が学校にちょっとえっちな小説を持ってきているという話になりました。見せてもらって流し読みすると確かにえっちな描写ばかりでした。
 カバーをしていたのでタイトルが分からず、気になったので「これなんて本?」とその子に聞いたところ、その子はさすがに普通の声量ではまずいと思ったのか、僕の耳元で「『ねぇ、はやく縛って?』」と囁きました。

 本のタイトルとはいえその台詞と、そもそも女の子に囁かれたことなんてなかったので、当時他に好きな子がいなければ完全にやられていたと思います。

無記名

 こんなの当たりどころが悪ければ一生狂ってしまうぞ。一応検索したら「先生、早く縛って」というのがあった。多分これだけど、「ねえ」と聞き違えたからこその良さはあるな。

 

 ギャップがブッ刺さりかけた話。

 

 中学3年の時、電車で部活の遠征に行きました。
 私は仲のいい後輩(男)と行き帰りの間ずっと話していて、帰り道の時にUSJの話になり、私がUSJに行ったことが無いと言うととても驚き、ありえないと言われました

 しかしそのすぐ後、イタズラをする子供のような顔で
「じゃあ今度一緒にユニバ行きましょうよ。俺と行くまで誰とも行かないでくださいね?先輩と初めてユニバに行くのは俺です」
って言われて不覚にもドキッとしました。

 普段の行動がほんとにクソガキな後輩でしたが、ギャップが凄すぎてやばかったです。

 でも私が部活を引退した後、特に連絡も取ってないし後輩は約束を忘れてると思います。

次は高校生

 絵に描いたような生意気後輩キャラで大変良いな……。

 

 高校生の頃、ヤンチャなグループに属している男の子と席が隣になったことがあります。彼は机の横にグレーのカバンをかけていたのですが、よくよく見ると目と手がついており、鬼太郎に出てくるぬりかべのデザインになっていてびっくりしました。

 それどうしたの?と思わず聞くと、恥ずかしそうに「お母さんが作ってくれてん」と答えてくれ、不意にキュンとしてしまったことを覚えています。

 思春期の男子高校生がお母さんお手製のぬりかべバッグを律儀に使っていたのがあまりにも可愛く、大人になった今でもたまに思い出してしまいます。

胃先生

 超良い。方言混じりなのがまた良い。

 

 小学校の頃、男子二人が殴り合いレベルの喧嘩をしたことがありました。

 すぐに他の生徒が先生を呼んできて、騒動は収まったのですが、全く喧嘩に関与していない男子が泣き出して、普段やんちゃっぽい子だったのにポロポロ涙をこぼしながら
「怖かった……。」
って呟いててすんごいグラッときました。

無記名

 小学生にしてこれにグラッとくる感性を持っているのがなかなか。

 

 中学時代クラスメイトの男子と毎日遊戯王をやっていた女子です。
 中学生の身でガチデッキを何種類も用意するのは予算的に難しく、こっそり学校に持ってくるのも限度があるため大体みんな1〜3種類くらいのデッキを持ち寄っていました。

 そのためこいつといえばこのカードといった感じでアイデンティティが生まれており、偶然にもほとんど全員本人のイメージに合っていました(ガチムチ野球部は獣戦士、歴史が得意な奴は侍モチーフなど)。

 そんな中、長身で声も低く大人びたクラスメイトのお気に入りはアニメで主人公が使っていたエースの最終形態。
 出すのが手間なのに何故こだわるのか聞いたところ「出せれば強いし、かっこいいから」

 高校生どころか大学生と言っても通用するような落ち着きようで、遊戯王をしていなければ私から話しかけることもできそうにないような男子が「かっこいいから」と嬉しそうに語る姿にクるものがありました。

 高校で離れて以来疎遠になりましたが、今でもたまに当時のカードを見ては昔のことを思い出します。

ななし

「かっこいいから」を恥ずかしげもなく言えるのはかっこいいよな。

 

 20年ほど前の話です。
 小学5年生の頃、給食の時間に友達と「仮面ライダークウガのオープニングが良い」みたいな話をしていたところ、突然同じ班の女子に「私は、エンディングの方が好きだな」と言われました。

 この手の話に女子が入ってきた事の驚きと、コイツなんて渋い趣味してやがるんだ、という悔しさでしばらく目が離せなくなってしまいました。

もやし

 渋いな……。オープニングもだいぶ渋かったけどエンディングは輪をかけて渋いからな。

 

 高校の部活の先輩に、普段は寡黙で無表情なクール系のイケメン女子がいた。

 その先輩が他の先輩達からくすぐり攻撃をされ、顔を真っ赤にして体育館の真ん中でうずくまってる姿を見てから私の頭はおかしくなったと思います。というか、あの場にいた後輩は皆狂いました。

 恋には落ちなかったけど私の中の何かは捻曲がりました。以上です。

はしっこぐらし

 落ちた先がたまたま恋じゃなかっただけで、とても深いところには落とされている。

 

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