ほぼブッ刺さったけどすぐ冷めた話。

 

研究室に配属されたとき、先輩が「これは8000円くらい、これは5万くらい、これは壊すとすごく怒られるよ」といちいち器具の値段を教えてくれた。なんで値段まで詳しいんですか?と聞いたら「全部壊して再発注したことあるから」と言われキュンとした。
その後たまたま授業が被り「これ落とすと卒業できないからノート写させて!」と後輩の自分に縋る様を見て冷めた。

法子チャン

 ダメさにキュンときてダメさに冷めるから難しいよな。

 

合コンで知り合った男性との初デート。
駅で集合して「さあ遊びに行くぞ!」とドキドキしながら外に出た時、小さい竜巻が発生してその人だけが巻き込まれた。
心配よりも先に「あ、このタイミングで竜巻に巻き込まれるような人なんだ…」と思ってしまい、申し訳ないけどスーッと冷めてしまった。

うろろろ

 3分間くらい笑って編集の手が止まった。あんまりだ。

 

高校のとき、潔癖を拗らせていて休み時間ごとに手を洗って消毒をしていてちょっと引かれていました。
そんな私に「俺も潔癖症なんだよね」と共感してくれた人に少し好意を抱いていました。
ある休み時間、彼が手を洗って教室に帰ってきて、カーテンで手を拭きだしたので嫌いになりました。

無記名

「こいつに恋しかけたのかよ」って苛立ちもきそうで嫌だな。

 

 とにかくなんかブッ刺さりかけた話。

 

大学生の時に男女数名で宅飲みをしている途中、栗山千明似でタイプだった女友達と追加で買い出しに行くことになった。
「2人でちょっと行くか」という流れで既にワクワクしていた私。
いざ部屋を抜け出そうとするのに気づいた別の友人が「どこ行くの〜?」と聞いてきたことに対して、瞬間栗山千明(仮)が「あぁ?ラブホだよ!」と即答。
脈アリかと思ったし、普通に場の空気を読んで流れを止めない返答として優秀だと思う。
そのあとラブホに行くことはなく普通にファミマに行ったし、栗山千明(仮)は店の前でタバコを吸っていた。

概念

 ジョークとはいえ、仮千明の中では「これからこいつとラブホに行く」と友人に思われても別にいい範疇に自分がいるってのはだいぶドキドキする。

 

歴史の授業で男尊女卑の思想が強かった時の話を聞いた時、隣の席の男子が「俺だったらそんなことさせないのにな」って呟いていて危なかった。

三拍子

 王になって国を治めてくれ。

 

ゼミで仲の良かった斜に構えた男の子と合宿中になぜかしりとりをする流れになり、執拗にる攻めをされた時がヤバかったです。 男性にいじめられたりおちょくられたりするのが好きなため。

無記名

 る攻めでマゾ心を刺激される人もいるんだなあ。

 

高2の終わり頃の出来事です。
その日の授業を終えて、下駄箱で靴を履いていると、面識はあるけれどほとんど話したことのないような間柄の女子生徒に「来月から同じクラスなんだ! よろしくね〜」と話しかけられました。
2人で立ち話を少しした後、その子が靴を取ろうと屈んだ時に見えたフケになぜかドキッとしました。
その余韻は1週間ほど続いたのですが、「フケにドキドキさせられる自分」が突然イヤになり、一気に冷めていきました。

無記名

 まあ、フケがないとドキドキしなくなるよりは良かったのかもしれない。

 

コロナ第一波で誰もいなくなった中華街を通ってるとき、あまりにも人が来なかったんでしょうか、客寄せに飽きたチャイナ服のお姉さんが中国語で知らない歌を歌ってて、本当に好きになるところでした。

有線式の寿司

 めちゃめちゃ良い。最高。

 

中学生の頃に、部活が同じで家の方向が同じだからという理由で結構な頻度で途中まで一緒に帰っていた女子がいた。(当方男子です)
記憶が弱いので詳しくは覚えていないが、その日は友達と話してたか何かでその女子が先に帰って、自分はそのあと1人帰ったのだが、なんとなく隣に誰もいない喪失感に駆られて、帰り道に追いつこうと全力で走ったことがある。
追いつけなかったしその後はお互い普通だったしその女子はいつの間にか転校していた。

naimono.

 これ、もしも追いつけてたら……と思うとたまらないな。

 

「髪の毛を触ってくる」などのあまり激しくない落ち着いたスキンシップをとってくる友達が、他の子には一切それをしていないことに気づいた時

無記名

 こういう「こいつはOK」って思われる感覚めちゃめちゃドキドキするのでわかる。

 

高校時代 軽音楽部だったのですが、自分より2つ下の後輩の女の子とたまたま電車で2人きりで帰るタイミングがあり、2人きりで話すのは初めてだったんですが妙に盛り上がりました。

その後別に一緒に帰ることもなく、2人で帰ったのはそれきりだったのですが、僕が軽音楽部を引退する日に寄せ書きを貰い、件の後輩より仲の良かった後輩たちのメッセージに押されるように隅っこに「あの電車にずっと乗っていたかったです」とだけ書かれているのを見た時、“あの電車”が僕と彼女の中で口には出さないけど共通認識になっていたと気づいて胸がキュッッッとなりました。

神の左手悪魔の右手

 これで恋してないのムカついてきたな。

 

仲のいい友達と3人(男2女1)で飲んでいる時、僕が寝てる間に布団で骨折した話をしたら、女友達の方に「どんだけ重い布団なん笑」というツッコミをされ、男友達と全く同じタイミングで「悟空の道着ぐらい」という返しをしたとき、コイツと付き合いたい。と思いました。

携帯する他人の運命

 あーー、これはもう恋な気もするな。この一瞬だけだったんだろうけど。ギリギリセーフかな。

 

理系限界大学院時代、ある日先輩がなぜか外の非常階段(普通は人が立ち入らない)からひょっこり出てきたので、驚いて何をしているのか聞くと、「ここ、すごく良いと思わない?」と、室外機の裏のちょうど誰からも死角になるスペースを紹介されました。
それからも何度か先輩は探すとそこにいて、「ここで夏にぼーっとしながらガリガリ君を食べんのが最高なんだよ」「俺が卒業したらこの場所受け継いでいいよ」などと言われ、そこから見える景色と先輩のなんだか気だるげで薄幸な雰囲気とが相まって、ちょっと恋しそうになりました。
その後先輩は普通に卒業したし、私は研究室をバックレて中退しました。

チビ

 情景が良すぎて恋しそうになってくるな。本当に「ちょっと恋しそう」という言葉がぴったりだ。その後の清々しいほどの何もなさも爽やかで良い。

 

高校の夏期講習の時、空き時間に突っ伏して寝ていたら、右腕がこしょばくて起きた。
見ると、野球部のクラスメイトの男子が私の腕に太めのマジックペンで原寸大の腕時計を手描きしていた。
時計の針は3時を指していて、「これでいつでもおやつ食べれるで」と得意げだった。
絵を描くのが好きだったらしく、スポーツのイメージしかなかったので絵を描くオタクだった私はめちゃくちゃキュンとした。
ペンが油性だったので恋には落ちなかった。

メソポンポミス

「意外な趣味のギャップ」とか「いたずら心のかわいさ」とかを差し引いても油性は許せねえ。

 

高校の時、今までほとんど話したことがなかった隣の席の子に「○○君って、お姉ちゃんいる?」と聞かれ、「うん」と答えると、「やっぱり」と微笑まれ、その笑顔と謎の質問に頭がこんがらがってめちゃくちゃドキドキしてしまいました。
その子とは結局それ以降一度も話せませんでしたが、なぜかその会話は何年経っても忘れることができません。
何だったんだよ!!

隠喩

 なんだか全然わからないけど一生残る爪痕を残されていて良いな……本当になんだったんだよ。

 

中学の時自転車で帰ってたら後ろから追い抜かれて『 遅いな!!』って言われた時。ヤバかった。

みーや

 こういう全然共感できないエピソードを読むと最高に「やってて良かったな」という気持ちになります。

 

元気なJKです。
よく中学でオリキャラを描いていたのですが、新しく作った子を描いていたとき友人に「これ雰囲気(クラスの女の子)に似てね?」と言われその子にしか見えなくなり、趣味を詰めたオリキャラがその女の子に似ていたのでその子がバチクソ自分の趣味なんだと発覚しました。
家で悶えた後、次元がちがうので恋には発展しませんでした。

前髪素麺ちゅるちゅるちゅるちゅる

「〇〇さん」としてしか見てなかったものを属性に分解すると途端にツボに刺さりまくるってあるかもしれない。

 

男子校に通ってたとき数人でポッキーゲームする流れになって、その中の1人とキスしてそれ自体は別に何も思わなかったけど、そのあとそいつと2人になったとき「あれ初めてだった?」って訊かれたから「うん」って言ったら、「雑魚じゃん」って謎に罵られてその言い方と表情がめちゃくちゃ良くて好きになりかけたことがあります。

クソ雑魚

 うぉ〜!! これも全然共感できなくて最高〜!! 男子校の変な文化というよりは、そいつの中の変な基準の話だろうしな。

 

中3のある日のこと。
理科の授業中、ふと思いつきプリントに歌うニャンちゅうの絵を描いた。
思いの外上手くいったので、同じ班の人たちに見せびらかして満足していた。
しばらく余韻に浸り落ち着いてきた頃、班のある静かな男の子があっと目を見開いて、うんうんと頷きながら「南中高度ってことか……」と放った。
この男、私がこっそり仕込んだネタに気付いて感心してくれたのである。
気が合うかも、とときめきかけてしまった。
もしこの時私に好きな人がいなければ、これをきっかけにその人に想いを寄せていたのかもしれない。

かとを

 これはわかる。ときめく。これと同じ理屈でライターは読者が記事に仕込んだ小ネタに気がついてくれるとときめきを覚える。

 

ついこの間、バイト先でダンボールに入った入荷品の荷降ろしをしていたときのちょっとした出来事でした。
私はダンボールを持ち特に何も考えず後ろに振り返ると、おしりに何かが軽く当たってしまったような感覚が。
そしてそれとほぼ同時に私より3つ上の大学生の先輩の声で「すみませんっ」という言葉が聞こえたので、ああ先輩の手に当たったんだなと察知しこちらこそと謝り返しながら先輩の顔を見たところ、先輩はマスク越しにでも分かるほど顔を赤くしていました。
普段、その先輩に対しては落ち着いた大人っぽさがありつつもふわふわした雰囲気のあるかわいい人だなという印象を持っていたのでその瞬間、「この人も『男の子』なんだな」とか「もう大学生なのにこんなにピュアな人っているんだ」とかそういうことを考え心の内側がまるで沸騰したかのような感覚に襲われました。

私は高校生になった今でも誰かに恋をした事がなく、その体験を通した今でも誰かに恋をするという気持ちがよくわからないので多分あの瞬間も恋に落ちてはいませんでしたが、少なくとも初劣情を抱いたのはあの瞬間です。(これがもしも恋でしたらすみません)

無記名

 最後に添えられた「これがもしも恋でしたらすみません」という一文があまりにも良い。「少なくとも劣情ではある」という考察も良い。

 

中学3年生の時の話です。
クラスで役割決めを行うためにじゃんけんをしました。私は負けてしまったのですが、当時異性の中ではかなり仲がいい部類だった男子に「お前いつも最初にパー出すよ」と指摘されて何故かわかりませんが非常に刺さりました。

コンタクト上手く外せない

「お前そんなところ見てんの!?」ってエピソードは恥ずかしさと嬉しさが9:1くらいで非常に刺さるよね。

 

小学生の時、ポ○モンのダブルバトルをしていて自分があまりにも弱すぎるため仲間の女友達に文句言いまくられてしょんぼりしていたら、相手の男友達が仲間組んでいる子のモンスターをハイドロポンプで戦闘不能(自滅点)にしたときに優しさかなんかわからん感情を抱きおそらく好きになりかけたが、その後自分以外の友達に物理的にボコボコにされてるのをみてなんとか踏みとどまった。

げれさん

 しょんぼりしている女の子のために味方にハイドロポンプ撃てるのはマジでカッコいい。まあその後ボコボコにされるのも納得ではある。

 

中学の頃、前の席に座っていた女子のプリントのまわし方が、振り向いて渡すんじゃなくてノールックで上から渡すスタイルなのがすごく刺さった

ふすま

 あー、ちょうどいい。たしかにこれをやられると「おっ」と思うだろうな。なんか気になって仕方なくはなってしまうな……。そこで止まるくらいの温度感であるのもちょうどいい。

 

 以上、皆から教えていただいた「あっぶねえ〜! もうちょっとで恋するところだったぜ!」みたいな話、今回はここまで!

 あらためて、送ってくれた皆さんありがとうございました。いっぱい恋を自制してくれてありがとう。

 次があるかは未定だが、一応4回へ向けた応募フォームを貼り付けておく。ギリ恋しなかった出来事があったらここから教えてね。今回送ってくれた人もまた送れるぞ。注意書きはよく読んでね。よろしくね。

 みんなも気軽に他人に好意を持って「ギリ恋ではないな」ってなろうぜ!