こんにちは、オモコロライターのセブ山です。
今日は、オモコロの運営会社であるバーグハンバーグバーグの社長・シモダにいきなり呼び出されました。
「お~い! こっちこっち!」
「一体なんなんですか? いきなり『高尾山に来い』だなんて…」
「実は…、AXEから新製品が出たんです!」
「はあ、それと僕と何の関係が…?」
「AXEから、新製品が、出たんです」
「ふぁ、ふぁい」
「AXEから新製品が!」
「出たんです!」
「はぶっ!!」
AXE DRYとは、汗をかく前にスプレーすることで、汗を出にくくし、ニオイの根本原因である汗を抑えることのできる制汗剤である。「速攻ディフェンステクノロジー」と呼ばれる独自技術により、制汗有効成分が汗に反応して瞬時にジェルを形成し、汗腺をプラグ化(蓋をする)することで、汗が表面に出てくるのを防ぐことができるのだ。
「というわけで、今回はAXE DRYがどれくらい汗を抑えるのか検証してもらいます」
「は、はい(なんで今殴られたの…?)」
「要はAXE DRYをつけて高尾山に登ればいいんですよね?
じゃあもうサクッと行きましょ」
「あ、セブちゃん。はい、忘れ物」
「あああ~~!! そ、それはまさか…!
―2年前
※セブ山は既に過去のオモコロ特集で着ぐるみで高尾山に登ってます。
「ちょっと待ってくださいよ! なんで同じこともう一度しなきゃいけないんですか!
読者も飽きるだろうし! なによりあんな過酷な企画はもう絶対イヤだ!!」
「いいから。はい、脱いで脱いで」
「イヤだ!!絶対イヤだ!!」
「ヤダ~~!!」
「あ~~~!」
「はい、AXE DRYをかけま~す」
「あ、これは冷たくて気持ちい~ン」
「さあ、次は発汗量がわかるようにこれを着て」
「イヤですって。やりませんよ」
「着て」
「あ、待って待って待って! 落ちる!落ちるって! 着ます着ます!」
「あ~!すいません!すいませんでした!
着させてください!それを着るために僕は生まれました!」
「じゃあ、その上から着ぐるみを着てね」
「はい…」
「(くそっ!)」
「(ふざけやがって)」
「え? これももうかぶるんですか?」
「(覚えてろよ、シモダ!)」
というわけで、暴力に屈し、着ぐるみで登山するハメになりました。
一般登山者に混ざる発色のいい青のカバ。
※(着ぐるみの中からの目線)
前方と足元を同時に見ることができない。え? これで登山? 正気?
まあ、でも、状況は最悪だけど、高尾山のロケーション自体は最高。
もちろん僕にはほとんど見えませんけど。
「ふーん、色々な植物があるんだなぁ」
「それはいいですけど、先急ぎましょう。めちゃくちゃ暑いんで」
「待て」
「シダ見つけろよっっ!!!!」
こいつは何を考えてるの?
めちゃくちゃ暑いって言ってんのに、シダとか探す必要ないでしょ。
―シダを探すこと約20分
「あ、あれシダじゃない?」
「…そっすね(どれ?)」
「よし!先に進もう!」
「………」
興味ないんじゃん。
ただの嫌がらせじゃないの?なんなの?
「というか、セブちゃん。さっきから手ぶらじゃん。荷物持ってよ」
「クソっ! なんで俺が! あー、しかも重たいなっ!何これ!?重すぎる!!」
「一体何が入ってんだ?」
「…石だ」
「ちょっと!なんなんですか!
なんでカバンいっぱいの石を持たなきゃいけないんですか!?」
「だって~、山頂に石足りないかと思って~」
「石足りないってなんだよ! 山なんてほとんど石で出来てんだよっ!
ったく! これはもうここに捨てていきますからね!」
「あ~、俺の石~!」
余計な体力を使わせんな!
あー、死ぬほど暑い。
「落石注意、か…」
ギリギリで窮地を脱し、その後も黙々と大自然の中を歩き続けます。
しかしついに限界が…
「はあ。もう疲れた。暑いし。無理だ。
「いやいや、セブちゃんなら行けるって! もう半分以上来てるよ! がんばろう!」
「俺、セブちゃんはやってくれる奴だって信じてるんだよ。本当に」
「ありがとうございます!ちょっと元気出ました!」
「よし、がんばろう!」
―その後もシモダの嫌がらせは続く
道中、子ども達に頼まれて写真撮影をしていたら…
「ふー、暑いな。ちょっと休憩」
「あ、水! 僕にも水ください!」
「ダメ」
「あ…」
「着ぐるみが頭取ったら、子どもの夢を壊すデショ?」
「あ、アイス食う? 頭は取ったらダメだけど」
「………」
すごい! 純度100%の殺意って初めて湧いたかも!
この前もそうだったけど、なんで登山中に水分を摂らせてくれないの? なんなの?
どの登山指南書を読んでも1ページ目に水分を摂れって書いてあると思う。
ちなみにアイスは暑さで一瞬で溶けていったため、シモダがぺろっと2つ食いました。
「あー、もうイヤだ~! 疲れた~! 背中はやたら暑いし、のども渇いた~!」
「わかったわかった。あそこのベンチまで行ったらちゃんと休憩しよう」
「ふ~」
「………(チャンスがあり次第、崖から落とそう)」
そんなこんなでシモダの妨害を受けながらも、
なんとか登り続けていくと高度がどんどん上がってきました。
そして、とうとう…
「おお、ここはまさか…」
「山頂だ~!着いた~!やった~!
めちゃくちゃ霧が出てるけど山頂だ~!」
山頂でも青いカバは大人気。
たくさん写真撮影をお願いされました。
記念撮影したり、子どもを抱っこしたりと大忙し。
これで汗をかいてないわけがない。
はたして、AXE DRYの検証結果は!?
かいてなくはない。さすがに汗かいてなくはないけど…
おおっ!AXE DRYをかけたワキ部分はかいてない!
他はこんなにビッショビショなのに、ワキはさらっとしてる~!
ワキはあんまり汗をかいてない!
というわけで、汗をかかずに高尾山で着ぐるみ登山、見事達成!
誰がなんと言おうが見事達成!
すっかり日も暮れましたが、無事に下山もできました。
「あの~、ところで今回のギャラなんですけど~」
「ああ、ギャラね。もちろんあるよ」
「上に」
「は?」
「いや~、山頂で忙しそうにしてたからさ~」
「邪魔しちゃいけないと思って」
「置いてきたよ」
「山頂に」
「あ゛あ゛あ゛あああ~~~~!!!」
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セブ山の写真と、可愛い女の子の写真を交互に見て美の格差を思い知ろう!