銀賞(6本)
銀賞は「マジで面白くて、何かが噛み合えば優勝とか個人賞でもおかしくないぐらいおもろい」という記事を表彰していきます!まずはこちら!
■観光地と観光地の間に行く(げんのすけ)
めっちゃいい企画~
いいのよね~
ちゃんと役割がわかるように扮装して、各自がそれを全うしているのが凄い!
今年の記事の中で、顔アイコンでの会話のリズムが一番ちょうどよかったです。かなり研究している感じがする。
自動的におもしろい結果が出てくるルールを作れた時点である程度勝ってるんだけど、結果も丁寧にまとめてますね。
こういうお出かけ企画をやると、記事自体が長大になったりするけど、この量で収めるところに試合運びの巧さを感じます。
勇気ある削りを感じました!
手際が素晴らしいですよね。かなりキレイに収まってる分、それにプラスして現地でのハプニングなど生っぽい要素があるとより最高だったかもしれません!
■ちにがみ(マー)
続いてはちにがみ!ちにちに
かぁいいねぇ
かわいい。
こう言っちゃなんですが、お金の匂いがします。宮川サトシさんも高評価でした。
ぬいぐるみが欲しい。
オチもちょっとダークサイドを見せときつつ、でも平和に終わるっていうこのバランス感。気持ちいい!
陰りの匂わせ方が、押し付けがましくなくて素敵でした!売れて欲しい!
■調理の手順をシャッフルしたレシピを見て料理を作る!(私野台詞)
[blogcard url=”https://myline0435.hatenablog.com/?_ga=2.22641340.665498480.1651735973-706959606.1638348486″]
私野台詞(わたしのせりふ!?)
また新たな才能が誕生してしまった。
この方のキャラクターはマジで得難いかもしれない。
すこやか。
アップライトピアノがある家の子、健やかに育ちがち。
自分の目を隠すついでに吹き出しにして、そこにリアクションを書くっていうエポックメイキングな手法もさることながら、人間の良さが爆発してますね。
この目の隠し方、クセのある漫画キャラみたいで好き。ゆるい感じと思いきや、結構高度なことをさらっとやってて、なんか怖さすらありますね。
ブログトップのこの自己紹介文、最高すぎる。
今まで見た中で一番いい自己紹介かもしれない。
将来的に劉備玄徳のようになっている人だと思います。
■「落書き集めて20年」のベテランに学ぶグラフィティの楽しみ方(chocoxina)
これも凄すぎる記事!個人ブログじゃなきゃこんなの読めないね。
一転して、悪の銀賞が。
情報の引き出し方、緩急のあるまとめ方が素晴らしすぎました。
「THE・オモコロ記事」という感じではないんですが、今や貴重な方向のネット記事でした。
ストリートグラフィティっていう、まあ言ってしまえば直球の犯罪行為なんですけど、そこに育ってきた文化への距離の取り方がすごい。
落書きをされる立場の人もいるし、もう今の時代にオープンに面白いと言うのは憚られるんですが、面白かったです。
親や先生には内緒で、こっそり楽しんでください。
■子孫をまどわせたい(タチバナシ)
この企画も、本人のキャラクター込みで成立していて良かった!
写真めっちゃちゃんとしてる~
色んなプロを集めていて凄い!
こういう撮影って、相手方のペースもあるから思ったような取材写真がうまく撮れないまま進行しちゃってあとで困ることも多いんですが、しっかり事前に構成を考えたうえでやってる感じがします。
あるある。こういうときに「顔を作る」と急に安っぽくなっちゃうので、タチバナシさんのような素の表情を切り取った写真を確保するのはすげー大事ですよね。
モヒカン風の写真は、ちょっとフィクションが入りすぎてて企画がブレてる感じはしましたが、それ含めて現場が楽しそうで良かったです!
今年のオモコロ杯、「デキる」記事が増えすぎている……。銀賞ラストは漫画作品です!
■短編漫画「気まぐれな水」(勝見ふうたろー)
このSF、めちゃくちゃ好き。
「水がちょっと硬くなる」という微妙な現象を思いつけるのすごい
水を「しゃくっ」と食べたり……。こういう架空のあるあるをつぶさに描写されるの、大好き!
塊状の水を包丁で切るときの音が「ばっ……ちゅ」なのめっちゃ良いと思います。「そうなんだろうな」という説得力がある。
聴いたことない音なはずなのに鮮明に想像できるのが良いですね!
考察がはかどりそうなオチも、一瞬立ち止まって考えちゃう感じでいいよね。
僕は正直、雰囲気でしか分かっていません。
勝見さんの他の作品もぜひ読んでみたいです。
銅賞作品を一部紹介
■ガンプラを食う。(おがくず / 小笠原健太)
ここからは銅賞作品を一部紹介!この記事の最後のGIF、凄すぎない!?
最後の盛り上がりが、めちゃくちゃ凄い。ガンプラもかなりよくできていますよね。
せっかくなので「食べれるガンプラ」をもうちょっとハッキリ見たかった!
完成版をいきなり食う前に、ちゃんとした写真があった方が良かったかもですね。
とにかくGIF動画のところを見てくれ!
■お、おい、やべぇーぞ!新潟仕込みせんべいの表面を机に乗せて横から撮ったら火星にしか見えねぇ!(か関合う介)
お、おい!!
おいおいおいおいおい
おい!
くだらなくて最高!!!!
今回のオモコロ杯で結構感じたことなんですけど、みんな「やりすぎ」。
気づき含めて、途中までめちゃくちゃ面白いんですけど、しつこくなってからが……
特に「オデッセイ」のところがやばいかもしれない。
実家のばあちゃんみたいに「これ食べな~」ばっかやってるとオモロ疲れしてしまうので、記事には結局引き算が必要なのかも。
エビせんまでは完全に面白かったので、いっそそのままスッと終わったほうが作品としてまとまりがあったかもしれません!
でも好き。
■トミカと都こんぶは少しだけ似ている(とりもちうずら)
タイトルがもう面白い。
これは本当に似すぎてて笑える。
「ほんとに?」と思ったけど、予想以上に似てた。
その気付きに鉱脈を見いだせるか否か。
文量も長くなりすぎず、ちょうどいいですね。
過去のオモコロ杯では「もう一展開あると…」みたいなコメントもありましたが、オモコロ杯はカロリーを削っていく時代に入ったのかもしれないですね。
■走り込みの掛け声はブルガリア民謡に似ている(ヒル)
この記事も、取材力の高さ含めて良かったです。
共感できなさそうでできるような、すごいラインだ。
あるあるとしてはあんまりピンとこないんだけど、わざわざ専門家にリサーチしたりして、だんだん「すごいことかも」と思えてくる。
最終的に音がかなり小さい。
照れが入った!?
照れた声量なのは惜しい!
自信を持って大丈夫!!!
■びっくりドンキーの!の活用(小木の素)
これ好きです。着眼点が凄い。
「!」を作るのはいいとして、なぜ片付けることだけに注目を?
「!」を収納するという部分に異常に固執するのが謎。
バカリズムから記事が送られてきたのかと思った。
こういう記事では何かを求めて外に出がちなところを、屋内でこじんまり完結させてる態度も潔いと思いました。
記事の基本は「外に出ろ」じゃないのかよ!
潔いと思いました。
■完全理解! 密室殺人のひみつ エドワード・D・ホックから始める密室ミステリ入門(くらやみお姉さん)
https://darksister.hatenablog.com/entry/2022/05/03/232459
とんでもない力作だ。
えげつない情報量。このまま洋泉社のMOOKになりそう。
「あとでよむ」に入れました。
僕はよく分かりませんでしたが、とにかく詳しいということがわかりました!
でも、こういう形式の記事は顔アイコンじゃないほうが読みやすいかも!
確かに一人称視点でまとめたほうが、言いたいことを無理なく記述できた気がします。説明・解説系の記事での会話形式はそれぞれのキャラに役割がないと、うまく機能しないので…
■「あ~ん」収集と、その観察(タイツマソ)
これは「あ~ん」を収集するところの面白さがすごい。
みんなこんなこと考えて生きてるの?
「あ~ん」がいっぱいあるだけで、なんか面白い。
前半と後半でリアリティラインが変わってきちゃうのが、ちょっと惜しかったと思います。
フィクションに飛ばなくても、十分面白い記事になりそうですからね。建前でもいいので「あ〜ん」を集める動機をちゃんと設定してたら、オチも迷いにくくなったかも。
オモコロ杯攻略的な目線で言うと、「無機物を飼ってみた」系の記事はかなりネタがカブりやすいので注意が必要です。
そうなんですよね~!僕もブログでよくやってました。
私も書いたことある。
ファンタジーに飛ぶのはオモコロでは「オチが思いつかないから逃げよう」というつもりでやっていることも多いので……
ウソは記事の可能性を広げるけど、読者の興味を削ぐ可能性も高める諸刃の剣……
ちょうど「あ~ん」が五十音の始まりと終わりなところを何かしイジれそうな気がする……
オモコロみたいなウソを書くメディアに学ぶのはやめよう!
■【就活生必見】内定をもらうためにギャルになった(冬野冬子)
読みながら「がんばれ!」と強く思いました。
「やりすぎ」枠なんですけど、純粋にこの努力量はすごい。
ブログ名が「尻」の人とは思えない頑張りよう。
お寺に行ったのがめちゃくちゃ素晴らしいです!
ちゃんとイラストも描いてたりして、読者を飽きさせない工夫が敷き詰められていて素敵です。
途中で一瞬、ぜんぜん吉良吉影じゃない吉良吉影が出てくるのに笑いました。
違いすぎて何回も見直した。
■漫画のキャラの地元を特定したい! 〜「明日、私は誰かのカノジョ」ゆあてゃ編〜(無限テディベア)
これもいい記事。
限られた情報から論理的に詰めていって、しかも成功しているので爽快感があります。
やっぱり成功していると嬉しい……
「明日カノ」の作者さんがしっかり舞台設定を決めてるからできてることでもあるので、幸運+地道な努力って良いよな~と思いました。
この作品を知らない人も、もっと前のめりに読める工夫があると良かったかも!
■セブンイレブンの一番風呂レシートを狙う(りきすい)
この記事も着眼点が凄くて、調べ方もちょっとキモいぐらい徹底している。
りきすいさんは、2021年のオモコロ杯で「公園の奥行き」という作品で応募してくれてましたね。
「一番風呂レシート」というネーミングがかなりキャッチーでいいです。タイトルで一番ワクワクしたかも。
調べの神?!
ただ結末がハッキリしないのがなー!!!!めちゃくちゃ惜しい。まぁ仕組みの情報開示はできないと言われたら「そうよね」なんですけど…
そんな大層な仕組みなのか!?
他人に依存する形で、ゴールテープを切りにくくなっちゃった記事って難しいですよね。ただ答えが出なかったとしても、「最後まで読んでよかった」感を演出するのは大事かもです!
■T地区(室長)
これは構成の妙。「洒落怖的なホラーか!?」と思わせてからの……
いい構成!!!!!!!!!!!
僕はシニカルだと捉えましたが、チャレンジングで素晴らしい試みだと思います。
「単にホラーはもうあれかな…」という批判精神が素晴らしい。
「変な家」以降のホラー作品増加に、カウンターを食らわせる快作。この場所にもめちゃめちゃ行きたくなりました。
■ランチパックベスト100(クワハリ)
この記事が来た直後に、偶然オモコロチャンネルでランチパックを食う動画を公開してしまいました。
しかもクワハリさんぐらい食べてないのに、「全部食う」とか言ってた。
オモコロチャンネルの方を消してください。
おみそれしました……。
全部は食べたうえで、味のレビューは全部でなくダイジェスト的にマトを絞っても良かったかもしれません!
密室ミステリー記事もそうですが、網羅的な記事は読了カロリーが高くなるので「おもしろい部分+網羅」的にわけてあげるのがいいのかもしれませんね。
というわけで、オモコロ杯2022でしたけども……。発表サイトの方ではさらに詳しくコメントしている記事もあるので、そっちも読んでね!
みんな優勝!
今回、記事全体のレベルがメチャ底上げされていて驚きました!
どこかでライター講座とかやってるの?というぐらい手際のよい記事が多くてビックリした。
もうオモコロに送るんじゃなく、「オモコロ2」を立ち上げてしまえばいい。
みんなでオモコロを追い落とそう!
来年また1000記事きたら同じことになるので、そこは何か考えます!
また1000記事読みたい。
皆さん、ご参加ありがとうございました!!!!!